[KATARIBE 17776] [HA06]EP: 「不動産業者の溜息」

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Date: Sat, 29 Jan 2000 22:34:04 +0900 (JST)
From: 久志  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 17776] [HA06]EP: 「不動産業者の溜息」 
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200001291334.WAA67084@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 17776

2000年01月29日:22時34分03秒
Sub:[HA06]EP:「不動産業者の溜息」:
From:久志


 久志@いぢめっこ です。

 いつぞやのー平田さんとこの事務所を山本さんが訪問するEP流しますー

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エピソード:「不動産業者の溜息」

 山本治彦(やまもと・はるひこ)
     :戸萌不動産勤務、なぜか不幸の星のもとに生まれてきた人

日本聖書協会事務所(勝手に)略して日聖
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 メモを片手に吹利の街をあるく。

 山本     :「確かこのあたり……」

 駅前通りから少し離れたところ、賃貸利用申込みのあった建物があった。
どこかの事務所らしい少し古ぼけたビル、気になるところはやたらとツタが
絡みついて一見廃ビルのようにも見えてしまう。

 山本     :「ふむ……駅から徒歩20分前後、スーパー近し、建物は
        :見たところ築五六年前後といったところ、夜の人通りは
        :……あまりなさそうですね」

 不幸ながらも仕事は仕事、見るところはきちんとチェックする。

 山本     :「一階の事務所に大家さんがいるはずなんですけど…」

 ガラガラッ
 ドアをあけて、いきなりすぐ前に人がいる。出かける直前だったのかコ
ートを着たまま……なのはいいのだが。

 平田     :「何か用か?(じろ)」

 着ているコートがもろSS。

 山本     :「えあうあえあえっ(なんだーこのかっこうは?!)」 

 一瞬パニックに陥りそうになるが、それはそれあの風見アパートの混沌
ぶりに比べればまだかわいいものである。さすがに耐性はついた。

 平田     :「(視線に気付いて)ああ、この服は制服。警備保障関係の 
        :仕事もしている」 
 山本     :「ええと……わたくし(汗) 戸萌不動産の山本と…もうし 
        :ます…(なんなんだ! ここはどこの時代なんだっ!)」 
 平田     :「ああ、不動産屋さんね。で、何の用だ?」 
 山本     :「ええええええと、あの(うわぁ)」 

 どーやら登録したのをすっかり忘れているようだ。

 山本     :「こここっここちらで、二階のお部屋をアパートとしてっ 
        :って、利用したいとののの登録をいただいたのですけどっ
        :(うわぁっ!この場合の挨拶はどうすればいいんだぁっ!)」 
 平田     :「………ああ、そういやそんな事もあったな」 

 ぽりぽりとあごをかいて辺りをちらりと見まわす。

 平田     :「ここじゃまずい。こっちにきたまえ」 
 山本     :「……は……ははっ!(びしぃっ)」 

 なにがどうまずいのかは知らないが、奥へとひっぱられていく。

 山本     :「(またか……またひきこまれるのかっ?!)」

 またです。

 平田     :「入り口は、アンタが入ってきた事務所の入り口だけだ。
        :夜と雨の日はだいたい私がいるから防犯面からも安心だ。
        :ヤクザでも、SWATでも迂闊には入れん。ふふふふ」 

 どうしてヤクザやSWATが引き合いにでてくるかはわからないが、安全で
あることを主張しているらしい。嫌な笑みを浮かべつつ。

 山本     :「は…は…はい、かしこまりました(あああ、防犯とかヤ
        :クザとかSSとか敬礼とかっ!ここはまさか秘密基地っ!?)」 
 平田     :「二階には一部屋しかない。何畳あるかしらんが、だだっ
        :ぴろい。いまは物置になっているがな。」 
 山本     :「はははははい、お荷物のほうは入居希望の方が下見にく
        :るまでに片付けていただければよろしいので……」
 平田     :「あと収納は……ここだな」

 無造作にあけられた戸からがしゃがしゃと中のものが落ちてくる……
 銃器、しかも色々。

 山本     :「………(絶句)」 
 平田     :「……モデルガンだ。」 
 山本     :「………しかし(なんかどーーーーみても本物に見える)」 
 平田     :「だが、余計なことは喋らないようにな。くくく」 
 山本     :「………はい、わたくし何もみておりません(顔面蒼白)」 
 平田     :「それでよろしい」 

 考えるな……感じるんだ。
 社長の言葉を信じて。

 平田     :「どうせ使ってないから家賃は3万。光熱費は教か…… 
        :いや事務所と同じメーターだから不用。こんなところでど 
        :うだ?」 
 山本     :「はい…(震える手でメモメモ)……かしこまりました(あ
        :ああ、でも仕事は仕事…)それでは広告その他はこちらで
        :ご用意させていだたいて、提出いたします(あああ、この
        :部屋を借りる未来の方申し訳ありません!)」
 平田     :「まあ、がんばってくれたまえ。」 

 カツカツカツと足音をたてて大家は事務所へともどっていった。
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ぷち

 さーてどーなる(笑)



    

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