TRPG総合研究室 LOG 088

TRPG総合研究室の2002年01月29日から2002年02月10日までのログです。


2002年02月10日:10時23分04秒
【制御層とゲーム分析】ゴブリン族退治ゲームと制御層 / myrt
 なんで制御層なんて概念にこだわるんだという疑念があるようなので、 先にそれを利用した考察を出してしまいます。

 プレイ前に参加者全員がゲームAをプレイ することに同意しても、参加者全員を最後までゲームAにつきあわせることが 可能であるとは限りません。途中で飽きたてやめたり、よりおもしろい ゲームを思いついて、違うゲームを始めたりするかもしれないからです。 しかしプレイが終わってから、そのプレイがゲームAのプレイであった かどうかを判別することは可能です。

 このことはTRPGに当てはめることができます。あるTRPGのプレイ において、参加者全員でゴブリン退治ゲームのプレイを行うことを決めたとします。 ゴブリン退治ゲームに飽きたり、プレイ中により面白い展開を思いついたりして ゴブリン退治ゲームのプレイでないプレイをするかもしれませんが(そしてその プレイは依然としてTRPGのプレイであるかもしれないが)、プレイ が終わってからそれがゴブリンゲーム退治のプレイであったかどうかを判別する ことは可能です。

 一歩進めます。参加者全員がゲームAをプレイするつもりでプレイを はじめたが、途中でゲームAをやめてゲームBを始め、そのままプレイが 終わったとします。このプレイはゲームAのプレイでもゲームBのプレイで もありませんが、ゲームAとBのすべてのプレイに通じるルールだけから成る ゲームCを定義でき、かつ同様に働く制御層Cを描くことができるとき、このプレイはゲームCのプレイであったと言えるではないで しょうか。
#なぜルールだけで片づけず制御層を持ち出したかというと、ルールの 抽出具合によっては制御層のネットワークを書けない(そしてプレイ可能 なゲームにならない)という可能性を考慮したからです。
#なぜゲーム核のネットワークで議論しないかというと、 ゲーム核のネットワークは記述が困難だからです(一部を概念的に記述 することはできるはずなのですが)。
#ただし、最初の時点で参加者はゲームCをプレイしているつもり だったのだろうか という側面から、単純にこの考えが正しいとは言い切れません。

 TRPGに当てはめます。最初は(GMも含め)ホブゴブリン退治ゲームのプレイをしている つもりだったが、途中からはゴブリンロード退治ゲームのプレイになってしまい、その まま終了したとします。このときホブゴブリン退治ゲームとゴブリンロード 退治ゲームのすべてのプレイに通じる ルールだけからなるゴブリン族退治ゲームを定義でき、かつ同様に働く制御層 Cを定義できるとき、 上記の説に従えばこのプレイは ゴブリン族退治ゲームのプレイであったと言えます。

 具体的には、制御層の一部を以下のように変換します。

ホブゴブリン退治ゲームの制御層の状態遷移規則の一つ: ある洞窟に侵入した状態でホブゴブリンを退治すると成功終了状態に遷移する
ゴブリンロード退治ゲームの制御層の状態遷移規則の一つ: ある洞窟に侵入した状態でゴブリンロードを退治すると成功終了状態に遷移する
ゴブリン族退治ゲームの制御層の状態遷移規則の一つ: ある洞窟に侵入した状態で何らかのゴブリン族の一員を退治すると成功終了状態に遷移する
#この規則に従うとノーマルゴブリンを一匹だけ倒しても成功終了状態になる ので、それが問題になるなら気のきいた付帯条件のついた規則を定義すべき である。

 とりあえずここまで。

 TRPGではプレイ中にプレイしているゲーム自体を違えることがあるので、 どんなゲームのプレイに納めるつもりであるかが重要であると思います。 次は、プレイ前にGMが実装領域を著しく大きくとったゲーム定義とその 制御層を用意しておき、それに基づいてマスタリングすることにより ゲーム性を確保する手法について考えてみます。
2002年02月09日:15時45分28秒
【実装とゲーム分析】Re:制御層をめぐる曖昧さ / myrt
(2002年02月09日:01時57分43秒【実装とゲーム分析】Re:制御 層をめぐる曖昧さ / Purpleさん)
>>#どうも、私とmyrtさんは、お互いに、意図していることが伝わら ない傾向にあるようです。(と思っています。) <<

 重要で絶対に曖昧にできないと思う点、知っていて当然だ(だから 説明しなくても通じる)と思う点がお互いに微妙にズレてるん じゃないかと思っています。

>>しかし、説明が難しいとなると、ゲームの分析には役立ちにくいですねえ。 <<

 ある分析案があってそれに利用するために説明しているのですが、分析を 先に出してしまおうか悩んでます。今と同じ点の説明でつまりそうなので。

>>○イコールは怖い <<

 等価の意味で用いられていたならば、すべてのイコールを「そのとき かつそのときのみ」と読み替えてよろしいでしょうか??それならば、 イコール記号をそのまま用いてもらっても(私は)読みとれると思います。

>>日常的には等価として用いるでしょ。 <<

 恐ろしいことにイコールを助詞の「は」として用いる場合もありまし て。「:=」(定義)の意味で用いる人もいます(これが代入に通 じる)。「ハトは鳥である」を「ハト=鳥」と書いてしまう人は決して 少なくないし、「ハト=鳥ですか?」と聞いたら、質問者がイコールを 助詞のつもりで用いているんだと解釈して「はい」と答える人は多い と思います。ここで「鳥=ハトですか?」と聞けばイコールの意味を聞いて くれるでしょうが...

 あと、同格ではないものをイコール記号で結ぶといろいろ解釈でき て混乱の元になります。元はといえばこちらの格の不統一が問題なの ですが...例えば、以下の等式。

>>「制御層=あるゲームに関する定義の中に存在する部分集合」 <<

 制御層はネットワークで表現されるもので、集合ではないです。だから これらが等価であることはありえません。しかしネット ワークの構成要素(状態とか状態遷移規則とか)が何らかの集合の部分 集合の要素であったり、ネットワーク自体を一要素とみなす集合が あり、その一要素だけを含む部分集合があるかもしれません。

 上記の等価性をふまえて、「制御層=あるゲームに関する定 義の中に存在する部分集合」について考察してみます。

 まず制御層は、あるゲームのルールを定義すればそこからその制御層で あるネットワークを描くことができます。違うルールを定義すれば、 違うネットワークを描くことができます。

 ゲームAのルールから一部のルールを抽出したとき、その一部のルールに対 してネットワークを書くことができるかもしれません(おかしな抽出をすれば 書けないかもしれません)。しかしその一部以外のゲームAのルールを 採用しないゲームは、 ゲームAとは呼べません。よってそのネットワークはゲームAの制御層の一部 かもしれませんが、イコールではありません。

 さらに、実世界で同一名称(例えば野球)で呼称されているゲーム の定義の集合が考えられます。この集合の要素はゲーム定義であり、 この集合の部分集合はゲーム定義の集合になります。ある部分集合 に含まれるすべてのゲーム定義において、制御層ネットワークのあ る一部が同じであるかもしれません。また制御層とその同じ部分が 一致するゲーム定義があるかもしれません(同じ部分が単一のゲーム 定義としての完結性を持たないかもしれません)。

 私が何にこだわってるのかわかっていただけたでしょうか?
2002年02月09日:01時57分43秒
【実装とゲーム分析】Re:制御層をめぐる曖昧さ / Purple
 myrtさんが2002年02月08日:12時42分26秒に書き込まれた中で、私に質問へしていただいたことへの回答や、説明など。
 
 #その前に、正直に告白しますが、
 #どうも、私とmyrtさんは、お互いに、意図していることが伝わらない傾向にあるようです。(と思っています。)
 #これは、1年前の議論でそう思ったのですが、誰かが間に入ってくれないと、議論が成立しない様な気がしています。
 #なので、実は直接の議論は避けています。
 
 ○「あるゲーム、に関する」か「ある、ゲームに関するか」
 
 「制御層=あるゲームに関する定義の中に存在する部分集合」
 
 は、「あるゲーム、に関する」のつもりで書いていました。
 
 む、これだと、勘違いされるかもしれないので、例をあげて補足しますと、
 「将棋の制御層=将棋に関する定義の中に存在する部分集合」
 「野球の制御層=野球に関する定義に中に存在する部分集合」
 という意味で書きました。
 
 しかし、説明が難しいとなると、ゲームの分析には役立ちにくいですねえ。
 
 
 ○母集団
 
 「実装=ゲーム核でない要素」だから実装を非ゲーム核と表現すべきだ。
 
 の件の母集団ですが、私も正確に母集団をつかんでいるわけではありませんが、そもそも「ゲーム核」というものが、RPGとその他のゲームとを比較分析する上での道具として提案されているのですから、「母集団≒ゲームにかかわる要素」ぐらいの意味にしか取っていません。(もちろん、この解釈では、まだまだあいまいで母集団を一意的に決められないのはわかっています。)
 
 しかし、もう一度書きますが、「ゲーム核」という言葉の定義を最初に提案されたのは、トモスさんなので、正確なところはトモスさんにしか、わからないでしょう。
 
 という状況なので、2002年02月01日:02時41分44秒の私の書き込みでは、
 ----------
 トモスさんにとって、
 
 「ゲーム核=取りえる局面と各局面の接続、さらにゲームの終了条件」
 「実装=ゲーム核でない要素」
 
 が、確定なら、「ゲーム核と実装」という区分ではなく、もっとすなおに、「ゲーム核と非ゲーム核」という区分にして欲しいです。
 ----------
 と書きました。
 
 別に、私が「実装=ゲーム核でない要素」と決めつけたわけでは有りません。
 
 もし、トモスさんにとっても、「実装=ゲーム核でない要素」が確定でないのなら、「ゲームには実装でも、ゲーム核にも含まれない要素がある。」ということなのだから、実装=非ゲーム核と呼ぶことはまずいと思います。
 
 
 ○イコールは怖い
 
 いちおう、先の書き込み(および、上の説明)では「=」は等価のつもりです。
 ここ最近(昨年11月以降)の書き込みでも、代入の意味で、イコールを使った記憶はありません。そもそも、「=」を代入として用いるのは、コンピューターのプログラムを書いているときぐらいでして、日常的には等価として用いるでしょ。
 #う、でも、どこかで使ってたら、どうしよう。
 
 代入と等価の区別をつけたほうがいいのなら、今度から等価のほうは、「==」にしましょうか?
 #普段C言語で仕事をしているので、「==」が好き。
 私は、その必要はないと思いますが。
 
 ところで、「イコールは恐い記号です」の例ですが、そういう誤解をする人は、、、やっぱりいるんでしょうねえ。
 #私なら集合論じゃなくて、論理学の問題として解きます。
 #「A→C]かつ「A→B」でも、「B→C]にはならない。
 
2002年02月08日:12時52分01秒
【実装とゲーム分析】マナーと繰り返しゲーム / myrt
(Re:2002年02月06日:19時18分46秒【実装とゲーム分析】ゲームのプレ イスタイル / トモスさん)

 マナーの違反の例ですが、これは繰り返しでないゲームで分析すること は困難だと思います。一回きりゲームは、「そのゲームで勝てば何やって もいい、むしろするべき」という点に特性がありますから。
#だからコンベンションの運営は難しいのだろう。

 繰り返しゲームではそうはいきません。マナー違反行為をした チームと対戦するときだけ他にチームもマナー違反行為をすることにより そのチームだけを不利にすることができるかもしれませんし(囚人のジレン マのように)、そもそも二度と一緒にプレイしないように共謀するかもしれ ません(仲間内TRPGでは顕著)。このようにリソースを持ち越す繰り返しゲー ムも視野に入れなければならない場合、一回きりゲームと同様の分析だけ では不十分です。

 あと相撲のように「実力と風格を兼ね備えていること」というルールを 明記する場合が考えられます。これは「相撲協会から嫌われたら駄目」と いう判定基準で、「どうやったら嫌われるか」の認識がある程度共有され ていれば運用可能です。

 このような要素を考えた場合、常に目先の勝利だけを目指して冷徹な 戦略をとると長期的には不利になる場合があります。このときは長期的 な勝利も視野に入れるか、長期的な勝利に与える悪影響をある程度以下に するという制限下の元で目先の勝利を目指す、と解釈すれば現実世界に 対する近似ゲームが得られるのではないかと考えます。

 将棋での交渉の例も同様であると思います。あの交渉違反は将棋ルールで はまるで縛れないが、二度と一緒に将棋をしないかもしれないこと、居合わせた 第3者が白い目で見るなどのゲーム外の要素であれば縛ることが可能であると思います。

 ただそれらにより「初心者に対して手加減なしで攻撃する」などの行為を同様 に縛ることができることから、単一ゲーム内の要素ではないと。従って そのような交渉違反を「そのゲームの審判」は決してとがめてはならないと 思います。サッカーでも「そのプレイ違反じゃないけど、俺はマナーが悪いと思 う。皆も気に入らないと思うから反則」って言う審判がいたら困ると思いますし。
2002年02月08日:12時49分42秒
【実装とゲーム分析】制御層と未定義性:3問題の混同? / myrt
(Re:2002年02月06日:18時24分35秒【実装とゲーム分析】制御層と未定義性をめぐるTRPGの独自性 / トモスさん)

 うーん、どうも「俺達が今までやってきた水泳ってのはどんなものだろうか」と、「俺達がこれからやるべき水泳ってのはどんなものだろうか」と、「ところで水泳 のルールブック忘れたんだけどバサロは禁止だったっけ」という問題が混ざってい るように思えます。

 トモスさんの主張される「未定義性から発生する問題」は、3つの問題から なる複合問題であり、分離して分析すべきだと思います。ここでは「水泳」と、「バサロについては未定義な水泳」「バサロ無制限水泳」「バサ ロは10mまで水泳」について考えます。

 1つ目は、一般の人の間で「水泳」という名詞が指すゲームは何かとい う問題です。 これは人、地域、時代によって指すものが変わることは明らかですから、アンケート などの調査で調べるしかありません。その結果は、「バサロについては 未定義な水泳:30%」「バサロ無制限水泳:20%」「バサロは10mまで水泳:50%」と いうようにそれぞれの定義に支持率(??)が与えられるという形になるでし ょう。言語学、あるいは民族学的な問題になります。

 2つ目は、議論者間での定義の共有の問題です。例えば3人が「バサロについては 未定義な水泳」「バサロ無制限水泳」「バサロは10mまで水泳」を「水泳」と 同じ名称で呼ぶと、議論が混乱します。このとき議論の混乱と原因が明らかに なれば、それぞれに識別子をつければ問題は解決されます。このとき「これを 水泳と呼ぶのが正しいんだ」という主張は意味を持ちません。識別子をつけて 困ることは、議論上では若干名詞が長くなるだけですから。

 3つ目は、あるプレイの参加者間で行なう、どのゲームをプレイするかの問題です。 ここでは「バサロについては未定義な水泳」のプレイを行なうことは確定なのです が、「バサロ無制限水泳」「バサロは10mまで水泳」のどちらのゲームに含まれる プレイを行なうかについて議論になる可能性があります。これは「俺がやりたいの はサッカーだ」「僕は野球がしたい」というのと同じ問題であり、どちらが正しい という問題ではありません。

 トモスさんの主張される「未定義性から発生する問題」を分析します。まず、 2つ目の問題を解決するために、「バサロ無制限水泳」「バサロは10mまで水 泳」「バサロについては未定義な水泳」の3つの定義を共有すべきです。ここでは、 混乱中に用いていた、識別子のつかない用語「水泳」を用いているから混乱が 継続していると考えられます。
次に、2つの視点を考えます。

視点a:ここでは今まで「バサロ無制限水泳」を運営していた 組織がこれから「バサロは10mまで水泳」を運営したと解釈します。 これは「これまでサッカーをやっていたが、中断して野球を始めた」のと同じ 事象で、これは3つ目の問題です。この視点では別ゲームなわけですから、 未定義性もなにもありません。新ゲームをするときに、旧ゲームに縛られ る必要などないのですから。また旧ゲームも新ゲームに縛られず、野球を始めた からといってサッカーという定義がなくなるわけではありません。野球に飽きたら、 またサッカーをしてもかまわないわけです。

視点b:ここでは「バサロについては未定義水泳」を運営しており、今まで「バサロ無制限」と実装していたが、それが「正しい実装ではない」と考えられた ために「バサロは10mまで」という実装に変更したと解釈します。これは 実装上の問題です。変わったのは実装だけで、制御層は変化していません。

 以上2つの視点は、問題を制御層にあると定義するか実装領域にあると定義する かで違いますが、分析されるものは変わりません。 視点aの制御層を分析すれば変化したものが何かがわかり、視点bの制御層を分析すれば変化しなかったものが 何かがわかります。この2つの視点は混同しやすいですが、違う定義に識別子を つけることによって区別できます(混乱するのは識別子をつけないから)。

>>当面気になっているのは、c)です。スポーツなら、制御層を定義し切ってし まうことができる、とmyrtさんは考えますか? だとすると、例えばルールブック を作ってプレイ前にそれを参照することでプレイ中に意見の相違が生じることを 防止する(時間がかかるやり方ですが)ことができる、ということにもなります。 <<
スポーツなら、制御層を定義し切ってしまうことがでると考えています。しかし、

・どの制御層にしたがってプレイするかの問題。まずルールブックを渡しても、逆に 違うルールブックを渡されて「こっちがいい」と言われる可能性がある。
・プレイ時に従う制御層は決まったが、どの実装方法を使うか。例えば判定の問題。

以上の2点について意見の相違が発生しえます。逆に言えば、以上2つの回避不能 な問題を分離することによって、共有できる点はどこまでかを明らかに することができると考えています。
2002年02月08日:12時42分26秒
【実装とゲーム分析】Re:制御層をめぐる曖昧さ / myrt
(Re:2002年02月07日:00時43分47秒 【実装とゲーム分析】制御層の定 義についての質問 / Purpleさん)
>> ということは、「定義ではあるが制御層ではない」という状態はありえるのか もしれません。 <<

 ここまではそう考えています。例えば議論のために、ある制御層のある 項目に対して複数の実装方法を定義すれば、それらは定義されているも のでありながら制御層に属するものではありません。(同じ項目にそれらとは違う 実装方法を許さないわけではありません)。

>> ということは、「制御層=あるゲームに関する定義の中に存在する部分集合」ということなのでしょう。 <<

 「あるゲーム、に関する」なのか「ある、ゲームに関する」なのかで 悩みます。私は後者なら正しいと思います。「あるゲーム」の 定義法の食い違いが混乱の元になっているように思っており、前者だと 現状では説明が難しいと思います。

 あと、イコールは恐い記号です。プログラミングでは代入の意味で使 われますが、そうでないときは等価を意味します。左辺と右辺を交換する と間違いになるときに使うことには危険を感じます。 例えば、「ハトは飛べる」「ハトは鳥である」「だから鳥は飛べる!!(ペ ンギンでダウト)」という誤解の温床になります。

 例えば蒸し返しで申し訳ありませんが、(Re:2002年02月01日:02時41分44秒【実 装とゲーム分析】ゲーム核の言 い換え / Purpleさん)で、「実装=ゲーム核でない要素」だから実装を 非ゲーム核と表現すべきだ、と主張された件で「え、母集団はどこまででの 話!?」とかなり驚きました。トモスさんが合意されたので母集団についての 合意が得られているのだろうとなんとなく納得しましたが、未だ理解はして いません。

 というわけで、イコールを用いる時にそれが等価関係以外を示す時は、 どの関係を示すのかを注記していただけないでしょうか?? > Purpleさん
2002年02月07日:00時43分47秒
【実装とゲーム分析】制御層の定義についての質問 / Purple
 なんとなく、制御層の定義がmyrtさんとトモスさんで食い違っているような印象を受けるので、myrtさんに質問します。
 
 なお、そもそも「制御層」という概念は、はたして、議論を行っていく上で意味のある概念なのかという気もしてきています。
 
 2002年02月06日:12時19分09秒のmyrtさんの書き込みでは、
 >私は制御層は定義されるものだと考えているので、制御層に未定義性が残るという表現自体がよくわかりません。定義したものは 未定義ではなく、定義しなかったものは制御層ではないはずですから。
 
 となっていますが、整理すると、
 ・制御層は定義されている。
 ・「定義されていない制御層」というものはない。
 ・定義しなかったものは制御層ではない。
 ということになります。
 
 ということは、「定義ではあるが制御層ではない」という状態はありえるのかもしれません。
 
 ということは、「制御層=あるゲームに関する定義の中に存在する部分集合」ということなのでしょう。
 
 上の考えであっているのなら、できれば、「定義ではあるが、制御層ではない。」ことの例を2,3個、示していただけると、もう少し制御層がわかりやすくなります。
 
 ただ、もし例を示せないのなら、上の考えは幻想であり、
 
 「制御層=あるゲームに関する定義」
 
 に、過ぎない。ということになるかもしれません。
#もしそうなら、制御層などという造語を使う意味がなくなりますが。
 
 上の考えで間違っていたらごめんなさい。
 でもそのときは、もう一度myrtさんから、制御層の説明をじっくりしていただきたいところです。
#myrtさんでなくても、制御層を理解できている自信のある方なら、誰でも良いですから、誰か説明してください。
 (もしかすると、現在の状況は、myrtさん以外には誰も「制御層」を正しく理解できていないのかもしれません。もしそうなら、そんな「制御層」を用いて議論しても話は混乱するばかりです。)
2002年02月06日:19時18分46秒
【実装とゲーム分析】ゲームのプレイスタイル / トモス
>>このような血も涙もなさがゲームの醍醐味ですから、公式戦ではルールで保証されないことについてわめいてるプレーヤーは無視して問題ないと思います。<<

(myrtさん【実装とゲーム分析】Re:将棋における交渉のケース、2002年02月05日:18時02分19秒)

ゲームはルールで禁止されていなければ何をやってもいい、というわけではないとしても、ルールで手として認められている範囲内では何をやってもいい、とは言えます。ただ、それがゲーム上は認められているプレイだとしても、セッション運営上望ましいと言えるのか、などと考えると僕にはよくわからないところもあります。「プレイスタイル」とTRPGで呼ばれているものと同じような問題があるような感じがします。

アマチュア・サッカーリーグでプレイしている選手は、そのリーグの雰囲気というか慣習として、「自分のチームが有利場合でも時間稼ぎに徹して勝ちに持ち込む、という戦法をとらない」という風にプレイしていたとします。

ここにはルール上の根拠はなく、かつてそういうプレイをするチームが多かった時に「こういうゲームをやるのは、せっかくの休日に早起きしているのにつまらない」と考えた人が多かったのでメンバーの一人が各チームの代表に電話をかけて「以後ああいうことはやめよう」と持ち掛け、承諾されることになっただけです。それ以来参加チームがある種のマナーを身につけることになったのですが、守らなかった場合の罰則や守った場合の特典などは特にありません。ですが、長い間違反者もおらず、それが当たり前だと思ってプレイしている人ばかりです。

こういうことはそれほど珍しいことではないように思います。ゲームやスポーツがプレイされる文脈として、大人の間の社交や家族のだんらん、団体旅行中の娯楽、ゲーマーの間のホビー、プロの試合、学校の活動の一部、などをあれこれ考えてみても、「常に勝利を目指して冷徹な戦略をとる」というのはあてはまらないケースが多いと思います。

で、元の話題の「将棋の対戦中に角と飛車を交換しようという交渉が起こった場合」ですが、これが公式戦ならその交渉の際にどちらかが約束を破ったとしても無視するのが適当だろうな、と僕も思います。
公式戦じゃなかったらまた話は別ですよね? いずれにせよ、これはプレイの文脈に合わせて いかにゲームを導入するかを考える、「ゲームの 周縁領域のアレンジ(=実装)」だとは思います が。その行為を反則として禁止するか、ゲームに とって取るに足らない問題として放置するか、 どちらか迷うだけで、それが「手」であるか迷う わけではないし、「手か反則か」と迷うことも ないです。自分が審判だったら。
2002年02月06日:18時24分35秒
【実装とゲーム分析】制御層と未定義性をめぐるTRPGの独自性 / トモス
あれこれ考えていたのですが、なかなかうまくまとまらないので、まずは質問を頂いた点に答える部分だけ抜き出して投稿してみます。

(myrtさんの【実装とゲーム分析】Re:制御層をめぐる曖昧さ、2002年02月06日:12時19分09秒へのレスですが、比較的独立した投稿です。)

1)制御層の未定義性

>>私は制御層は定義されるものだと考えているので、制御層に未定義性が残るという表現自体がよくわかりません。定義したものは 未定義ではなく、定義しなかったものは制御層ではないはずですから。<<

バサロ泳法に制限がかかった件はいろいろ理想的とは言い難い例ですが、それ以外に思い付かないのでそれを例にとります。

バサロ泳法で浮上までの時間を長くとった時には、ちょうどフライングに対処する時のように一旦競技を中断させ、もう一度スタートからやり直させる、ということもありえたと仮定します。仮定する根拠は、「それが後からルールで制限するようなことなら、現場の審判の中に「あるべき水泳競技が成立していない」と考える人がいる可能性があるから」です。

#この例が例としてよくないのだったら、何か「事前に禁止されていなかった行動がゲームを失敗させる」という例を他に考えて以下を読んでもらえるとありがたいです。(ついでにその例を教えて頂けるとなおありがたいです。)

もし審判が競技の中断、スタートからのやり直しを命じ、その際に「バサロ泳法は10mまでにして下さい」などと審判に要請したら、それは「ゲームの制御層が変更されて別のゲームになった」ということです。と同時に、「水泳には色々な手があって、それらの全てを事前に全て考えて競技のルールをデザインすることはできないので、どうしてもゲーム中に問題が発生してから急遽追加設定を行ったり設定変更を行ったりする可能性が残されている」つまり「未定義部分が残っている」とも言えると思います。「未定義部分の内、ゲームにとって本質的な部分が定義された時に、あるゲームから別のゲームへの移行が起こる」という風にも言えると思います。(本質をゲーム核とする立場、制御層とする立場、2つの立場がりますが、両方にあてはまると思います。)

そこで、「水泳のようなスポーツでも、制御層に未定義性が残っている」と考えることができます。

そう考えないこともできる上、myrtさんは別の考え方を試したいと考えているようですが、それについてはとりあえずmyrtさんからの立論を待ちます。

2)定義の一致しないゲーム

野球なら野球の制御層がどこであるかが、仮にしっかり定義できる場合でも、個々人の持っているその定義内容が互いに一致していない場合があります。

プレイ中にそれが明らかになる可能性があります。野球をめぐって、複数の人間が違うルールを主張しあう場合には、この、「定義の一致しないゲーム」だと考えています。

「「野球」をやると言ったのにどうして「少年野球」 みたいな子供の遊びを持ち込むんだ、野球をやろうよ、野球を!」という人と「そっちこそどうして「プロ野球」なんていうショー・ビジネスを持ち込むんだ。野球をやりたいと思っているのはこっちだよ!」というような類の食い違いです。

ここで何が未定義なのかをあえて言えば、現にプレイが行われていて、そのプレイが一体どのゲームに属するのかが未定義だと言えます。ともかくもプレイされているし、同じゲームをプレイすることに同意したはずなのに、蓋を開けてみたら、それぞれが違ったゲームの定義を持っていることがわかった、という状況なので。

3)1と2の類似点

上に挙げた2つの場合、つまり、1)あるゲームにおいて制御層に未定義性が含まれている場合と、2)制御層が々人の間で一致していない場合、よく似たトラブルが起こります。

ゲーム中に、何が正当な手で何が反則であるかについて意見が一致しないことがわかる点です。未定義な部分をどう定義するかの問題である場合もあるし、既に定義されているあれこれの制御層の内、どれを今現にプレイされている目の前のプレイに適用するか、という問題である場合もありますが。(それぞれ1、2に対応してます。)

ゲームの本質的な部分に残っている未定義性は意見の不一致を生む元ですが、各人が別々の定義をしてそれを同じ「野球」と呼んでいるような状態も、意見の不一致の元です。「あるゲームのどこが制御層かについて意見が一致する」ということは、たぶん原理的には保証がないので、どのゲームもこのような問題を抱えているのだと思います。


#言い争い、問題、困難、トラブル、など議論はネガティブな形で未定義性や意見の不一致などを扱う調子になっていますが、逆もあります。意見が食い違えば必ず言い争いになるとは限らず、相談の上うまく話がまとまるとか、一方の意見が、もう一方が知らなかったとてもよい工夫を組み来んであるのでそれを知った側が喜ぶ、とかいう可能性も、考えられます。

結局のところ、TRPGでも他のゲームでも、「何が手で何が反則かについて意見が一致しない」ということがあり、それは、「今やっているこのゲームの制御層はどうなっているか」についての未定義性があるからだ、と言えます。そこだけをとると、TRPGと他のゲームはよく似ている。

TRPGの独自性があるとしたら、以下のような点に関してなのではないか、と思います。

a)TRPGは上の1と2両方の特徴を兼ね備えているので、意見の相違から来るトラブルも(楽しみも)多い。

b)TRPGは「ルールは架空の世界のそれらしい表現になっていなければならない」という原則があり、それが他のゲームにはないか、あっても「水泳はだいたいこんな競技であるべきだ」といった緩やかな制約条件なので、TRPGの方が意見の相違を生みやすい。

c)TRPGは、この「それらしさへのこだわり」と関連して、複雑な(=総体を誰も把握できないような)手や世界やルールを実現するために、ゲームの本質的なところにまで未定義性を残しておく、という手段をとっているので、仮に「TRPG以外のゲームにも、その本質的な部分に未定義性が残っている」という立場に立った場合でも、恐らくTRPGの方が意見の相違を生みやすいと言える。

d)TRPGでは複雑な世界の出来事を複雑なままで扱おうとしており、スポーツやボードゲームのように限られた道具立てで限られた舞台で行うゲームと比べると遥かに複雑で、従ってルールを事前に整備しておくことが困難で、スポーツなどよりもずっと「予想外の手」や「手か反則か迷う行動」が出現しやすい。

まだ他にもあると感じるのですが、今は言葉になりません。
当面気になっているのは、c)です。スポーツなら、制御層を定義し切ってしまうことができる、とmyrtさんは考えますか? だとすると、例えばルールブックを作ってプレイ前にそれを参照することでプレイ中に意見の相違が生じることを防止する(時間がかかるやり方ですが)ことができる、ということにもなります。
2002年02月06日:12時19分09秒
【実装とゲーム分析】Re:制御層をめぐる曖昧さ / myrt
 根本的にズレた返答をしてしまった気がしてきました。 ちょっと気になってるのですが、「制御層に未定義性の残ってるゲーム」って 何でしょうか。> トモスさん

 私は制御層は定義されるものだと考えているので、制御層 に未定義性が残るという表現自体がよくわかりません。定義したものは 未定義ではなく、定義しなかったものは制御層ではないはずですから。

 例えば「ファウルをベンチで捕球したときの扱いをどうするか」について ある制御層定義においては定義されていないとします。このこ とを「制御層の未定義性が残っている」と表現されているのか、

 それとも「ファウルをベンチで捕球したときの扱いをどうするか」について、 定義Aでは定義されており、定義Bでは違う定義がされており、定義Cではそもそも 定義されていないときに、この定義されるされない自体を指して「未定義性の 残っている」と表現されているのか、
そのどちらかでしょうか。あるいは全く別の表現なのでしょうか??

 なんとなく後者のような気がしているのですが、そうすると「未定義性が 残っていない」という概念が理解できません。例えば将棋でも、私が突発的 に全然別のゲームを「将棋」と定義して呼称するかもしれません。 すると「未定義性が残っていない」ゲームなんて存在しないわけですか ら、「未定義性が残っている」ゲームを殊更やり玉にあげる必要性を感じません。

 「定義の一致しないゲーム」って何でしょうか。定義が違えばゲームも違うと 思うのですが...集合論の罠に落ちているような気がしてきました。 私も表現が混乱しているので、整理してみたいです。

 セ・リーグ野球と、パ・リーグ野球は、違うゲームです。しかし セ・リーグ野球に含まれるいかなるプレイも、パ・リーグ野球に含まれるいかなる プレイも、プロ野球という一つのゲームにすべて含まれます。 従ってセ・リーグ野球はプロ野球に含まれますが、プロ野球はセ・リーグ野球に 含まれず、プロ野球とセ・リーグ野球はイコールではありません。
どのあたりまで同意していただけるでしょうか...「同じゲーム」はどれとどれ?? というとかなり混乱しそうです。
#だから=記号は嫌いなんだ。
2002年02月05日:18時04分37秒
【実装とゲーム分析】Re:制御層をめぐる曖昧さ / myrt
>>ところがそうして引かれた境界線の形が、 人によって違うような気がします。 つまり、 野球なら野球の制御層がどこからどこまでかについて、経験者の間 でも意見が食い違う。 <<
削った部分がズバりでした...

 具体例を出します。プロ野球ルールという大枠で 制御層を定義すると、指名打者を認めるか否かは実装上の問題です。しかしパ・リーグのプロ野球ルールという制御層を定義すると、指名打者を認めることは制御 層で決まっており、実装で左右できる問題ではありません。しかしそれはセ・リーグで は通用しない定義になります。

 従ってパ・リーグ野球の1プレイを指して「どういうゲームなんだい??」と聞かれた とき、「これはプロ野球だ。今はたまたまパ・リーグ野球のプレイだから、指名 打者は認められる実装になっている。ちなみに、プロ野球には他にセ・リーグ野球 という実装方法もある」と言っても、「これはパ・リーグ野球だ。 似て非なるものとして、指名打者を認めないセ・リーグ野球というものが ある」と言ってもいいわけです。

 これが「人によって違う」の正体ではないかと。つまり定義によって違うわ けで、唯一無二の定義法はありません。同じ人でも複数の定義を使い分けられますし、違う人の間でも同じ定義を使い回すことが できます。ただ、どちらの定義が便利かで論議が起きる可能性はあります。

 制御層の便利なところは、ここまでが制御層だ!!と明確に俺定義ができる ところです。「XX年度YY協会公式ルールブック」なるものを発行して「XX年 度YY協会公式制御層」を定義し、 そこから外れるプレイはすべて「XX年度YY協会公式ゲーム」には含まれない と決めつけることが可能です。おかしな実装をされる可能性があっても、 他の人が「俺的定義ではあれはYYじゃないね」と言う可能性があっても かまいません。定義したもん勝ちです。実際、各協会はこの手を使っている と思います。
#どう定義すれば皆が使ってくれるだろうかというのはまた別の問題。

 「野球の制御層はどこまでだろう」という質問は、「野球に含まれるプレイは どこまでだろう」という質問と同値です。

 だから、「ベンチまでファウルボールを取りにいくことを禁ずるルールは 野球では(俺定義では)制御層に属している」との主張は、「ベンチまでファ ウルボールを取りにいくことを禁じないルールを採用しているとき、そ れは(俺定義では)野球ではない」という主張と同値になります。

 これだけ見る と不自然ですが、「野球」の部分を「プロ野球」「少年野球」「漫画野球」に、 ルールの部分を「インフィール ドフライの採用」「盗塁禁止」「ピッチャーマウンドから10m程度飛び上がってから の投球の禁止」などに置換するといろいろ想像できるのではないかと思います。 要するに、主張者がどこまでを野球に分類するかの定義問題にすぎません。
#「正しい実装」の概念をいれると複雑になりそう。

 ただスポーツなどの定義では、お互いに違う定義が便利だと主張していて も、「相手の定義だとこうなる。自分の定義だとこうなる」と曖昧性が 少なくなります。しかしTRPGの場合、「君の定義では暗殺戦略を取る行為は マズい行為であることがわかった。じゃあこれから君とプレイするときには そんな行為をしないようにするから、どこから駄目なのかを厳密に明文化し て書いてくれ」と言われると、かなり弱ります...

 この相違点は、「スポーツの単純性」と「それらしさへのこだわり」に関連 していると考えています。スポーツには単純さが要求され、TRPG には複雑でもいいからそれらしいことが求められる傾向があるように思えますので。
2002年02月05日:18時02分19秒
【実装とゲーム分析】Re:将棋における交渉のケース / myrt
>>でも、そうじゃなくて、「おまえがその飛車を このおれの歩の前に動かした ら、おれのこの角をその 香車が取れるところに動かすからさ、な。」などと わざわざ相談を持ちかけるようなことも考えられます。<<

 それは単独の将棋プレイでは起こりえない交渉--というか、そのような 交渉のおこらなさに将棋の面白さの一つがあると考えます。交渉には、 約束を守ったほうが相手にとって得である要素が必要です。ところが 将棋は一時的な共闘すら成立しない対戦ゲームです。

 そのような交渉が起こりえる場合の一つが外部リソースを用いた場合。 ラーメンを持ち出さなくても、「今回裏切ったら、次回同様の交渉には応 じないぞ」と次回の信用問題を持ち出すプレーヤーがいるかもしれません。

 もう一つが、プレイを中断する場合です。このときはプレイを中断して お互いが同意できる盤面に調整し、そこから真剣勝負を再開します。 将棋では「待った」が良く知られてますが、それを応用すればこのような 交渉も可能です。この場合、お互いの手番は関係なくなります。

 似た面白い例としては、ゲーム理論に「競り上げ競売は競り下げ競売に比べて入 札者間での談合が容易である」というものがありました。入札者間で「Aさんが X円で落札すること」と談合したのに、Bさんが抜け駆けしてX+1円で落札 しようとしたとします。競り上げ競売ではBさんが裏切った直後にAさんがX+2円を 提示すればいいのですが(談合がおじゃんになるだけ)、競り下げ競売では BさんがX+1円を提示して抜け駆けした瞬間に落札されてしまいます。 抜け駆けが簡単だと、疑心暗鬼になって談合は難しくなりますね。

 この競売は一回きりゲームではないか、金銭的取り引き(この場合は裏金渡し) が可能であると定義されています。このように交渉が可能なゲームでは、交渉 のための担保となるリソースが定義されています。将棋だってそうです(例えば 角交換時は、自分の角を担保にする)。

 このような血も涙もなさがゲームの醍醐味ですから、公式戦では ルールで保証されないことについてわめいてるプレーヤーは無視して 問題ないと思います。
2002年02月05日:03時47分35秒
【実装とゲーム分析】制御層をめぐる曖昧さ / トモス
(myrtさんの【実装とゲーム分析】Re:中間まとめ 2002年02月04日:19時06分58秒へのレスです)

>>「12.反論2:制御層の境界の曖昧さ」について
>>制御層は定義したところが制御層であるので、曖昧さはありません。トモスさんが挙げられた「新しい手を反則だと認めた場合、それは制御層とみなすべきか実装とみなすべきか??」という問題は、単に「その手を反則ではないとみなすプレイは、このゲームに属するが実装が違うだけだと定義するか、すでにこのゲームに属さないと定義するか」というゲームの定義問題に帰結できます。<<

この辺り、僕は未だに自分でも混乱している部分が ある気がするのでもう一度考えてみました。

#「ゲーム核と、その周縁領域との不可分派」という 立場のことを考え出した辺りからずっと混乱している のですが。

「制御層」の抽象的な概念としての定義は、 それなりに明確にできるだろうと思います。(これ までの議論ではまだこれといった定義は与えられて いないのでそれほど自信はありませんが。)

また、その概念を実際のゲームに適用して、 ある「審判」が「このゲームに必要なあれこれの判断 の内この部分が制御層にあたり、他は 制御層外(実装)に属す判断だ」と結論を下した場合、 その人の引いた境界線は、明確な線でありうる だろうと思います。つまり、本人が望むなら、「この 判断が制御層に属すのかどうかは今は 自分でもよくわからないからまた後で考え よう」、などと曖昧さを残さずに、きれいに 境界線を引くことが可能だろうと思います。

ところがそうして引かれた境界線の形が、 人によって違うような気がします。つまり、 野球なら野球の制御層がどこからどこまで かについて、経験者の間でも意見が食い違う。

#僕がそこを問題にしているのは、myrtさんには 通じているようですが。

今までゲームのゲーム核部分や制御層部分の 未定義性として扱ってきたものを、少し細かく分ける と、3つの場合が考えられます。

1)誰から見ても明らかに制御層に未定義性が 残っているゲーム(明白な未定義性のあるゲーム)

2)人によって未定義性の有無について の意見が分かれるゲーム(「定義が一致しない ゲーム」かつ「未定義性の有無が一致しないゲーム」)

3)誰もが未定義性のない制御層の存在を 認めているにも関わらず、その具体的な範囲に ついての不一致があるゲーム(「定義が一致しない ゲーム」)

僕が気になっているのは、「定義が一致しない ゲーム」でも、「未定義性」が引き起こすのと 同じ問題が起こる、という点です。まとめ の方では「意見の相違」と呼んだ問題の例を 以下に挙げてみます。

例えば一部の少年野球のリーグで「ファウルボールを 追いかけてベンチの中に転げ込んでまでも捕球 しようとするのはマンガの話であって、実際 には捕手の怪我の元なので禁止」というルールが あったとします。このルールの下では、「どちらか のチームのベンチエリアに少しでも侵入した 場合、捕球は成立しないものと見なす」という ことになるとします。

「それは野球の制御層をの一部だ」と考えて いる人と「それは制御層外の問題についてのルール だ」と考えている人とがいます。

そして、そのリーグでプレイしたことのある 選手・審判と、その経験のない選手・審判とが 混じってゲームをした場合、 ある審判が、「キャッチャーはベンチに足を踏み 入れたので捕球は無効。今の打球はファウルと します」と判定を下し、「何でそんなルールを 勝手に導入するんだ!」という抗議があったり、 逆にそういう判断をしないで捕球を有効と 認めた場合に「どうしてベンチに足を踏み入れた のに捕球を無効にしないんだ!」と抗議を 受ける可能性があります。

これは、TRPGで「国王暗殺をGMには内緒で計画し、 突如実行に移す」という手(の集合)が許されて いる正当な手の範囲を超えるものかどうか、に ついて意見が一致しないことなどと同型の問題だと 思います。

もし同型の問題だとしたら、制御層という概念を 導入しても、「でもそういう風に定義された抽象 概念としての制御層をいざ野球なりテニスなり の個々のスポーツに適用すると、どこが制御層 かについての意見がばらばらだ」「だからTRPG同様、 何が正当な手で何が反則かを巡って意見の相違が 生じて審判が困ることがある」ということになります。

もしもスポーツの方が安定しているとしたら、 それはそうした意見の相違が起こりにくい何かが スポーツにはあってTRPGにはないからだろう、 ということを感じます。
野球なら野球の制御層の境界線について一致 が得られやすいとか、不一致が問題にならないとか。

#でも、このように考えてくると、「定義の一致しない ゲーム」では「意見の相違」がもたらす困難は あるものの「(手の)意外性」がもたらす困難は ない、と言えそうな気もします。
TRPGはその両方から悩まされるが、スポーツは
片方からしか悩まされないのだ、という考え方 もできるでしょうか?
この「意見の相違」と「意外性」はこれまでの 議論でも厳密に区別したわけではないし、 今回まとめの中でも一緒に扱いましたが、 個人的には両者の関係がはっきりしないのが 気になっています。
2002年02月05日:01時41分41秒
【実装とゲーム分析】将棋における交渉のケース / トモス
(myrtさんの【実装とゲーム分析】Re:中間まとめ 2002年02月04日:19時06分58秒へのレスです)

将棋で角を交換する際には、確かにお互いに何も言わなくても単にそういうことが生じる、というケースもあります。これが問題ない、というのは僕も感じます。

でも、そうじゃなくて、「おまえがその飛車を このおれの歩の前に動かしたら、おれのこの角をその 香車が取れるところに動かすからさ、な。」などと わざわざ相談を持ちかけるようなことも考えられます。 僕が「審判」の立場だったらそれを止めるのか-- 無視するのか、迷うところだと思います。

ただ、よく考えるとこれはやっぱり「手」の一種では なくて、「そういう事態が発生した時に、実装上の
(ゲーム核外の、周縁的な)問題としてどうするか」 という迷いがあるだけ、という気がします。

(手=ゲーム核に関わる、ゲームにとって本質的な行動
反則およびその他の行為=ゲームにとって非本質的 な行動
という区別を念頭においています。)

つまり、「反則として阻止なり処罰なりの対象に なるべき」なのか「ゲーム外の取るに足らない 行動として無視されるべき」なのかという迷いで あって、「これは手か否か」という迷いではない ように思います。
阻止しなかった場合には、一方が約束を破って 飛車を手にし、角を相手に与えない、などと いったことが起こり得るわけですが、この時に
「審判」としてはこれも無視するべきかどうか、 やや迷います。でもこれもゲーム核外の問題に どう対処するかの話だと思いました。
2002年02月04日:19時06分58秒
【実装とゲーム分析】Re:中間まとめ / myrt
 まとめ、ありがとうございました。 長大なスレッドをうまくまとめていると思います。>トモスさん

 若干気になったところを何点か。例によって長文から冗長性を削ったので、 削り過ぎた点があるかもしれません...「説明が足りん」というところは つっこんでください。

将棋における「この飛車をやるからその角をくれ」という交渉について

 これは問題ないと思います。将棋の盤面上のコミュニケーショ ンで大駒交換の取り引きが成り立つからです。 角交換が実戦でも良くあります(初心者だけ??)。

 自分の駒を取られたのに相手の駒が取 れない場合は、合意が得られてないのに得られたと勘違いしていた自分の落 度でしょう。将棋は二人対戦ゲームですから、落度は利用されて当然です。 守られる合意以外を信じてはいけない。実にゲーム的です。
 むしろ問題なのは、「その飛車をくれたら帰りにラーメンをおごってや る」など、そのプレイ以外にまたがるリソースを利用してきた場合です。 公式戦で堂々とやると反則を取られる(??)でしょうが、ちまたではありがちです。 典型的なトラブルの元ですし。

「11.回答案2:事前申告の圧力」について

 事前申告することによる、プレーヤー側の利益についての視点が落ちている 気がします。「新しい手」の使用を考えたときに、それが反則とみなされるか否 かは決定的に重要な情報です。 バサロ泳法の例では、それが反則でないという情報がすでに得られていました。

「12.反論2:制御層の境界の曖昧さ」について

 制御層は定義したところが制御層であるので、曖昧さはありません。 トモスさんが挙げられた「新しい手を反則だと認めた場合、それは制御層とみなす べきか実装とみなすべきか??」という問題は、単に「その手を反則ではないとみなす プレイは、このゲームに属するが実装が違うだけだと定義するか、すでにこの ゲームに属さないと定義するか」というゲームの定義問題に帰結できます。

「13.回答案3:「それらしさ」へのこだわり」
「14.回答案4:スポーツの単純性」

 まとめが非常に興味深かったです。新しい視点に気づかされました。
2002年02月03日:16時16分07秒
Re:移動の提案 / トモス
移動の提案については、とりさげさせて頂くことにします。まとめを読んだ方からリクエストが来る、という ことにでもなったらまた考えますが。

ご意見を下さったsfさん、鍼原神無さん、myrtさん、軽身功さん、Purpleさん、どうもありがとうございました。

まとめを書きながら感じたのですが、議論は収束には ほど遠いところにあって、論じるのが難しい題材が いくつもあるように感じます。

他にもいろいろな理由から、明快ではない議論が 増えたり、議論のペースが落ちたりすることに なるかと思いますが、ご助力やご理解を頂ける ことを願っています。今後もどうかよろしく お願いします。
2002年02月03日:15時36分16秒
【実装とゲーム分析】中間まとめ後編 / トモス
中間まとめの後編を投稿しました。まとめの内容について、あるいは関連する話題についての感想、質問、反論、意見など、ありましたら教えて頂ければと思います。

【実装とゲーム分析】中間まとめ(2):TRPGとスポーツの比較分析
2002年02月01日:20時35分09秒
【実装とゲーム分析】ゲーム核の言い換え / トモス
#Purpleさんへ

>>初期状態と、局面の変化規則があれば、すべての局面と、そのネットワークを作ることができますから。<<
納得です。TRPGでは、シナリオや世界設定などは初期状態にあたり、変化規則は各種のルール、終了条件は結末の種類についての設定、と大まかながら対応がつけられそうですね。

ゲーム核と実装をゲーム核と非ゲーム核にした方がわかりやすいという指摘、納得です。今後の議論では提案を採用させて頂いて、その用語でやってみます。
どうもありがとうございました。
2002年02月01日:20時23分59秒
【実装とゲーム分析】中間まとめ前編 / トモス
予想していたよりもずっと時間がかかってしまいましたが、僕なりのまとめの前半部分を投稿します。長文の上、今ここで話題になっている点についても関連があるので先に投稿することにしました。参考になれば幸いです。

【実装とゲーム分析】中間まとめ(1):TRPGと将棋の比較分析(簡易長文投稿を利用させて頂きました。)

後半部も文章を直している最中なのであと2、3日中に仕上げて投稿させて頂くつもりでいます。どうぞよろしくお願いします。
2002年02月01日:20時20分59秒
Re:移動の提案 / トモス
軽身功さん、Purpleさん、お返事が遅くなりましたが、ご意見どうもありがとうございます。とりあえずまとめを終えてから考える、ということにしたので今は判断を控えたいと思いますが、ご意見を頂けたことに非常に感謝しています。
2002年02月01日:17時06分05秒
Re:何を実装するの? / myrt
(Re:2002年01月31日:22時22分34秒 何を実装するの? / anonymousさん)
>>“何を”実装する(させる)と言っているんでしょう?

 以前に同様の質問をいただいて、 TRPG総合研究室 LOG 083 2001年12月28日:18時13分24秒「実装」&「いたぶる」の定義 / myrtに実装の定義を書いております。

 是通さんの指摘されるとおり、ルールやコンセプトを実装するとプレイに なる、というスタンスで用語を使っています。

 Purpleさんの指摘されたとおり、実装とゲーム核のスコープのズレは感じてました。 精進します。
2002年02月01日:02時41分44秒
【実装とゲーム分析】ゲーム核の言い換え / Purple
 ○議論存続の話
 
 今の議論に対して、だれも、「出てけ!」と書いたことは無いはずですので、このまま、ここで続けたほうがいいと思います。
 ただし、要望があります。(要望は、次の話とも絡むので、次に書きます。)
 
 ○ゲーム核と実装の話
 
 前回の私の疑問・質問については、2002年01月27日:13時31分38秒のトモスさんの書き込みにより、
 
 「ゲーム核=取りえる局面と各局面の接続、さらにゲームの終了条件」
 「実装=ゲーム核でない要素」
 
 ということで了解しました。別の言い方をすれば、
 
 ・初期状態(ゲームの最初の局面。将棋で言えば、最初の駒の配置)
 ・局面の変化規則(将棋で言えば、駒の動かし方や駒の打ち方の規則)
 ・処理の終了条件(ゲームの終了条件。将棋で言えば、王(玉)が詰まれること)
 
 が、「ゲーム核」なんですよね。(初期状態と、局面の変化規則があれば、すべての局面と、そのネットワークを作ることができますから。)
 
 
 ○要望
 
 それで、要望の話なんですけど、トモスさんにとって、
 
 「ゲーム核=取りえる局面と各局面の接続、さらにゲームの終了条件」
 「実装=ゲーム核でない要素」
 
 が、確定なら、「ゲーム核と実装」という区分ではなく、もっとすなおに、「ゲーム核と非ゲーム核」という区分にして欲しいです。これなら、まちがいなく、「ゲーム核でない要素」とわかります。
 
 「ゲーム核」は日常用語ではないので、「それはそういう定義が行われているのだ。」と納得できますし、混乱もしません。
 いっぽう、「実装」は日常用語なので、どうしても、日常用語としての意味にとらわれ易くなります。
 
 ついでに言えば、どうもmyrtさんも、日常用語としての「実装」にとらわれて意見を述べられているような気がします。(そのため、トモスさんにとって「ゲーム核と実装」と、myrtさんによっての「ゲーム核と実装」に微妙な違いが生じていて、最近の議論は、お二人の定義をすり合わせるために行われている部分が多いという気がしてなりません。)
 
 なお、上のような感想から、トモスさんの当初のゲーム核の定義と最近の定義が異なっているような気がしてきたので、確認のために、前回のような質問した次第です。
 
2002年01月31日:22時32分16秒
RE:何を実装するの?(茶々) / 是通
 ども、是通です。
 
 ゲーム核:TRPGのルールと、デザインコンセプト
 
 実装:(実際の)プレイ
 
 と、読みかえると分かりやすい…かな?
2002年01月31日:22時22分34秒
何を実装するの? / anonymous
>myrt 殿へ
“何を”実装する(させる)と言っているんでしょう?
そこがさっぱりわからないのですが。
そのため、「中間まとめ」も何を言っているのか理解できません。
「実装」が、何かを示す代名詞なら、その「何か」は一体どんな物なのでしょうか?
平易な言葉で表現していただけると助かります。
2002年01月31日:18時33分15秒
【実装とゲーム分析】中間まとめmyrt版 / myrt
 ちょいとまとめてみました。ややこしい点を全部「議論中」でごま かしたという説あり。長文のほとんどは「ゲーム核と実装との関係」の 話だし...完全に私サイドの思い込みなので、つっこみお願いします。

・ゲーム核と実装との関係

 ゲーム核とは、そのゲームのとりうる局面とそれらを結ぶ遷移規則からなる ネットワークである。このネットワークはルールだけでなく、物理法則 も(必要な部分においては??)カバーしたものである。 いかなる実装に対してもそのゲームがそのゲームである 限りゲーム核は変わらないという定義から、かなり概念的な存在となる。ゲーム 核と実装の関係については考察中。

 極端な実装をすることにより、ゲーム核以外の要素がゲームの展開に大きな 影響を与える場合があることが示された(どのような場合ゲーム核がかわったと見て、 どのような場合が実装の影響かで長く論争していた)。このような実装は「正し くない実装」ではないかと考えている。しかし、具体的に「正しい実装」がい かなるものであるかは曖昧であり未だ議論中。議論の結果、TRPGにおいて どうすればゲーム性を破綻させずに追加設定ができるかの指針が得られ るのではないかと考えている。

・新しい手とゲーム

 選択肢の無限さだけなら、TRPGでなくても実数で表現された戦略 が選べるゲームや、スポーツにもあることが示された。またいかなるゲーム においても、実装上の問題からすべての「新しい手」に対応できる保証を することは不可能であることとが示された。

 またそれが新しい手かどうかでなく、判定できる手であるかどうかが重要 であることが示された。ゲームにおいては、未定義性により判定ができない項目に 気づけばそれを減らす必要性があり、放置しておく利点は(注釈つきだが)特 にないことが示された。TRPGでは未定義性を能動的に残すことに利点があり、 そこが相違点となる。

 以上の考察から、「TRPGは無限の手がとれるから特別だ」という説は間違い であるという仮説を立ててみた。今後、この仮説を立証してみたい。

・シミュレーションとしてのTRPG(私の想定してるモデルの説明が足りない)

 TRPGのプレイはシミュレーションの製作過程ににていることを示した。 このことから、TRPGの特性のいくつかはシミュレーションの製作過程の 特性から説明できるのではないかと考えている。ここで私の想定している シミュレーションの製作過程がいかなるものかについての説明が不十分で あるために、追加説明が必要である。
2002年01月30日:20時54分26秒
Re:移動の提案 / 軽身功
ここで続けようという意見に賛成です。
ROMですが、現在の展開を支持します。
2002年01月30日:13時01分14秒
Re:移動の提案 / トモス
投稿してからmyrtさんの投稿が直前にあったことを知りました。

繰り返しになりますが、とりあえずまとめを投稿してから先のことを考えることにします。
2002年01月30日:12時52分07秒
Re:移動の提案 / トモス
sfさんと鍼原さん、ご意見ありがとうございます。指摘されている点はいずれももっともだと思います。

移動先にと思って設置した掲示板へのアクセス数から察するに既に相当数の方が僕の投稿を見たと思うのですが、お2人の他に特にリクエストを頂いていないので、こちらで続けさせて頂くことも考えてみます。

いずれにせよ、まずは中間まとめを書いてみます。
2002年01月30日:12時45分20秒
Re:移動の提案 / myrt
 私も移動したくないクチですが、その理由は「面倒だから」以外ありませ んのでトモスさんの判断にお任せします。確かに「読む気が失せる」ほどの分量ですが、中間まとめをすれば...今までトモスさんが自発的にやってくだ さったまとめだけに頼ったために現状にいたってしまったようです。反省。

 現在考察しているのは以下の項目です。 これら項目について中間まとめを試みてみます。しばらくかかると思います...


・ゲーム核と、ゲームの構造を示すネットワーク、およびそれらの実装との関係
・TRPGにおける複雑性(スポーツでは簡単化する傾向がある話)と未定義性
・無限の選択肢と「TRPGは自由度が高い」という定説が幻想である仮説
・「正しい実装」とは
・シミュレーションとしてのTRPG(私の想定してるモデルの説明が足りない)

 これらの考察をすることにより、TRPGにおいてゲーム性を楽し もうとするための以下の項目における指針と、その裏付けが得ら れるのではないかと考えています。

・GMは事前にどれだけ設定してくるべきか、またプレイ中にどのように 追加設定をすれば良いか
・プレーヤーはどこまでPCの自由を要求してよいか。また要求すべきか。
2002年01月29日:23時54分24秒
Re:移動の提案 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>トモスさんへ
 「移動の提案」 (トモスさん記,TRPG総合研究室 LOG 087,2002年01月29日:13時06分53秒)、について。
 取り急ぎ、アタシの意見を寄せます。
 
 結論から言うと、移動の必要はないと思いますし、アタシ個人の気持ちとしても移動しないでもらえるとありがたいです。
 
 と言っても、無理に続けてください、とも言えない性質の話題ですけど。
 Sfさんが示唆されてますけど。アタシも、もし移動をされるのでしたら、まとめ(中間まとめでも)お願いしたいと思います。
#とは言え、「まとめ」がされると、それに質問が寄せられて、結局、移動できなくなる、って展開もあるのではないかなー、って気もしてます。
#このところの[実装とゲーム分析]の話題は、アタシは文脈を見失ってる、というか、何を目指して、何を巡る議論がなされてるのか、よくわからなくなってます。
#ですから「まとめ」が入ったら、ほんとに質問寄せるかもしれません。
 
 「掲示板の占拠」は、たまたま今は、他に利用しようと言う人がいないだけだと思います。
 トモスさんもMyrtさんも[見出し](識別子)をきっちり使ってられますので。
 掲示板の主旨にあった話題に利用したい人は誰でも利用できるはずです。
 
 アクセス数についても、気にされすぎではないでしょうか(?)。
 HIT数の少ない掲示板だからと言って、アクティヴな人たちが占拠してる、とは言えないでしょうし。HIT数が少ないからと言って移動しなくてはならない、なんてこともないと思います。
 
 後、[「物語重視」のゲーム分析]の話題については、アタシがお返事を書けないでいるのは、3月3日(日)に東京渋谷で開催予定の「ブルーローズ・オンリーコンベンション」(とさり気に宣伝:笑)、の準備などで、少し立て込んでいるからなんです。

 アタシに関して言えば「匙を投げた」とかではないつもりですよ。
 ですので、よければ[「物語重視」のゲーム分析]の方だけでも、移動しないでもらえるとありがたいです。
2002年01月29日:22時38分48秒
TRPG総合研究室 LOG 087 / sf

 TRPG総合研究室 LOG 087として2002年01月22日から2002年01月29日までのログを切り出しました。

 なお、できれば、論議をはじめた場所できちんとカタをつけてもらえたほうが良いのではないかとも思います。まあ、まとめだけでも。

 なおTRPG.NETを運営しております電網工房・匠では「創作文芸の書き手と読み手の底上げ」を目指す、創作文芸情報誌メールマガジン業界情報/考察誌:メールマガジン新報を発行して資金源としております。無料購読・リンク紹介・知り合いのかたへのお薦めなどしていただければ幸いです。他にも色々電網工房・匠発行メールマガジンにあります。



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