TRPG総合研究室 LOG 038

TRPG総合研究室の1999年11月13日から1999年12月13日までのログです。


1999年12月13日:15時28分57秒
多様な展開を許容し易いシナリオの仕掛け / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
@SHiNさんWrote (「GMによるチェックポイント通過チェック」,当掲示板,99年12月10日:03時14分54秒
>一本道シナリオって、あまり良い意味で使われないけど、PCが何しようが(うまくやろうがミスしようが)、自動的に先へ進む、「動く歩道型」と一緒にしちゃいけないと思う。)
 
 うん。わかる気はします。その前提で、、、
 >TRPGにおいて「ゲーム性」と、「行動の自由度」や「展開の多様性」ってのは、トレードオフの関係になっちゃうのかな?
 
 、、ってゆーと、そうでもないんじゃないかな、って思いますケド。
#紙魚砂さんもそう言ってられますし。SHiNさんご自身、「決して、その限りではないと思うけど、これらの両立ってのは、それなりに難しそうです」と言ってられますよね。
 
 えーっと、「セッションの課題を解決ならぬ解消する展開」とかってゆーのも、「展開の多様性」と思います。
 
  「シナリオに書かれた(つまり当初はGMしか知らない)セッションの目的(達成目的)」と、「セッションの課題」の関係ですけど。これは理屈では、「セッションの課題」への複数の対処法バリエーションの内のひとつに「セッションの目的(達成目的)」が含まれる形になります。一致すること「も」あるけど。
 
 「『セッションの課題』への対処法」⊇「『セッションの目的(達成目的)』の了解」
 、、、とゆう関係ですね。
 
 ですから、「セッション展開のモデル」での、[導入部]〜[情報評価〜推測部]での、GMさんの状況提示(明示+暗示)と、プレイヤー達の了解によっては、「セッションの目的」を達成する展開も、解消する展開もあり得ると思います。
 
 もちろんシナリオにもよるわけですけど。
 
 コレが「それなりに難しそうです」ってのも、その通りと思われますけど。
 基本としては、シナリオの仕掛けによるのではないでしょうか?
 
 まず、PCがセッションの課題への対応に必要な行動可能領域がある程度限定されてること。
 ここでの「行動可能領域」は、もちろん第一に空間的な領域を指しますけど。
 もうひとつ、社会階層も何かの仕掛けである程度限定されると、GMさんもプレイヤーsも難易度下がるのではないかと思います。
 
 えーっと、アタシが前ご紹介した「[キャラプレとシナリオ]シナリオ目的の解消に貢献するキャラプレ」 (TRPG総合研究室 LOG 037,カンナ記,99年11月08日:05時30分55秒)、での「三国志演技」の事例ですと。
 このセッションを細かく観ると、舞台としてPCが活動して意味のある領域は地方の村と、山賊が陣取ったその裏山に限定されています。
 
 ここで、村ってゆーのが、都市よりも社会階層の幅が少ない点がポイントと思います。
 後、これも基本ノウハウと思いますけど、この地方の官軍が頼ろうとしても時間がかかる、とか、そもそもあてにならないとかの設定もポイントですしょう。
 
 後、ひとつの手としては、限定された領域でのもんだい状況が、より大きなワールドのもんだい状況の縮図になってる、とかがポイントになると思います。
 
 事例ですと、少し「三国志」の背景ワールドの設定に関わりますけど。
 まず、このセッションの背景になる大きな状況としては、王朝が腐敗してて動乱が間近、ってタイミングをプレイヤー達は理解してました。PCの理解はキャラ設定によりいろいろでした。
 
 で、この山賊とゆーのは、「最近急に人数が増えた」。理由は、世の中が乱れつつあって、暮らしづらくなってるから。
 それと「最近急に通行税とか、防衛費とか言って近隣に金品を求めるようになった」。理由は、最近急に人数が増えたから強気になってる。もひとつの理由は(プレイヤーはセッション途中で知るんですけど)、最近山賊の軍師に納まった男が、実は以前王朝に反乱しようとして鎮圧された一派の残党であった(黄布賊の残党って設定でした)。
 
 PC達にミッションを依頼した村長ってゆーのも、「若い頃都で下級官僚やってて、政治の腐敗に反抗して、地方に左遷された精練潔白な人(元清流派官人)」とかって設定があって。
 
 PC達は、村長の「客」、−−アバウトにゆーと、一宿一飯の恩義のある連中。
 
 よく考えてみると、こーした仕掛けがあるシナリオでした。
 
 この場合PCってゆーのは、ワールドを左右するような大状況に関与できるようなレベルではないんです。
 それでも、シナリオの仕掛けによっては、GMもプレイヤー達も、背景にある大状況との関わりで、セッションの課題を多面的に検討することも楽しめます。
 
 「村長には義理があるケド。あいつら、山賊にしてはそー悪いヤツでもないよね」(笑)とか。
 「うん、隣り村の知ってるヤツも仲間になったたんだよなー」とか。
 「うーむ、いい・悪いはともかく、連中の言い分にも一理ある」とか。
 「えー、でも帝様に刃向かうって言ってたぜ」とか。
 「それ言ってるのは山賊の内でも軍師だけだよーん」とか。イロイロ。
 「目的の達成ならぬ解消」の展開が円滑に進むには、こーした多面的な検討がし易い仕掛けがシナリオにあったほーがよいですよね。
 
 PCの活動領域が事実上限定されていても、シナリオに仕掛けがあれば、もんだいを孕んだ出来事をPC/プレイヤー達が多面的に検討して、かつ、セッションの課題への対応からはずれないって事はあり得るんだと思います。
 
 マスタリング・テクニックも、プレイング・テクニックも重要だけど、シナリオの仕掛けも重要と思います。
 
 アレですよね、シティ・アドヴェンチャー、とか、特に現代モノとかだと、PCにできることが多すぎるので、GMさんはタイヘンって話はありますよね(?)。
 ひとつの対応方法としては、シナリオにいろいろ仕掛けをするってゆーのが、ありますよね。
 基本テクだとは思いますけど。PCの活動可能領域とかを限定する仕掛けとか、ある程度妥当として。それだけでなくって、多面的な検討用のフック「も」仕掛けとく、と。
#ただ制限されるだけだと、プレイヤー的にもつまんないですし(笑)。
 
 ご紹介した、「三国志演技」のシナリオだと、「山賊の軍師」と「村長」の立場の違いが、そのまま、間近な天下動乱の原因をたんじゅん化した縮図になってたこと(軍師と村長は直接面識はなかったんですけど)が第一ポイント。
 それと、PC達もNPCの山賊達も、動乱の構図の内で、「どーしよーかなー」って立場は似たようなもん(笑)だったとこが効いてたと思います。
#基本としては、ワールド設定の内から、矛盾・対立・拮抗し得る諸力を見つけ出して、それをうまくセッションの課題に仕組んでく、とかだと思います。
1999年12月11日:02時44分14秒
れ:GMによるチェックポイント通過チェック / 紙魚砂
>SHiNさん
>「一本道」っぽくなる場合もあるんですよね。

 たしかに。
 クリア型の、1本道の…って感じに近くなると思います。〈テクニックとして、順序を入れ換え可にして、自由な感じを出すことはできると思いますが〉
 PCたちが準備万端整った「そこから先」が、可能な限り完全に自由に選べるようであると良いかと思います。(GMの価値観で「これは普通選ぶべきじゃないよな…」とか、「めんどくさいから」とかの理由で選択を狭めてしまうと、だんだん面白くなくなっていくように感じる。〉

>結局、TRPGにおいて「ゲーム性」と、「行動の自由度」や「展開の多様性」ってのは、トレードオフの関係になっちゃうのかな?

 必ずしもそうではないと思います。たまたま「思決定を主軸にしたセッション」の場合には「選ぶ重み」をより重くして緊張感のあるものにするために、前提条件をPCに知らせる部分を大きく取る必要があり、そのため必然的に好き勝手・無節操にできる部分は減ります。その代わり、ちゃんと考えて選んで決定する部分は増えるし、そのリスクとリターンもそれぞれ大きくなる。「思決定を主軸にしたセッション」というのは、そういうスタイルなのだと思います。(ある意味「遊び方が違う」のだと思います。)

#鍼原さん
#どうぞ、使ってやってください。(笑)
1999年12月10日:03時14分54秒
GMによるチェックポイント通過チェック / SHiN
(紙魚砂さん)
 >GMはポイントごとにPLがちゃんとステップを踏んで次の段階に行ける体勢にあるかチェックする必要があると思います。
 
 
 結構、これを怠ってしまうGMって多いんじゃないでしょうか。 ただ、これって口でいうほど簡単じゃない。 TRPGの場合、きっちりシナリオを詰めないと、「間違ったままでも、先に進めちゃう(但し間違った方向に)」って事多いから。
 
 が、これを防ごうと思うと、「一本道」っぽくなる場合もあるんですよね。
 結局、TRPGにおいて「ゲーム性」と、「行動の自由度」や「展開の多様性」ってのは、トレードオフの関係になっちゃうのかな?
 決して、その限りではないと思うけど、これらの両立ってのは、それなりに難しそうですね。
 (そういう意味で、かける労力に対し、一番ゲーム的に面白いのは、一本道系のシナリオだと私は思います。一本道シナリオって、あまり良い意味で使われないけど、PCが何しようが(うまくやろうがミスしようが)、自動的に先へ進む、「動く歩道型」と一緒にしちゃいけないと思う。)
1999年12月08日:15時55分49秒
Re:れ:意思決定を主軸にした、セッション展開のモデル / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 あぁッ・わ・分かり易い(爆)☆
 
>紙魚砂さん
 ありがとー☆
 
>実際PLがここまでやってくれるとすごいんですが…。
 
 いぁ、実際ほとんどの人は意識せずにやってると思うんですよ。
 
>[3][4][5]がよくごちゃごちゃになります。
>[5][6]は平行して進む場合があります。
 
 、、、なんてゆーのはザラで。アタシもよくあります(笑)。
 
 例えば。[もんだい把握〜対応検討・評価部]をバッチリやったつもりで、敵陣に乗り込むではないですか。
 PLとしては、[対応準備部]〜[対応策実行部]のつもりなのです。
 ところが情報収集がや検討がダメダメでやむなく撤退をしたとします。
 
 たちまち、[対応策実行]は、威力偵察(笑)とゆー名前の[情報収集]に早変わり(笑)。
 
 半分冗談ですケド。これに類した事は実際のセッションではザラだと思います。
 
 「意思決定を主軸にした、セッション展開のモデル」がモデルでしかないってゆーのは、そーゆー事です。
 理論上のモデリングですので。
 
 [1]→[2]→[3]→[4]→[5]→[6]→[7]、といつも段取り通り進むとは限らない。
 
 「依頼されたミッションにウラがある場合」の展開とか、「そのミッションの実際行動」は、セッション総体の[情報収集]の一環になったりしますよね。
 
 [1]→[6]→[2]→[5]→[2]→[3]→[4]・[5]・[6]→[7]
 「ふー、今回ボロボロだったねー」(笑)、とか。
 
 その辺も「モデルはモデルにすぎない」って事です。
 
 ただ、理論的であっても、こーゆーモデル提示が無意味だとは思っていません(思ったら投稿しませんって:笑)。
 
 例えば、「[5][対応準備部]」の過程で、それまで知られてなかった、未知の重要情報が入手された時、「ヤバッ、[3][情報評価〜推測]にものんなきゃ」([4][もんだい把握〜対応検討・評価部]に戻るだけでもよいかもしれません)、とか、そーゆー発想を持ち易くなると思います。
 
 それだけ、セッションがスムースに進む(蓋然性が増す)、と。
 時間配分感覚も持ち易くなると思うンです。
 
 とかゆー話はおいといて、ホントに整理ありがとうごうざいました(礼)。
 紙魚砂さんの整理は、これからも「意思決定を主軸にした、セッション展開のモデル・概念図式」、として使わせてくださいね☆
 お願いします☆
1999年12月08日:13時29分57秒
れ:意思決定を主軸にした、セッション展開のモデル / 紙魚砂

>鍼原さん
 整理してみました(笑)。
 実際PLがここまでやってくれるとすごいんですが…。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[1][導入部]
[2][情報収集部]
[3][情報評価〜推測部]
[4][もんだい把握〜対応検討・評価部]
[5][対応準備部]
[6][対応策実行部]
[7][決着部]


  GM                 PC(s) [1]情報提示              |PCの状態の明示 [2]情報提示/対応/状況変化      |情報収集 [3]情報提示/対応/状況変化      |情報の評価/課題の推測 [4]情報提示/対応/状況変化      |対応策の策定・評価・選定/目的の明確化 [5]−−−−/対応/状況変化      |対応策の準備行動 [6]−−−−/対応/状況変化/核心の明示|対応行動 [7]−−−−/対応/−−−−/核心の明示|結果の把握/自己評価
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 GMはポイントごとにPLがちゃんとステップを踏んで次の段階に行ける体勢にあるかチェックする必要があると思います。

 [2]〜[4]にかけて、GMはPLがちゃんと対応策を練るに十分な情報を得ているかチェックする必要がある。

 私の感覚だと、[3][4][5]がよくごちゃごちゃになります。
 ここでは「(セッション中の)目的」と「それを実現するにはどう行動したらいいか(対応策)」をはっきりさせる必要がある。(はっきりしないうちは先に進むべきではない)

 [5][6]は平行して進む場合があります。

 …とりあえずこんなところでしょうか。
1999年12月07日:11時22分28秒
意思決定を主軸にした、セッション展開のモデル〔Vr.1.0.0.〕 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 「ゲーム的意思決定を主軸にしたセッション展開のスタンダードなモデル」とゆーのを考えてみました。
 いろいろご意見をいただけるとありがたいので、とりあえず、Vr.1.0.0.をアップしてみます。
 
 これは、TRPGセッションを、意思決定の基本定式で段階分けし、GMとPLs両面からの関わりの推移に注目しながら整理したモデルです。
 「スタンダードモデル」というのは、いろいろな展開(バリエーション)の基本になり得るモデル」とゆう含みです。
 割と抽象的な記述になっているのも、「いろいろな展開(バリエーション)の基本になり得るモデル」を意図してのことです。
 
 とりあえず「意思決定」についてのあれこれめんどくさい話を置いておくと、「意思決定」とは“Decision Making”ですね。
 “Decision Making”を直訳すると、「決定をする事」≒「決定の仕方」ってところでしょう。
 
 「決定の仕方」とゆうのは、その基本定式は、以下のようなものと整理できます。
 
 情報を集めて→状況を整理して→もんだいを把握して→もんだいへの対応策(複数)を立案して→対応策(複数)を比較・評価して→対応策実行の準備をして→対応策を実行する
 
 今回のモデルは、この定式をTRPGセッションの段階として整理しただけ、です。そーゆー意味では特に新味はないと思います。
 
 従来のTRPG論で、GM中心観点からばかり語られていた、ゲーム的意思決定を、セッションの実態に即して、GMとPLsの関わりの推移を中心に書き直しただけのモデルとも言えます。
 
 ただ、「セッションの課題は、意思決定過程を通じて明瞭化されてゆく。それに応じて、PL/PCの目的も明瞭化されてゆく」というポイントには重点を置いたつもりです。
 
 
「ゲーム的意思決定を主軸にしたセッション展開のスタンダードなモデル」Vr.1.0.0.
 
[導入部]
GM:セッション初期の背景状況を部分的に明示(+暗示).
セッションの課題の暗示及び断片的明示.
PL(s):セッション初期段階のPCの状態を明示(+暗示).
 
[情報収集部]
GM:セッションの背景になる,状況明示範囲の拡大.
セッションの課題の暗示,及び断片的明示の継続.
PCの情報収集活動に相関して,セッションの課題であるもんだい状況が変動させることもある.
PCの活動如何に関わらず,状況は変動されてゆく方が自然(その状況変動をPLsに提示するしないはケース・バイ・ケース).
PL(s):PCによるセッションの課題に関する情報の収集.
 
[情報評価〜推測部]
GM:PCの情報収集活動に相関して,セッションの課題をの暗示,及び断片的明示を継続する.
情報評価〜推測活動の間も,セッションの課題であるもんだい状況は,変動されてゆく方が自然.
その状況変動をPLsに提示するしないは,ケース・バイ・ケース.
PL(s):PCが収集した情報を評価し,セッションの課題を推測する.
 
[もんだい把握〜対応検討・評価部]
GM:PL(s)のもんだい把握〜対応策検討活動の間も,セッションの課題であるもんだい状況は変動されてゆく方が自然.
その状況変動を,PLsに提示するしないは,ケース・バイ・ケース.
PL(s):推測されたもんだい状況に応じた対応策を策定.
対応策(複数)それぞれのコスト/リターンを検討・評価.PCのハンドリング方針に応じ,実行する対応策の選定.
PCのハンドリング方針に応じ,把握されたもんだい状況への対応との相関で,セッションでの目的(PCの目的)を明確化.
  
[対応準備部]
GM:PCによる対応策準備活動に相関して,セッションの課題であるもんだい状況を変動させてゆく.
PCによる対応策準備活動へのリアクション自体,変動しつつあるもんだい状況の暗示,及び断片的明示となる.
PL(s):検討・評価された対応策の準備行動をPCにとらせる.
 
[対応策実行部]
GM:PCによる対応策実行に相関して,セッションのもんだい状況を大きく変動させる.
PCのもんだい把握,対応策に応じて,もんだい状況の核心の明示を開始する(PCの行動如何では,もんだい状況の核心の明示はこのパート以前から開始されていてもよい).
PL(s):準備行動をふまえて,もんだい状況への対応行動をPCに採らせる(常に万全の準備行動が採れるとは限らない).
 
[決着部]
GM:PCによる対応策実行の結果,セッションの課題である、もんだい状況がどのように変動したかを明示する.
遅くともこの部では,もんだい状況の核心の明示を完了させる.
PL(s):PCが関与してのセッション課題の最終的変動(従来「シナリオの目的の達成度」と呼ばれた概念に相当)と,明確化されているPCのセッションでの目的を相関させ,セッションでのPCハンドリングを評価する.
 
これはスタンダードなモデルですので、実際は、[情報評価〜推測部]がほとんどなかったり([情報収集部]と一体化してるとか)いろいろだと思います。
 
●意図
 この「ゲーム的意思決定を主軸にしたセッション展開のスタンダードなモデル」Vr.1.0.0.を書いてみたのは、主に二つの意図があっての事です。
 
1.従来のTRPG論が、GM中心観点が多かったと思うこと。
 同じ内容でも、セッション実態に即して、GM・PLsの両面から語り直す事にも意味はあるかも、とか思いました。
 
 例えば、PLの時間配分感覚ですけれど、こうしたモデルを念頭に置くとおかないとでは、随分違うと思います。
2.ひとつのモデルを、少なくとも次のようなタイプのセッション展開に共通の考え方の基盤にできるはず、とか思います。
・「ミッション達成型」:NPCからPCに依頼されるミッションを達成するセッション.
・「ミッション達成型」のバリエーション:NPCからPCに依頼されるミッションにいわゆるウラがあるセッション.
・「ミッション達成型」のバリエーション:NPCからPCに依頼されるミッションの目的を達成ならず解消してしまうセッション.
・「競合型」:PCがなんらかの目標達成を競いあうセッション.極端な場合もんだい状況(セッションの課題)の必要性からPCが殺しあうようなセッション.
・「競合型」のバリエーション:PCがなんらかの目標達成を競いあう,極端な場合PCが殺しあうようなセッションの課題が用意されていても,そのもんだい状況自体を解消してしまうようなセッション.
 
 マスタリング&プレイングに必要な習熟度から言うと、「ミッション達成型」のセッションが基本とは言えると思います。
 でも、上記のバリエーションは、いずれも、意思決定の基本定式のバリエーションで処理できるセッションなわけなんです(もちろんシナリオがシステム・コンセプトに沿っていて、きちんと練れてなくてはいけない、等々の条件が整う必要がありますけど)。
 
●ご意見お願いします。
 「ゲーム的意思決定を主軸にしたセッション展開のスタンダードなモデル」の内容に、調整を加えるべき点はありませんでしょうか?
 ご意見願います

 他になんでも、ご意見あったらお願いします。
1999年11月19日:06時54分40秒
一行掲示板抜出引用:交渉判定と演技についてPt.2(長いけどオモシロイ☆) / 抜出転記:鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#この投稿は、まほろばの一行掲示板での、「交渉判定と演技について」のやりとりを抜書き引用したものです☆
#内容的には、先にアタシが抜出転載した「一行掲示板抜出引用:交渉判定と演技について」 (当掲示板,カンナ抜出転記,99年11月18日:22時05分54秒)、に続くものです。
#話題の流れとしては次のような流れがあります。
 1.「一行掲示板抜出引用:交渉判定と演技について」 (当掲示板,カンナ抜出転記,99年11月18日:22時05分54秒)
 2.「一行掲示板抜出引用:TRPGと演技について」 (プレイング研究室,カンナ抜出転記,99年11月18日:17時22分47秒)
 3.「一行掲示板抜出引用:TRPGと演技についてPt.2」 (プレイング研究室,カンナ抜出転記,99年11月18日:23時22分05秒)
 4.本投稿「一行掲示板抜出引用:交渉判定と演技についてPt.2」
 
#抜出しもとは、一行掲示板、99/11/18:20:56:07 〜99/11/19:06:47:48 の発言です。
#話題の流れがわかり易くなるよう、前後関係を移動する、表示上の整形をする、などの編集はしましたが、基本的には投稿文自体には手は加えていません。
#投稿者各氏のお名前は、LOGの表示のままで、敬称は入れていません。
 
YAN:演技に対する報酬は、それに対する演技というか、気の利いたリアクションだろうなぁ。
 判定に修正がつくかどうかは、演技部分を省いた上で、それでも選択肢的に良い判断であればボーナスつけても良いだろうし。
 「死んでしまったらおいしいものが食えなくなるんだぞ」 に関しては、分かってくれる/混乱する/怒るにしても、ちゃんとしたリアクションが帰ってくれば、プレイヤー的には満足いくでしょう
 ただ、悪い方に解釈する場合は、自動的失敗にせず、とりあえず判定させたほうが他のプレイヤーも納得いくでしょうねー
 後は、失敗した場合のフォローが出来る余地を残す、あたりかなー
注)「死んでしまったらおいしいものが食えなくなるんだぞ」 ≫「一行掲示板抜出引用:TRPGと演技についてPt.2」 (プレイング研究室,カンナ抜出転記,99年11月18日:23時22分05秒)、参照のこと
 
右京:判定に修正がつくかどうかは、演技がうまかったよりは話した内容によるべきでは?
 
YAN:ん?そういう意味ですよー>右京さん
 
右京:例えばRQゆりかご川のシナリオでは交渉で以下の論点を利用するとボーナスが与えられるとあります「+10、河の民と陸の民は調和して生きるべきだと言う(清められたものの福音)」
 「河川の神神はイェルム神殿と関係がある事を指摘する」等。>YANさんへ、わたしもYANさんに賛成です。ただ、例を書きたかったんです。
 
YAN:あ、了解です〜>右京さん。 語尾が「〜べきでは?」だったのでドキドキしちゃった(;^^)
 
宇津見:私がGMをしていて、交渉でプレイヤーに完全失敗させたくない場合は「交渉ロールに、失敗したら最低限の便宜のみ、成功したら色々便宜を図ってもらえる」としてます
 
右京:あはは、別件で見に来たついでにここに来たらちょうど書いたばかりだったのでいなくなる前にと思って焦っちゃいました(^^;
 交渉ならTORGのドラマチックな行動解決を使うのが好きです。
 あれだと段階を踏んで説得していくのが面白いですから。(でも、うまく行かないと変になっちゃうけど(^^;
 別のアプローチを思い付いたら再挑戦させるのもいいかも。>完全失敗させたくない場合
 
YAN:あ、「段階」を入れるのも手ですねー。
 説得の成功する(あるいは説得判定が可能となる)条件を複数決めておいて、どれだけ成功度が高いかで結果を決めるのね
 「決めるのね」→「決めるのも良いですね」
 ある程度の幅があったほうが、プレイヤーもそこそこ安心できるし、(逆説的だけど)GMもある程度は厳しく出来ますからねー 白黒決めるのが一回の交渉(判定)で決まるとなると、無下に失敗にはさせにくいからなぁ(まぁ、GMにもよるけど(笑))
 2重の意味で、「遊び」は必要ですね
 
右京:交渉って難しいですよね。相手を疑っといて自分信用してくれったってそりゃ無理でしょ。せめて振りだけでもしなくちゃ(前のGMのとき)
 
YAN:交渉は、確かに難しいです。双方納得行くような条件を提示するのは、言うほど簡単な事じゃないし…
 プレイヤー個人の力量に頼るよりは、ある程度の方向づけを、システムあるいはGM側から提示したほうがいいんでしょうねー。
 
右京:あ、これやった事あります。最後に村人を説得できるかは見つけた証拠の数と指摘した論点の数で決めたんです。>説得の成功する条件を複数決めておいて
 で、交渉ロールに成功したら+1ランク、スペシャル+2、クリティカル+3という風に
 そしたら見事にファンブルだしてくれて話がややこしくなりました。(^^;
 
YAN:なろほど。シナリオ面でも、フラグ立てとか、フラグに必要な条件(例えば、交渉相手が何を求めているか)の情報を与える方法とか、色々考えられますね
 あはは(;^^)>ファンブル。 判定を複数回にわけておいたら良かったかもしれないですねー(まぁ、3回やって3回とも失敗とかなら、プレイヤーも諦めるだろー)
 
右京:RQやってるととりあえず関連の知識技能振らせて成功したらどんどんと出してました。(交渉だととりあえず《人間知識》)
 前の文章、出すのはヒントです。(^^;
 とりあえず、村人に「怪しいぞ」と突っ込ませてその言い訳に《言いくるめ》振らせました。(今度は成功してよかった(^^;)
 
YAN:GMによっては、プレイヤーが積極的に探らないと、情報を与えてくれない場合もあるけど、その場合でも最低限、「なんらかの情報が必要」ということはプレイヤーに告げるべきだし、得た情報が妥当なものかそうでないかのヒントも必要だし…
 交渉に限らないけど、「情報を与える」というか、情報を与えるための「時間(場面)を用意する」のも、GMの大切な仕事だよなぁ、とか思ったり。
 
右京:うちらの仲間内でのプレイ、重要な時に限ってファンブルするのは止めて欲しいものだ。
 例1:奇襲の時。「・・・じゃあ、見つかったからあと何%残ってるか100面振って」「・・・98」(100面振らせた私が悪いのか(^^;)
 例2:自分が留守の時に自分の街が襲われた。「じゃあ、被害決めるから100面振って」「・・・100」(^^;
 例1の%、敵の砦までの残り距離でした。(500mだったので10mしか進んでいない。^^;)
 
YAN:そりゃもう、ファンブルやクリティカルというのは、致命的な場面で起こるものだと相場が決まっております(笑)
 ソードワールドでも「6ゾロが出たら成功でいいよ」「1ゾロ以外で成功だよ」といった場面に限って、出るんだもんなぁ…
 というわけで、プレイヤーが駄々をコネた場合は、「OK,6ゾロが3回連続で出たら成功だ!」って言ってました(笑)。
 
右京:あ、そうか、致命的失敗だもんな。(^^。「最悪の事態は常に最悪の時期に起きる」
 とりあえず、風呂に入るので落ちます。(YANさん面白かったです)
 
YAN:あーい、それでは私もシャワーシーンへ…
 るんるる〜ん☆
 
寺田大典:プレイスタイルの論考として様々な人の意見を読みながら今の所の私の結論みたいなものを掲載してみました。(^^)
 「プレイスタイルの違いを踏まえて求める先
注)寺田大典さんのHP「TRPGBOX」の「TRPGに関する考察」に

はしざき:ああ、すごくわかりやすくまとまってますねぇ<寺田さんの「プレイスタイルの...」
 
#とりあえず、以 上
1999年11月18日:22時05分54秒
一行掲示板抜出引用:交渉判定と演技について(長いけどオモシロイ☆) / 抜出転記:鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#この投稿は、まほろばの一行掲示板での、「交渉判定と演技について」やりとりを抜書き引用したものです☆
#プレイング研究室にアタシが抜出転載した「一行掲示板抜出引用:TRPGと演技について」 (プレイング研究室,カンナ抜出転記,99年11月18日:17時22分47秒)、の直前のやりとりです(この抜き出しの直後が、プレイング研究室での抜出に続いてます)。
#もとは、99/11/17:16:52:53〜99/11/18:14:19:13 の投稿からの抜き出しです。
#話題の流れがわかり易くなるよう、前後関係を移動する、表示上の整形する、などの編集はしましたが、基本的には投稿文自体には手は加えていません。
#投稿者各氏のお名前は、LOGの表示のままで、敬称は入れていません。
#なお、ここに引用した分の後も、今日(99年11月18日)の「一行掲示板」では結構有益なやりとりが多かったように思います。
 
はしざき:深い意図は無いですが、私のプレイヤー傾向の目安にでも<演出指向のキャラクタープレイ
 
カンナ(鍼原神無):はしざきさん>アタシは理解できてる気がします(ちょっと自信ないとこもあるンですけど)<セッション指向のキャラクタープレイ
 アタシの「少数行動原理の複合」とも共用可能な技術は多いけど、運用思想が少し違うって感じで理解してて構わないですよね(?)。
注)「セッション指向のキャラクタープレイ」 (プレイング研究室,はしざきさん記,99年11月17日:16時44分02秒)
 
はしざき:どーだろ。相互補完的な面もあるけど、排他的な面も少なくないかも>カンナさん
 ただ、「演出指向の...」に関しては多少意図と違った捉えかたされてもいいや、って思ってるので。私としては、意見の擦りあわせには熱心ではなかったりします>カンナさん
 
カンナ(鍼原神無):はしざきさん>あー・排他的な面、うん、それはあるでしょーね。きっと運用思想が違うからですね(擦りあわせとゆーか、知りたいんです、その自分の技法と違う技法は)
 
はしざき:more better な行動宣言として、「図書館に行って調べます」よりは「図書館に行って調べました。何がわかりましたか?」の方がセッションがスムーズに展開してよろしい っていうような文章をかけないかと思ったんだが、 行き着くべきところを通り越してしまった行動宣言の方が問題な気もしてきた
 「○○に向かいます」じゃなくて「○○に無事に到着しました」とか
 「戦います」じゃなくて「勝ったよ」とか、いうのはやはりよくないよねぇ
 
カンナ(鍼原神無):申告と宣言の区別ですね<「勝ったよ」はよくない
 
はたの:ただ、行動宣言だけ。では不足だと思うのです。+目的を伝えた方がいろいろ親切でわないかなと。「勝ったよ〜」は「戦って(行動宣言)勝ちます(目的)」なんだと思う。#完了形でいうからいけないのかも。
 まぁ「戦って勝ちます」ぐらいならいい(「どうやって」の部分は普通に戦闘ルールを適用すればいい)んだが「犯人の証拠を見つけたよ〜」はマンチーだよなぁ「調べて(行動宣言)証拠を見つける(目的)」なんだろうけど「どうやって」という部分が完全に欠落してるから、判定のしようが(^^;;
 「どうやって」を宣言するのは重要だなぁ。あたりまえだけど。でもたまにしない子いるんだよね。
 
TTB:「勝利宣言」のひとつ。「お前は、もう死んでいる」(^^;)
 
はしざき:「ボスキャラが出てきたよ。さあ戦いたまえ」「勝ったよ」「駄目でわ。ちゃんと戦闘したまえ」「マスター厳しいのぉ」 とかいうふーに使うふざけた奴は問題だって話です<「勝ったよ」という行動宣言
 「充分な戦力と緻密な戦術を駆使して勝ったよ」でもやっぱよくなかろー(笑)
 「(目的)のために(手段)で(行動)する」があるといいのかな。自明の場合は省略できるだろーけど
 
ベンジャミン:行動宣言の段階において、結果まで言っちゃいけないと思うです。>「戦って勝ちます」とか
 そこまでいっちゃうと、TRPGの演出や無くて集団で話作ってるだけやと思う。
 
はしざき:とはいえ「完了形の行動宣言」ってのは、無駄な描写を求めないという点で、進行を加速させるので、使うと効果的な場合もあると思う
 んと。時間的余裕が無い場合は、時間管理に関してプレイヤーもなるたけ協力した方がいいと思うです
 ああ、いま気が付いたけど、一人称発言を三人称に翻訳するのは簡単だけど、その逆は困難なんだな
 
asuka:「(目的)のために(行動)する」とかと言った方がいいと思うけど
 
◎;:「なんのために(意図)」、「何を(対象)」、「どうする(方法)」
 
LIST:友人が 「ロール重視派」 に言う事には、 「口先じゃなくてルールにのっとった行動でキャラクターを表現しろ」 というのがあります。 いわゆる 「指し手」 での表現ですね。
 演奏をするとして、そもそも楽譜通りに引く事ができないのなら、「自分なりの演出をした」 等といっても、そんなの弾けていないだけですよね。
 
ベンジャミン:「ロール(演技)重視派」の人って、結構キャラシート見てなかったりします。
 交渉とかまともにできない(交渉の技能値が低い、魅力が低い等)PCなのに、やたらと交渉など口先で片づけるようとして、ロールしてとか言うと不満もらしたりとか
 その割には、口先で片づけられない戦闘系技能とかには、十分すぎるほどの技能を割り振ってたりするのまで共通してたりします。
 そう言うの見てると、演出(演技)というのも結構子供のごっこ遊びと同じ様に怪しいもんだと思えたりもします。
 すいません、私の周りだと「演技重視」とかいうと典型的な悪い例しか見当たらないのですが、環境が悪いのでしょうか?
 
はしざき:ああ、それは典型的な悪い例で、演技を重視する人からも論外って言われるパターンですね<口先だけで判定したがらない
 ただ、それは演技をする/しないよりも、「ちゃんとルールを守れない」って点ですでに子供なのかも
 
カンナ(鍼原神無):ベンジャミンさん≫それは、ノウハウが整理されてないからだと思いますケド(私見)<私の周りだと「演技重視」とかいうと典型的な悪い例しか見当たらない
 
LIST:まあ、続けると愚痴を言ってしまいそうなのでこの辺でヤメときます(^^;
 
カンナ(鍼原神無):なんか一行で済ませるのはもったいない気がするやりとりですね、はてさて、どこの掲示板に抜き出したものかしら(?)
 
LIST:私のトコロの次のイベント(DDF)では、この辺を重視して作ったシナリオをやりますよ。
 
カンナ@コレを言っちゃぁ、おしまいかも(苦笑):行為申告や行動宣言でもんだいが生じ易いのは、日本語の言語習慣で、現在進行形や完了形の表現が曖昧だからかも、とか言ってみたり。
 日本語的に多少不自然でも、「現在進行形」「未来形」「完了形」などの表現を発言に取り込んだ方がよい気がしたり。
 
はしざき:んー。マスターが「駄目だよ。ちゃんとダイスを振りなさい」って言い続ければ、そのうち改善されるかなぁ
 「けっ。なんだ口先だけのチキン野郎か」とか NPC に言わせてみたり(笑)
 
LIST:自分のキャラクタを 「勇敢」 とするなら、フィギアの位置で示して下さいね(笑)
 
ベンジャミン%だめだめな環境だと:「えーそんなの●●さん(それなりに知られた人)だとダイス振らなかったよ。」とか「そんなん、ロールプレイで処理するのが普通では?」とか帰ってきそうであるが(^^;
 
LIST:「●●さん」 のトコロにSNEって入っちゃうのが問題なんだよなぁ <悪い例なのに
 
カンナ(鍼原神無):ベンジャミンさん≫「交渉ロール」のもんだいは、過去にTRPG_LABOでも意見交換がされたことがありますヨ(どの辺のLOGだっけな?)
 あぁ、ありました>「交渉ロール」についての意見交換>プレイング研究室 LOG 013からはじまって、、TRPG総合研究室 LOG 006の後半に話題移動され、TRPG総合研究室 LOG 007に続いてますね
 
ベンジャミン:鍼原さん、ありがとうございます。時間見て読みたいと思います。
 
LIST:いっくらなんでもさぁ、キャンペーンラスボスのHPが、ワンダリングのHPより低いのはヘドがでたよなぁ
 
はしざき:演技が上手かどうかではなく、言ってることに充分に説得力があれば、ファンブル以外は成功にするから、とにかく振れ、とか
 雰囲気作りって面では「しゃがんで、その子の目を見つめながらゆっくりと話すよ」みたいな描写は歓迎されてよかろーとは思うな
 あと、《母国語》技能があっても通常会話ではいちいち判定しない、というのと同じレベルで、妥当な交渉が判定を必要としないのもまぁ当然
 だから、ちゃんと考えると切り分け難しいねぇ
 
sf:なにかの実際的効果を望むなら判定する、というのがいーと思うのであった。
 
LIST:ぐぬぅ、結局ぐちってしまった。反省。 (しかも味方のドラゴンがブレス吐けば1Rで終了したなんてコトは絶対に秘密だぜ!)
 
はしざき:技能高くしておいて、「だとーなほーほーでせっとくするよー(コロコロ)」っていう説得マンチーが理想的かどうかっていうと、また疑問だったり・・・
 
ベンジャミン%味方のドラゴンがフレス吐いて味方ごと1Rで終了とか(^^;:確かに、「しゃがんで〜」みたいな描写とか、母国語技能を通常会話に適用しないこととかは、まぁそうかなぁというのはあるけど、交渉とかで踏み込む場合だと判定無しだとちょっとと思うことあるです。
 そんなときこそ手段・内容を尋ねてみて、修正を加えるのでは?>だとーなほーほーでせっとく
 
はしざき:口先で頑張っても技能でリミットされるし、具体性に欠しい行動は判定にペナルティとか、そんなところが現実的かも
 マーフィーの法則「大きなペナルティを与えた行動判定ほど成功しやすい」
 
彬兄:演技がまずければ技能如何に関わらず失敗するということをちゃんと体で覚えさせれば、そういう輩も減ると思うな
 演技したから判定しないのではなくて、演技で判定する(もちろん、判定者はGM)
 
#「一行掲示板抜出引用:TRPGと演技について」 (プレイング研究室,カンナ抜出転記,99年11月18日:17時22分47秒)、に続く☆
1999年11月18日:05時16分33秒
RE:GMとプレイヤーのキャッチボール / はしざき

確かに、シナリオ導入に失敗してしまって、プレイヤー側からいくつか妥協案を提示しても、事態が改善されないってことはままあると思います。

だいたいこーゆー時のマスターって、精神的に「いっぱいいっぱい」になっちゃってて、うまく考えがまとめられない。後から振り替えれば「こーすればよかった」って思うんだけど、その場でとっさにはそれが考え付かない状態ってあるよね。

で、その状態が長引きそうであれば、プレイヤー的に妥協して
「プレイヤー的には嫌な予感がするけど、キャラクター的には何も考えずにその話を受けるよー」
とか言っちゃってもいいんじゃないかなぁ。どーせ始まったばかりなら、うかつな性格に方針変更してもそれほど問題ないだろーし。

でもって、セッション終わった後にでも「導入部はこーした方が良かったんじゃ?」とか伝える方がスマートだと思う。

ときどき「マスターとプレイヤーの馴れ合いはよくない」とか聞くけど、「マスターがプレイヤーに対して」はともかく、「プレイヤーはマスターに対して」もう少し馴れ合ってみるのもいいんじゃないでしょーか。


1999年11月17日:18時16分28秒
RE:RE:「セッションの課題」と「シナリオの目的」 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>Birdさんへ
 こんにちは。
 改めて、よろしくお願いしますね☆
 
 えーっと、Webにアクセスできる頻度は、人それぞれですので、Resが遅いとかは、過度には気にされないでください。
 アタシはBirdさんが、また投稿してくだすって嬉しいです。
 
 ここの展開非常に早いって、多分「プレイング研究室」の事とかだと思うんですけど。
 実際ここのとこペース早いですよね。
 アタシも関わってるンですけど。
 話題にも勢いってあると思うンで。「プレイング研究室」今は勢いついてるとは思います。
#あちらへの、お詫びとか、お礼とかは、何かの投稿のついで程度でも構わないと思いますし。アタシは、流してもへーきと思いますし。もしBirdさんが気にかかられるなら、一言投稿されてもよいと思います。どれでもオッケーな気がします。
 
>セッションの課題とシナリオの狙いはシナリオの達成目的に含有されていると感じております。この点に付いて、他の方はどのようにお考えでしょうか?
 
 そーですね、アタシも他の方のご意見がお聞きできるとありがたいです。
 ってゆーか、今は、「プレイング研究室」でのキャラプレの技術整理が、アタシ的には「鉄は熱いうちに打て」って感じで☆
#今は、ってゆーか、アタシがTRPG.NETに来るようになって以来のテーマだったりするんです。
 
 えっと、いくつかのポイントだけお話しときます。
>私は「シナリオの達成目的(又は目標)」は必要だと思います。またGM中心論か! と怒られそうですが、GMの立場からはあった方が「ゲームが御しやすい」からです。
 
 いえ、これはごもっともです。
 この件はアタシの先の投稿にハショリがありました。修正させてください。
 
#以下自己引用 (「『セッションの課題』と『シナリオの目的』」,当掲示板,99年11月13日:16時27分18秒 )
≫繰り返しになりますが、セッションの話は、これはマスタリング中心観点からだけではなく、セッションの実態に即した観点からも語られたほうがよいと思っているわけです。
≫アタシはその為には、さしあたり「シナリオの達成目的(又は目標)」とゆー概念は捨てちゃって、「セッションの課題」、「PCsの目標」、「シナリオの狙い」とゆー概念を、相互関与のメカニズムを念頭におきながら、使っていったほーがよいよーに思います。
 
 「『シナリオの達成目的(又は目標)』とゆー概念は捨てちゃって」ってゆーのは、「セッションの実態に即した観点から語る」には、って含みを持たせたつもりだったんですけど。乱暴な言い方だったと思います。
 
 「『シナリオの達成目的(又は目標)』が、事前にプレイヤーに理解されるかのような考え方は捨てて」と修正させていただきます。
 
 それから、「システムのデザイン・コンゼプト」、これはアタシも重要と思います。
 デザイン・コンセプトについての解釈がないと、満足なキャラプレもできないと思ってます。
 
 ただ、この「デザイン・コンゼプト」に関しても、「セッション・メンバー間で一致した理解が事前にある」とはアタシには思えません。一般論としては、解釈の幅があることが前提された方がよいと思ってます。
 その辺もアタシの、「セッション実態に即したTRPG論を」ってゆー主張に含まれたりします。
 
 でも、まー、この辺のこと、アタシ的にはゆっくり整理してゆきたいと思います。
#今は「キャラプレの技術」整理なのだ☆(笑)
 
 ではでは、またまた。
1999年11月17日:16時37分10秒
RE:GMとプレイヤーのキャッチボール / Bird
連続ですが、Birdです。
 この『言葉のキャッチボール』というのは、私がよくRPGをする仲間うちでも良く言われる言葉です。ある言葉を受け取ったら、それに応じて言葉を返すのは、コミュニケーションの基本ですしね。
  鍼原さんの投稿を引用させて頂きますが(言い回しがとても気に入ってしまったので)
>「『怪しげなNPCの依頼でなおかつ裏もとれず、
>当該PCは裏をとれない依頼は受けないポリシーで動いている』とい
>う状況において」
> 例えば、プレイヤー側には次のような選択肢もあり得ますね。
>PL「タバコに火をつけNPCに言います
>『俺はね、ちゃんとした紹介人のいない仕事は受けないことにしてるんだよ』、
>ふはーっ、『ところで、アンタ、俺のヤサどこで知った?』」

...GMが投げたボールを受け取って、きちんと投げ返して下さっています。これが、

 PL「タバコに火をつけNPCに言います
 『俺はね、ちゃんとした紹介人のいない仕事は受けないことにしてるんだよ』、
 ふはーっ、『だからこれは受けられねぇな。あばよ』
 …GM、PCはこの件には一切手をださないよ」

 あぁ! アクションが帰って来ない!!(苦笑
これではGMは困ってしまうのではないでしょうか? 海千山千のGMならともかく、あらゆるGMにその対応を求めるのは国のような気もします。

 逆にPLからアプローチしてもNPCや状況が決まった反応しか返さないGMも結構苦しいですよね(苦笑

 ちなみに、一方的な会話のみをしたり、折角話を振っても反応してくれない事を、『言葉のホームラン』などと呼びます。これを行うPLは正直一緒にゲームをしづらいことこの上ないと思ってしまいます。 以上蛇足です(笑
1999年11月17日:16時18分36秒
RE:「セッションの課題」と「シナリオの目的」 / Bird
こんにちは、Birdです。
 ここの展開、非常に速いですね。一週間に1〜2回しかアクセスしない横着者には少々きついです(^^;
 それではまたまた反応が遅れて申し訳ありません(プレイング研究所の方で波風を立てたことと注意を頂いたことのお詫びとお礼を投稿するべきか、流すべきか…(苦笑)
>99年11月13日:16時22分11秒
>セッションの課題について(>Birdさんへ) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
および、
>99年11月13日:16時27分18秒
>「セッションの課題」と「シナリオの目的」 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
について。
> 「システムのデザイン・コンセプト」、「PCのパーソナル・ゴール」、
>「セッションの達成目的(又は目標)」、この三つを一致させる事が、
>TRPGの勝利条件なんだ、って言説があります。

 『ロールプレイングゲームの達人』か『馬場馬場秀和のマスターリング講座』は両方とも愛読しておりますし、私もその影響を受けています。故に、この言説はお気に入りです。そして、これがGM中心観点から論じられているとは(それほど)思いません。
 ■「システムのデザイン・コンセプト」=試合の土台(システムの担当)
 ■「セッションの達成目的(又は目標)」=GMの担当
 ■「PCのパーソナル・ゴール」=PLの担当
 要は、PCのパーソナル・ゴールをGMが設定する訳じゃないと思っているわけです。そして、TRPGの勝利条件というのはセッションの成功…組み体操がうまく行ったということであり、それはGMの勝利ではなく参加者全員の勝利だと思う訳です。当然かも知れませんが。

> 繰り返しになりますが、セッションの話は、
>これはマスタリング中心観点からだけではなく、
>セッションの実態に即した観点からも語られたほうがよいと
>思っているわけです。
> アタシはその為には、さしあたり「シナリオの達成目的(又は目標)」
>とゆー概念は捨てちゃって、「セッションの課題」、
>「PCsの目標」、「シナリオの狙い」とゆー概念を、
>相互関与のメカニズムを念頭におきながら、
>使っていったほーがよいよーに思います。

 私は「シナリオの達成目的(又は目標)」は必要だと思います。またGM中心論か! と怒られそうですが、GMの立場からはあった方が「ゲームが御しやすい」からです。
 PLが全員「ゲームをきちんと成立させる」ことについて心得ている場合はともかく、そうでない場合「PCのパーソナル・ゴール」がPC毎に対立する可能性が増大するように思います。「シナリオの達成目的(又は目標)」という制約をちら付かせる事で、「そのシナリオに置けるPCのパーソナル・ゴール」を作ってもらうのが私は好きです。 また、「システムのデザイン・コンセプト」も外しがたいものだと思います。「システムのデザイン・コンセプト」という前提が全員にあるからこそ、ゲームが成り立つのだと考えているからです。
 よく言われる台詞ですが、「PLはなんでも試みる事が出来るが、なんでも出来るわけではない」「GMはなんでも出来るが、何をしても良いわけではない」と言う言葉が私は好きです。「なんでも出来るわけではない」「何をしても良いわけではない」の部分を規定するのがシステムとそのデザイン・コンセプトなのではないでしょうか?

 鍼原さんが示して下さった、「セッションの課題…『もんだいを孕んだ状況』をなんとかすること(鍼原さんの投稿より抜粋)…」「シナリオの狙い」「PCsの目標」も大事なものであると理解しておりますが、このうち、セッションの課題とシナリオの狙いはシナリオの達成目的に含有されていると感じております。この点に付いて、他の方はどのようにお考えでしょうか?
  かさねがさね、非常に反応が遅くて申し訳ありませんm(_ _)m


1999年11月17日:11時59分03秒
[評価基準]遅Resの感想です / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>3327さんへ
 時期を逸した感のある、とても遅いResで恐縮です。
 一時期、ちょっと具合を悪くしていまして、しばらくWebへのアクセス自体できなくって、TRPG.NETにも来てない時期があったものですから。
 そんなわけで、遅いResになってしまいました。
 3327さん、ときどき掲示板でもお見かけしますので、きっとプライベートがお忙しいんだと思っています。
 「今更」と思われないとよいのですが。
 
@3327さんWrote (「[評価基準] テスト」,TRPG総合研究室 LOG 036,99年08月19日:19時39分57秒)
>長いッス。長すぎ。
>無駄な部分は少ないと思うけど、予想以上の長さです。
>皆さんは長いと思いませんか?
 
 アタシは長いとは思いません。無駄な部分もないと思います。
 3327さんが求めてるような、「公正さと一般性が保証された評価基準」でしたら、もっと長くなっても驚きません。
 
 アタシは、TRPGのセッションは「『創作』とは呼ばない方がよい」と思ってるんですけど。
 一方で、システムはデザイナーの創作物だし、シナリオも、創作物だと思ってます。
 
 で、創作物の評価基準の提示、ってゆーのは、これはきちんとやろうとすればするほど、筆者の意図がどうであれ、評論の領域へ踏み込んでゆかざるを得ないと思われます。
 
 例えば、映画の「解説」でしたら、パンフレットの見開きですむ程度の分量でも纏められますし、「紹介記事」でしたら多くても、雑誌の数ページで納める事もできると思います。
 けれど「公正で一般性の高い評論」とゆうことになると、これは、単行本一冊が費やされてもおかしくないと思います。
 
 この辺、アタシの考え方は他の人からみるとやや偏っているように観えるかもしれませんけれど。
 まったく根拠が無いわけでも無いと思っています。
 
 もし、あまりに長い評価基準はマズイと懸念されるのでしたら、とりあえず、アタシに思いつく対処法は二種類しかないです。
 
1.よりコンパクトなものでも、ある程度、公正な評価の「目安」に留める。
2.あまり長大にならない範囲でまとめつつ、評価の方針を明示併記する。
 
 1.は、発想自体3327さんの目指すところと食い違っている気がします。ですのでお勧めする事はためらわれます。
 
 2.は少し説明した方がよいかもしれません。
 「日本に在住するガイジン(主に英米人?)の間で言われるジョーク」と信じられてるものに、次のようなものがあるそうです。
 「日本の新聞で、意味がわかる事が書いてあるのは、日経と赤旗だけだ」
 
 これ自体都市伝説の様なものと思いますので、本当にそんなジョークが、在日ガイジン達の間で知られているかどうかは、あまりもんだいではないと思います。
 
 このジョークが意味するところは明瞭と思いますので。
 
 時として、ある評価が、どういう立場・観点からなされたものかが明確なコメントの方が、公正さをめざしたコメントより有意味な事がある、とゆう事だと思われます。
 なぜなら、コメントの受けての方が、コメンテーターの立場・観点と自分の立場・観点の差違を補正して情報を評価することができる事もあるからです。
 
 結局、2.の方も、3327さんの目指すところとは、方向性の違う方針かもしれません。
 ですので、あえて、具体的にはどんなふうにしてゆく事が考えられるかは書きません。
 
 時期を逸してるくせに、3327さんのご期待に沿う方向での感想を述べられませんでした。
 すみません。
1999年11月15日:14時33分51秒
GMとプレイヤーのキャッチボール / MAT.N
なるほぞ。プレイヤー側からも投げかけを行うから、GM側も球を返したほうが面白いやね・・というあたりですか。このあたり、確かにうまいGMは実に巧みなリアクションを返してきますな。
やはり精進が大事かの。
1999年11月15日:11時32分38秒
Re:PCがNPCの依頼を断る / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
「プレイヤー側が「それでもなお依頼を受ける理由」を考えてPCを動かしてもいいのではないか」
「GMの提示手法にのみ解決手段を求めるのは、片手落ちでしょう」
 
 はい。
 それは、MAT.Nさんの言われるとぉりですよね。
 
「『怪しげなNPCの依頼でなおかつ裏もとれず、当該PCは裏をとれない依頼は受けないポリシーで動いている』という状況において」
 
 例えば、プレイヤー側には次のような選択肢もあり得ますね。
 
PL「タバコに火をつけNPCに言います『俺はね、ちゃんとした紹介人のいない仕事は受けないことにしてるんだよ』、ふはーっ、『ところで、アンタ、俺のヤサどこで知った?』」
 
 例えば、こーゆープレイをすれば、GMさんも、NPCのキャラクター性を通じて、“依頼”のシナリオ上の性質を暗示する事もし易くなりますよね。
 
NPCが「ギャングの大物」だった場合:「くふふ。いっぱしのプロを気取っているわけだ」
 
NPCが「何かの事情でせっぱ詰まってる」場合:「た・たのむ、ボクは追われてて余裕がないんだ」
 
#最近CSで『新・アンタッチャブル』に熱中してるので(笑)。他にもイロイロ思いつきます。
 
 えーっと、この場合、「GM中心観点のTRPG論」に「プレイヤー中心観点のTRPG論」を対峙させることは、アタシの本意ではないンです。
#プレイングのノウハウの内には、「プレイヤー中心観点」から論じられ「ても」よい分野もあると思いますけど。
 
 やっぱり、GMとPLsの関わり会いを念頭に置いた、「セッションの実態に即した観点からのTRPG論」、それもコミュニケーション過程「も」考慮にいれたそれが、ダイジなのではないかと思いますです。
1999年11月15日:10時36分19秒
PCがNPCの依頼を断る / MAT.N
プレイヤー中心の視点ということで言えば、「怪しげなNPCの依頼でなおかつ裏もとれず、当該PCは裏をとれない依頼は受けないポリシーで動いている」という状況において、プレイヤー側が「それでもなお依頼を受ける理由」を考えてPCを動かしてもいいのではないかと思えます。GMの提示手法にのみ解決手段を求めるのは、片手落ちでしょう。
もっとも「依頼人は常に裏切るのがサイバーパンク」というワンパターンな状況も困りものですので、GM側に工夫の余地があるとは言えます。
1999年11月13日:16時27分18秒
「セッションの課題」と「シナリオの目的」 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
■TRPGプレイの三要素
 「システムのデザイン・コンセプト」、「PCのパーソナル・ゴール」、「セッションの達成目的(又は目標)」、この三つを一致させる事が、TRPGの勝利条件なんだ、って言説があります。
 
 TRPG.NETのIRCチャットで、この話題を少しお話したとき、ある方が「この言説はおそらく『ロールプレイングゲームーの達人』か『馬場馬場秀和のマスターリング講座』が出典なのではないか」って推測を述べてられてました。
 
 でも、ここでは、出典の詮索はしません。
 原典が何であれて、ひとり歩きしてる感のある、言説の方にアタシが感じてる問題のお話をします。
 
 アタシが何を問題と感じてるかとゆーと。三要素の言説、別に間違ってること言ってるわけでもないんですけど、やっぱりGM中心観点から論じられてると思うんですね。
 
 もし、こーした言説が、何かTRPGに有益なものの考え方・観方を、プレイヤーに伝えようって目的意識で語られるのでしたら、GM中心観点から、論じられる事は、実はあまり得策ではないと思います。
 別に、GMさんの位置付けを貶めよう、とか考えてるわけではありません。
 
 もちろん、マスタリング技法に関しては、GM中心観点から論じられる事が妥当ですけど。
 同様に、プレイングに関する事項は、「GMとプレイヤーは、役割は違うけど、セッションを楽しむ点では対等」、とゆーセッションの実態に即した観点から、語り直したほーが有益、と思います。
 
 で、考えてみたのが、「プレイヤーがセッションでやることは『セッションの課題(=もんだいを孕んだ状況)をなんとかする事』で、もんだい状況を解決しても解消しても、全然別の対応をとっても、構わない」、って言い方なわけです。
 
 この言い方の方が「プレイヤーは『シナリオの達成目標』を達成しなくてはいけない」って言い方よりは、少ない誤解で理解され易いと思ってます(プレイヤーを対象とした場合です)。
 
 アタシ的には旧来の「シナリオの達成目的(または目標)」に一番近い位置付けの概念は、この「セッションの課題」のほーなんです。
 
 それと、アタシとしては、ただ言い方のもんだいだけで言い換えを主張しているつもりでもありません。
 
 まず、PCsの目標、これはシナリオによって、依頼の形式を採ったり、採らなくかったりイイロイロなんですけど。
 「PCsの目標」が「セッションの課題」とイコールである必要性はない(イコールであっても構わない)けど、もんだい状況の一部となってく方が好ましい。
 
 それから、GMさんは、「セッションの課題」をプレイヤー達に了解し易く提示することが期待される。
 もし、提示がうまく行かなくって、プレイヤー達が「シナリオの狙い」を勘違いしていっても、これはGM、プレイヤー両者の関わり方(コミュニケーション過程)にもんだいがあることが疑われる。
 
 「シナリオの目的」の達成、と呼ばれていた事項の背後には、こーゆーメカニズムを観ることができると思います。
 
 これはアタシは自分では、GM中心・特殊解の説明から、セッション実態・一般解に変換した説明だとも思っています。
 
■事例検討
 アタシ「シナリオの達成目的」の件、割と前からモヤモヤ考えてたんですけど。考え纏まるきっかけになったのは、ちょっと前のプレイング研究室での、NPCの依頼を断わるPCの話だったんです。
#えーと、この話題を提供された方は、あまりセッション展開の詳細を述べられてませんので、あえて過去ログへのレファランスはしません。
 
 ここから後は、アタシがケース・スタディとして、提出する、架空のセッション展開の話とします。
 プレイング・ラボでの話は参考モデルとして使わせていただきますけど、無関係とします。

 
 環境はコンベンションとします。システムは、いわゆるサイバー・パンク・モノ。
 もんだいのPCの職業は殺し屋。
 
 セッション開始時点で殺し屋の部屋に、テレポート能力を持った見知らぬ男が突然現れて何やら依頼をしようとする。
 殺し屋のプレイヤーは、殺し屋としての警戒心や裏社会でのマナーを動機付けに、PCに見知らぬ男の依頼を断わらせた。
 
 さて、ここで、依頼を断わる事は「シナリオの達成目標達成にに反するから間違ったプレイ」と断定できるでしょーか?
 
 一般には断定できないと思うんですね。
 
 仮に、依頼は、何かシナリオの目標ウラがなく関係した内容であったとしましょう。
 ここではこの時、GMがテレポーターのNPCに、「ギャングの大物みたいな尊大な態度を採らせていたケース」、と「何かに脅えているような神経質な様子を採らせていたケース」とを比較して考えてみます。
 
 アタシは、後者の方がプレイヤーに対するフックになり易いと思うんですが。
 
 「依頼が、ウラもなくシナリオの目標に直結していた場合」(←その事はGMさんしか知らないはずです)。
 GMさんは、依頼人NPCのハンドリング「も」通じて、「セッションの課題」(=もんだい状況)の様子(この場合、切迫した様子は一例にすぎません)を明示、または暗示すべきと思います。
 
 この件は、マスタリング技法的には「誘導・おし・ヒキ」などの概念で語られる事がらと思います。
 
 マスタリングの話が、GM中心観点で論じられるのは、コレは当然なのですが。
 
 繰り返しになりますが、セッションの話は、これはマスタリング中心観点からだけではなく、セッションの実態に即した観点からも語られたほうがよいと思っているわけです。
 アタシはその為には、さしあたり「シナリオの達成目的(又は目標)」とゆー概念は捨てちゃって、「セッションの課題」、「PCsの目標」、「シナリオの狙い」とゆー概念を、相互関与のメカニズムを念頭におきながら、使っていったほーがよいよーに思います。
1999年11月13日:16時22分11秒
セッションの課題について(>Birdさんへ) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>Birdさんへ
@BirdさんWrote (「なぜPC/PL同士、話をしない」,なぜPC/PL同士、話をしない),TRPG総合研究室 LOG 037,99年11月11日:18時57分26秒)
>実際にお話を伺わせて頂いたところ、いくつか相互不理解がありましたようなのでいくつか訂正させて頂きます。

 了解しました。
 
 プレイング研究室での、アタシの投稿、「[キャラプレと演技]Birdさんへの質問」, (プレイング研究室 LOG 029,99年11月11日:19時46分02秒)なんですけど。
 あれは、「TRPG総合研究室 LOG 037」でのBirdさんの投稿に気づかずに投稿してしまいました。
 こちらの落ち度です。早まって不必要にキツイ書き方をしてしまったと思っています。

 お詫び申し上げますので、ご了承いただけると幸いです。
 
>私が先の投稿で使用した言葉、「シナリオの目標」は、鍼原様のおっしゃられる「シナリオの狙い」という言葉の定義とほぼ同義のつもりで使用しておりました。具体例を上げるなら、「山賊と意気統合、共に村を出る」という「結果」は「山賊による村の被害の停止」という概念からみれば、「シナリオの目標」を見事に達成しているのではないかと思います。
 
 ええ。この件、言われている事はわかります。
 アタシが事例に出した三國志演技の件は、Birdさんが言われるよーにも理解する事も可能です。
#「[キャラプレとシナリオ]シナリオ目的の解消に貢献するキャラプレ」 (TRPG総合研究室 LOG 037,カンナ記,99年11月08日:05時30分55秒)
 
#え〜と。少し極論を言ってみます。
極論≫プレイヤーは、セッション開始時にはシナリオの目標も、シナリオの狙いも知ってるはずが無い。
 通例、プレイヤーは、セッションのシナリオを読んでないのが前提だから。
 
 セッションで、シナリオの目標やシナリオの狙いを知っているのはGMだけ。
 
 では、セッションでは、プレイヤーはPCに何をさせればよいのか?
 セッションの課題への関与をさせてゆけばよい。
 
 「セッションの課題」って何?
 
 普通、GMは、PCが存在する架空世界に、何かもんだいを孕んだ状況が在る・進行している事を伝えるはず。
 「この『もんだいを孕んだ状況』をなんとかすること」が、「セッションの課題」。
 
 「シナリオの狙い」や「シナリオの目標」のほーは、セッションがつつがなく終わった場合に、プレイヤーにも了解されてるはず。≪極論終わり
 
#極論だけでは、納得され難いですよね。
#投稿をあらためさせていただいて、詳しくご説明します。
1999年11月13日:15時14分25秒
TRPG総合研究室 LOG 037 / sf
 TRPG総合研究室 LOG 037として1999年08月21日から1999年11月13日までのログを切りたしました。

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