[KATARIBE 27934] [HA06P] 『部屋探し再び』

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Date: Wed, 15 Dec 2004 15:27:32 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27934] [HA06P] 『部屋探し再び』
To: kataribe-ml@trpg.net
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/P/
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2004年12月15日:15時27分32秒
Sub:[HA06P]『部屋探し再び』:
From:久志


 ちは、久志です。

 てれてれとフラナの里見アパート引越し計画を進めてみます。
キャラを知らない人や風見アパートを知らない人は過去EPの
ここいらへんを見ておくといいかも。

http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/13000/13092.html
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/13100/13128.html
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/13900/13955.html
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/17100/17194.html
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/17700/17776.html
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/17800/17833.html

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エピソード『部屋探し再び』
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登場キャラクター 
---------------- 
 富良名裕也(ふらな・ゆうや)
   :一見中学生のお気楽少年(という年ではなくなってきた)
   :就職が決まり、風見アパートを出ることに。
 山本治彦(やまもと・はるひこ)
   :不動産屋のおにーさん。過去にフラナに風見アパートを紹介した。

戸萌不動産
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 思い返せば、はや幾年。
 最初にあのアパートにいったのはついこの間のような気さえする。

 大学を卒業して。今は(一応)社会人。

 フラナ    :「(がらっ)こんにっちはー」
 山本     :「はい、いらっしゃい…ませ(汗)」

 なんにも変わってないっぽい。

 山本     :「あなたは、もしやあの、風見アパートの……」
 フラナ    :「山本さんおひさしぶりー(ぶんぶん)」

 思わず脳裏に浮かぶメモリー、忘れたい記憶がぐるぐるまわる。

 山本     :「……(くらっ)」
 フラナ    :「どしたの?」

 一瞬めまいを覚えつつ、仕事人根性で何とか持ち直す。

 山本     :「い、いえ、失礼しました。ええと本日はまたお部屋探し
        :ですか?」
 フラナ    :「うん、僕就職決まったから風見アパート出ないといけな
        :いんだよ」
 山本     :「……しゅうしょく、ですか」

 5年近く前に大学生だったのだから、考えてみればあたりまえなのだが。
どこにどうやって?と一瞬問いたくなったが、さすがにそれは失礼極まりない
という大人思考で再び持ち直す。

 山本     :「そうでしたか、就職おめでとうございます。どうぞお掛
        :けになってお待ちください」
 フラナ    :「はーい(^^)」

 新社会人向けファイルの物件案内を手繰りながら。

 山本     :「家賃はおいくらから考えてますか?上限の方は?」
 フラナ    :「えっと……まだお給料はそんな高くないから……んー
        :できれば安ければ安いほうがいいなぁ」
 山本     :「…………」

 一瞬、既視感を覚えながら。

 山本     :「ええと、ではこちらはどうでしょう」

 賃貸マンション、1K、ユニットバス、六畳、月42,000から。

 フラナ    :「んーちょっと高いかなぁ」
 山本     :「えと、ではこちらはいかがです?」

 アパート木造、1K、ユニットバス、六畳、月39,000から。

 フラナ    :「うーん、他ないかなぁ」
 山本     :「えーと(汗)」

 記憶の糸が巡る。過去にこのやり取りの後で自分がレッドゾーンに踏み入れ
たことを山本は微かに思い出していた、そしてなぜか直感していた。

 つぎにくる物件はヤバイ。

 山本     :「そうですか……では、お客様の条件にあいそうな物件を
        :お調べしておきますので、見つかり次第ご連絡というのは
        :いかがでしょう?」

 つとめて明るく次の物件へ移るのを避けてみる。

 フラナ    :「そっかあ、そんなにすぐには見つからないよねえ」

 いい感じに相手も引きそうな感じだ。

 が。

 先輩     :「ああ、山本。丁度今さっき入ったばかりの物件でかなり
        :いいものがあったぞ」
 フラナ    :「ほんと?(^0^)」
 山本     :「……(抜け殻)」

 里見アパートと書かれた広告は真新しい紙になぜかうっすら赤黒いしみのよ
うな跡が所々についていた。

 フラナ    :「あ、ここ安いね(にぱ)ここにしよう(^^)」

 そんなあっさり決めていいのか?(汗)

 山本     :「はい、あのよろしかったら、今度の日曜にでもこちらの
        :物件を見に行きますか?」
 フラナ    :「うん、いいよ(あっさり)」
 山本     :「……はい、では今度の日曜に(ああ、これはデジャブ?)」
 フラナ    :「はーい、ありがとうございまーす(^^)」

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
こんなかんじ。

フラナの台詞が前回の部屋探しの時とほとんど同じなのは、
既視感を演出してみただけで、決して手抜きなんかじゃあないです、
たぶん、きっと(うそつけ)



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