[KATARIBE 27700] [TRPG] 続・海外TRPGのRisusを読む

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Date: Thu, 29 Jul 2004 16:56:19 +0900
From: KATARIBE Designer  FURUTANI Shun-ichi <sf@kataribe.com>
Subject: [KATARIBE 27700] [TRPG] 続・海外TRPGのRisusを読む
To: kataribe-ml@trpg.net
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続・海外TRPGのRisusを読む
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> Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26900/26947.html
> 海外TRPGのRisusを読む

 で読んでたやつですが

	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27600/27699.html
	英語のフリーゲームブック Ring of Thieves
 にRTFのテキストとしてルールリファレンスが入っていたので、それを
細かく翻訳するつもりくらいに読んでみました。

	http://www222.pair.com/sjohn/risus15.htm
 に掲載されてるHTML版と内容・構成ともに同じものでした。


ルールの冒頭
------------
http://kataribe.com/IRC/kataribe/2004/07/20040727.html#110000
#kataribe 2004/07/27 11:00:00
[sf]    さて
      添付ルールの構成をパラグラフ毎に分析してみています。

・30KBのrtf。まあ400行くらいだろうか。コピーライトが1993年からとなってる
なあ。語り部と一緒かあ。
・まず Risus とは一揃いのRPGであり、どういう状況で遊ばれることを目的とし
ているか(以前に紹介したやつです)。GMにどのようなメリットがあり、どんな売
りがあるのか。
・そのあと謝辞として影響を受けたゲームシステムや協力者。

[sf]    冒頭はこんな感じに書くものであるというわけだな。
[sf]    しかしアメリカ人は謝辞が好きだな。日本人は後書きに書くけど、
      アメリカのだと最初の見返しあたりにあったりする。


キャラクター作成
----------------
・CHARACTER CREATION! としてキャラクター作成について。
・Clichesという決まり文句(陳腐な表現)というフランス語がPCパラメータ。そ
れはキャラクターがどのように仕事を行なうかを簡単に(速記的な)単語にしたも
のだ。
・ファイター、マジックユーザー、宇宙海兵隊、宇宙商人、バイク乗り、スパイ、
コンピュータオタク、スーパーモデル、ウィリアム・シャトナー(昔は役者だっ
たが今は決まり文句だ……ってジョークだな)などの例が上がっています。
・ソード・ワールドRPGのクラスみたいな意味合い、GMが許可すればよしという
ことで語り部の職能みたいなもんですね。
・ダイスはYahtzeeをばらしてとってこよう、とか書いてあるが、Yahtzeeっての
は著名なダイスゲームですね。六面ダイスがけっこうな数入っているのでという
ことかしらん。
・10のダイスを決まり文句に割り振るとかいうのはまあ、以前説明済み。


サンプル決まり文句リスト
------------------------
・SOME SAMPLE CLICHES (AND WHAT THEY'RE GOOD FOR) ってのは、サンプル決ま
り文句リスト。それぞれの決まり文句でできることについては、簡素に一行説明。
・宇宙飛行士:宇宙船を操縦できる。ゼロGでも嘔吐しない。 とかね。
・ここでも吸血鬼(人々を魅了し、血を吸い、霧やコウモリに化ける)と別種の吸
血鬼(自己憐憫、エロチックで血まみれの詩、黒衣装)とか書いてあって、最後に
オチをつけてありますな。このへんがコメディRPGという主張と関係してるのか
しらん。
・あくまで事例であって自分のをつくっていいよ。と最後にあります。
・「独自の技能を製作する」は"make up their own Ginou"と書くんだな。そし
て「ゲームマスターに承諾を受けることが条件である」は"subject to GM
approval"と書く。なるほど。
・英語版の参考にするために読んでるので、このへんの言い回しを真似したいと
ころ。
・「GMは全ての技能について微調整を要求するかもしれない良い」は"the GM
will require the fine tuning of any Ginou"か。
・魔法使いの呼びかたの事例が出てるが、"wise woman"ってのは産婆、女魔法使
い、といった意味なのね。知らなんだ。女性形もOKだったのか。

[sf]    訳すなら「魔女の婆さん」といったところか

判定の難易度
------------
[sf]    続き

・THE GAME SYSTEM ってのは判定の難易度の話。判定についてってのは GAME
SYSTEM って記述になるのかしらん。うーん。
・やりたいことをやらせる必要はなくて、できないといったりできる。自動的に
成功するとは思えなかった場合には、ダイスロールさせよう。というのが最初の
段落の意味なのかしらん。
・「GMの指定した目標値を以上なら成功」というのは、"If the total rolled
beats the Target Number the GM sets, success!"か。beatsってのが一般的な
言葉かは良く分からん。"equals or exceeds"が括弧書きされてるし、こっちの
ほうが通じやすそうだ。
・目標値は"Target numbers"ね。"Target numbers follow this scale:"とかが
難易度表に相当する表であった。目標値はこの尺度に従う。ってとこか。
・しかしまあ語り部もそうなんだが、難易度をてけとーな気分と繋げるのは、遊
び道具としてはともかく、色々と難儀な問題はあるよなあ。
・5か10単位で段階をあまり細かく分けていないということは、運用的には効果
的か。数値毎に難しさの選択肢を明示するのには向いている。微調整も利かしや
すい。
・ちなみに表の後には具体例があります。揺れるロープを渡した裂け目を横断す
るという事例。
・全体としては、成功するかどうかを決めて判定するか決め、判定の難易度を決
定するのだ。ということを書いているだけ。ダイスの振りかたは書いてないけど、
まあ使用する「決まり文句」に割り当てた数のダイスを振って足すということか
と。

[sf]    こういうのに比べると、語り部の判定は手順もなにもかも多いのは
      確かだ
      まあこれは難易度判定相当だから、難易度決めて技能から引いて、
      その数値以下を2d6で出せ、と書くのと同レベルか。
      (特徴を抜いた場合)


固有装備
--------
2004/07/27 13:00:00
・PROPER TOOLS って章。なんのことかと思ったら、固有装備ってとこだね。
・持ってることにして良いよ、失っても使える時には半分切り上げにする(野蛮
人が剣を無くした時とか)けど、無くしたら使えなくなるものもあるよ(サイバー
デッキを失ったハッカーとか)。
・マジックワンド(魔法棒と訳されてたことあったっけ)とか軍用サイバーデッキ
とかを手に入れたら、ボーナスダイスを追加して良いかもね。そういうのは冒険
の結果として得られることになるだろう。とか最後にあります。

[sf]    このへんは、なかなか親切に書かれているとおもった。

対決処理
--------
[sf]    さて次

・THE COMBAT SYSTEM はもちろん戦闘処理。正確には対決を敵対者をすり減らす
ことにより処理する全てを含む。
・そのあと、どんなものが戦闘処理で解決できるかの事例リスト。議論、競馬、
ドッグファイト(航空機の戦いのあれね)、アストラルの精神戦闘、魔法使いの決
闘、演奏対決、誘惑の試み、裁判、物理戦闘。
・ラウンド毎に順番に解決っても順番決定はどうなんだろうなあ。
・物理戦闘では野蛮人とか兵士は使えるけど美容師やなんかはダメよ、と。でも
兵士とかにならんで小説家はOKってのは謎だ。
・「野蛮人や兵士や剣士といった技能は適切です」ってのは "Ginou like
Barbarian, Soldier, and Swashbuckler are appropriate." と書くのですな。
・だけど場合によっては可能なので次の章を見よ、とかは"(but may still be
used; see next section)."と書くと。
・攻撃するには敵の指定が必要だ。"An attack must be directed at a foe."。
foeってのは古語で敵。
・「双方のパーティは、彼らの選んだ技能でロールする」は "Both parties
roll against their chosen Ginou."
・「戦闘中は残り[のポイント]で過ごす」は"for the remainder of the fight"。
・「次のラウンドには、」は"In future rounds,"
・んでまあ、使用する決まり文句がゼロになったら敗北。戦闘終了後の回復率は
GMが決めること。

[sf]    複数形で書かれたりしているが、対決処理そのものは一対一のよう
      な気がするなあ。うーん。
      使う「決まり文句」を戦闘継続中に変えられるのかとかも謎。
      変えられるとするとかなり消耗戦は長くなるだろうな
      ただまあ最後のほうは磨り減って勝ち目がなくて、対決して負けを
      確定することを続けることになるのかな?
      まあダイス目はnD6だから、結構、ランダムは効くかもしらん。


不適当な「決まり文句」
----------------------
2004/07/27 14:00:00
・INAPPROPRIATE CLICHES 。不適当な「決まり文句」について。
・戦闘ごとに、あんまり適切でない「決まり文句」があるわけです。例えば武器
戦闘での美容師とか。魔法決闘での野蛮人とか。
・もしも本当に本当に本当に面白い話しぶりで演技/描写したら、不適切なもの
を使っても良いよ。とか大文字強調で書いてあります。
・「攻撃は戦闘の文脈およびGMがゲームで設定したジャンルとトーンの枠内で、
もっともらしいものでなければならない」は"the attack must be plausible
within the context of the combat, and the genre and tone that the GM has
set for the game."か。ふむふむ。
・不適切だけど許可された「決まり文句」で攻撃された適切な側は、負けた時に
は3も減少させられてしまうんだそうだ。このへんはコミカルRPGの本領なのか
な。

[sf]    このへんの書き口は語り部の英訳で使えるかも知れんなーと思い
      つつ。

 コメディRPGとしてのミソなのかも。


集団対決処理
------------
・TEAMING UP ってのは協力するってことね。団結するのほうがらしいかしらん。
・Grunt-Squads ってのがモンスターレートっぽいね。最近の国産っぽく言えば
モブ。ネズミの群れ:7とかで戦闘するわけよ。
・チームを組んだ場合には、最大の「決まり文句」のキャラクターのダイス全て
+他のメンバーが振ったダイスのうち6がでたら、その6全て、となります。こ
れは協力感があって、かつ一番高い出目が上乗せなので気分が良さそうです。
・あとまあ色々と細々と、ダメージを受ける担当とか、英雄的な行為による復讐
ボーナスとか、リーダーを失った場合とか、いろいろとルールがあるようです。

[sf]    このへんがT&Tが参考にあげられている部分なんだろうね
      ダイス振りゲームとして、盛りあがるとこだと思います


削りあいでない対決
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・CONFLICTS THAT AREN'T COMBAT ってのは、削りあいでない対決についてです
ね。一回こっきりの判定で、出目が高かったものが勝ちとなります、
という話。
・語り部だと一回こっきりの対決ってのは、余力投入で無効化側が粘れるので、
イマイチキレイに行かないんだよなあ。
・WHEN SOMEBODY CAN'T PARTICIPATE ってのは、適切な「決まり文句」を持たな
いキャラクターが取り残されないためにどうするか。2d6をあげていいよという
ことっぽい。ただし対立判定(戦闘)で利用できるのであって、挑戦判定(難易度
判定)ではダメよ、と。
・A WORD OR TWO ABOUT SCALE ってのは、単位についてのメモ、といったところ
か。
・標準時(一ラウンドの時間のことだろう)"standard time"、距離単位"distance
scal"は提供されてません〜と。まあ、物理戦闘と夫婦の冷戦を同様に処理する
んで、時間単位はGMがそれらしく決めていいというわけだな。
・CHARACTER ADVANCEMENT は成長ルール。1d6して「決まり文句」のダイス数と
比較して、より高ければ+1ってとこかな。

[sf]    ここまでで、一応メインのルールは終わりっ。
[sf]    あとは追加ルール。

追加ルール
----------
[sf]    さて追加ルールも読破した

・ADVANCED OPTION: HOOKS and TALES は付録の章1。追加ルールですね。
・HOOKS ってのは弱点を追加してダイス数をもらうというもの。
・TALES ってのはキャラクターの biography (伝記……だけど履歴みたいな意味
合いですかね)を書いて追加のダイス数をもらうというもの。
・どちらにしても貰えるかはGMの許諾を得てね、と。


・ADVANCED OPTION II: PUMPING CLICHES 。なんのことかと思ったけど、パンプ
アップとかみたいなのね。なんかこータイヤをふくらませるみたいな、鼓舞する、
という意味での pump 。
・つまり一時的にダイスの数を増やす変わりに、そのあとで増やした分だけ減ら
してやらないとだめになるという追加ルール。弱いのが強いのに一時的に対処す
るための手ですね。勝ち目が薄い場合に勝つための賭けを行なう。


・ADVANCED OPTION III: DOUBLE-PUMPS 。初期に総計を低くする代わりに、pump
で一時的に得るダイス数を倍にできるというもの、かな。火事場のバカ力ルールっ
てとこか。
・ADVANCED OPTION IV: FUNKY DICE 。六面体以外の多面体ダイスを使える追加
ルール。そうか、ああうのは FUNKY DICE って言うわけね。
・難易度表が拡充されて、バイクを投げたり、戦車を投げたり、列車を持ちあげ
たり、積み上げられた列車を持ちあげたり、地球を蹴って5フィート動かしたり
できるらしいです。

[sf]    ふう
      こんな感じだっ

各国語版
--------
[sf]    ヨーロッパ諸言語の翻訳版もあったりした

 イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、
デンマーク語、オランダ語、チェコ語、ノルウェー語。

 翻訳しやすいんだろうねえ。機械翻訳通して英語にしても、そこそこ読めちゃ
うもんな。

[sf]    今の読解メモを元にして翻訳はできるなあ(;^^)
      まあルールリファレンスでしたねー。

時間食いまくり
--------------
2004/07/27 15:00:00
[sf]    ふう
      ううむ、もうこんな時間か。

 まあ、途中別のことをしていたりもしましたけどね。

 英語をすらすら読み書きできないとなあ。
 眺めるのはともかく、きちんと読み解くと時間食うのう。


語り部も頑張ろう
----------------
[sf]    しかしまあ、語り部の場合には概念を訳するのに苦労するんだ
      よなー。
      ぽとぽと
[TK-Leana] うぃっす
[sf]    英語サイトの更新もしないとなあ


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