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『秘密の工房』は2003年5月28日に発売された『地底の城砦』に続くキャンペーンシナリオです。対応レベルは3-5となっています。
前作と同じように1,900円、32ページですが、表紙の裏部分にはマップが描かれているため実際には34ページと言っても差し支えないでしょう。
前作はダンジョンシナリオといっても、少しひねりを加えた内容でしたが今回は逆にオーソドックスな古式ゆかしいダンジョンシナリオとなっています。
前作は3Eを始めてプレイする人を想定し、極めて丁寧且つ詳細な「前説」がありました。しかしながら、今回からは3Eの基礎はある程度理解しているという人を想定しているのでしょう、シナリオのバックグラウンドや起点となる街の情報などがあるだけで至ってシンプルなアブストラクトになっています。
一方でダンジョン内の事柄については、モンスタの取りうる戦術、ダンジョン内の構造などについては詳細に描かれていると言えるでしょう。
ダンジョンとしてはボリュームのある方で、プレイには2〜3セッションかかると思って間違いがありません。明示的にダンジョンの流れが変わる場所があるので、そこを区切り点にすると分かりやすいと思います。
ネタバレになってしまいますが(と言っても表紙を見れば速攻でバレてしまうことなので大きな問題はありません)、このシナリオの魅力はなんといってもラスト。最後のボスとの対決でしょう。ドラゴンの巣でドラゴンと戦う! PCの人数如何によってはかなり厳しい戦いになると思いますが、その分財宝はたっぷり用意されているのでDMはPCにお宝を強奪されないように、PLは銅貨1枚たりとも見逃さない勢いで頑張りましょう。
前作に比べ、冒険のバックグラウンドとなる情報が少ないのが残念ではありますが、逆に言えば背景がシンプルなためDMが手を入れるのが簡単とも言えます。前作を遊んだ人はもちろん、既に始まったキャンペーンの途中に盛り込むのも容易です。
また、このシナリオに続く「夢でささやくもの」なども邦訳予定に上がっているので、シリーズを続けて遊ぶと決めてしまえばDMはシナリオを作成する労から解放されることにもなります。
bk1やアマゾンなどのオンライン書店では既に発売しています。シナリオについては、それほど多くは数を刷らないという噂もありますので、確実に入手したい方は素早く購入することをお勧めします。
http://www.trpg.net/rule/DandD/ここに分かりやすくリスト化されているので、 上記URLから辿って購入すると良いでしょう。
拙作ながら、僕のサイトにもこのシナリオをプレイした時のプレイレポートがあります。ネタバレがあるので、PLをする予定の方は読まない方がよいでしょう。DMをしようと思っている方は参考にしていただければ幸いです。
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