[KATARIBE 17833] Re: [HA06] EP:「 What's  風見アパート」

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Wed, 2 Feb 2000 19:26:10 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17833] Re: [HA06] EP:「 What's   風見アパート」 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200002021026.TAA75646@www.mahoroba.ne.jp>
In-Reply-To: <200001280652.PAA20009@ns.cre.ne.jp>
References: <200001280652.PAA20009@ns.cre.ne.jp>
X-Mail-Count: 17833

2000年02月02日:19時26分10秒
Sub:Re: [HA06] EP:「 What's  風見アパート」 :
From:久志


 久志です。

えーと、少々吹利の歴史と会わないところなおしましたー

>> その頃はまだ風見アパートも畳の匂いも新しい新築で多くの勤勉な学
>> 生達が共同生活をおくっておった。ワシを拾ったのは当時紅雀院大学の学生で
>> あった青年で、これまた例外なく荒れ放題の食生活を送っておる一人じゃった。
> 紅雀院(の本校舎)は1990年に移転してくるまでは京都にありました〜。
> 本町近郊にあったとすると、吹利学校の前身である、吹利大学とか吹利教育
>大学あたりになるかなぁ。

 吹利大学にしときますー

>>  あの建物自体は戦後に建てられた相当古い物らしく、その頃から学生寮とし
>> て使われていたそうです。大家の仲渡さんとは長年のおつきあいがあるらしく、
>> 今まで多くの学生の方を紹介してきたとのことです。もともと大学が多い都市
>> なのでこういった学生向けの安価なアパートは扱う物件の中でもとくに需要が
>> 多いのです。
> このあたりは。文化学術研究都市計画以前の時点では、大学はあんまし多く
>はなかったことになってますから、ちょっとまずいかなぁ。

 ってなわけで、ここいらはてけとに(おい)
しかし、なんだかなぁ……この登場人物(^^;)

『What's 風見アパート』 
********************************************************************** 
登場人物
--------
 サボテン:佐古田宅にあるごく普通のサボテン(のはず)
 カレー鍋:風見アパート秘伝、永久カレーが煮込まれている鍋
 コンロ :風見アパートに設置されているコンロコンロ
 山本治彦(やまもと・はるひこ)
     :不幸な不動産屋のおにーさん

サボテンの雑感 
-------------- 
 サボテン(年齢・十ヶ月と十日 職業・植物) 

 当方、我が家主佐古田真一宅ちゃぶ台上にて居を構える一サボテンである。 
今日は我が家主の住居であるこの風見アパートなる建物で当方が感じた数々の 
出来事をつらつらと思い返してみる。 

 当方が我が家主に拾われて、風見アパートへときたのは半年前のことである。 
正直、風見アパートに訪れる以前の当方には、物事を思考したり人物を観察し 
たりするという習慣をまったくもっていなかったので、それ以前当方がいかな 
る場所でどんな生活を送っていたかはまるで記憶にないのである。というより 
も、当方が我が家主に拾われ風見アパートに訪れた時からみょうにハッキリし 
た意識と言うものが芽生えたような気がするのである。 
 というのも、この風見アパートなる建物には当方に近しい先住者ともいう者 
達が大勢いたのである…… 


頑固鍋、語る 
------------ 
 永久カレー鍋(年齢・云十年 職業・寸胴鍋) 

 ワシは鍋である。現在、ワシが住まいとしている風見アパート一階コンロ右 
端にて永久カレー鍋として欠食学生どもに食事を供給しておる。 
 ワシがこの風見アパートを訪れたのはもう三十年ばかり前の出来事である。 
当時から変らず学生というものは、不摂生であり、まともな食生活を送ってる 
者はまずおらん、嘆かわしいことじゃ。バランスの悪いな食生活は人を堕落さ 
せるものじゃいずれにしろワシがきちんと更正させてゆかねばならぬ! 
 さて、ワシの昔話でもするとしようかの。 
 かれこれ明治の世、洋風文化が咲き乱れておったころかの、ある貧乏な職人 
の手によってワシは洋食用寸胴鍋として生を受けたのじゃ。職人の渾身の作で 
あったワシはとある洋食レストラアンで働いていた異国の料理人に気に入られ 
その店で煮込み用鍋として愛用されるようになった。レストラアンは繁盛し、 
ワシも大忙しじゃった。 
 しかしそれもつかの間のことじゃ、ワシの知らぬうちに世界で戦争がはじま 
り、レストラアンは店を閉めワシは廃棄されてしまったのじゃ。その後は、拾 
われて使われては捨てられを繰り返し、たどり着いたのがここ風見アパートじ 
ゃった。その頃はまだ風見アパートも畳の匂いも新しい新築で多くの勤勉な学 
生達が共同生活をおくっておった。ワシを拾ったのは当時吹利大学の学生であ
った青年で、これまた例外なく荒れ放題の食生活を送っておる一人じゃった。 
 ある日、その青年がある一言を提案した。 

「この鍋ならでかいから、カレーでも大量に作っとけばいつでも食べられるだ 
ろ、そうすれば作るのが面倒だからといって食べなくなることもなくなる」 

 と、 
 その日からワシの運命は決まったのである。 
 あれからもう数十年、今だカレーは煮込まれつづけておる。 


コンロの独り言 
-------------- 
 コインコンロ(年齢・設置から数年 職業・ガスコンロ) 

 お初にーっつーか風見アパートでコンロやってまーす。つーか、あの頑固鍋 
じじーの影響でここいらのおたまやらフライパンやら座布団やらにまで意識が 
生まれてきて騒がしくってしょーがねーっつの。オレもだけど。 
 ていうかオレまだここきて数年なんで、まだまだ青っちーけどよー、ここっ 
てマヂ変なトコだよなー。鍋じじいはうるせえし、入居してる奴らはそろいも 
そろって変人ぞろいだし。朝からオレ超暇、つーか鍋以外にここに住んでて朝 
からコンロつかうよーな奴いねーよ。最近、どこぞの部屋のサボテンまでぶつ 
ぶつ独り言いうよーになっちまってさー、妖怪屋敷かよココ。オレもだけどな。 


山本氏、いんたびう 
------------------ 
 山本治彦(年齢・24歳 職業・戸萌不動産勤務) 

 はじめまして、戸萌不動産勤務山本と申します。ええ、このたびあの風見ア 
パートの感想というか、裏事情というかなんというか、お話させていただきま 
す、はい。 
 あの建物自体は戦後に建てられた相当古い物らしく、その頃から学生寮とし 
て使われていたそうです。大家の仲渡さんとは長年のおつきあいがあるらしく、 
今まで多くの学生の方を紹介してきたとのことです。文化学術研究都市計画以
降、こういった学生向けの安価なアパートは扱う物件の中でもとくに需要が増
えました。
 それで……例の風見アパートですが、私が担当してお部屋を紹介するのは今
回がはじめてでした。なんというか少々常軌を逸した出来事があったような記
憶があるのです。今思い返してみても、あの時の出来事は悪い夢だったのでは
なかろうかと思ってしまうような出来事でした。 
 少々気になり、会社の先輩の方などに風見アパートという物件に関する話を 
聞いてみました…… 

「ああ、あそこか……」 
 先輩は黙って顔を背け、それきりでした。 
「風見アパートか……」 
 主任は、遠い何かを懐かしむような目で見上げ、黙りこんでしまいました。 
「考えるな……感じるんだ」 
 社長は眼鏡を拭きながらぽつりとつぶやきました。 

 忘れよう… 
 そう決めました。それが私の精神の安寧のためなら。 


 ちなみに戸萌不動産は吹利駅前、徒歩二分。地元密着型不動産業として長年 
ご愛顧いただいております。一人暮らしの為のアパートをお探しの学生の方か 
ら一軒家ご購入のご家族の皆様まで、気軽にご相談ください。 
 また家屋を賃貸に利用したいという大家のお方もぜひ当店をご利用ください。 
アパート、マンション、一戸建て、駐車場と幅広く取り扱っております。 

 お部屋探しの際はぜひともおいでください、ご来店お待ちしております。 

解説 
---- 
 風見アパートに住みついている(?)者達の雑感と
 なぜか不幸な山本さんが風見アパートについて語る話です。
********************************************************************** 
こんなかんじで

って風見アパート関連のEPの完成版おくってない……(__;)


    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage