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Date: Mon, 31 May 1999 10:53:18 +0900
From: 久志 <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 13128] [HA06]EP: 『例えばこんな部屋探し〜佐古田』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <199905310153.KAA08751@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 13128
99年05月31日:10時53分16秒
Sub:[HA06]EP:『例えばこんな部屋探し〜佐古田』:
From:久志
久志です。
てれてれ書いてる一日一EP(除く土日(笑))
というわけで佐古田の部屋探しネタです(^^)
『例えばこんな部屋捜し〜佐古田の場合』
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春、はじまりの時期。入学、就職、昇進などさまざまな事情により、住居変
更を余儀なくされたり、自立の為に一人暮らしをはじめたりと、この手の業界
は特に忙しくなる時期である。
がらっ
不動産屋:「はい、いらっしゃいま……せ?」
語尾が尻すぼみになる。まがりなりにも客商売をしている者とはいえ、一瞬
言葉に詰まる。
羽根つき帽子に草色のだぶだぶの服にギターを背負った、いわゆるスナフキ
ンの扮装した金髪碧眼の美少年に無言で凝視される…という状況に即座に対応
できる人物は少ないだろう。
不動産屋:「…え、あ、いらっしゃいませ、お部屋探しですか」
佐古田 :「……(無言で頷く)」
取り繕うように、椅子を勧めファイルを取り出す。
不動産屋:「ええと、一人暮らしですか?」
佐古田 :「……(こっくし)」
不動産屋:「……ええと、お住まいの条件とかはありませんか?」
佐古田 :「………(考えている)」
不動産屋:「……(汗)」
沈黙、どうやら少年は真剣に考えているらしい。が…余りにも間が持たない。
痺れを切らし、手近なファイルの物件を見せてみる。
不動産屋:「……ええと、こちらなどいかがでしょう(汗)」
佐古田 :「………(じーーー)」
物件の要項を一言も口をきかず子細に読んでいる。まったくの無言、無表情
のままである。
不動産屋:「……あの、こちらなどは……(おずおず)」
佐古田 :「………(見比べている)」
終始無言。
不動産屋:「……なにか、ご質問でもあればお答えしますが…(汗)」
佐古田 :「(こっくし)……(じーーー)」
不動産屋:「………(滝汗)」
間がもたない。
佐古田 :「………(一枚、差し出す)」
無言で差し出した紙には、風見アパートと書かれている。
佐古田 :「空いてますか?」
初めて少年が口を開いた。
不動産屋:「……ああ、こちらですね。いかがでしょう、学生専用のアパー
:トでして、お読みになられたとおり…学生専門で共同トイレシャ
:ワーになってまして…(汗々)」
佐古田 :「……(黙って聞いてる)」
不動産屋:「ええと……あの……よろしかったら、部屋の下見でもいかがで
:しょう」
佐古田 :「…(こっくし)」
不動産屋:「はい…あの、では…日曜日などいかがでしょうか?」
佐古田 :「(ちょっと考える)…(頷く)」
不動産屋:「……(滝汗)で、では大屋さんの方に連絡を入れておきますね」
佐古田 :「…(こっくし)」
不動産屋:「はい、あのっ、ではご連絡いたします…(ああっ!間がもたないっ!)」
佐古田 :「……(席を立って一礼)」
不動産屋:「ありがとうございまし…た…」
席を立って、出ていく佐古田。後に残ったのは、言いようの無い疲労感にど
っぷり漬かった不動産屋のお兄さんが一人。
先日の中学生のような客といい、今の客といい…内容的にはかなり楽に仕事
をしているはずなのに、何故か疲労している。
不動産屋:「……なんなんだ、最近の大学生はっ!!」
その叫びはむなしく店内に響いた。
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いじょ
なんか不動産屋のにーちゃんが書いてて面白い(笑)
日曜日にフラナ&佐古田が風見アパートに下見にいきまーす(^^)
時期は学校はじまる前あたりなんで、佐久間さんのちょっと後かな?(^^;)