TRPG総合研究室 LOG 042

TRPG総合研究室の2000年02月29日から2000年03月17日までのログです。


2000年03月17日:17時34分12秒
[ジャンル論【理論】]「ジャンル」概念のプラグ・オフ / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>’M’さん
 こんにちは。
 はじめまして(ですよね?)。
 
 えーっと、ちょっと考えたんですけれど。まずは、’M’さんご提案の[識別子]についての投稿をすることにしました。
 [ジャンル論]の議論の前提に関わると思われますので。
 
 で、「本題」である、’M’さんの「用語そのものからの解釈」(「SLG・RPG考」を再考)ですけど。
 こちらは興味深く拝読しました。こちらについてのコメントは、そーですね、3日中に投稿したいなぁ、って思ってるんですけど。予定は未定って感じはあります。(すいません)
 
 で、[識別子]ですけど、掲示板利用の便宜のためだから、[ジャンル論]でも、[ゲーム種別論]でもどっちでもよさそうなものですが。
 実はアタシは[ゲーム種別論]には、積極的に反対です。
 理由は本論で詳しく述べることにします。
 
@’M’さんWrote (「用語そのものからの解釈」(『SLG・RPG考』を再考,当掲示板,2000年03月17日:06時00分38秒)
 >私は「ジャンル」という言葉から、直感的に「SF/ファンタジー」といった文化的側面のものを思い浮かべてしまいました。
 >あなたの提言『「中心(-中核)-周辺-周縁-外縁-外部」の考え方の導入』は、ゲームとしての成り立ち=構造的な部分について述べられているように思われるので[ゲーム種別論]が良いのでは?と思いますがどうでしょうか。
 
 えーっとですね。「SF/ファンタジー」といったものを連想した、とゆうその感じはわかります。
 確かにそれ「も」ジャンル整理のひとつの手法なんです。
 題材をキーにした整理ですね。
 
 ただ、これは、整理手法のひとつにすぎないんです。
 
 「成り立ち=構造的な部分」をキーにしてのジャンル整理、とゆーのもあります。
 例えば、「4WD」とゆーのは、自動車の下位の商品ジャンルとみなせますね。「ターボ車」とか。
 ところで、「ランクル」ってゆーのは、これは(想定された主要な)使用目的をキーにしたジャンル整理ですね。
 
 自動車だと、ジャンルってゆーか、カテゴリーって感じなんですけど。
 実は「ジャンル」とゆーのは「継起性の認められるカテゴリー」と考えて構わないんです。
 
 えーっと、ジャンル整理のキー概念を、「題材」(’M’さんが言われる「文化的側面」)だけに固定するのは、これは固定観念にすぎないと思います。
#で、この投稿の題名「『ジャンル』概念のプラグ・オフ」ってヘンなタイトルって思ったかもしれませんけれど。ココロは「固定観念を外そう」なんです☆
 
 例えば、スパイ・スリラー、は「スパイ」が題材、で、「スリラー」は、作品タイプです。
 サイコ・サスペンスも、「サイコ」が題材、で、「サスペンス」は、作品タイプです。
 異世界ファンタジーも、「異世界」が題材、で、「ファンタジー」は作品のタイプでしょう(この場合)。
#この辺の事情については、以下の投稿で詳しく(事例を伴って)論じたりしています。よければご参照ください。
「[ファンタジー観【ジャンル】]TRPGに必読の物語はあるか?」  (TRPGのためのファンタジー設定の部屋,カンナ記,2000年03月17日:12時37分13秒)
「ファンタジーのジャンルと人それぞれのファンタジー観」 (TRPGのためのファンタジー設定の部屋 LOG 003,カンナ記,2000年02月25日:10時47分15秒)
 「[ジャンルについて]『ジャンル』って言葉アレコレ」  (創作論 LOG 003,カンナ記,2000年01月30日:11時34分48秒)

 要するに、ある程度以上複雑な性質を持ったジャンルは、単一のキーで整理しようとしても実効性が無いので、複数種類のキーを複合させて、なんとかちゃんと整理しようって方法論は珍しくない、ものなのです。
 
 で、何かの、「成り立ち=構造的」なものをキーにしてジャンルを整理するアプローチも決して珍しくないのです。
 文芸批評一般では、「形式分類」と呼ばれる手法がそれにあると思います。
 
 ですので、「題材」と、「成り立ち=構造的」とでキーが違うからと言ってわざわざ用語を変える必要はアタシは無いと思います。
 
 とゆーか、積極的に反対です。いちいち用語を変えない方が、いろいろな複合的な観点が開発されると思われますし。TRPG以外の分野一般での言語習慣(批評の言語習慣)の趨勢にも即しているから、です。
 
 それから、さらに個人的な予想としてゲームの構造的な部分、機能的な部分に着目しないジャンル整理は割と役に立たないだろうって気がしています。
 これは異論も出るかもしれないですけれど、文芸批評や映画批評の形式分類の達成を観ているとそのように思えます。
2000年03月17日:16時23分05秒
[ジャンル論]GM(マスター)の機能 / うぃんどろーど
 こちらでははじめまして。
少々、このごろSG(SLG)に凝っておりましてこの話題に興味を持っておりました。
>SHiNさん
はじめまして。
>GMの存在こそが、TRPGと他のSLGを分かつ、決定的なものだと私には思える

私はSLGの観点から考えてみるとRPGのGMはその機能の一つとして
「SGにおいて従来は不完全であった情報の隠蔽」を補完する機能
というものがあると思います。

いろいろ工夫はされていますが、
SGではたいていの場合は本来は知りうるはずのない情報を得てプレイを行なっています。
ダミーユニットやブラインドサーチによって情報の不完全さを出そうとはしていますが、
やはり相手の部隊構成や動きを不自然なまでに詳しく情報を知る事が出来ます。

そこを解決しようとする手法の一つに空母戦ゲームなどで使われる
「審判付きブラインドサーチ」というものがあります。
これはどのようなものかというと
それぞれの軍のプレイヤが自軍の配置を行なうマップを使用し(普通は両軍1枚づつ)、
互いの軍の部隊の存在は中立の審判(マスター)を通して探り合うというものです。

この中立の審判を置いて情報を制限するという方式は非常にRPGに似ているなぁ、と
前々から考えておりました。
RPGではPC達以外の全ての存在に関する情報を隠蔽、制限するという風になっていますが。

私もSHiNさんの考えとほぼ同様に「GMの存在が」「TRPGと他のSLGを分か」っている
と思いますが、”GMの機能”ってのがどんなものだかわかるともっといいのではと思います。

私としては
1.情報の制限(隠蔽)
2.PC以外のすべてのユニットの操作
が少なくとも”GMの機能”として挙げられると思っています。

他の「TRPGと他のSLGを分かつ」ものとして”ルールの組み立て方”も挙げたい
と考えてますがそこら辺はまた後で。
2000年03月17日:14時50分09秒
[ジャンル論]ゲーム形態からの解釈 / SHiN
(Mさん)
>何らかの事象を再現しようとしているものはすべてSLGであり、人物の扱い(描写/再現)が特化されているものがRPGだ。
 
 たしかに、以前はロールプレイングゲームはシミュレーションゲームの一形態として認識されていましたものね。
 TRPGの方が、ゲームマスターという存在のおかげで、いろんなことが出来てしまうので、SLGはTRPGの一部として考えてしまいがちですが、ジャンルとしての説明では、TRPGもSLGの一種であり、市販されてるSLGの多くは、「戦争SLG」などといった、やはりSLGという大きな枠組みの中の一部と考えるべきなのでしょう。
 
 で、ゲーム形態における観察からでは、GMの存在こそが、TRPGと他のSLGを分かつ、決定的なものだと私には思えるのですがいかがでしょう?
 
 NaOHさんの、「SLG・RPG考」(当掲示板,2000年03月09日:19時36分17秒)も、このGMの存在から演繹によって辿ることが出来るんじゃないかと思います。そして、NaOHさんやMさんの意見から帰納的にGMの存在がTRPGを特徴づかせてることも説明できるんじゃないでしょうか。
2000年03月17日:06時00分38秒
[ジャンル論]用語そのものからの解釈(「SLG・RPG考」を再考) / ’M’
識別子について
>かんなさん
私は「ジャンル」という言葉から、直感的に「SF/ファンタジー」といった文化的側面のものを思い浮かべてしまいました。
あなたの提言『「中心(-中核)-周辺-周縁-外縁-外部」の考え方の導入』は、ゲームとしての成り立ち=構造的な部分について述べられているように思われるので[ゲーム種別論]が良いのでは?と思いますがどうでしょうか。

さて、ここから本題。

私なりの「SLG・RPG考」、SLGとRPGの違いを用語そのものから解釈してみた。
和訳には手元にあった辞書(小学館プログレッシブ英和中辞典)を参照。

SLG:simulation = 模擬実験*、game 。
*:「仮定を含む疑似環境により、ある事象を再現すること」とする。
つまり「とある事象を再現する」ゲームである。
「どんな事象をどのように再現しようとするのか」という点において、何らかのルールが設けられているものである。

RPG:role = 役割/職務*1、playing = 〜(のまね)をして遊ぶ*2、game 。
*1:架空または実在の、とある責務/職能/知識/経験を持つ人物に相当すると考える。
*2:訳語としては「〜の役を演じる」がふさわしいように見えるが、単語が 〜ing である点を重視してみた。
つまり「とある人物のまねをして遊ぶ」ゲームである。
「どんな人物をどのようにまねして遊ぶか」という点において、何らかのルールが設けられているものである。

こう書くと、「<何><する>」ルールなのか、という部分が違うことがわかる。

単純な結論を出してみよう。

何らかの事象を再現しようとしているものはすべてSLGであり、人物の扱い(描写/再現)が特化されているものがRPGだ。

−・−

具体例には、名前が挙がっているゲームが適当だろう。

「ガンダム戦記」は、プレイヤーはMSパイロットを主に扱い、ルールは戦闘だけでなく一般生活や成長、性格や家族に関する部分もある。
対して「ジャブロー」は、プレイヤーはMSパイロットも扱うがルールは戦闘に必要なものだけであり、能力値も戦闘に関係した部分しか表現されていないので、パイロットの“人物”を扱うものだとは言えない。
「ジャブロー」も人物面が扱えるのならRPGだと言えるし、「ガンダム戦記」でも戦闘ルールしか使わなければRPGと言えなくなる。

「ディプロマシー」は、プレイヤーは国家元首となるが、ルールは国家領土の所有権に関するものが主である。
ゲームの進行上、プレイヤー間の会話/交渉が不可欠だが、その成否を決めるためのルールは無いに等しい。
#国家元首をメインで扱うRPGなんてあったっけ?

「バトリング」では、ATパイロットを“人物”として扱えるが、「レッドショルダー」ではATパイロットの“人物”についてのルールなどない。

#軍の指揮命令者として軍隊を動かして遊ぶだけで良いのなら、あらゆるウォーゲームがRPGとも言えるが、それはそのゲーム本来の目的ではないので考えないでおく。

どうだろうか?
2000年03月11日:01時33分51秒
[ジャンル論]の補足 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
■誤字
 タイトルなどに誤字があります。もんだいが大きいので訂正いたします。
 
×:中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部
 
◎:中心(-中核)-周辺-周縁-外縁-外部
 
#下線付け部が誤字訂正です。
#「外延」とゆーと、古典的な哲学用語で全然別な意味になってしまいます。正しくは「外縁」ですのでご注意ください。(すみません)
 
■話題について
 [識別子]、[ジャンル論]について、書いておきます。
 [ジャンル論]の[識別子]をつけましたのは、この話題に関係なく、いろいろな話題を当掲示板で混在させていただいた方が盛り上がって面白いとおもっての事です。
 
 特に、NaOHさんの、「SLG・RPG考」(当掲示板,2000年03月09日:19時36分17秒)の話題は興味深いと思います。
 もちろん、「SLG・RPG考」の話題に限らず、随時、展開させていただきたいと思います。
#もちろん[ジャンル論]の話題に参加してくださる方がいらしたら、それも有り難いと思いますです。
2000年03月10日:21時25分17秒
[ジャンル論]提言:「中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部」の考え方の導入(長文) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕

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#TRPGのジャンルについて整理してゆくときの考え方を提言しようと思います。
#この投稿は以下のような構成を持っています。
大前提
ジャンル整理の前提
提言:「中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部」の導入
いろいろな観点ごとに違う整理

大前提
 TRPGの遊びかたにはいろいろある。
 ある特定のシステムですら、工夫によってはいろいろな遊びかたも可能、と、広く認められてはいます。
 
 ある特定のシステムで許容される遊びかたは、ジャンルとしてのTRPG全体に含まれる遊びかたより種類が少ないはずですが。
 
 結果として、TRPGでは結構いろいろな遊びかたができちゃうために、あるシステムでどんな遊びかたをするのは適当か? って話がはじまると、「ケース・バイ・ケースだよね」ってのが、「とりあえずの結論」にされがちです。
 
 けど、アタシ的には、とりあえずの結論(「ケース・バイ・ケースだよね」)ですませるのはつまらない気がします。
#それは、話の種類によっては、とりあえず、「ケース・バイ・ケース」で済ませておいた方がよいこともあるとは思いますけど。
 
ジャンル整理の前提
 では、ジャンルの整理はどのようにしていったらよいのでしょうか?
 ジャンルにつていの考察には二つの方向があります。
1.ジャンルの外部との関係を整理してゆく
 「ジャンルとしてのTRPG」と「ジャンルとしてのSLG〔シミュレーション・ゲーム〕」とか、「ジャンルとしてのCRPG」とかの関係、類似点と相違点を整理してゆく。
2.TRPGジャンルの内部構成を整理してゆく
 こちらでは、システムごとに、「スタンダードな遊びかた」を整理して、次にシステムごとに「(楽に)許容される遊びかた」を整理して、そして、ジャンル内での各システムの相対的な位置付けを整理してゆく。
 、、、の二つです。
 
 もちろん、1.「TRPGジャンルの外部との関係を整理してゆく」、2.「TRPGジャンルの内部構成を整理してゆく」が一挙に整理できればそれに越したことは無いのですけど。
 アタシが思うに、そこまで一挙に整理できるほどにはまだなっていないと思います。
 まだまだ、いろいろな考察が積み重ねられてゆかないとならないでしょう。
 
 例えば、「意志決定論的ゲーム論」は、実はジャンルとしてのTRPGについて整理するには、従来ほとんど役に立ちませんでした。
 従来、多くの場合、「ゲームのホンシツを意志決定とみなす」「TRPGはゲームであるべきだ」「したがってTRPGのホンシツも意志決定であるべきだ」って論理構成で語られて来ているのが「意思決定論的TRPG論」の特徴です。
 
 この論法では、まず、ジャンルの外縁の輪郭は曖昧にならざるを得ません。「ジャンルとしてのTRPG」を「他のゲームジャンル」と区別している特性は曖昧になる傾向がありました。
 それから、ジャンルの内部構成も単純化して論じられがちだと思います。
 あるシステムがTRPGか/TRPGでないか、だけで論じられ易いと思うんですね。
 
 アタシが思うに、ジャンルの実態とゆーのはもう少し曖昧なものだと思います。
 
 例えば、「ディプロマシー」はTRPGか? TRPGではないか?
 大まかな話しですけれど、「TRPGでプレイヤーが担当するキャラクターとは何か?」の定義付けと、「普通TRPGでGMが扱うシナリオとは何か?」の定義付けを操作すれば、「『ディプロマシー』もTRPGである」って論を立てることはそんなにむずかしくもない、と思われます。
 
 では、ジャンルの実態なんてゆーものは恣意的なのか? 勝手気侭に、どーとでも言えるものなのか?
 アタシは違うと思います。
 ある立場・観点から観れば、あるシステムはTRPGとは認め難いかもしれません。しかし、同じシステムも別の立場・観点から評価すれば、TRPGと別ジャンルのボーダーぐらいに位置づけられるかもしれません。
 
 これはTRPGが結構複雑なゲームだから、ジャンルの様相も単純ではない、って事なんだと思われます。
 
提言:「中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部」の導入
●提言
 TRPGのジャンルについて話したり、ジャンルの整理をしたりするときに、ある単一の尺度だけで、あるシステムがTRPGか?/TRPGでないか? を論じるのは論の展開が不毛になり易いので避けた方がよいと思います。
#ここで言っているのが、「ジャンルについての話をする場合には」とゆー限定付の提言であることを理解してください。
 
 代わりに、「中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部」の考え方を活用してゆくと、より実態に即した議論を精密化できると思います。
 
 ここで提言してる「中心」とか「周辺」とかゆう用語は、どうも元は数学用語らしーです。
 実は、アタシは数学はダメダメなのです。ですので、ここでは、現代思想や、社会学、歴史学とかが、数学から借用して来て使っている用法をTRPGのジャンル整理に活用するとよいでしょう、との提言します。
 
●用語
 「中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部」は、ある集合の中心と周辺、そして外縁と近傍、とゆー一連の概念です。
#「中核」とゆー概念は厳密にはないはずです。バク然と「中心のあたり」を「中核部」と呼んでもよいでしょう。
 「周辺」は、集合の境界のすぐ内側を意味します。
 「外縁」は、集合の境界線のボーダー・ライン上を意味し、「集合の内でもあり外でもある」という両義的な存在の領域を意味することが多いです。
 「近傍」は、集合の外部で、集合に近接した領域を意味します。
 
 図式化して示すと以下のように示せます
中心//周辺)外縁)//近傍
#図式・注:「」」」は、集合を表す閉じた曲線(の一部)を意味します。
#図式・注:「//」は、「中心と周辺」、「外縁と近傍」それぞれの間の距離を意味します(2種類の距離が等しいとは限りません)。

 
●用例
 例えば、「古代ローマ帝国の社会構成」を論じるとします。
・ローマ市民権を完全な形で持っている人々が「ローマ帝国社会の『中心』」であるとします。
・ローマ市民権を不完全な形(制限された形)で持っている人々や、市民権を持ってはいないけれど、市民の保護下にある婦女子を含んだ集団が「ローマ帝国社会の『中核部』」であるとします。
・ローマ市民権をまったく持っていないが、しかし彼らがいなければ、社会が成り立たない奴隷たちを「ローマ帝国社会の『周辺』」と位置づけます。
・ローマ市民権を持ってはいないけれど、場合によっては同盟部族なったり、敵対したりするいろいろな諸蛮族を「ローマ帝国社会の『外延』」に位置づけます。
・ペルシア帝国だとか、イスラム国家だとか、基本的にローマ帝国から独立し続けていた諸国を「ローマ帝国社会の『外部』」とします。
・「ローマ帝国社会の『外部』」には、唐であるとか、マヤ・アステカであるとかも分類されますが、ペルシア帝国のように、ローマに対しては独立していても、交流が密であった諸国を特に「ローマ帝国社会の『近傍』」と位置づけます。

 こうした整理の方が、例えば「ローマ市民権の有無」とゆう単一な尺度を単純に扱って、ある個人や社会集団が、ローマ人であるか?/無いか? を断定してゆくよりも緻密な整理であることは確かでしょう。
 
●用例2
 今、仮に、「戦術級のミッションクリアを遊ぶシステム」で「問題解決手段の選択の幅が広いもの」ほどTRPGジャンルの中心である、と定義付け(仮定)してみます。
 以下に極・大雑把なジャンル整理を考えてみましょう。ただし、以下の整理は例示として大まかに考えただけですので、内容はあまり信用できたものではありません。
 以下は乱暴な例示にすぎなくて、断定しているわけではないもの、として受け止めてください。
 
 この仮定(定義付け)では、「D&D」や「AD&D」は間違いなくジャンルの中心に位置付けられるはずです。
 例えば「TORG」は、「問題解決手段の選択の幅」は充分広いですが、シーンごとに、選択肢に方向性が絞られます。カードデッキと手札、山札の状況から判断して、先々の局面を予想しながらプレイするのが上手いTORGプレイヤーだと思うのですが、「D&D」や「AD&D」と比較すれば、「TORG」はジャンルの中心から少し外れたところ、中核部のどこか、に位置づけられるかもしれません。
#この辺は大雑把な説明ですのであまり突っ込まないでください(苦笑)。
 
 例えば、「深淵」のシナリオは必ずしも「ミッションクリア」だけがスタンダードに遊ばれるわけではありません。PCごとの目的が相異なり、PC間での相克を孕んだ状況を遊ぶことも許容されます。
 そうすると、「深淵」はジャンルの「周辺」に位置づけられるかもしれません。
 
 例えば、SLGの『バトリング』にハウスルール的にPCの掛け合いを組み込んだ遊びかたをしたとします。この場合遊ばれたセッションはTRPGのセッションであるかもしれない、ないかもしれない。
 しかし、システムの位置付けはTRPGジャンルの「近傍」だと思います。
 
 この場合TRPGの「外縁」にはどんなシステムが位置づけられるでしょうか?
 理論的には、「ミッションクリア型」のシナリオを遊ぶのは不可能で、しかし、TRPGではあるものがボーダーの位置(「外縁」)に位置づけられます。
 この場合、例えば「PARANOIA」みたいなシステムは、理論上「外縁」か「『外縁』に極近い『周辺』(=周縁)」に位置づけられるのではないでしょうか。
 
いろいろな観点ごとに違う整理
 うえに書いた、用例2の整理はものすごく乱暴な整理です。必要上から、「こんな感じ」って例示をしただけです。すみませんけど、筆者であるアタシもあまりマジメに主張するつもりではありません。(ですのであまり突っ込まないでください:苦笑)
 
 筆者であるアタシはもうちょっと別の事を主張したくて、大雑把で乱暴な整理を仮に提示してみました。
 仮にもっと別なTRPGジャンルの定義付けを持ってきた場合、ジャンルの内部構成の説明は別の形になると思います。そーですね、どうせ、今は乱暴な整理しかできませんけど、「セッションで生成される物語の<構造>的バラエティーの豊富さ」とかを尺度にしたって構わないと思います(私見)。
 
 でも、ジャンルの説明が勝手気侭にあーも言えれば、こーも言える(恣意的)とゆー事ではないと思います。
 
 比ユ的な説明になりますが、宇宙を別々な地点から観たら、星座の形も違って観えるのですよね、多分(アタシは地球の外に出たこと無いのでホントは知らないのですが:笑)。
 立場・観点や、定義づけが違えば、ジャンルの説明も変わって来るのは、そーした事と類比的だと思います。
 まず、論点・観点・定義付けをはっきりして、ゆっくり、気長に、そして丁寧に話し合ってゆけば、「ある観点からはなるほど、そのように説明できるのか」って了解がとれることはあるのではないかと思います。
 いつもうまく了解がとれる・はず、とか主張するほどアタシも楽観的ではありませんが。
 とりあえず、他にどんな手法で、ジャンルについて実のある話をしてゆけるのか、アタシには思いつきません。
 
 で、まー、「異なる論点・観点・定義付けからの異なるジャンル説明の突き合わせ」をしてゆくとしてら、たんじゅんに「TRPGか?/TRPGでないか?」意見をぶつけ合っていては論が噛み合わなくなると思います。
 ここでも「中心(-中核)-周辺-周縁-外延-外部」を使うことはは有益だろうと思います。
 
 ある観点からは「周縁」と位置づけられるシステムも、別の観点からは、「中核部」に含まれ得る。
 具体例はすぐには出ませんけど、そーした事があってもアタシは不思議ではないと思います。
 TRPGはそれくらい複雑なゲームだと思いますし。だからこそ、いくら遊んでも飽きない魅力があるのではないでしょうか。
 
#この投稿は以上です。 

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2000年03月09日:21時42分56秒
RE:SLG・RPG考 / 宇津見
 NaOH氏へ
 別の方面から、ガンダム系RPGのRPG性を云々するのに、MSから降りた生身での行動というのはピントがずれているのでは、といわれて、私も確かにそうだと思ったのですが、「SLGとRPGの違いは、問題解決手段の選択の自由度にある」とすれば、すんなり説明できそうです。
 で、その上で『ガンダム戦記』を考察すると、付属シナリオをそのまんま遊ぶぶんには、問題解決手段の選択の自由度が無きに等しく、ロールプレイをしても本筋と関係の無いおまけに過ぎない。それ以外の事をやろうとすると、取り合えずルールはあるがそれ以外の示唆は無きに等しく、ユーザー(特にGM)に多大な負担がかかる、といったところでしょうか。
2000年03月09日:20時33分03秒
Re:SLG・RPG考 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>NaOHさん
 こんにちは。
 「SLG・RPG考」読ませていただきました。
 
 これは、「ジャンルとしてのTRPG」と、「ジャンルとしてのSLG〔シミュレーション・ゲーム〕」の比較・検討考察、ですよね。
 簡潔ですし、わかり易いですし、とてもよいと思います。
 これを踏まえてもっと細かいところを考察してゆくこともできるでしょう。
 
 ただ、アタシの意見を言うならば、、、
 >以上の考察からさらに 「RPGとはどのようなゲームか」=「”如何にして目標を達成するか”の”如何にして”に重点がおかれたゲーム」と考える。
 
 のあたりですね。気になるのは。
 きっと、 「RPGとはどのようなゲームか」=「”如何にして目標を達成するか”の”如何にして”に重点がおかれたゲーム」と考える、、を踏まえてさらにいろいろな考察がされてくことと思います。
 
 それは全然構わないのですが、そのときに、「RPGとはどのようなゲームか」=「”如何にして目標を達成するか”の”如何にして”に重点がおかれたゲーム」と考える、、、があくまで、「ジャンルとしてのTRPGの一側面」であることに留意されるとよいだろーと思われます。
 
 例えば、「SLG・RPG考」で比較検討されたようなタイプのSLGの他に、「ディプロマシー」のようなタイプのゲームがありますね。
 「ディプロマシー」はNaOHさんが「SLG・RPG考」で概念を整理されたタイプのSLG、「問題解決のためにプレイヤーが『採るべき』手段が設定されている」とは言い切れませんよね。別のタイプのゲームです。     
 
 では、「ディプロマシー」はSLGなのか? SLGでないのか?
 実は、これは「SLGの定義付け」によって変わってしまいます。
 
 同様に、定義付けによっては、「ディプロマシー」をTRPGの一種を位置づけることも不可能ではありません。
 しかし、そうした定義付けは、あまりに抽象的になりすぎて、アタシは「ジャンルとしてのTRPGの内部構成」を整理してゆくのにはあまり有益ではない気がしています。(別の目的の為には役に立つ・かもしれません:私見)
 
 実際、ゲームの遊ばれ方を観れば「ディプロマシー」はよくある類型的なタイプのSLGよりもTRPGに近い形式で遊ばれるのですが。
 
 おそらく、TRPGとディプロマシータイプのゲームの比較・検討・考察をすることができれば、NaOHさんの今回の考察とはまた別のTRPGの一面をはっきりさせることも可能なのではないでしょうか。
 
 アタシが思うにTRPGは結構複雑なゲームと思います。SLGと比較すればある一面をはっきりさせることができ。RPGソフトと比較すれば、また別の一面をはっきりさせることができ、と、そーいったジャンルであるような気がしています。
 
 おわかりいただけると思いますが、この投稿でアタシが書いた事は、NaOHさんの「SLG・RPG考」の内容をなんら否定するものではありません。
 最初にも書きましたように、わかり易く、よくまとめられた考察と思います。ジャンル間の比較・検討としてはアタシには特に異論もないように思えます。
2000年03月09日:19時36分17秒
SLG・RPG考 / NaOH
ガンダム系RPG雑談所 LOG 004 の宇津見氏の発言(2000年03月01日:00時19分59秒 では、過去の「戦闘級SLG」は? / 宇津見)に触発されて考えた事など。
 
 シミュレーションゲーム(以下「SLG」)において1プレイヤーが1ユニット(ロボット1機、兵士1人等)を担当するものとした場合、それはRPGと定義されるのか。されないならば、SLGとRPGの違いは何か。SLGとRPGは如何にして区別されるか。

仮説:「SLGとRPGの違いは、問題解決手段の選択の自由度にある。」

「手段」:目的を達するための方法。
     ここでは大雑把に問題解決・目標達成のためにプレイヤーが選択する行動とする。
     例1:目標「100万クレジット貯める」
        手段「恒星間貿易に手を出す、海賊になる、高官を誘拐する、マフィアを詐欺にかける等」
     例2:問題「敵対する人物Aの妨害を排除する」
        手段「Aを排除する、Aと交渉する、Aの妨害行動をBに妨害させる等」
     例3:目標「川を挟むA−B間を移動する」
        手段「川を迂回する、橋を作る、泳ぐ、飛ぶ等」

SLGとRPGの違い
 SLG:問題解決のためにプレイヤーが「採るべき」手段が設定されている。
     ・プレイヤーは設定された手段によって問題解決・目標達成を図る。
     ・プレイの目的は特定手段の枠内で技巧を発揮する事にある。
      (戦略・戦術上の、あるいは経済的、社交的な技術の巧拙)
 RPG:問題解決のためにプレイヤーが「採るべき」手段が設定されていない。
     ・問題解決・目標達成の手段について例示される事はあっても強制力はない。
     ・プレイの目的は問題解決・目標達成のための有効な手段を創意工夫する事にある。
      (有効性が重要なのであって、奇抜である必要はない。平凡な解決方法でもかまわない)

事例:「MS1個分隊によって敵MS1個小隊の防衛する拠点を確保する。」
   目標:拠点確保
   問題:敵MS1個小隊、相対的に過少な自部隊
   指示:指揮官の攻撃命令(プレイヤーが指揮官の場合は小隊指揮官の命令)
   
   SLGの場合
   手段: MS戦による敵戦力撃滅(その他の手段も設定し得るが、一般的であろうものを例とする)
      ・シナリオにおいて指示されており、その他の手段を採る事は認められない。
      ・敵戦力に対して相対的に弱体な戦力によって敵撃滅を目指すという戦術的な楽しみ方が期待されている。

   RPGの場合
   手段: MS戦による敵戦力の撃滅
       陽動による敵戦力の遠方への誘致
       生身の兵隊ユニット(キャラクター)による破壊活動
       敵指揮官に対する交渉あるいは欺瞞
       等々
      ・状況設定が許す限りの手段を考案・実行する事ができる。
      ・不利な条件下で如何にして目標を達成するかという手段の発想に頭をひねる事を楽しむ事が期待される。
      ・MS戦等の手段が明示または暗示される事もあるが、それ以外の方法を実行する事ができる。
      ・指示された以外の手段を採る場合は、指示は解決すべき問題の一種となる場合もある。

 以上の考察からさらに
 「RPGとはどのようなゲームか」=「”如何にして目標を達成するか”の”如何にして”に重点がおかれたゲーム」と考える。

諸賢のご意見をお聞きしたい。
2000年03月02日:08時14分19秒
言葉の曖昧さと応用範囲 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
@河嶋陶一朗さんWrote (「柔軟なTRPG」,当掲示板,2000年02月29日:11時53分44秒)
>「言葉の意味を広く取る」ことの一番のメリットは、柔軟な姿勢の構築かと。約束事は少なければ少ないほど、新しいプレイスタイル、面白いセッション(シナリオ)やゲームを楽しめる気がします。「こーゆーのがTRPG的」という固定観念は、遊び手(そして同時に作り手)のスタイルの固定につながりやすいかなぁ? という気がしてしまいます(以上私見)。

 これは悪いとは思いませんけれど。いわゆる名人芸の世界ばかりが伸びてく方向のような気がします。
 名人芸が悪いわけではありませんが。そればかりだと、やっぱり困りますよね。
 名人芸の弱点は、センスのよい人は伸び、センスの開発方法を見出せない人は混乱する、とゆー点にあります。
 センスも磨けば伸ばせるものなのですが。その方法論は、割と見出しにくい分野と思います。
 
 「言葉の意味を広く取る」と意味を持つ文脈の種類が増えます。
 これを判断して適確に使い分けてゆくには、センスも知識も必要になります。
 読解も曖昧化してゆきます。
 
 そのため、「広く意味がとられた言葉」が曖昧に使われると、「言葉のひとり歩き」がはじまって、はじめ何が話されていてたかがわからなくなってゆきます。
>むろん、「今までにでたTRPGと名のつくものの分析」であれば、シミュレーション・ウォー・ゲームとの明確な差別化なども行えると思いますが。そのスタイルが、現在、または今後出るであろうTRPGと必ずしも同一であるとは思えませんし。

 これは、アタシもまったくその通りと思います。
 アタシは理論は、いつかかならず実態に追い越されるって信念(笑)を持っちゃってますんで。
 
 ただ、追い越された理論も、充分きちんと整備されていれば、ジャンピング・ボード程度の役にはたつんですよ。
 理論をキチンと整備してゆくことの意義はそこにあると思います。
 
 さて、言葉を曖昧度を上げるのではなく、応用力を高めるために、言葉の意味を厳密にしてく、って、逆接が成り立つ場合があります。
 
 言葉の意味を厳密化することで、応用範囲を限定してくわけですが。その範囲内では威力を発揮します。
 例えばSHiNさんの「選択型/発想型」ですね。
 用語としての<選択>、<発想>は、日常語彙のそれと比較すると、すごく意味が限定されてます。
 でも意味が限定されることで、ある領域に限っては威力を発揮することが期待されているわけです。
 
 この方法の欠点は、どんどん言葉の数を増やしてかないといけなくなること。
 ある言葉では応用が効かない範囲の方は、どんどんできてゆきますので。そのたびに言葉を増やしてかなくてはいけない。
 こちらのやり方は、名人芸ではありませんが、メンドクサイです(笑)。名人芸にはならないけど、職人っぽくなるとゆー感じかしら(苦笑)。
 
 結局、言葉を曖昧化して用いる方法、と、厳密化して用いる方法、誰もが自覚的にこの二つを使いわけれると理想なのでは、と思います。 
 もちろん、人によって、曖昧な言葉を使う方がが好きな人・得意な人、と、厳密な言葉を使うのが好きな人・得意な人、って傾向はわかれると思います。
 
 言葉を曖昧に使った方がよい、とか、厳密に使わなくてはいけない、なんて事は実は、一定してないんですよね。
 厳密な話をするときは厳密に使わなくてはいけないし。
 よくわからない話題を手探りするときは、曖昧に使った方が効果的でしょう。
 
 要するにそーゆーことと思います。
2000年03月01日:12時13分48秒
RE:[ちゃちゃ]ロールする余裕 / LIST
ちゃちゃにアレするのもなんですが…
えーその、プレイヤーの余裕が無いとムズイって事でして、で、プレイヤー余裕は、キャラが時間的距離的に余裕が無いとやっぱり生まれにくいかなぁなんて思いまして…

まぁ、そーゆーことであります
2000年03月01日:12時08分25秒
補足・または訂正:いろいろな観点ごとに違う説明 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>混沌太郎さんへ
 いろいろ考えてて、ひとつ前のアタシの投稿、重要ポイントが、曖昧な書き方してたと思うので、明確化します。
 アタシのつもりとしては、補足なのですが。
 もしかしたら、他の人には前言を翻す、訂正、と採られるかもしれません。
 その場合は、本の投稿の書き方が悪かったとゆー事で、アタシの落ち度であることを認めます。すみません。
 
 >>「MS戦以外のルールをろくに使ってなくても、MS戦メインで満足してても、RPGじゃない、と言うのは言葉の恣意的な使用であり、同意できない。」
 
 >そうですね。今更かもしれませんけれど、アタシもそのように思います。
 
 ちょっと気になったので、手もとの辞書で「恣意的」をひいてみたのですけれど、「恣意」は載っていても、「恣意的」は載ってませんでした。
恣意:気ままな心、自分勝手な考え。

 えーと、前言を翻すかに採られるかもしれませんが。
 宇津見さんのご意見が、「自分勝手な考え」かとゆうと、アタシはそうは思いません。
 宇津見さんの立場・観点からすれば、当然の意見と思います。
 
 アタシの理解では、混沌太郎さんの立場・観点では、「ガンダム戦記」は、「TRPGのジャンルではあるがSLG要素の比率が高いもの」でよいのですよね(?)。(違ってたら訂正してください)
 
 実は、「恣意的」って言葉には、ただ「勝手気侭」ってだけでなく「無根拠」、または「根拠が薄い」ってニュアンスを込めた使い方があります。国語辞書には載っていませんでしたが。
 
 この場合、「ガンダム戦記」がTRPGであるか、ないかの判断は、ルールブックの書かれ方、の評価に根拠づけられるべきと思います。
 
 そこのところの評価が違えば、「ガンダム戦記」に限らず、ある商品の評価・位置付けが違ってくるのは当然と思います。
#アタシにはこの部分、「ガンダム系RPG雑談所」でも、まだ検討が不足してる気もするのですが。(まー、ここで論じる話題ではないですよね)

 例えば、宇津見さんの意見と、混沌太郎さんの意見と、(それとアタシの意見も)の違いは立場・観点の違いと思えば当然でしょう。←アタシはこれも「恣意的」とゆーのとは違うと思います。
 
 ポイントは、どちらが正しいか、ではなく、どの立場・観点からなら、なにが観えて、何が言えるか、だと思います。
 
 アタシは、「ガンダム戦記」も多分、MS戦闘SLG+MSパイロットTRPGとして、楽しむ事はできるだろーな、とは思います。←ここ多分、アタシの意見が宇津見さんとは違う個所でしょう。
 
 ただ、「ガンダムTRPG」としては「ガンダム戦記」、お話を聞けば聞くほど、アタシのようなタイプのユーザーが期待するものとは違うってそーだな、って不安が増えます。
 「TRPGではない」、と「ガンダムTRPGとして、どーゆー内容か」これはちょっと違った種類のもんだいですよね。
 
 アタシ的には、混沌太郎さんの、立場・観点は理解しましたし、了解もしているのですが。
 それでも、宇津見さんの立場・観点からの意見にも参考になるものがあります。
 
 そーゆー意味では、宇津見さんの意見が恣意的とは思いませんです。
#恣意的ってゆーのは、もっと、こー、論旨が一貫してなかったり、矛盾しててもお構いなしだったり、立場・観点がコロコロ変わったり、で何言ってんだかわけかんねーよー、テメー(ムッキー)みたいな言説、と思います。

 宇津見さんの立場・観点からすれば一貫したものと思いますので。
#「ガンダム戦記」についての宇津見さんの意見もレヴューが公開されれば、はっきりするかと個人的には期待しています。
 
 ただ、アタシの意見としては、宇津見さんの意見に、ちょっと言い過ぎもあるな、とは思ってます。
 その点は、混沌太郎さんの言われること、「MS戦以外のルールをろくに使ってなくても、MS戦メインで満足してても、RPGじゃない、と言うのは」「同意できない」にも納得はしています。
2000年02月29日:23時20分24秒
いろいろな観点ごとに違う説明(混沌太郎さんへのお礼) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>混沌太郎さんへ
 丁寧なお応えありがとうございました。
#「鍼原神無さんへの回答と、一部意見の修正」 (混沌太郎さん記,当掲示板,2000年02月29日:21時46分47秒)
 
 混沌太郎さんの立場は、「TRPGには、TRPGであると同時にSLGでもあるもの」もあれば、「SLGではないもの」もある、といった感じと思いました。
 そのイメージはわかります。
 
 >「MS戦以外のルールをろくに使ってなくても、MS戦メインで満足してても、RPGじゃない、と言うのは言葉の恣意的な使用であり、同意できない。」
 
 そうですね。今更かもしれませんけれど、アタシもそのように思います。
#ただ宇津見さんが言わんとされてることは、少し違うところにあった気もしていますけれど。それはまた別の話になりますよね。
 
 >ある種の遊び方が非正統的なものとして排除される結果になりませんか?
 
 これは、とてもむずかしいもんだいと思います。
 アタシが思うのは、立場・観点が違えば、ジャンルの観え方、説明の仕方も違って来て当然、とゆー事です。
 これはこれで、簡単なことではありませんけれど。
#とは言っても、共有財産もあるわけです、「意志決定」のコンセプトとかですね。
 
 どうしても非正統的と認めなければならない遊びかたとゆーのもあるように思います。
 非正統的とか排除とか言うより、「スタンダードな遊びかたではない」とわかってて遊ぶ分には構わないってとこと思いますが。
 
 ただ、恣意的に正統・非正統を認定してかないためにも、立場毎に観え方・説明の仕方が違うジャンル整理は大事だろうと、アタシはそのように思っています。
 
 ホントに簡単なことではありませんけれど、そうでもしないと「RPGを完全に過不足なく言及できるような概念」は確立できないと思います。
2000年02月29日:22時28分19秒
TRPGの定義 / SHiN

 (河嶋陶一朗さん)
 >むろん、「今までにでたTRPGと名のつくものの分析」であれば、シミュレーション・ウォー・ゲームとの明確な差別化なども行えると思いますが。そのスタイルが、現在、または今後出るであろうTRPGと必ずしも同一であるとは思えませんし。
 
 私は、この分析方法に賛成です。TRPGという言葉の意味を分析するより、ずっと実際的だと思います。
 そして、現在の定義が未来においても同一でなければならないという必要性を私は感じません。
 その理由は、河嶋さんが、「言葉の意味を広くとろう」というのに賛成するのと同じ理由からです。
 
 とりあえず、今、現在、よりよいTRPGセッションの実現について議論するに足りるだけの定義があればいいんじゃないでしょうか。
 
 ガンダムRPG雑談所の方に簡単にかきましたが、あらためてこちらで詳しく書かせていただくと、
 TRPGというのは、「選択型イベント」と「発想型イベント」で構成された擬似人格と能力を持ったユニットを扱うゲームである
 
 と、定義できると思います。これはもちろん、その用語の意味から考えたのではなく、観察と理性によって導きだしたものです。将来は変更されるかもしれません。(コンピュータゲームの世界で、RPGというのが、キャラクターが成長するゲームという定義になったように。ちなみに、キャラクターが成長しない場合は、AVG、アドベンチャーゲームって呼ばれるらしいですね。なんでかな?(笑))
 
 さらに簡単にいうと、GMがいて、PLがいて、キャラクターシートがあれば、たいていの場合それはTRPGです。なぜなら、上の定義は、この状態をもとに次々と生み出されてきたセッション風景を観察することから導き出したからです。
 
 しかし、それでは、はりはらさんがおっしゃるように、
 
 >必要条件が揃っていても、充分条件が満たされなくては、TRPGではない可能性は残る、とゆー考え方があると思うのですが。どーでしょーか?
 
 って事があるので、「選択型イベント」「発想型イベント」という概念を、その定義に加えたのです。
 簡単にいうと、プレイヤーが「ゲームっぽいね」とか「TRPGっぽいね」って思うものの事なのですが、説明すると少々難しくなります。
 
 まず、「選択型イベント」とは、ルール、もしくはGMに指定された選択肢の範囲で意志決定をするイベントのことです。世にあるTRPG以外のゲーム、特に将棋などを含めたボードゲームはそのほとんどが、この定義にあてはまります。
 そして、そこで行われる意志決定は、常に意義がある意志決定となります。そのように、ゲームシステムやGMが設定しているからです。しかし、そのデメリットとしてPLの意志決定の幅や選択肢は、限定されるというわけです。仕方ないですよね。
 その代わり、プレイヤーには戦略を立てたりって楽しみがある場合も多いのです。TRPGでは、通常、一寸先は闇(GMが、何を言い出すやらわからない)ですので、PLはあまり戦略的思考を楽しむ機会はない。もしくは、せっかくたてた戦略が不意になったり的外れだったり。
 が、「選択型イベント」の場合、ルールブックからその内容が読み取れる場合もあるし、GMが事前に説明してくれる場合もあるので、PLは十分に戦略などをたてることも出来るってわけです。
 (吟遊詩人パターンや、独善的一本道パターンってのは、この選択型イベントにおいて、GMもゲームシステムも、意志決定に意義をつけくわえることができなかった場合のものです。その場合、本来なら「発想型イベント」となるべきなのですが、GMがあくまで「選択型イベント」の『体裁』だけを保とうとした結果、吟遊詩人型や独善的一本道パターンになってしまうのです。)
 
 そして、「発想型イベント」とは、定められたルールと状況における常識的判断に反さない限りにおいて比較的自由な発想で意志決定ができる。そのかわり、GMに却下される場合もあるという形で意志決定を行うイベントです。(あまり、無茶な意志決定は受けられませんから。どういう意志決定が無茶かを記述するための基準については、いずれ書き込みます)
 
 これは、ある意味で一番「TRPG」らしい部分です。TRPG独特であるって意味で。なぜなら、GMがいなければ、スムーズにプレイすることが不可能だからです。
 もし、GMがいないと、少々、ご都合主義的になりうるケースもあるでしょうし、PL同士で意志決定とその結果についての妥当性について意見の衝突が発生する場合もあるでしょう。それらを調整するのが、GMの大事な役割です。また、それ以外にも、GM自身、自らの発想を適用してもいいでしょう。その場合、PLに対し、妥当性があると考えてもらえるように気をつけないといけません。
 TRPGシステムでルール化された能力値や技能を使った行為判定ロールは、この妥当性を補強するのに役立つでしょう。しかし、それに頼りすぎても妥当性を失う場合があります。たとえば、カリスマの高いキャラクターが、あらゆるNPCに対し、あらゆる交渉を成功させまくったら、いくらゲームシステムにそった処理であっても「そんなやつは、いねー!」って感じで、妥当性を損なうことでしょう。
 
 この「発想型イベント」は、逐次的な処理が要求されるような(PCとNPCの会話、突発的なイベントなど)、事前にルール化(選択型イベント化)できないようなシチュエーションでよく使用されます。まだ当分の間は、コンピューターRPGで実現するのは難しい部分です。(人工知能や三次元物理シミュレーションを用いて、局所的なシチュエーションについて擬似的に再現するのは可能でしょう)
 
 今の話題が落着したら、この「選択型/発想型」という概念とそれにもとづいたTRPG理論について、本格的に書き込んでいこうと思います。
2000年02月29日:21時46分47秒
鍼原神無さんへの回答と、一部意見の修正 / 混沌太郎
>はっきりさせたい
しかしその場合、ある種の遊び方が非正統的なものとして排除される結果になりませんか?
理想論的な、RPGを完全に過不足なく言及できるような概念が確立されているなら別ですが、
人によって意見が違ったりも多いので、広く取っておいてはどうかと思うわけです。

>必要条件が揃っていても、充分条件が満たされなくては、TRPGではない可能性は残る
間違えました。十分条件と書くべきでした。
最低限の必要条件とは、「最小公約数」みたいな、間抜けな表現でしたね。

>しかし、「感情移入の結果のロール表現」が、「TRPGの必要条件」だとすると
断定口調はまずかったですかね。あそこで言わんとしているのは、
キャラクターを単なる抽象的な戦力以上にする要素は、例えば単なる幕間劇による感情移入だけであっても良い。
といったようなことです。
なお、「ロール」というのは、「それ」ではなく「彼」と呼んでもらえる、といった程度の意味で使いました。表現としては手抜きと言わざるを得ませんね。すみませんでした。

>「キャラクターは数値の組み合わせでは表現しきれない」と思っています。
では「キャラクタープレイングゲーム」と読んでみてはいかが? というのも一つの答えですが・・・
(勿論RPGの一種でもあります。その中で「キャラプレ」を必須と見なすものを限定)
実際のところ、私は(キャラクターシートのデータなどの低次の)「数値で表現しきれないもの」も含めて「シミュレート」と言っていました。
数値データだけではなく、プレイヤーの頭の中のイメージまでひっくるめた条件から、態度・行動などを導き出しているという意味で。
しかし、これはちょっと「シミュレート」という言葉を奔放に使い過ぎたきらいがあるようですね。
そういう埒外の要素は、全て「ゲーム性」の名の下に放り込んでしまおうかという企みも有ったのですが、わかりました。考えを改めます。

ゲームとして成立するために「キャラクター・プレイング」をシステム上必須の要素として要求するRPGは、シミュレーション・ゲームの範疇には入らないRPGです。
従って、S(L)Gであると同時にRPGであるようなケースはあっても、どちらかがどちらかに含まれるわけではありません。

と。こんなところでどうでしょうか(結論だけ読んでも、面白くもなんともありませんが)。

長大な議論(私には有意義でしたが)に埋もれてしまった感があるので、最初に私が感じた率直な印象を書いておくと、
「MS戦以外のルールをろくに使ってなくても、MS戦メインで満足してても、RPGじゃない、と言うのは言葉の恣意的な使用であり、同意できない。」
というものでした。YANさん、フォローありがとうございました。
LISTさんの例示は、頷くことしきりです。素晴らしい。
2000年02月29日:20時21分54秒
[戦闘でのTRPGらしさを出すには]ルールへの希望 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
@YANさんWrote (「戦闘の際の『ロールプレイ要素』を強めるための方法は…?」,当掲示板,2000年02月29日:12時41分19秒)
 >「戦闘など、SLG的要素の強い部分で、TRPGらしさを出すための方法」
 >辺りを考えてみるのは如何でしょうか?
 
 そーですねー。アタシはTRPGは好きです。
 けれど、「ガンダム」は最初のシリーズくらいしかマジメに観てません。(ZとかZZあたりで脱落しました)
 個人的な判断ですけど、いろいろな「ガンダム」よりは、「ボトムズ」や「パトレイバー」の世界の方が好きです。
#「トップを狙え!」や「GIANT ROBO the Animation」の世界も好きですけど、ちょっと別系統と思います。
 
 それから、ミリタリーは苦手で、現実のミリタリーについての知識もありません。
 
 もし、こーゆーアタシみたいなタイプのプレイヤーが、現代的な軍隊(正規軍)を舞台にTRPGでTRPGらしー遊びをするとしたら、ワールド設定に、スタンダードな軍規・軍律や軍法などなどを書いておいて欲しいですね。
 
 階級ごとの職権や責任はどー違うのか、とかのスタンダードとか。
 
 後、「上官の命令でも理不尽なものなら拒否する権利が建前としてでも認められているのか」とか、「そのときには拒否はできないけど、後から上官でも告発できるのか」、とか、そーゆーいろいろのスタンダードは、ゼヒ明確に設定しといてほしーと思います。製作者の義務とも言えるのと思います。

 そーした場合の審査や処分はどのような段取りでどんなリスクが考えられるのか、とかですね。
 
 スタンダードがルールに記されていて、はじめて、「戦況が悪化してきてるから軍規・軍律が乱れてる状態」とか、「大きな司令部だからスタンダードが割と維持されてる状態」とかでの判断も、プレイヤー的につけてけると思います。
 
 ファンタジーものだと、軍規・軍律といっても比較的簡単なそれと、戦士としての名誉心みたいなものとの二本立てでも、かなりプレイできると思います。
#ほんとはファンタジーもの、でも古代ローマの軍隊みたいに複雑な制度と習慣で成り立ってると、すごく異世界っぽくてTRPGらしー遊びもできると思うんですけど。どっちもアリと思います。
 
 現代的な軍隊でも、ゲリラ軍とか、外人部隊とかだと、またいろいろなルール処理の仕方もあると思います。
 例えばゲリラ組織って、末端の構成員は組織全体のことを知らないほーがリアル、って設定も組めますので、その辺で軍規・軍律ルールのボリューム少なくしても処理する方法はある気がします(私見)。
 
 でも正規軍って、独特の社会性を持つ組織だと思うんですね。ですので、ルールでそうした社会を成り立たせてるいろいろについて設定しといてほしーと思います。
 これが、メガテンTRPGで自衛隊出身のPCとかゆーなら、現実の自衛隊についての参考資料を挙げて簡単に記す程度の設定でもアリかもしれません。
 
 別に「ガンダム」に限らないんですけど。近未来とかで架空の正規軍を舞台にするTRPGの場合は、軍規・軍律・軍法、の関連を、ルールにバッチリ・かつ要領よく設定しといてほしーと思います。
#「パラフリ」みたいのはまた別ですけど(笑)。
2000年02月29日:18時18分51秒
[ちゃちゃ]ロールする余裕 / 速水螺旋人
 >さあ、白兵戦距離だ。手を出せば敵に届くぞ。手を出さないなら敵が先攻だ。
 >…これで、ロールする余裕なんてあります?
 
 そこでロールするプレイヤーがかっこいいキャラプレイヤーだと思いますが(笑)。
 もちろんGMは手心を加える必要はありません。
 キャラプレはしかるべきリスクの上で行うからかっこいいのです。
2000年02月29日:15時46分08秒
RE:戦闘など、SLG的要素の強い部分で、TRPGらしさを出すための方法 / LIST
「戦闘など、SLG的要素の強い部分で、TRPGらしさを出すための方法」 ですか…

まず必要なのは、余裕ですね。
距離も時間も余裕が無いと、発想する余裕も選択肢を選ぶ余裕もないですからね。

さあ、白兵戦距離だ。手を出せば敵に届くぞ。手を出さないなら敵が先攻だ。

…これで、ロールする余裕なんてあります?

ってゆーか、選択肢の中に 「いきなり戦闘開始」 が入ってるとつい選んじゃいますよね。


例えば威嚇射撃を行うとか、そういう事でも個性はでますよね。
威嚇射撃をするしないというのもありますし、有効射程に入ってからするのと入る前にするのでは、受け手の印象も変わります。
かぶら矢 (音の出る矢) を携帯するというだけでも、その人の考え方 ( = 個性 ) が出ますよね。
他にも、相手に見えるように峰を返して 「自分はみねうちで攻撃しますよ」 とアピールするとかね。セリフの百倍も効果的です。言葉が通じなくてもつかえる手だし。

あとはそーですねぇ…
例えば、鎧をつけず、手に投げやりを持ち、背中に大剣を背負った戦士がいるとして、
彼がどんな風に戦うか、予想できませんか?

少なくとも、手加減やみねうちをするタイプじゃ無いのは予想できます。

彼は走って近づきながら槍を投げ、
次の移動で空いた手で大剣をぬき、
敵に接近した時には (助走した分で) 全力攻撃をしかけるでしょう。

そもそも鎧を着ていないのですから常に背水の陣です。戦闘が始まったら、彼は殺される前に殺すしか生き残る道がないのです。
そして、鎧を着てない人を撃つなら、撃つ方も殺される覚悟を要求されます。つまり、攻撃側のロールも要求します。

私などはこんな装備をしたヤツが出てきたら見ただけで逃亡を思い浮かべてしまいます。歩くロシアンルーレットのようなヤツと戦うなどと、恐くて出来ません。
話す気があるなら、こんな装備しないでしょうしね。

でも、
もしかしたら彼は (スズメバチの攻撃色のように) 過剰な攻撃姿勢を示すことで逆に安全を求めているのかもしれません。
もしかした荷物運びを受け持ってる魔法使いや従者もしれません。なんといっても鎧を着ていませんしね。


ふぅ。
まだ戦闘も始まっていないのに考えることや出来ることが山ほどあります。
今回はとりあえずこの辺で。

2000年02月29日:14時53分15秒
話題の私的確認(Re:戦闘の際の「ロールプレイ要素」を強めるための方法は…? ) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>YANさんへ
#ちょっと投稿するか迷ったんですけど。簡単に。
 
>で、鍼原さんの意見は、「思考実験の観点からすれば」、そういう極論的な考え方も意味があるのではないか、という主旨ですよね?
#「戦闘の際の『ロールプレイ要素』を強めるための方法は…?」 (YANさん記,当掲示板,2000年02月29日:12時41分19秒)
 
 これ、申し訳ないんですけど、ちょっと違うと思います
 
 「ガンダム系RPG雑談所」で、宇津見さんが、「とりあえず、話題の参加者という意味で」 (2000年02月28日:09時59分27秒)、「情けない私」 (2000年02月28日:10時22分41秒)、って投稿されてます。
 
 宇津見さんご自身も、元発言に「誤解を招く書き方をした」と認めてられるので、宇津見さんの発言自体、YANさんが言われるような「意図的な極論」ではなかったと思われます

 もっとストレートに重要な指摘をしようと意図されてたように思うんですね、アタシ的には。
#ただ、アタシ個人は、「ガンダム系RPG」はあまり馴染んでいませんので、あちらに投稿する気はしませんでしたが(苦笑)。
 
 これは、アタシの考えになりますけれど、「ガンダム戦記」が、MSパイロットの役割演技をするTRPGだとして、それに充分なソースがあるのか、とか、本来はその辺のお話ではなかったのかな、と思っています。
 
 それから、ちょっと性質が違う話として、「役割演技があればTRPGであると認められる」とゆー説明は、これはジャンルの説明としては、乱暴と思います。
 もし・仮に、そーゆー説明がされているならば、ですが。(断定しているわけではありません)
 
 混沌太郎さんのご意見、アタシにはよくわからない部分が多くって。
 「感情移入の結果のロール〔表現〕」とか、どんなキャラハンドリングのことかよくわかりませんし。
 全体としても内容によくわからない点がいくつかあるんで、アタシ的には判断保留にしてるわけなんです。
2000年02月29日:13時01分46秒
Re:柔軟なTRPG / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>河嶋さんへ
 >鍼原さんの考察や分析は、興味深いと思うんですが、現在のところ、「知らない人にはっきり説明する」には、やや冗長な気がしますね。
 
 それはそうでしょう(笑)。
 「気がする」、など遠まわしに言わずに、「ややこしくてわかりづらい」とかはっきり言われても構わないですよ。
 
 アタシも、TRPG_LABOであれこれやってる事が、そのままの形で、説明になるとは思っていませんし。
 
 ただ、曖昧な見取り図を要約した説明よりは、緻密な見取り図を要約した説明の方が信頼度は高いはず、と思います。
 
 それから実は、アタシは、「従来よく聞く、SLGのアナロジー(またはSLGと関連付けて)でTRPGを語る説明」には、曖昧なものが多い気もしています。
#混沌太郎さんの説明が曖昧であるかどうか、は今いろいろお尋ねして考えているところです。
 
 個人的偏見ですが、「従来よく聞く、SLGのアナロジー(またはSLGとの関連付け)でTRPGを語る説明」には、ことに「ボードSLG体験者なら納得できる説明」が多い気がしています。
 
 これは、TRPGにたくさんあって構わない説明の仕方の内のひとつ、「ボードSLG経験者にTRPGを説明する仕方」としてはよいの・かもしれません。
 その辺の事ですね、出来たら今回アタシが考えてみたいと思っているのは。
2000年02月29日:12時41分19秒
戦闘の際の「ロールプレイ要素」を強めるための方法は…? / YAN
 
 混沌太郎さんの意見は、ガンダム系RPG雑談所LOG003の宇津見さんの発言、
 
> 何が問題かといいますと、「じゃあ、なんでSLGと思い切ってしまわないの?
> どうしてRPGということにするの?RPGの意味が無いじゃない」ということ
> ににつきます。
 
 に対するレスポンスではないでしょうか?つまり、「多少なりともRPGの要素は
 あるのだから、わざわざSLGだと思い切る必要はないのでは?」という主旨と
 読みました。「そこまで言わなくてもいーじゃん」、みたいな。
 
 で、鍼原さんの意見は、「思考実験の観点からすれば」、そういう極論的な
 考え方も意味があるのではないか、という主旨ですよね?
 
 ですから、異論というよりは、議論の前提条件そのものが異なるんだと思います。
 
 で、まぁ、ここからの議論ですけど、「何処までがRPGで、何処までがSLGか」
 という展開から、RPGの特性を導き出すような方向に持って行く手もありますが、
 それだけに終始するのではなく、もっと実践的な話題として、
 
 「戦闘など、SLG的要素の強い部分で、TRPGらしさを出すための方法」
 
 辺りを考えてみるのは如何でしょうか?例えば、「能力による役割分担」のように、
 システム面からのアプローチ。また、戦闘中に、複雑な葛藤の要素を持ち込むなど、
 シナリオ面からのアプローチなど、色んな方面で工夫の余地があると思いますし…。
 
 「役割分担」や「意思決定」、及び「キャラクタープレイ」を促進させる為の方法など、
 色んな意見をお聞きしたいですー。
2000年02月29日:11時53分44秒
柔軟なTRPG / 河嶋陶一朗
 >私の意見は要するに「言葉の意味を広く取ろう」と言うものですので、
 

 河嶋はこの意見に賛成です。
 「言葉の意味を広く取る」ことの一番のメリットは、柔軟な姿勢の構築かと。約束事は少なければ少ないほど、新しいプレイスタイル、面白いセッション(シナリオ)やゲームを楽しめる気がします。「こーゆーのがTRPG的」という固定観念は、遊び手(そして同時に作り手)のスタイルの固定につながりやすいかなぁ? という気がしてしまいます(以上私見)。
 むろん、「今までにでたTRPGと名のつくものの分析」であれば、シミュレーション・ウォー・ゲームとの明確な差別化なども行えると思いますが。そのスタイルが、現在、または今後出るであろうTRPGと必ずしも同一であるとは思えませんし。
 
 だからといって、「これこそTRPG」という明確な嗜好を持ってるヒトが、キライってわけじゃないですよ。むしろ好き(笑)。一定年齢を重ねていて、極端な嗜好を持っているヒトは「協調」と「個性」の天秤の取り方が絶妙で面白い場合が多いですし。
 
 >鍼原さんへ
 >「知らない人にもはっきり説明できるようにしたい」
 

 やや、揚げ足取りっぽくなってしまいますが。
 鍼原さんの考察や分析は、興味深いと思うんですが、現在のところ、「知らない人にはっきり説明する」には、やや冗長な気がしますね。少なくとも一ホビーの紹介としては、「知らない人」には重すぎるような気が。今後、どういう形でTRPGの「エッセンス」が抽出されていくか、楽しみにしております。
2000年02月29日:10時44分15秒
TRPG総合研究室 LOG 041 / sf

TRPG総合研究室 LOG 041として2000年02月19日から2000年02月29日までのログを切り出しました。



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