マスタリング研究室 LOG 026

マスタリング研究室の2001年04月13日から2001年04月28日までのログです。


2001年04月28日:12時51分43秒
Re:ビギナーと一緒の時にルール改造の目安〔追記〕 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#先の投稿に追記です。
#「Re: ビギナーと一緒の時にルール改造の目安」 (当掲示板,カンナ記,2001年04月28日:11時15分20秒)
 「直観判定に類したルールが無いシステムで、罠に気づくかどうかの判定に、生存技能の使用を認める」、など、オリヂナルシステムのアレンヂで済む範囲で済むと思われるB「ルールに無い概念を入れる」について。
 
 プレイヤーさんが詰まって三択をGMから提示以前の基本。
 PCの立場で、「何に・どう対処したいか・その意図・目的は何か」、をプレイヤーさんに説明、または描写してもらう(うまく聞き出す)。
 その後、応用判定の方法を指示。
 場合によっては、ここで三択を提示することも。(システムによっては応用判定候補を2、3提示することも)
2001年04月28日:11時15分20秒
Re: ビギナーと一緒の時にルール改造の目安 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>邪眼VOLACさん
 はじめまして。
 ご提案、どうもありがとうございます。
 「ビギナーと一緒の時にルール改造の目安」 (当掲示板,邪眼VOLACさん記,2001年04月27日:18時09分08秒)、に即してお応えさせていただきます。
 
■ビギナープレイヤーさんの参加が予想される場合
◆「判定系ルールへの追加、改造」で「オリジナルルールと参照して改造内容を簡単に説明できるもの」について
 A、D、Eはやりません。
 やるとしたらC。

 
 BもCに近い線ではおこなうかもしれません。
 オリヂナルシステムのアレンヂで済む範囲ではBもするかも、の意です。まったくの別概念を、サブシステム化して付け足すことはしません。
 
 具体例としては、「直観判定に類したルールが無いシステムで、罠に気づくかどうかの判定に、生存技能の使用を認める」、などです。
 この場合、目標値はルールに記された目安の内高めに設定するでしょう。
 事前にこうした応用をアナウンスすることは不可能に近く、状況に応じて示唆するしかないと思います。
 
 ビギナーさんが詰まった場合、選択肢を三択例示してあげる、の内に入れたりすると思います。
 これをすると、厳密に考えれば経験者プレイヤーさんが、若干不利になるかもしれませんが。そこは、ビギナーさんに対応してのハンディキャップと捉えてもらいたいです。無論一度採用した応用例は、以降少なくともそのセッション内では全PC共通にしますが。
 
 志名波さんが挙げてられる「A'.判定方法の一部を変更する。例:プレイヤーが正しく考察を巡らせた場合のボーナス(もしくは、あまりに無思慮に振る舞った場合のペナルティ)として行為判定に修正を加える」は、アタシもおこないます。
#「Re: ビギナーと一緒の時にルール改造の目安」 (当掲示板,志名波諸智さん記,2001年04月27日:18時09分08秒)
 
◆「ワールド設定の突っ込んだ解釈、ユニークな解釈を要する改造ルール」の適用について
 こちらは、A〜E避けたいですね。
 
 B、Eについて、変わり者のNPCを出すことはすることもあると思います。
 この場合、うまく周囲の様子(その他大勢NPCとの絡みなど)から表現してくよう、当初から考えていないと、ビギナープレイヤーさん、妙なイメージをワールドに抱いてしまいかねないことが懸念されます。
 その辺の工夫を事前にしとく、って条件付きでなら、B'、E'.「ワールド設定のプレーンな解釈範囲内ぎりぎりで、変わり者のNPC(固体)を出すこと」はする、でしょうか。
 
付記:Dはシステムによっては、シナリオ作成時に誘惑を感じるところかと思います。
 ワールド設定つきつめてくと、「現実世界と違う法則を導入」した方が説得力出る、みたいなアレですね。
 
 例えば、“TORG”なんかのプレイヤー経験で似たことあるんですけど。
 体験論にすぎませんが、TRPGを経験してるけど、“TORG”のビギナーって者にも負担感を生じることがあるように思います。

 後、「央華封神」の新版ルールから掲載された、反生・反克、裏生・裏克も、ビギナーさんがいる場合は負担になるのではないかと、これは予想ですが、思います。
 旧版ルールを基準にすると、ワールドの基本設定から発展された解釈が、オフィシャルに確定された、って事例です。オフィシャルなものになったわけで。厳密には「ルール改造」ですらないのですが。
 それでも、個人的には、ビギナープレイヤーさんがいる場合のセッションでは、導入、活用躊躇われると思います。

 五行の相生・相克自体、最初はプレイヤーさん戸惑うと思うし。この類の扱いはシステムごとの工夫が必要な気がします。それこそ、オフィシャルなものであっても、配布資料の準備などが必要なのではないでしょうか。
2001年04月27日:18時09分08秒
Re: ビギナーと一緒の時にルール改造の目安 / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 
 邪眼VOLAC様、ご提案有り難うございます。
 ◆ビギナーと一緒の時にルール改造の目安 / 邪眼VOLAC様(2001年04月27日:17時06分14秒)
 の記述を踏まえ、私も検討してみたいと思います。
 
 >●「判定系ルールへの追加、改造」で「オリジナルルールと参照して改造内容を簡単に説明できるもの」は、限度の範囲内
 
 A.判定方法の一部を変更する。例:ファンブル&クリティカルの発生率を変える。
 B.ルールに無い概念を入れる。例:持ち物の重量などのルールが無いシステムにそれを追加する。
 C.ルールに無い状況での判定方法を導入する。例:10人ぐらいが固まっているところに、マシンガンを乱射した場合、何人に当たったか判定出来るようにする。(ルールには1人に対しての判定しかない)
 D.ルールに無い能力を追加する。例:ガンダムの世界で魔法が使える。(ファイヤーボールとか)
 E.武器や防具の性能を変更する。
 
 やるとすればCくらいでしょうね。
 明らかにありそうな行為、状況なのに、「ルールにないから、それはダメ」とは言いたくありませんから。
 あとは、A’として、
 
 A'.判定方法の一部を変更する。例:プレイヤーが正しく考察を巡らせた場合のボーナス(もしくは、あまりに無思慮に振る舞った場合のペナルティ)として行為判定に修正を加える。
 
 は、やりますね。どちらかと言えば積極的に導入しています。
 
 B、D、Eはやりません。これはゲームの世界観をねじ曲げる(下手をするとオリジナルゲームを作成する)に等しい作業になるおそれがありますので。 
 
 
 >●「ワールド設定の突っ込んだ解釈、ユニークな解釈を要する改造ルール」の適用は、要注意
 
 A.PCとして選択できる種族の設定を変える。例:エルフとドワーフは口ケンカする程度の仲の悪さ=>一緒にたびをするのも嫌だ!
 B.PCとして選択できない種族の設定を変える。例:レッドドラゴンと、ブルードラゴンの関係は中立=>顔を見ると死闘が始まる。
 C.初期設定以上の歴史を作ってしまう。例:帝国がある。王は建国者のまつえで104代目に当たる。=>この帝国の初代の王は、大陸から渡ってきた傭兵で力と恐怖で国を作った・・・・・・今の、104代目の王は、実は初代の王の血は引いていない。etc
 D.現実世界と違う法則を導入する。例:油は、水に浮く=>油は、水に沈む
 E.特定の職業(能力を持つもの)を特別視する。例:魔法使いは隣人であり普通の存在=>魔法使いは悪魔の手先で、排除されるべきもの、私刑などを受けることも・・・
 
 昔は色々やりましたが、今はどれもやりません(苦い過去があるもので/苦笑)。
 と言いたいところですが、Cに近いことはやっているかも。
 ワールド解釈の隙間からシナリオのネタを拾ってくることが少なくないので。
 ただし、ビギナーさん相手専用にシナリオ考えて下さい、と言われた時にはもっと素直なシナリオの作り方をしています。コンベンションなどでビギナーさんもすれっからしさんも入り交じっているような状況では・・・難しいですね(溜息)。
2001年04月27日:17時28分41秒
ルール適用に関しての余談その2 / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 
 今回の投稿も余談です。
 偉っそうなゴタクを並べていても、実は、私、大したことないGMです(あ、既にご存じでしたね/冷汗)。
 これは、私がやらかしてしまった赤っ恥ものの(今から思えば)救い難いRPG失敗体験談です。
 
 
 昔々。阪神大震災の以前のことだったか以後のことだったかも定かには思い出せない程度に昔の話です。
 おそらくは思い出すのも恥ずかしいが故に記憶が曖昧になってしまったのでしょう。
 当時、私は愚かであり(今もそうですが)、しかも自らの愚かさに全く気づいていませんでした。
 
 あるコンベンションでのこと。
 GMが不足しているとのことでしたので、飛び入りで『SW』のGMを務めることにしました。
 
 キャラ作成の段階で破綻は訪れました。
 
 まず、愚劣極まりないことに私自身がある種の偏見に捕らわれていたことを、告白いたします。
 その偏見とは「クレインクイン・クロスボウは武器というよりむしろ兵器であり、PCが持つべき装備ではない」というもので、何故、こういう訳の分からない思い込み方をしたのか、今となっては全く不明です。何らかの独りよがりな誤解があったのでしょう。
 
 追加の経験点と追加のお金をプレイヤーに渡し、ある程度経験を積んだキャラクターを作成して貰いました。
 すると、貴族出身のハーフエルフ(女性)で、グレートソード+クレインクイン・クロスボウ、銀製のプレートメイルを装備、というキャラクターをある男性プレイヤーが作成してきたのです。 
 これが破綻のタネになりました。
 
 「クレインクイン・クロスボウってでかくて重いんだけど。グレートソードまで持ってるとなると、君、普段はどういう格好なんだ? クレインクイン・クロスボウをやめにしないか?」
 「イヤです。グレートソードは背中、クロスボウは手に持っているか、腰にぶら下げるかします。あ、GM、クレインクイン・クロスボウ、バネを巻き上げておきますから」
 「おいおい、長時間、巻き上げっぱなしにしておくと弦が伸びてしまって使い物にならなくなってしまうぞ」
 「そんなことはないです」
 「いや、そうなんだって」
 
 ・・・馬鹿馬鹿しい話ですが、結局のところ、GMである私の趣味とプレイヤーである彼の趣味とが折り合わなかった、というだけのことに過ぎないのに、延々、議論になりました。
 こういう議論は良くありません。面子と意地をかけた水掛け論になりがちで、しかも他のプレイヤーの方々にとっては迷惑以外の何物でもなく、更には「GM横暴」との印象を植え付けマスタリング全体の中立性信頼性を疑わしめてしまうことになるからです。
 本当に全く愚劣極まりない話です。
 
 『SW』には装備品の重量ルールも故障ルールもありません。普段どういう風に装備しているのかは戦闘ラウンドの処理(武器の持ち替え等)に関係してきますが、まあ、それだけです(グレートソードは問題かも知れません。ハーフエルフがグレートソードを扱う為の必要最低筋力を満たすには筋力がマックスである必要があったと思います)。
 つまり、ゲームの処理上、ある意味どうだって良いようなことなんですね(それをぐちゃぐちゃと。・・・ああ、穴があったら入りたい)。
 
 
 さて、私が得た教訓です。
 
 1.自分の扱うシステムの本質はさっさと見切れ。
   その本質に関係せず、またルールに記述されていないようなことには、拘るべきでない。
   少なくとも、その拘りにはエゴ以外の正当性はない。
 
 2.拘りたいことがあるなら、事前(もしくはルール適用前)に通告せよ。後出し厳禁。
   ルールの「後出し」はプレイヤーの不満感を強め、GMへの不信感を醸成するもととなる。
 
 3.いわゆる「困ったちゃん」プレイヤーと遭遇した場合。自分が「困ったちゃん」GMでないか自省せよ。
   「困ったちゃん」プレイヤーを生み出さないのもGMの能力である(ぐらいに思っておくこと)。
   自分の常識は他人の非常識であることは、決して、少なくない。 
 
 
 以上、穴があったら入りたい余談でした。
 ちなみに、この体験によって、事前アナウンスやゲーム前の雑談の重要性がつくづく認識できた次第です。
2001年04月27日:17時27分25秒
ルール適用に関しての余談その1 / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 
 今回の投稿は余談です。
 鍼原さん、すみません。ビギナーさんがいる場合のルール改造限度の目安については稿を改めさせていただきます。
 
 さて、一連の投稿で、「頭コチコチのルール改変(ハウスルール設定)絶対否定主義者」と思われているかも知れない私ですが、そういう私にもこういう過去があったということで(苦笑)。
 これは、私が初心者時代RPGに感動した時の体験談です。
 
 
 昔々。今を遡ること10年以上の昔、未だ『SW』も発売されていなかった頃。
 私が大学生で、オタクではあったけれども、未だゲーマーではなかった頃のことです(今だって、本当にゲーマーと言えるのかどうか。オタクは間違いのないところですが/苦笑)。
 ある時、私が所属していたサークルに『D&D(新和版)』が上陸して参りました。
 もとよりゲームが嫌いなクチではなかったので、後輩達に誘われて「魔術師 1LV」にて参加したのですが、結局、ルールも世界観も自分のPCに何が出来るかも良く分からなかったので、その時は1回きりで参加を取りやめてしまいました(参加者全員が殆ど初心者だったのでフォローの入れようがなかったのだと思います)。
 私が本格的にRPGにはまったのは、その半年後、面子の不足から再び声をかけられた『D&D』のとあるキャンペーンによってでした。
 
 このキャンペーン、実は参加の初回から猛烈に面白いものでした。
 素人の恐ろしさ、私のPCがとった行動がDMの予想範囲を超えてしまったのか、セッション開始後30分〜1時間で、DMが用意していたシナリオが(殆ど使用されないまま)終了してしまったのです(問題プレイヤーの面目躍如、まさに栴檀は双葉より芳しい。困った奴)。
 DMは強権発動をすることもなく、潔くそのシナリオを終了させ、次のシナリオにセッションを進めました。
 この瞬間、当時上手く言葉には出来ませんでしたが、「ああ、これはゲームなんだ。ドラマやアニメじゃないんだ。これは凄い」ということを強く実感したのです。 
 
 しかし、私を本格的にRPGにはめたのは、そのしばらく後のある体験でした。
 
 ある脱獄シナリオで。
 赤箱レベルの魔術師はあっさりつかまり、僧侶も前に同じ、武装解除されていた戦士達はとりあえず押し寄せてくる追っ手をちぎっては投げちぎっては投げしたものの数の暴力の前にあえなく沈没。
 パーティの期待は盗賊とエルフの2人組にかかりました。
 時間は深夜。
 とにかく、誰かが逃げ切らねばなりません(逃げ切りさえすればどうにかなるシナリオでした)。
 追いかけてくる人間の大半は戦士達を相手に足止めされていますが、所々に待ち伏せている連中がいます。これらと出くわさないようにする為、盗賊は「壁登りで塀の上に登って、その上を進みます」と申請。ダイスチェックにも成功しました。
 少しの間はそれで前に進むことが出来たのですが、とうとう、塀の上で追いつめられるに至りました。
 その時、盗賊、「こうなっては仕方がない。塀の上から飛び降りついでに取り囲んでる奴を一人蹴倒そう」と宣言。「上手くすれば混乱にまぎれて逃げ切れるかも知れないし、駄目でも、こっちに追っ手を引きつけておけば、エルフが無事逃げ切る機会が増えるだろう」
 『D&D』には跳び蹴りの命中判定およびダメージ判定のルールはありません(少なくとも新和版には)。
 しかし、行為としては決して不可能な行為ではないでしょう。
 当時、未だ初心者であったDMはしばし悩み、「跳び蹴り」のハウスルールを、その場で設定しました。
 この瞬間、「あ、ルールになくても行動が却下されたりしないんだ。その行為に妥当性がありさえすれば、我々は自由なんだ。自由って素晴らしい」という喜びを強く感じたのです。
 
 
 結局のところ、この2つの感動が、私をRPGにのめりこまさせてしまったのです。
 ビギナーさん向け、と言うことで、この体験から私の得たノウハウを少し整理してみましょう。
 
 1.面白くなければ続かない。
   やはり、ルールおよび世界観がわからないと満足に遊ぶこともできず、面白くない。
 
 2.セッションは参加しているプレイヤーの判断、行為選択によって展開が変わるべき。
   プレイヤーに選択肢が与えられない、何をしても展開が変わらない、では参加意欲が減退する。
 
 3.ルールにないから、という理由でPCの行動を却下すべきではない。
   このような制限はプレイヤーの「考えよう」という意欲に水を差すおそれがあるものと思われる。
   こういう時こそ「ハウスルール」の出番。
   →「考えた」プレイヤーへのボーナス(あるいは「考えない」プレイヤーへのペナルティ)として適用。 
 
 
 以上、余談でした(笑)。
 ・・・DM、ごめんね、迷惑なプレイヤーで。あと、有り難うございました。
2001年04月27日:17時11分32秒
ちなみに私は・・・ / 邪眼VOLAC
ルールに対しての変更は
基本的に変更はしないのですが、やるとしたら、A、Eで、変更点とまとめた紙を事前に用意して配ります。
世界設定に対しての変更
自分で出しておきながらどれもやりません。出来ないものばかり上げてしまいました。すいません。
2001年04月27日:17時06分14秒
ビギナーと一緒の時にルール改造の目安 / 邪眼VOLAC
はじめまして、GMを良くやりますので、興味大な話題です。
鍼原神無さんの発言を元に、なるべくシステムによらない実例を考えてみました。
皆さんは、どれは良く、どれはいけないと思いますか?
尚、A〜Eとありますが、変更の大きさ順に並んでいるわけではありません。思いついた順に並んでいます。それぞれの項目ごとに判断してください。
これ以外にも、こんなののも有るということも追加していただけると、限度が見えてくるのではないでしょうか?


◎ビギナープレイヤーさん参加が予想されるセッションの場合、ルール“改造”の限度
●「判定系ルールへの追加、改造」で「オリジナルルールと参照して改造内容を簡単に説明できるもの」は、限度の範囲内
A.判定方法の一部を変更する。例:ファンブル&クリティカルの発生率を変える。
B.ルールに無い概念を入れる。例:持ち物の重量などのルールが無いシステムにそれを追加する。
C.ルールに無い状況での判定方法を導入する。例:10人ぐらいが固まっているところに、マシンガンを乱射した場合、何人に当たったか判定出来るようにする。(ルールには1人に対しての判定しかない)
D.ルールに無い能力を追加する。例:ガンダムの世界で魔法が使える。(ファイヤーボールとか)
E.武器や防具の性能を変更する。

●「ワールド設定の突っ込んだ解釈、ユニークな解釈を要する改造ルール」の適用は、要注意
A.PCとして選択できる種族の設定を変える。例:エルフとドワーフは口ケンカする程度の仲の悪さ=>一緒にたびをするのも嫌だ!
B.PCとして選択できない種族の設定を変える。例:レッドドラゴンと、ブルードラゴンの関係は中立=>顔を見ると死闘が始まる。
C.初期設定以上の歴史を作ってしまう。例:帝国がある。王は建国者のまつえで104代目に当たる。=>この帝国の初代の王は、大陸から渡ってきた傭兵で力と恐怖で国を作った・・・・・・今の、104代目の王は、実は初代の王の血は引いていない。etc
D.現実世界と違う法則を導入する。例:油は、水に浮く=>油は、水に沈む
E.特定の職業(能力を持つもの)を特別視する。例:魔法使いは隣人であり普通の存在=>魔法使いは悪魔の手先で、排除されるべきもの、私刑などを受けることも・・・

2001年04月24日:20時02分18秒
ビギナープレイヤーさんがいる場合、改造ルール限度の目安 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 実はアタシが先に出してる意見の内、次の部分、自分でも曖昧だと思ってます。
 「ルール改造と言っても限度はある」 (「改造ルール適用時のチェックポイント」,当掲示板,カンナ記,2001年04月21日:07時25分44秒)
 
 ビギナーさんが加わると予想される場合、どの辺が限度になるか目安程度でも考えられないものだろうか、と思います。
 
 今、現在アタシが思うには、、、
 「判定系ルールへの追加、改造」で「オリジナルルールと相互参照して簡単に説明のつく追加、改造」は、限度の範囲内だと思います。
 事例に挙げた岩山ルールなどが例です。
 
 一方、「ワールド設定の突っ込んだ解釈、ユニークな解釈を要する改造」は、要注意だと思います。
 この辺、例えば「蓬莱学園」みたいに、キテレツなネタ、設定がいくらでも出てくるとこがおもしろい、みたいなワールドもあるので一概には言えないかもしれません。あくまでビギナーさんの参加が予想される場合は、として考えられないかと思います。
 
 極端な例になりますけど、「妖魔夜行」で、「人間への態度」中立〜独立のキャラだけで、必殺仕掛け人的妖怪グループを遊ぶ、とかは、「妖魔」に慣れたメンバー向けの遊び方かと思います。悪くはないのですが、システムの経験がある程度以上のメンバーでのセッションに限定した方がよいのではないでしょうか。
 
 それから、アタシとしては「元ルールに尺度が明示されている修正値の調整」「元ルールにGMの裁量で制限を加える場合」などは、とりあえずこの話題検討からはずした方がよいように考えています。(考え方もプレイヤーへの伝達方法も違うのではないでしょうか)
 
 この辺、まだ考え始めたばかりですので、いろいろご意見お聞きしたいと思います。
 何か、考え方の目安だけでも出ないかな、と思います。
 
 もしかしたらあらゆるケースに共通の目安は出ないかもしれませんが。
 参加メンバーの志向性、または、システムの傾向に応じた目安でも整理できないかな、と思います。
 
 参考までにアタシの観点を記しておきます。
 アタシ的には「ビギナープレイヤーさんの参加が予想される場合、そのセッションは体験セッション(お試しセッション)とみなして考える」方がよいように思っています。
 
 この点では、TRPGジャンルのビギナーさんでも、TRPG経験はあるシステムのビギナーさんでも「お試しセッション」であることはさほど変わらなくって。特にコンベンションなどでは「遊んでみておもしろかったらルールの購入も考える」、って人を想定した準備・マスタリングが重要なのだろう、とそのようにみなしています。
 
 例えば、ビギナーさんプレイヤーがいる場合「辺境の村」みたいな場所を背景にすると、いろいろシナリオが組み易くなると思います。
 が、辺境ならではの、ワールド設定に明記されていないような風習などの設定を持ってくるような“改造”は要注意かなぁ、と思います。どうでしょう。
 
 もし、ビギナーさん相手にそれをするとしたら、「本来のワールド(主要地域)とはこの辺が違います」って伝えた方がよいと思うんですけど。今のセッションに直接関係してこない説明・描写はビギナーさんを退屈させたり、混乱させたりしがちなように思います。(左記は、アタシのプレイヤー経験からの意見ですが)
 
[要点:たたき台としての意見提示]
◎ビギナープレイヤーさん参加が予想されるセッションの場合、ルール“改造”の限度
●「判定系ルールへの追加、改造」で「オリジナルルールと参照して改造内容を簡単に説明できるもの」は、限度の範囲内
●「ワールド設定の突っ込んだ解釈、ユニークな解釈を要する改造ルール」の適用は、要注意
○「参加者の嗜好性別」及び「システム別」に整理して考えていった方がよいかもしれない

 
 たたき台として意見を挙げてみました。ご意見いただけると嬉しく思います。
 
追記:これまでアタシも漠然とお話してきたのですが。GMの「事前アナウンス」。次の二つは、普通、性質も条件(時間制限等)も違いますので、明瞭に区別した方がスッキリ検討できるかと思います。
A「セッションメンバー確定前のアナウンス」コンベンションでしたらGM、システム、シナリオ傾向の紹介、NETプレイでしたらメンバーの募集。
B「セッションメンバー確定後、セッション開始前までのアナウンス」こちらにはキャラクターメイク時のガイドなども含まれます。質疑応答もより多くなるでしょう。
2001年04月24日:00時15分27秒
Re:改造ルール適用時のチェックポイント / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>志名波諸智さんへ
 
 丁寧なレスありがとうございます。
 「総論賛成、各論反対」。 そうですね。「反対」と言うような強度ではないこと、おわかりいただけていると思っています。
 アタシも、志名波さんの投稿 (「プレイヤーに考えて貰う為のルール適用について 私見」,当掲示板,2001年04月18日:18時50分51秒)、について、異論ばかりでなく、賛同できる点を記さないとバランスよくないと思ってました。
 
 志名波さんが丁寧なレスをくだすったので、すごくお話し易くなりました。
 ありがとうございます。

◆賛同点1 
≫求められれば、セッションに参加している全ての方達に納得がいくよう説明する義務がある
#「プレイヤーに考えて貰う為のルール適用について私見」 (当掲示板,志名波諸智さん記,2001年04月18日:18時50分51秒)
 
 志名波さんのはじめの投稿の結び、ですが、積極的に賛同します。
 どんな改造ルールを用いても、求められた場合、GM側は理由を説明できないといけないと思います。
 
 前回のアタシの投稿では「理由」を「なぜ、改変、改造、または追加が用いられたかの理由」に限定して、「シナリオの都合」などと一括していました。
#「改造ルール適用時のチェックポイント」 (当掲示板,カンナ記,2001年04月21日:07時25分44秒)
 
 でも、それとは別性質の「なぜ、このような改造内容になっているかの理由」もあるわけですよね。
 こちらについては、志名波さんに賛同します。特に新しい投稿でのご意見は分かり易かったです。
>PCが情報を得ようとしてあるNPCを説得しようとした場合、
>「んじゃ、《説得》技能で判定だね。ええと、彼は臆病だから脅すように迫ったということで10%、台詞もこれでは反論の余地がなさそうだから20%、合計30%ボーナスをあげよう。事前に充分彼の調査を済ませていたのが効いたね」 
>この判定にボーナス(もしくはペナルティ)というのは、まあ、ルールの改変になる訳ですが、上記のように説明があるのと
>「んじゃ、《説得》技能で判定だね。30%ボーナスをあげよう」
>と説明が無いのとでは、プレイヤーの「考え」る手掛かりに差が出る
#「Re: 改造ルール適用時のチェックポイント」 (当掲示板,志名波諸智さん記,2001年04月23日:17時52分20秒)
 
 「なぜ、このような改造内容になっているかの理由」は、プレイヤーに求められた場合は、できる限り、それこそネタバレの関係でもない限り必ずその場で説明できるべき(少なくとも説明できるよう用意されてるべき)、ってことなのですね。
 
 アタシの方の先の意見、この辺については、まだGMに不慣れな点が影響してたと思います。アタシ、プレイ歴は気がつくとそれなりになって来えますけど、満足にGMやれるようになったの最近ですので。
 
 はっきり言って不慣れです。いろいろな準備をしてるのも、自分が楽だから、セッションの現場での苦労を少しでも事前の準備で軽減したいから、って発想が先で(笑)。どうせ準備するならプレイヤーさんに分かり易くしよう、って順番で考えてます。
 ただ、慣れたGMの方でも、事前準備をすることで、セッション現場で軽減できる労力あるはず、とも思ってます。
 
 岩山ルールも志名波さんが言われたような説明、一括してではない型でおこなってまして。言われるように「少しずつネタ振り」しています。
 
 岩山ルールのルール内容についての説明自体(少しずつネタ振りの後)ですと、普段は次のようなやりとりが多くって。確かに志名波さんが示してくだすった例の方が親切と思いました。
Q「転倒チェックですか?」
A「転倒チェックです、転び易いです」
Q「これまでも岩山だったんでしょ?」
A「さっきの3時間おき〔←物語内時間〕の技能判定に込みと思って」
Q「2D6ダメージですか?」
A「ゴツゴツしてて痛いんです。防具の防御値は有効ね」
Q「あのー、ファンブルしたらすごく痛いと思うんですけど」
A「打ちどころが悪かったと思ってあきらめてください」
 
 上記のようなやりとりより、志名波さんの例示のような説明スタイルの方が親切ですし。「語り」のノリがよいですよね。(この辺事前準備したツールに頼り過ぎちゃうのも考えもの、と思いました)
 
◆賛同点2
 後、ちょっと性質違うかと思うのですが、やはり賛同する点に次があります。
 「『事前』に説明して貰いたい『ルール適用の範囲と適用の理由』」についてです。
 
 アタシの方では、「元ルール適用の範囲」は「ルール改造」とは別種な話題かと理解してたんです。
 関連で志名波さんが例示されたような説明は、普段アタシも、セッション傾向やシナリオ傾向と併せて説明するようにしてます。単に整理の考え方が違うだけで、おそらくやってることは近似と思われます。
 ですので志名波さんのご意見、実践論として賛成です。
 
 新しい投稿で「多少、正確さを欠いたとしても簡潔である方が望ましい」とされている点も含め賛成です。
#「ルール改造かオリジナルルールもともとの適用範囲か」――「どこからが改造か」みたいな議論、実践論ではさしあたり必要性薄いように思います(笑)。
#これはこれで興味深い論題で、システムごとに尺度が違ってくるのではないかと思うのですが。少なくとも「マスタリング研究室」向けの議論ではないと思います(笑)。
 
 この関連だと、特に「元ルールにGMの裁量で制限を付け加える場合」が要注意のはずで。
 例えば、PCのクラスやテンプレートの制限などは、プレイヤーに選択の権利がある内に明示すべきと思います。
 あるいは「GMさんの趣味でプレイヤーとPCの性別が同じに限定」などもプレイヤーに選択権がある内に断わられるべきです。
 
 コンベンションなどで、メンバー決定前の説明、時間が数分に制限されてる場合でも、せめて「若干の制限を加えます」または「用意したキャラシーの内から選んでもらいます」「用意した半完成キャラシーに手を加えてもらいます」程度は明言されるべきと思われます。
 
◆提案
 で、以上のような賛同に、漏れや、さらに検討すべき点がなければ、よければ話題を転じたい件があります。(もちろん[識別子]をわけての並行検討でも結構です)
 ビギナープレイヤーさんがいる場合での「改造ルールの限度」につて、目安だけでも考えられないか。志名波さんや他の方のご意見もお聞きしたいのですが。そっちは投稿を改めさせてもらおうと思います。
2001年04月23日:17時52分20秒
Re: 改造ルール適用時のチェックポイント / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 
 私の愚考「プレイヤーに考えて貰う為のルール適用について私見 (2001年04月18日:18時50分51秒)」に対して鍼原神無様がコメント「改造ルール適用時のチェックポイント / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕様(2001年04月21日:07時25分44秒)」を付けて下さったことにより、現実的な方法論となってまいりました。
 感謝申し上げます。
 
 
 さて、まず、私の前回の投稿について、幾つか説明不足の点があったことをお詫びし、補足をさせていただきたいと思います。
 
 前回の投稿は、コンベンション等にGMとして臨む場合、私自身が自戒としている原理原則(を手直ししたもの)を文章化したものです。
 私の自戒であり、しかも原則論ですから、当然個々の状況によって適用範囲は変わってきて当然です(ただ、私自身は出来るだけこの原則に反しないようにしたい、と考えておりますが)。
 故に「総論賛成、各論反対」が私にとっては最も望ましい反応なのです。
 これらの前提を明記しなかったことをお詫びいたします。
 
 ですから、鍼原神無様が疑問および異論を持たれることは極めて当然である、と思います。
 そして、実は、私、鍼原神無様のご意見には殆ど異論はないのですが(8割以上、同意としてしまっても良いくらいです)。これは、やはり、私の文章の書き方がまずいせいでしょう。
 ただ、私の読み方がまずい可能性もありますので、長文にてご迷惑をおかけいたしますが、鍼原神無様の異論、疑問に私なりの回答をさせていただきます。無論、これは「私なり」のものに過ぎないことをここに明記しておきたいと思います。誤読があるようでしたら、ご指摘をお願いいたします。
 
  
 では、まず。
 >「改造、改変、追加されるルールの内容は、遅くとも適用直前に明示されるべき」
 
 ほぼ完全に同意します。
 
 >まず、志名波さんの投稿「ルールの改造、改変の理由を明らかにする」のが「事前」でなくてはいけない、って限定は明示されていませんよね。
 
 はい。おっしゃるとおりです。此処にも書き漏らしがありますね。申し訳ありません。
 「ルールの改造、改変の理由を明らかにする」のは、出来るだけ「事前」であることが望ましいとは思いますが、実際には「適用前」がせいぜいだろう、と思います。
 これは、プレイヤーが「考え」るようになれば、セッション中における「全てのルール適用」を事前に完全に予測することは限りなく不可能に近い困難さを伴うことになるだろう、と考えるからです。
 
 「事前」に説明して貰いたい「ルール適用の範囲と適用の理由」に関しては、大体、次のような状況を想定して下さい。
 
 「え〜と。『クトゥルフの呼び声』をやります。舞台は現代日本です。プレイヤーの皆さんには一民間人のキャラクターでプレイしていただきたいと思いますので、銃火器のルールは使用しません。いや、俺は鉄砲持ってるぜ、と言う方が此処にいらっしゃるなら話は別ですが」
 とか
 「今日は『妖魔夜行』をやります。シンプルに行きたいので『妖魔夜行』と『ベーシック』に書かれている範囲でゲームをします。『マジック』『サイオニクス』『マーシャルアーツ』『サイバーパンク』勿論『ルナル』も使用しません。よろしくお願いします」
 他に、
「ミュルーンPCをプレイする場合には大阪弁以外使用不可(ルナル小説でそうなっているので)」であるとか「男性PCのバニテクター装備不可。男性用相当品も認めません(ルールに女性用と書いてあるので)」
 
 というようなことですね(『ガープス』『MHM』には詳しくないので、この例示は、妥当性を欠いているかもしれません)。
 
 別に、説明すべき「理由」の内容については、詳細なものである必要はない、と考えます。
 むしろ、多少、正確さを欠いたとしても簡潔である方が望ましいでしょう。バレさえしなければ、嘘であってすら構わないかも知れません(この文章、9割は冗談ですが、1割はマジです)。
 プレイヤー募集時点であれば、「現代日本なので」「シンプルに行きたいので」「俺の美学に反するので」程度でも構わないでしょう。
 それらの発言をもとにプレイヤー側が判断できるようにさえなっていれば(初心者の方が混じっていることも考えに入れるならば、鍼原神無様が推奨なさっておられる「ハンドアウトの配布との併用」が最も効果的であろうと考える次第です)十分だと思われます。
 
 また、何が何でも必ず「理由」の提示が必要だ、と主張する気もありません。
 ただ、「理由」の説明があった方がプレイヤーに対して親切なのではないか、簡単にでも理由(らしきもの)の提示があれば、プレイヤー側に対しGMがどういう人間であるかを理解する手がかりになるのではないか、と思う為に、すべきだ、と考えている次第です。 
 
 
 >「GMは、その際、適用されるルールはオフィシャルなものではない、他のGMのセッションでは使われない、と明確にコメントすべき」
 
 完全に同意。
 というか、私、そこまで注意が及んでおりませんでした。この注意は必要不可欠なものだ、と思います。
 
 
 >「自作ルールを適用する理由は、ルール内容が明示されれば説明しなくともよい(説明するにしてもセッション後で構わない)のでは?」
 
 特に、強力に反対するつもりはありません。
 ただ、私が「理由」を提示する理由は、その方がプレイヤーに「考える」為の材料を与え易くなると思われる、からです。
 
 例えば、PCが情報を得ようとしてあるNPCを説得しようとした場合、
「んじゃ、《説得》技能で判定だね。ええと、彼は臆病だから脅すように迫ったということで10%、台詞もこれでは反論の余地がなさそうだから20%、合計30%ボーナスをあげよう。事前に充分彼の調査を済ませていたのが効いたね」 
 この判定にボーナス(もしくはペナルティ)というのは、まあ、ルールの改変になる訳ですが、上記のように説明があるのと
「んじゃ、《説得》技能で判定だね。30%ボーナスをあげよう」
 と説明が無いのとでは、プレイヤーの「考え」る手掛かりに差が出ると私は思います。
 
 また、鍼原神無様ご例示の「岩山での戦闘ルール」ですが、
「さて、とうとう君たちは目的地である岩山に到着した。ごつごつした岩肌が剥き出しになった急斜面が続いていて大小さまざまな石ころが転がっている。足場が悪いし、転ぶと石ころや岩肌に当たって痛い思いをしそうだね。と、言う訳で、此処からは移動力の1/2以上を〜〜〜」
 くらいの説明はセッション中に行っておられるのではないでしょうか。
 おそらくは、こういうルール適用が行われたとしてもプレイヤー全員が納得いくような形で、実際の戦闘状況に突入する前に少しずつ少しずつネタ振りがなされているものと思います。
 
 一方、「デザイナーズ・ノート」的な「ルール改変」の意図の説明は確かに行う必要はないかもしれません。セッション後の「反省会」ででも行われれば充分でしょう。
 
 まとめます。
 1.「理由」はプレイヤーに考える為の手掛かりを与える為に提示される。
 2.「理由」の提示は形式にこだわらない(解説という形であるとは限らない)。
 3.ルールを改変するからにはプレイヤーに納得しやすい形で行われることが肝要。
   その為に「理由」の提示も一つの手段。
 
 
 >「GMは自作ルールを投入するなら、それを使わないと表現できない面白さをセッションで展開させるべき」
 
 ほぼ完全に同意。
 というか、別に使う必要のない自作ルールを投入するのは、色々な意味で問題がありそうなのでやめた方が、とか思います。
 ちなみに、私の場合、「ルールの解釈を間違えて、結果的に自作ルールを導入してしまった(本人、オフィシャルのとおりと信じていた)」恥ずかしい過去はあります(いや、将来もないという保証はありませんが)。
 
 私自身は、コンベンション用にシナリオを用意する時点で「追加のルールは、オフィシャルルールに慣れてからでよい」と考えるようにしています。これは、無難な線を狙っているから、ですね。「オフィシャルルール」だけでも色々なことが出来ますし、それだけでも結構手一杯になってしまうのではないか、と思っています。
 ただ、鍼原神無様のご意見を否定するつもりは全くありません。「市街地での戦闘の後に、今度は岩山での戦闘」というのは上手い手だと思います。
 この辺、まだ、突っ込んだ検討をする余地があるかも知れません。
  
 
 >「ただし、ルール改造と言っても限度はある」
 
 完全に同意。全く異論はありません。
 
 
 
 閑話休題。
 鍼原神無様は、私なぞよりも、遙かにプレイヤー諸氏に対する説明の義務を果たしているものと思われます。
 各種ハンドアウトを用意(私、ようやくこの間、IMPACTの6ポケットホルダーを入手しました。成程、すごく使えそうなアイテムです)する等、事前の準備にも怠りがありません。
 此処まで手をかけ、更にはプレイヤー募集の事前アナウンスにまで配慮して行っている方であれば、ルールの改造にせよ、自作ルールの導入にせよ、さほど問題のタネになるとは思えません。
 これも一つの方法論だと思います。 
 
2001年04月21日:07時25分44秒
改造ルール適用時のチェックポイント / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
@志名波諸智さんWrote (「プレイヤーに考えて貰う為のルール適用について私見」,当掲示板,2001年04月18日:18時50分51秒)
>コンベンションや初見のプレイヤーの方々と遊ぶ場合、
>・その内容が公開されていない「オリジナル・システム」でのセッション
>・理由も明らかにされないルールの改造、改変
>等は、プレイヤーにあまり良い影響を与えないであろうことは想像に難くないのではないでしょうか?
 
 えーと、志名波さんの投稿全体を通じて言わんとされていること、概ね賛同できるんですけど。
 「理由も明らかにされないルールの改造、改変」が「プレイヤーにあまり良い影響を与えない」には、ちょっとだけ疑問、または異論があります。
 
◆前提
 「よい影響を与えない」ってのは志名波さんの言われる通りかもしれません。

 けど、「ルールの改造、改変」の場合、「事前には・理由をあきらかにしづらい」こともままあります。
 セッション展開の予定がネタバレしちゃうかも、とかですね。
 
 まず、志名波さんの投稿「ルールの改造、改変の理由を明らかにする」のが「事前」でなくてはいけない、って限定は明示されていませんよね。
 「理由を明らかにする」のが事後でも構わない、ってお考えでしたら、以降の投稿は大方意味を喪います。
 けど、「考える材料としてのルール」って論旨からは、「事前に・理由を明らかに」って含みだろうと解釈されます。(志名波さんの本意と違うならこの投稿内容、修正させていただく用意もあります)
 
 後、「ルールの改造、改変の理由」、多くの場合「改造、改変した方がおもしろくなる〔とGMさんが思ったから〕」とか「シナリオの都合」とかだと思います。こーゆー理由の場合はあまり説明してもしょうがないと思うんですけど。
 
◆異論
 えーっと、アタシの異論ですが、「改変、改造、または追加されたルールがどのような内容か」、当該ルール適用前に明示されるべきです。この点には異論ないんです。
 
 でも、適用の理由は、別に説明されなくてもよいと思います。
 
 考える材料はとりあえず「改変、改造、または追加されたルールがどのような内容か」、で充分で。「なぜ、改変、改造、または追加されたか」の理由については、話すにしても、できればセッション後検討会の話題にした方がよいかと思います。
 「あそこのシーンで使ったオリヂナルルールどうでした? 感想聞かせてください」とかセッション終了後のディスカッションのときにGMから話題を振ってはどうでしょうか。
#もちろん、基本判定のダイスの振り方を変えるとか(爆)、乱暴な改変は論外で。
#そんなもんは、もはや別システム(笑)ですが。
 
 その代わり、「このルールは改造(または追加)で、オフィシャルなものではありません、他のGMさんのセッションでは使えません」と、はっきりお断りするべきです。
 このお断りは、ルール内容を説明するのと同時にすべき。
 
 具体的にアタシがどんな“改造”ルールを使うことがあるか例を挙げてみます。
 
 例えば、特殊な環境での戦闘を表現するためのルール。
 「移動力の1/2(切棄て)以上を1ターンで移動する場合、敏捷力で転倒チェック」「転倒したらnDmダメージ」これは岩山での戦闘シーンで使ってます。
 可哀想に、1ターンに1HEX以上歩くと転ぶかもしれないPCも出ます。でも岩山なので仕方ありません。そーゆーPCは必死になってよい場所を確保して味方を支援したりします。
 
 ヴァリエーションで「転倒した場合(通常は1ターンで起き上がれるところを)起き上がりチェックを要するか、2ターンかけないと起き上がれない」としてるのは沼地での戦闘シーン用改造ルールです。
#これらはルール改造と呼ぶの大げさで、追加ハウスルール、とかオプションハウスルールとでも呼ぶべきかもしれません。
#志名波さんの考えられてた「改造、改変」とは別性質であるかもしれませんが。
 
 なんでこんなルールを使うか、の理由は事前には説明しづらいですよ。
 「戦闘バランスをやや厳しく、スリリングにするため」、とか、「PCに駆け回ってもらうった方がおもしろいと思うから」、が理由だったりするので、なおさらです(苦笑)。
 「オフィシャルな戦闘ルールとちょっと違う表現をしたいから」では理由説明としては弱い気もしますし(間違ってはないんですけど:笑)。
 
 上記追加ルールを適用するフィールドに、空飛べる敵出すと強いです(笑)。
 適当なタイミングで出して、戦闘に苦労して、楽しんでいただこう、ってのが理由だったりするのですが。そんなこと事前に説明するわけにいかない(笑)。
 
◆整理
 ちょっと整理してみます。
 「改造、改変、追加されるルールの内容は、遅くとも適用直前に明示されるべき」
 「GMは、その際、適用されるルールはオフィシャルなものではない、他のGMのセッションでは使われない、と明確にコメントすべき」
 「自作ルールを適用する理由は、ルール内容が明示されれば説明しなくともよい(説明するにしてもセッション後で構わない)のでは?」
 「GMは自作ルールを投入するなら、それを使わないと表現できない面白さをセッションで展開させるべき」
 「ただし、ルール改造と言っても限度はある」
 
 どうでしょう?
 このようにすれば志名波さんが言われる「プレイヤーにあまり良い影響を与えない」も回避できるような気がするのですが。
 甘いかな?
 
追記:なかには、「追加のハウスルールなどは、オフィシャルルールに慣れてからでよい」って考えの方もいるかもしれません。そうした考え方、マスタリング、否定はするつもりもないですけど。
 でも、追加ルールの類、複雑すぎない改変で、1セッションに投入する種類が多くなければ、かえって考えてもらうきっかけにできる、とも思います。
 手前味噌ですけど、本文中でアタシが挙げた事例なんかだと、ビギナープレイヤーさんにとっても、「さっきは普通の街中で戦闘だったけど、今度は岩山での戦闘だぁ」ってだけでセッションに引き付けられる効果もあるようです。
 物語的にもメリハリでますし。
2001年04月21日:07時19分46秒
[考え易くするマスタリング]PCのステータス / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
@志名波諸智さんWrote (「プレイヤーに考えて貰う為のルール適用について私見」,当掲示板,2001年04月18日:18時50分51秒)
>・キャラクターの状態を把握すること(負傷その他のルールなど)
>・キャラクターの能力を把握すること(技能、判定のルールなど)
>・キャラクターの置かれた世界の常識を把握すること(世界設定など)
 
 そうですね。負傷、生死判定、その他バッドステータスなど「キャラクターの状態を把握すること」は重要ですよね。
 特にビギナーさんに考えたプレイをしてもらう場合、状態把握の仕方、事前説明は重要。
 
 志名波さんの投稿の論旨とはズレたアレですけど、「プレイヤーに考えてもらうためのサンプルキャラシー」のヴァージョンアップに加えさせていただきます。
#「投稿案内:プレイヤーに考えてもらうためのサンプルキャラシー」 (当掲示板,カンナ記,2001年04月18日:21時22分13秒)
 
 ほかにも何かありましたらご提案ください。
#志名波さんの投稿本来の論旨については別投稿させていただきます。
2001年04月18日:21時22分13秒
投稿案内:プレイヤーに考えてもらうためのサンプルキャラシー / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 「プレイヤーが考え易くなるようにGMが考えること(Re:成長のコツ関連)」 (当掲示板,カンナ記,2001年04月13日:17時57分49秒)、でちょっとふれた「キャラクターについて考えやすいようにする」方法について、アイディアをまとめてみました。
 
 今回は「事前アナウンスとハンドアウトの併用(Re:プレイヤーに考えてもらうためのミッション評価)」 (当掲示板,カンナ記,2001年04月13日:18時17分13秒)、とは逆に運用(マスタリング)より準備のお話が主ですので、「セッション運営研究室」に投稿しました。
 
 「[考え易くする準備]プレイヤーに考えてもらうためのサンプルキャラシー」 (セッション運営研究室,2001年04月18日:21時19分42秒)、です。
 よければご覧ください。
2001年04月18日:18時50分51秒
プレイヤーに考えて貰う為のルール適用について私見 / 志名波諸智
 
 こんにちは、志名波諸智です。
 
 「プレイヤーに考えて貰う」RPGをする為について、今回はルールの扱い方を考えてみたいと思います。
 
 
 プレイヤーが考える為には情報が不可欠である、と以前書き込みました。
 
 では、まず「考える」為にプレイヤーが必要としている情報とは何でしょう?
 私は、「このRPGが如何なるゲームか」「PCはどのような存在で、どのような環境に置かれているのか」を理解する為の情報だと思います。最も根本的な情報ですね(笑)。
 そして、そうした理解の為の第一次資料こそルールだと思います(この「ルール」には別売りになっていることも少なくない『ワールドガイド』も含みます)。
 
 
 この前提で考えると、コンベンションや初見のプレイヤーの方々と遊ぶ場合、
 
 ・その内容が公開されていない「オリジナル・システム」でのセッション
 ・理由も明らかにされないルールの改造、改変
 
 等は、プレイヤーにあまり良い影響を与えないであろうことは想像に難くないのではないでしょうか?
 
 
 まず、ルールがプレイヤーに明らかにされていない場合、極端なことを言えば、プレイヤーは
 
 ・キャラクターの状態を把握すること(負傷その他のルールなど)
 ・キャラクターの能力を把握すること(技能、判定のルールなど)
 ・キャラクターの置かれた世界の常識を把握すること(世界設定など)
 
 を理解する手がかりを失うことになります。これで正しい考え方が出来るとはちょっと思えません(笑)。
 「そんなもんプレイヤーの常識で行け、常識で。ちょっと考えてみりゃわかるだろ」とおっしゃるGMの方もいらっしゃると思います(実は、少し前まで私もそういうGMでした)が、やはり、それは間違いではないかと思います。
 
 GMとプレイヤーの「常識」は違います。
 この「常識」のズレは、過去、幾多の悲喜劇をうんざりするほど生みだしてきていると思いますので、ここではあえて例示いたしません。
 
 プレイヤーとキャラクターの「常識」だって違うでしょう。
 この違いを認識していないと、例えば『メタルヘッド』も『クトゥルフの呼び声』も同じ方法論でプレイしようとするプレイヤーを生み出すことにもなりかねません。これが極論だと言うのであれば、もっと微妙な線で、『トラベラー』と『スペオペヒーローズ』と言い換えても良いでしょう。
 
 
 では、理由も明らかにされないルールの改造、改変の場合はどうでしょうか?
 
 セッションにおけるGMとプレイヤーの力関係は、実は、シナリオおよびセッション管理権限を有するGM側が強い立場に立っています。これは、「セッションを維持しようとする環境」においての人間関係の問題と理解して下さい。
 
 では仮に、プレイヤーがGMの判断に異議申し立てをする場合、何を基準にしたら良いでしょうか(プレイヤーがGMに異議申し立てをすることなどありえない、決して許されることではない、そんな奴は困ったちゃんプレイヤーだ、というのも一つの見解ですが。でもGMが困ったちゃんでないことを誰が保証してくれるのでしょうか)。
 個人的感情? 個人的経験? 常識? そう言う時こそルールの出番でしょう。というより、ルールしかあり得ない筈です。
 
 極言すれば、RPGをRPGとして遊び続ける限り、GMとプレイヤーとの間に「確実にある最低の」共通基盤というものは(日本語と)ルールしかない、と考えることができると思います(極論です)。
 
 その前提で考えた場合、GM側が「ルールの適用範囲を決めるのはGMの権利であり義務だ(実は、これは間違ってはいないのですが)」とか「RPGセッションとは俺の美学の表現の場だ」とか言い出したりしたらどうなるでしょう。
 
 セッションにおいてルールの適用権限を持っているのはGMです。そのGMが、もし、恣意的にルールを運用しているのではないか、とプレイヤーが疑いだしたら?
 RPGをRPGたらしめている共通の基盤、即ちGMへの信頼「GMはあくまで公正中立である」が失われます。
 GMがプレイヤー寄りであると思われれば、セッションの緊張感は失われます。
 GMがプレイヤーに対し敵対的であると思われれば、おそらくは喧嘩になるのではないでしょうか。
 いずれにせよ、セッションは面白みを失う筈です。「考える」理由も目的も失われるでしょう。
 
 また、GMによってルールが恣意的に運用されるのであれば(少なくともそのように疑いを持たれた場合)、プレイヤーは何を基準にものを考え、意志決定していけば良いのでしょうか?
 ルール? いつ何時どのように改変されるかも分からないものを基準に「考える」のは虚しい限りです。
 自分の常識? 架空世界なのに。まして、自分の常識とGMの常識とが一致するかどうかも不明なのに。
 GMの美学、常識? どうやら、これが一番有効そうです。しかし、精神感応能力者ではない身にとっては、GMの考えを読むのは大変なことです。
 結局、考えず、GMの言うとおりに流されていくのが一番妥当なようだ、とプレイヤーが「考え」たとして誰がそれを責められるでしょうか。
 これにより、プレイヤーは「考える」為の手段をGMに奪われたことになります。
 
 
 GMには、確かに、使用するルールの適用範囲を決定する権利と義務があります。
 しかし、これは独裁的権限であるべきではありません(言うまでもないことですが)。
 この権限は、セッションに参加する全ての方達の「最大多数の最大幸福」の為に適用されるべきものです。
 GMもルールを守らなくてはなりません(GMがルールを破って良いのはプレイヤーが見逃してくれる時だけです。半分冗談ですよ)。
 
 確かに、GMには使用するルールの適用範囲を決定する権利と義務があります。
 それと同時に、求められれば、セッションに参加している全ての方達に納得がいくよう説明する義務があると思います。
 
 
2001年04月14日:01時19分46秒
質問への回答 / アキト

◆ログさん

セッションは成功の方向性ということで。よかったですね♪

っと、それはさておき。質問への回答をば。
該当個所は、以下の部分をボクなりにまとめたもの、です。

>テーブルトークの心得については聞いてくれば答えますが、そうでなければ何も言いません。元来、遊びと言うのはそういうもので、普通に遊べるだけのルールは自分で勉強するものだと思います。(2001年04月04日:23時43分22秒 ありがとうございます / ログ)


2001年04月13日:18時17分13秒
事前アナウンスとハンドアウトの併用(Re:プレイヤーに考えてもらうためのミッション評価) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕

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◆概要
 システムの概要について、プレイヤーのキャラクターメイク作業以前にGMがアナウンスをする方法、プレイヤーさんに考えたプレイをしてもらううえで有効です。
#関連投稿:「プレイヤーに考えてもらうためのミッション評価」 (マスタリング研究室 LOG 024,カンナ記,2001年04月10日:18時04分23秒)
#丁度ログさんから「アナウンスを読まない、または理解しない」初心者に有効な手段はないか?」問い合わせが出ていますが。アタシの方も順をおって説明しようと思っていたところです。
 
 ビギナープレイヤーさんが多い場合、経験者、GMの側は、事前アナウンスを一度聞いただけではアナウンス内容、理解されないだろう、って前提で準備しなくてはなりません。

 この場合、ビギナーとは、TRPGのプレイが初体験か、プレイ回数自体少ない人を意味しています。初体験の分野について、一を聞いて十を知るなんて人は、平均以上の能力の人なわけですから、経験者はビギナーにそうした能力を期待してはいけません。 もし、幸いに平均以上の能力(又はセンス)のビギナーさんと巡り合ったら経験者、GMは、「素晴らしい☆」と賞賛すればよろしい。
#事前アナウンス推奨の意見と矛盾するように聞こえるかもしれませんが、順を追って説明した方がよいと思っていました。
 
 一度聞いただけではアナウンス内容が理解しきれない(これはビギナーさんだったら当然です)メンバーがいる場合、アナウンス内容を要約したハンドアウト(プリント)類を併用する方法が有効です。事前アナウンスも、まずプリント類を配り、その内容に即したアナウンスをすると効果が増します。
 GMも「ハンドアウトをみながら話を聞いてください」と言ってアナウンスをすればよいです。ハンドアウトへの書込み、マーキング等は歓迎しましょう。
 
◆準備・運用
 ただし、ハンドアウト資料類はボリュームがあればよいわけではありません。熱心なGMさんに資料を大量に用意する人もいるようですが、数が多ければかえって混乱が増すビギナーさんが増えます。
 事前アナウンスの関連では最大でも、「A4、2枚〜最大4枚のシートに、箇条書き的にまとめた」ハンドアウトくらいを目安にするとよいでしょう。ほんとはもう少し絞りたいところです、がこの辺はシステムによっても多少違ってくるでしょう。
 
 イメージ的には「マスタリングスクリーンの記載事項のような感じ」を念頭にハンドアウトの内容を箇条書きに整理してゆきます。
 
 繰り返しますが、事前アナウンスは「ハンドアウトにまとめた箇条書きに沿って進める」がコツになり、できるだけキャラクターメイク以前におこなわれることが望ましいです。
 このようにまとめたハンドアウトは、事前アナウンスで使った後、セッション中もプレイヤーさんの手もとにおいてもらいます。経験者プレイヤーにとっても有益なセッションエイドのツールになります。
 セッション中参照するプレイヤーが一人出れば、マネする人も順時増えます。GMもハンドアウトの参照を示唆し推奨するとよいでしょう。
 
◆具体方法
 事前アナウンスの関連では、「A4、2枚〜最大4枚のシートに、箇条書き的にまとめる」、と述べましたが。アタシの場合、a「ワールド&システム関連をA4、2枚」、b「判定ルール関係をA4、2枚」にまとめています。これと別にc「キャラクターメイクルールのまとめをA4、1枚」で用意しています。
 
 キャラクターメイクは、a〜cすべてを参照して処理してもらいます。がキャラメ終了時点で用済みになったcは、プレイヤーさんにしまってもらっています。
 
 セッション中は、ビギナープレイヤーさんに主にaを参照しながらプレイしてもらう。キャラクターロールの関連で迷う、考えてもらいたいタイミングでbの参照をGMから示唆するようにします。(先に触れた「PCに期待される立場」も当然、箇条書きに整理してbに含めます)
 
 「マスタリングスクリーンのプレイヤー側記載事項」のような感じでハンドアウトを整理するのがコツと、述べていますが。
 アタシ的には透明素材のノート型ホルダーを使いうことを推奨します。(詳細は「事例・関連話題」を参照)
 表紙と裏表紙の位置に、表から読めるようにaシートを挟みます。そうすると、プレイヤーさんはセッション中、ファイルを開かなくとも、表紙・裏表紙を参照しながらプレイできます。
 
 もしくは、普通のクリアホルダーに、Aシート2枚を裏表に入れる。別のクリアホルダーにやはり裏表にBシートを入れる、でもよいのですが。
 
 ノート型ホルダーを使った方が、bシートを同じファイルの内側に挟むことができ、使い勝手が簡便です。
 簡易版マスタリングスクリーンが、各プレイヤーさんの手もとにある感じになります。
 特にbシートは、必要に応じてプレイヤーさんにみてもらえばよいです。中にはbシートを引き出し、随時手元でみる人も出ますが、その辺も好き好きです。
  
捕捉:プレイ環境によっては、そこまで手間をかけて準備してる余裕がない、ってGMさんもいると思います。しかし、ここで紹介した、a〜cのシートは、同じシステムを何度か繰り返してGMするマスターさんなら、用意してもコストパフォーマンス的に悪くないと思います。
 ワープロを活用すれば、何度か運用しながら改善をしてゆけますし。
 
 特にaシートとcシートですが、NETを利用したコンテンツ共有などが進めばマスタリングエイドになるかと思います。
 bシートに関しては著作権法の関係に微妙なものがあるので、「NETを利用した共有」は慎重な配慮が必要になると思います。(書き方に配慮が必要なのはaシート、cシートも同様ですが)
 
 著作権の関係に微妙なものがあるので、bシートとCシートはセッション後回収するようにした方がよいです。aシートを回収する必要があるかどうかは、記述のスタイルと内容によります。
 私見では、aシートでしたら、ルールブックの正式名称、著作権者、販売元価格などの諸元を明記し、「今日のセッションがおもしろかったら是非購入を」に類したアピールを書き添えおけば、回収しなくともよいと思います。
 
◆事例・関連話題
●aシートの事例
 「システムコンセプトについてのレジュメの事例」 (簡易長文投稿,カンナ記,2000年12月05日:10時18分51秒)
 
●bシートの事例
※著作権の関連が微妙なので概要を記すに留めています。
 「セッション前配布資料の事例と考え方」内「プレイングの参照用レジュメ」 (セッション運営研究室,カンナ記,2000年12月05日:10時35分40秒)
 
●各シートを挟むノート型ホルダーについて
 「アウト・イン・ホルダーの活用(セッション前配布資料関連)」 (セッション運営研究室,カンナ記,2000年12月12日:11時11分15秒)
 
●関連話題:シナリオの個別内容に関係した資料類について
 「セッション参照用資料についての事例 (簡易長文投稿,カンナ記,2000年12月20日:10時15分29秒)
 「カラーペーパーの活用(セッション参照用資料の準備)」 (セッション運営研究室,カンナ記,2000年12月20日:10時25分31秒)
 
 シナリオの個別内容に関係した資料類も、「プレイヤーさんはすべてを読みはしない(当然配っただけでは理解されない)」「数を用意すればよいわけではない」ってあたりが、事前アナウンスに対応したaシート、bシート同様の前提になります。
 それを前提にした整理、運用も同様で、例えば、「配っただけでは理解されるはずがない・と・心得る」「内容は箇条書きにする」「重要ポイントのみ太字や下線付けをする」「セッション展開のポイントポイント、またはプレイヤーさんに考えてほしいタイミングで参照を示唆する」などなどがコツになります。

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2001年04月13日:17時57分49秒
プレイヤーが考え易くなるようにGMが考えること(Re:成長のコツ関連) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#この投稿は、マスタリング研究室 LOG 025にあるLISTさんの投稿「成長のコツ関係」 (マスタリング研究室 LOG 025,2001年04月12日:23時37分59秒)、へのレスです。

@LISTさんWrote「プレイの環境を、考えやすいようにする」

 そうですね。LISTさんの意見うなづけます。 今の話題の流れ、この掲示板の話題にに即すと「ビギナープレイヤーが考え易いようにGMがいろいろ考える」ってことかと思います。←コレはアタシ的仮整理で、LISTさんはもっと先まで考えようとしてられるかと思いますが。
 今の話題の流れに限っても。「ビギナープレイヤーが考え易くなるように・GMや経験者の側が何倍か考えた方がよい」って思います。
 
 それもできるだけ、自分がはじめてTRPGをプレイしたときのことを思い起こして、考えた方がよいと思うのですが。これがなかなかむずかしい(困笑)。
 TRPGに手を染める前の“ゲーム”体験、および“ゲーム”に対する理解・イメージも世代とか、他の要因で結構違いますし。
 
 さて、ビギナープレイヤーさんを想定する場合、特に、、、
●キャラクターについて考えやすいようにする
・キャラクターシートの観方、読み方を分かり易くする。
・マイキャラ(PC)と他のキャラ(PC・NPC)の比較を分かり易くする。
・PCに期待される立場について分かり易くする。
 
●ワールドについて考え易くする
・現実世界、またはありがちな架空世界とどこが違うか分かり易くする。
・特に、PCが、するとよいこと、しなくてはいけないこと、みつかるとまづいこと、してはいけないこと、――総じて「期待される役割からどれくらい外れることが可能か、外れるとどれくらい抵抗が生じるか」などを分かり易くする。
 
 、、、ってあたりが、ポイントになるかな、って思ったんですけど。どうでしょう?
 自分を振り返ってみると、ビギナーさんいる場合この辺に重点入れて説明・マスタリングしてるかと思います。(自覚的なものもあればあまり意識しないで拘ってるものもありますが)
 
 他にも優先的に「考え易くする」方がよい細目、挙げられるかもしれません。
 が、うえに挙げたあたりが、プレイヤーさんにいろいろ考えてもらう糸口として、優先されるポイントになると思います。
#特に、「キャラクターについて考えやすいようにする」方法については丁度考えかけていたアイディアがあるので、自分的にも少しつめてみたいと思いました。

 それぞれのポイントについて、どんな工夫をしてゆけばマスタリングし易くなるか、具体的に考えられるとも思います。
 プレイヤーさんが参照し易い資料のまとめ方とか、円滑な説明の手順とか、プレイヤーに対する注意の促し方とかですね。いろいろ考えられると思います。
 
 もちろん資料にしてもプレイヤーさんに数渡せばよいってものではないので。
 LISTさんが言われる「〔セッション中の〕ちょっとしたアドバイス」の効果を挙げる資料整理の考え方とかもあると思っています。
 
 後、当然「ルール系について考え易くする」ってのも大事なはずなんですけど。
 この関係、ビギナープレイヤーさんを想定するなら、LISTさんが言われる「あなたの知っているゲームのやり方〔考え方(でよいですよね?)〕を応用しても大丈夫です」ってのを糸口にするのがよいと思います。賛成です。
#アタシの方の言い方だと「プレイヤーが望むことから考えてもらう」に対応しそうな気がしますが。
#「あなたの知っている“ゲーム”のやり方〔考え方(でよいですよね?)〕を応用しても大丈夫です」の方がプレイヤー主体の表現である点が特色と思います。アタシの方の言い方はGM(または経験者側)主体ですし。
 
 後は、個別のシステムごとに、重要なルールとか特徴的なルールから段階的にわかっていってもらう、方がよいと思います。
 基本判定の考え方は、最初に考えてもらった方がよいはずなので、整理としては、その次のステップかと思いますけど。
 基本判定や戦闘に関る判定は、個人的には、「キャラクターについて考え易いようにする」から入ってもらった方がよいような気がします(←ひとつの考え方として言うだけで、アタシもまだ考え中、断定はしませんが)
 
 それからやはり、個別のシナリオごとに、「今日のシナリオでは、洞統五戒に注目してもらう(央華封神)」「今日のシナリオでは、魔族の影響値攻撃に立ち向かってもらおう(深淵)」などなどをGMが考え、プレイヤーさんには、セッションを重ねることで、個別で具体的なシステムに即して考えてもらうことができたらなおよいかと思います。
#もちろんこれはプレイ環境によって可能なこと不可能なこと大きく違って来ますが。
 
 あるシステムで、あるメンバーなら、どのような順でシステム(&ワールド)に馴染んでもらうか、チュートリアルの順番をGMの方で検討するための考え方、目のつけどころ、などなどが、もし整理できたら有益だと思います。
 あ、「チュートリアルの順番をGMの方で検討するための考え方」別に複数あって構わないと思いますし。システムの傾向ごとに複数あって当然と思います。
2001年04月13日:16時03分17秒
マスタリング研究室 LOG 025 / sf

 マスタリング研究室 LOG 025として2001年04月10日から2001年04月13日までのログを切り出しました。



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