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Date: Mon, 14 Aug 2006 11:54:06 +0900
From: "Toyolina and or Toyolili" <toyolina@gmail.com>
Subject: [KATARIBE 30059] [HA06P] エピソード:『好き理論』後編
To: kataribe-ml <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <2f58daf20608131954n4d4fb590k166d67733b39f690@mail.gmail.com>
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Web: http://kataribe.com/HA/06/P/
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前編はこちら。
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/30000/30024.html
一ヶ月も間が空いてしまっているね(・ε・)
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エピソード:『好き理論』後編
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登場人物
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御厨正樹(みくりや・まさき) http://kataribe.com/HA/06/C/0534/
創作部部長。マッド科学者。爆発常習者。
蒼雅 紫(そうが・ゆかり) http://kataribe.com/HA/06/C/0573/
創作部副部長。いろいろと純粋無垢でドジ。
品咲 渚(しなざき・みぎわ) http://kataribe.com/HA/06/C/0636/
創作部書記。うるさい関西人。
前回のあらすじ
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いろいろあって、ゆかりんの考えてることに、正樹が興味を持ったようです。
そして後編は3行後。
好き理論
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渚 :「一応あるねんなー……あー、うちこいつの事好きかもし
:れんーって……」
正樹 :「好き……ねぇ……」
渚 :「まあ、それを自覚してるかどうかはあやしいけどなあ、
:この前お嫁さん言うたら、ヤバなってたから、案外はずれ
:てないと思うんよ」
正樹 :「……」
頭を抱える正樹。なにかぶつぶつ言っていたりして。
さすがに、その姿はなかなか堂に入った印象がする。むしろ、日常よくやる
仕草だからかもしれない。
正樹 :(いやちょっと待て、蒼雅さんが俺の事好き?いや、仮に
:そうだとして俺にどうしろと?)
悩む姿を見て、脈ありとか判断したのだろうか。
渚 :「うん、まあ……うち的にはみなさん幸せになってもらい
:たいもんです」
正樹 :「いや、そんな事いわれても……」
渚 :「好き言われたからって、つきあわなあかんわけちゃうし」
正樹の脳細胞がフル回転する。
正樹 :(なにやら発想が飛躍してないか? 一般論ぽく言ってる
:けど、おれがどうしたらいいのか全然答えてないし……そ
:れに大体……おれがそれを、選べるのか?
今でこそ、こうして部活とはいえ、女子と話したりはしているが。
正樹 :「それはまぁ……そうなんだが……俺だぞ? 毎日怪しい
:もの作っては爆発させたりしてるんだぞ?」
渚 :「いやそれは関係ないし……お風呂入ってないんだぞ?
:毎日同じ下着きてるんだぞ?って言うんやったらやばいけど」
正樹 :「それはない」
渚 :「怪しいものつくってても、爆発してても、それはまさき
:さまのええところ」
正樹 :「良いところかぁ? ……というか、蒼雅さんが俺の事好
:きかどうかも怪しいもんだ」
渚 :「嫌いやったらそもそも、じーっと見つめたりせーへんて」
真似しているつもりなんだろうか、心持ち上目遣いで見つめてくる渚。
結構真剣な表情だ。
正樹 :「何か相談したら余計に悩みが増えたかも……」
がっくりする正樹を、なんとも言えない笑みを浮かべながらフォローする渚。
渚 :「そういう悩んでる姿にぐっとくることだってあるんやで」
正樹 :「どんな趣味だよ……」
渚 :「いつも元気なんやけど、たまに悩んだりしててーとか」
正樹 :「つまり、俺が悩んでる姿を見て面白がってるのかっ」
正樹の誤解を気にせず、渚は続けた。
ゆかりんはちゃう
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渚 :「うちはそーかもしれんけど、ゆかりんはちゃうやろ?
:あわててるやんね」
正樹 :「まぁ、心配してくれるなぁ」
渚 :「きっと、どうにかしてお力になりたいのですけれど、ど
:うしたらいいのでしょう、って感じやと思うねん」
正樹 :「そんな感じはする」
渚 :「それも最初からやしねー。このこの。頭なでてくれるし」
正樹 :「……はぁ」
うりうり、と肘で突っついてくる渚。
正樹 :「……なんだか気分は複雑だ……」
渚 :「自分にとってのゆかりんってなんやろーとか考えてみた
:らええんちゃう?」
正樹 :「大事な部員」
突っ伏したまま即答する正樹。それを受けて続ける。
渚 :「なんで大事なん? うちが期待の新人なんとはまた違う?」
正樹 :「あれは皮肉。部員はみんな大事。順列なんて普通は付け
:ないって」
渚 :「それが出来るまさきさまはえらいなあ……」
正樹 :「……いや、偉くなんか無いだろ。別に、創作がうまい下
:手で区別したりしないよ。前の部長もそうだったし」
渚 :「……そういう公正なところとか、ちゃんとみてるんかも
:なあ」
正樹 :「うーん……」
カウンセラーっぽかったり、ほめだしたり、話題がころころ飛ぶなあ。
とか思いながら律儀に答える正樹。
渚 :「でもちょっと自信ないところとかが可愛いとか思ってた
:り……はないか(にひひ」
正樹 :「かわいいとか言われてもうれしくねぇ……」
それは世の健全な男子のまっとうな感想ではある。
渚 :「そいや、部活ぬきにしたらどーなん?」
正樹 :「……部活以外で接する事がほとんど無いからなんともい
:えない」
渚 :「接してみたらええやん」
正樹 :「は?」
渚 :「さっき作ってたなんか扇子みたいなやつをネタに」
正樹 :「見たいじゃなくて、鉄扇な。いや、そんなどうやって」
渚 :「実際に使い方をレクチャーしてみたりとか、説明したい
:けど時間とれないから帰り道で教えたるとか」
正樹 :「おぉ、なるほどっ」
渚 :「それならそうね、テッセンの製作者と使用者? 難しく
:言うと。アバウトに言うと、先生と生徒? 部活抜きの関
:係やんね。友達同士とかでもええし」
正樹 :「いやー、よく思いつくなぁ」
人間関係の設定については、後付解釈っぽい気がしないでもないが。
渚 :「いえいえ、まさきさまのためでしたら、これくらいさせ
:ていただかないと」
正樹 :「……何かたくらんでる?」
渚 :「別に? ずっともやもやしてるよりええんちゃうって思っ
:ただけ」
正樹 :「……そう言う事なら、ありがとう。そうしてみる」
渚 :「うん、そうしー。別に結果は聞かせてもらわんでもええから」
正樹 :「言えるわけ無いだろう、さすがに」
渚 :「そやろー。でも言いたくなったら聞いたるでな」
正樹 :「はいはい、気が向いたらな」
時系列
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2006年7月頃 放課後。翌日には一緒に帰る。
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/30000/30020.html
解説
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カウンセラーみぎー。この頃はいい相談相手です。
Toyolina
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