TRPGのための心理学設定の部屋 LOG 003

TRPGのための心理学設定の部屋の1999年11月30日から2000年04月24日までのログです。


2000年04月24日:03時05分42秒
ヴォラランの個我についての解釈(Re:補足と説明) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>ムーさんへ
 なるほど。
 
 >「個体がそれぞれ別個の独立した人格を持っているということが、ヴォラランには認識されていない」
 
 この文だけを読むと、ムーさんが言われるように、二系統の読みが成り立ちますね。
 1.「ヴォラランも独立した人格を持っているのに、それに気づいていない」
 2.「他の生物について、ヴォラランが正しく認識できていない」
 
 意味の確定が不可能になっています。
 前後のパラグラフの文脈を判断してくしかないわけですが。
 
 これは、「ヴォラランも独立した人格を持っているのに、それに気づいていない」の意味であると思えます。もしくは「1」が理由となって、「他の生物について、ヴォラランが正しく認識できていない」ってことがあるかもしれませんけど。その辺は、ルールブックの関連項目の記述をみないとなんとも言えません。
 
 「雌雄同体であり婚姻の習慣や成人の通過儀礼などは見られない」とゆう事は、家族・親族とゆう制度が無いってことにつながるはずです。(リアルに考えれば、ってことで、ゲーム内の仮構現実では違うのかもしれませんけれど)
 
 ただ、「家族・親族とゆう制度が無い」って推測は、「文化は余り重要でない。特筆すべき特徴はない」、「その高い知性によって、他の種族の文化を非常に上手に模倣しているのが見られることがある」、「集落は、その総体意志によって統治されている。社会的な地位というものは存在しない」って記述と符合します。
 えーっと、「<総体意志との霊的会話>も交渉分野に属する会話技能ですので、訓練や研究によって向上させられるもの」ってことは、個体によって、総体意志との意思疎通の程度に差があるってことになります。
 「集落は、その総体意志によって統治されている」ってことは、個我にあたるメカニズムはあるってことだと思います。
#この件はムーさんも言われてますよね。
 ただ、個我にあたるメカニズムはあるけれども、自己主張とかが弱く、没個性的なパーソナリティなのではないでしょうか。←この辺は、心理学の理解がきちんとしてる方に推測していただいた方がよいと思いますが。雌雄同体ってところからも、没個性的なパーソナリティーの集団なのでは、って推測はなり立ちます。
 
 普通だと、そうゆう、弱いパーソナリティーの個体ばかりの集団は、競争で不利になると思われますけど、そこが、総体意志の存在で補われている、ってところではないでしょうか。
 
 「自己志向」であるにもかかわらず、「しばしば他の支配的な種族とともに、受動的に共同体を構成することもある」ってことからも、うえのような推測を持ちました。
 
 で、最初の問い、「総体意志と個体の個我との関係」ですね。
 これは、えーっと、個体が死んでいっても、総体意志の方では、自己同一性が継続すると意識されるのだ、と仮定すると。不死の母神である統治者(≒部族の首長)と、その子孫(≒部族構成員)である個我ってニュアンスがてきとうだろう、とか、アタシならそうした解釈を持ちます。
 
 ただ、ここで言ってる「≒部族構成員」って言うのは、我ながらムチャクチャ無理がある比ゆです(苦笑)。
 実際は、母子関係に近い性質の意志交流ではないかと思われます。
 しかし、総体意志の方が自分を「母」とは認知しないでしょうね。えーっと、アタシのボキャブラリーの中で、一番近い概念は大地母神、とか、そーゆーのです。
2000年04月24日:00時50分59秒
Re:Re:総体意思との霊的会話 / ムー
不親切な質問にResをつけていただいてありがとうございます。>鍼原神無さん
下の抜粋から分かることを明示します。
> 菌界生物ってことは、雄・雌も無いかもしれないんですよね。凄いわ☆ センス・オブ・ワンダー(←死語:笑)ですね。
雌雄同体だそうです。

> もんだいは、同種族で、異なる群間でどんなコミュニケーションがあるか、なんですけど……、うーんわからん(爆)。いろいろありすぎて。結局進化の過程と生態系の中での、生態様式がわかんないと推測できないや(苦笑)。
とりあえず、部族間で、戦闘に関する経験・知識は共有されないようです。

> アタシが思うに、個我にとって、多分一番決定的なのは、<総体意思との霊的会話>ですか、この技能が、「生得的な能力」なのか、それとも、「にんげんにとっての言語能力のように、成長過程で構成されながら発現してく能力」なのか、それとも「個我がある程度形成された後に、習得される、『技能』」なのか、の違いだと思います。それによって大分変わってくるはずと思います。
RQでは基本成功率は生得の能力を表現するのにも使われますので、それだけではなんともいえませんが、ルール上「向上しうるもの」であることはいえると思います。
2000年04月24日:00時37分14秒
補足と説明 / ムー
問題は、

「個体がそれぞれ別個の独立した人格を持っているということが、ヴォラランには認識されていない」
という記述です。
ヴォラランも独立した人格を持っているのに、それに気づいていない、という意味なのか?
それとも、他の生物について、ヴォラランが正しく認識できていないのか。
ただ、「総体意志」と「会話」するには技能が必要である。
その基本成功率は50%である。
ということから、個別のヴォラランは「総体意志」とは別個の主体であるということが推測されます。

訂正
事故死こうなため→自己指向な為
多種俗→多種族
<総体意志との霊的会話>→<総体意志との霊的会話50%>
なお、標準的な母言語の基本成功率は30%で、これは日常的な会話に困らない程度の技能です。

(基本成功率とは、成人した時点で保持している技能成功率です。ルール上ヴォラランの経歴は30歳から開始するので、30歳になった時点の技能は基本成功率+交渉分野技能修正値となります。)
アルドリア語はグローランサのエルフの言語、
暗黒語はトロウルの言語、
ヴォラーラ語はヴォラランの言語です。
総体意志との霊的会話も交渉分野に属する会話技能ですので、訓練や研究によって向上させられるものと考えます。
2000年04月24日:00時17分17秒
補足:総体意思との霊的会話 / ムー
サプリメント『古の種族の書』から抜粋します。

ヴォララン Voralans
神話と歴史:ヴォラランの神話は不明である。ミー・ヴォラーラが彼らを創り、そして世界を彼らの食料として創ったと信じているようである。ときどき食料の不足が起こるが、しかしこれは避けられないものとして受け入れられている。彼らの魂は菌状の突起の中に入り、環境がよくなったときに再びヴォラランとして生まれ変わるのを待っている。

分類:大きさや外観の異なるいろいろな種類のヴォラランが存在する。たとえば、マッシュルームエルフと腐葉土エルフとの間に違いがあるように、これらの違いは関連するそれぞれの茸に由来する。
描写:ブラック・エルフは、非常に小さく、灰色や浅黒い肌と膨れ上がったように見える四肢、やわらかく太った顔を持つずんぐりとした生物である。彼らは一般的に無口である。

文化:ヴォラランの文化は余り重要でない。特筆すべき特徴はないが、雌雄同体であり婚姻の習慣や成人の通過儀礼などは見られない。又、今までに茸を育てること以外の社会的な行動をとったこともない。個体がそれぞれ別個の独立した人格を持っているということが、ヴォラランには認識されていない。
 ときおり、ヴォラランがその高い知性によって、他の種族の文化を非常に上手に模倣しているのが見られることがある。
政治形態:ヴォラランの集落は、その総体意志によって統治されている。社会的な地位というものは存在しない。しばしば他の種族によって支配されていることもある。
他種族との関係:ヴォラランは事故死こうなため、多種俗と特別な関係はない。森の中ではエルフに、洞窟内ではトロウルにしたがうといったように、しばしば他の支配的な種族とともに、受動的に共同体を構成することもある。ドワーフはヴォラランを憎み、世界から排除しようとしている。人間はヴォラランを見ることすら稀である。
戦争:ヴォラランによって積極的に戦争が行われた事実は知られていない。又、経験が浅く孤立しているヴォララン部族は、戦闘ではしばしば笑いものになる。しかし、過去に邪悪な侵略者に対して抵抗し、生き延びた部族は、戦いで高い能力を発揮する。彼らは自分を守るのに十分な知識を持っており、生物学的毒性物質や寄生虫の爆弾を投げつけ、その後急いで逃走するという戦法を取る。
 ヴォラランにとって最も有効な守りとなるのは、彼らなしでは特別かつ希少な菌類、茸が死んでしまい、価値のある医薬品、幻覚剤、魔術的な材料が攻撃者の手に入らなくなるという事実である。

また、技能の基本成功率のリストの中に、

〈ヴォラーラ語会話15%〉、<アルドリア語会話10%>、<暗黒語会話15%>、<総体意志との霊的会話>。

というわけで、総体意思→総体意志に修正します。
2000年04月23日:06時43分52秒
Re:総体意思との霊的会話 / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 こんんちは、ムーさん☆
 はじめまして。
 
 現代思想ミーハーで、心理学は素人のカンナです☆
 
 後、アタシRQのルールブックもってないんですよね。
 それでよければ、考えてみます。
 
 細かい設定は知らないので、まずは大まかなお話を。興味が湧いたら補正してください。
 
 えーっと、集団意識を持ってる群態生体(種族)が集団意識を持っている、とします。
 「総体意志」とゆうのはアタシはRQ設定の詳細を知らないので、集団に、意識のようなプロセスが発生している、と考えることにします。
 
 で、個体はこの集団意識と何らかの経路で、交信できる、と。
 
 で、こうしたタイプの生態に個体に自我はあり得るのか? ですね。
 
 えーっと、まずは、「群態生体(種族)の集団意識の在り方」と、「個体の行動様式が、遺伝形質に規定される程度(本能からの自由度)」と、「個体の成長過程のプロセス」の相互関係で、基本が決まる気がします。
 
 んーっと、SF的に、種族が主で個体が従と考えてみます。
 この場合、群態の方に意識が先行したら、少なくとも個体の意識は、アタシたち実在のにんげんが考えるような、個我の在り方とは大きく違った方がリアルだと思います。
 
 例えば、アタシたちでも、カイシャにいるとき、家族といるとき、恋人と過ごしてる時、遊び仲間と遊んでる時、で、意識の在り方も、その表出も少しづつ違っているのですけど。
 群態生体の個体は、なんてゆーか、同型の意識の少しづつ違ったバージョンみたいに機能する気がします。
 
 雄・雌比率とか、個体の基本的<身体性>に根ざした影響も出る――のかしら??
 菌界生物ってことは、雄・雌も無いかもしれないんですよね。凄いわ☆ センス・オブ・ワンダー(←死語:笑)ですね。
 
 えーっと、蜂とか蟻とかのタイプ、あーゆータイプだと、まだイメージできる気がするんですけど。
 蜂とか蟻とかだと、群態ごとの集団意識に個性が生じるのかな、って気がします。雌的だけど、雌雄同体のような意識内容ですよね、多分。
 もんだいは、同種族で、異なる群間でどんなコミュニケーションがあるか、なんですけど……、うーんわからん(爆)。いろいろありすぎて。結局進化の過程と生態系の中での、生態様式がわかんないと推測できないや(苦笑)。
 
 アタシが思うに、個我にとって、多分一番決定的なのは、<総体意思との霊的会話>ですか、この技能が、「生得的な能力」なのか、それとも、「にんげんにとっての言語能力のように、成長過程で構成されながら発現してく能力」なのか、それとも「個我がある程度形成された後に、習得される、『技能』」なのか、の違いだと思います。それによって大分変わってくるはずと思います。
 
 「個我がある程度形成された後に、習得される、『技能』」であるなら、それでもダイブ、アタシたち実在のにんげんに似た感じの表出もあるかな、っと。でも意識の内容はきっと随分違う気がします。
 
 後は、群態の集団意識と、個我との交信のメカニズムと、性能、それから、タイプ(えーっと、随時双方向かとか、そーゆーこと)が大きな要因ですよね。
 
 メカニズムはよくわからないけど、言語コミュニケーション(記号コミュニケーション)を利用しない、全面的な随時双方向交信が想定されるなら、それは個我なんて呼べるものは発生しようが無い気がします。(←憶測:苦笑)
2000年04月23日:03時08分20秒
総体意思との霊的会話 / ムー
はじめまして。
RQの掲示板から流れてきたムーと申します。
エルフ/言語といったキーワードから疑問が生まれました。

RQの背景世界であるグローランサでは、
ダークエルフは 菌界生物(エルフは植物)で、
その祖である女神ミー・ヴォラーラにちなんでヴォラランと呼ばれています。

このヴォラランですが、〈総体意思との霊的会話>という技能を持っています。

技能名から、ヴォラランは種族共通の意思を持っていることが推測されます。

このような精神構造をもつ場合、自我というものは存在するのでしょうか?

もし、自我が存在するとしたら、自我と総体意思との関係はどのようになるのでしょう?

自他の認識なく、総体意思を自分の意志と認識してしまうのでしょうか?
あるいは、総体意思とは教師と生徒という位置付けをするのか?
はたまた、流行をオサえるためのmagazineとして機能するのでしょうか?

割り込むようですみません。

どうか皆様のご意見を教えてください。
2000年04月09日:03時08分35秒
SOWさんへお返事いろいろ(Re: 諸氏に御礼) / Yosh

>SOWさん
 どうも初めまして。よろしくです。

SOWさんのポストから:
 自分としてはレシーバーが各論的に特定システムを例題にとってゴリゴリ突き詰めていただいてもよかったんですが、やっぱり、そういうのはまずいかな?

 まずくはないと思います。ただ、今のところ出している人が少ないだけで。ただ、概論でも十分興味深い話題にもなると思いますし、これはこれでよいのではないかと私は思ってます。あと、最初の私の返答は、どういうところを求めての質問・問題提起なのかをつかめないままの手探りでのものでしたから、今からでも軌道変更は遅くないですよ。

SOWさんのポストから:
 自分の考えも大筋でかんなさんやYoshさんと同じなんですが、脳の生理的な反応での回答を期待したところがあります。このあたり、混沌さんの考えが近いかな? ただ、混沌さんの概略的な話ではなくて、より突っ込んだ話が出るかなと思ってました
 あるいは、エルフが人間に恋するのにブレークスルーしなければならない心理的障害の具体例なんかが出てもいいなと思ってましたが、チト欲張りでしたね。
 感覚的にエルフと人間が同じものを同じように感じるのではないだろうとは思っていて、特に、生殖に関することは感情も風俗もかなりの差異があるのではないかな、と思ってます。自分は感情というものを混沌さんとほぼ同じ概念で捉えていて、デジタルなモノだと考えています。ただ同時に複雑な認知<構造>を持つ知的種族においての風俗というか、社会制度というのは個体に対して生理的機能より、強い強制力を持つことも認めています。
 こういったことを踏まえて、異種族間の感覚的差異がどの程度期待できるかというのが質問の真意だったと了解ください。

 この辺は、議論が難しいんですよ。(実在する)人間の行動や認知があまりにも複雑すぎて、科学(心理学に限らず)で十分に解明できていないし、実在しない異種族のシミュレートはそれ以上に難しい。となると、仮にエルフと人間とで生理的機能がどう違うのかが仮に完璧にわかったとしても、そこから行動・認知の違いのシミュレートが完璧にできるかと言えば、できないですよね。つまり、科学的な知見では「何かクリアな答えがでるのではないか?」という要請に、現状では残念ながら答えられません。可能な回答というのは、せいぜい何となく説得力があるような気がする答え(うまく都合の悪い部分を隠した答えと言ってもいいかも)とか、不完全だが多くの人が納得する妥協案のような答えではないかと。
 ただ私は、「完璧な」答えを見つけようとしすぎているのかも知れません。これは心理学畑の人間の本能なのでちょっと修正困難ですが、ほかの方なら100点満点の答えではないにしろ、より「実りのある」ないしは「納得のいく」答えを出してくれるかなと思います。実際、鍼原さんのすごく実りのある答えが出てきているわけですし。
 とりあえずはお返事まで。
2000年04月09日:00時06分42秒
動物は恋愛感情を生起させるか? / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 えーっと。
 言語<構造>は、にんげんの空間認知能力や、時間感覚(時間把握能力)、に関係していると言われます。
#これこそ心理学的な知能の実験などで確認される事項だと思います。
 
 で、空間認知や、時間感覚が高度に抽象化、形式化されていないと想像力(想像の領域)が構成されない・はず、と思われます。
 
 ですので、言語<構造>が<記号>システム化していなければ、普通人間について考えられるような「恋愛感情」は生起しないように思います。
 つまり、「今、目の前にいない誰かの面影を抱いて(想像して)ドキドキする」、とかそーゆー感情は生起しないと思います。想像力が構成されていないわけですから。
#サルやイルカに言語能力を認めるとして、それらの言語の<構造>がどの程度<記号>システムとして高度化しているのか、サルやイルカに恋愛感情を認められるのか・られないのか、はアタシにはわかりませんです。
 
 ただ、とりあえず、今は、あくまで「リアル」を考えていることは、改めて強調しておきたいと思います。
 リアルな動物に「恋愛感情」が認められないことと、「Rabits&Rats」のプレイで恋愛感情を演出してくこととは別もんだいと考えています。
2000年04月08日:23時44分23秒
言語を持っているから使ってしまう / 混沌太郎
>鍼原神無さん
>あらゆる「感情」は、個体の(偏差を持った)言語システムを離れては「感情」としては成立しない、と言えることになります。
というのは、その個体が既に「言語システム」を持ってしまっているので、今更頭の中に言語を使用しない別系統の 領域を確保して言語システムから分離した感情を保持することは出来ない、ということでしょうか。
一般的な動物では、言語は持っていないが感情は持っている様に見えますよね?
言語を有する知的生物では、発生した感情はたちまちのうちに言語システムに取りこまれてしまうわけですが、
この時にはもはや大脳による情報処理が始まっています。
私はその生理的に発生した現象(「生の」感情といいますか)を「感情」、自己了解の含まれるような、情報処理済のものを「想念」と呼んでいたのですが、鍼原先生は前者の方を「情動」もしくは「気分」、後者の方を「感情」と呼んでらっしゃる様ですね。
確かに、そちらの方が良いかもしれません。何か特殊な用語を当てはめてみたい衝動もありますが…

さて、
知的生物であれば当然言語システムは持っている。
(恋愛)感情を自分の持っている言語システムと切り離して持つことは不可能である。
従って、恋愛感情発生の蓋然性を評価するためには双方の言語システムの差異は無視できない
という論理ならば異論はありませんが、言語システムを有さない生物は恋をしないのでしょうか?
私が「多くの場合重要な位置を占めているが、必須ではない」と言ったのはその辺の考えによるものなのですが。
2000年04月08日:10時15分17秒
感情と言語の関係について / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#「恋愛感情と言語コミュニケーションの関連について」、あるいは、もっと一般化して「感情と言語」の関連について、言語論・記号論的な観点から書いてみます。
#そんなに間違ったことを書くつもりはありませんけれど。心理学(認知心理学)的には、いろいろもっと厳密に説明されるかと思われる面も含んでいることを、最初にお断りしておきます。(割と精神分析的な観点も混入しています、「精神分析的観点」と言っても、必ずしもフロイトそのままってわけでもありませんけれど)

■「感情」とは<身体>反応・情動の自己了解
◆<身体>反応について
 ここでゆう<身体>とは、たんんなる肉体とは異なります。
 ハード・ウェアとしての「肉体」に、「文化」や「経験」が、いわば刷り込まれた状態を、<身体>と呼ぶことにします。
 比ゆ的表現ですが、ここで言う、「刷り込まれた『文化』や『経験』」は、単なる参照用データを意味しません。
 「刷り込まれたもの」がいわば判断回路(←比ゆ的表現)としての<構造>システム(ソフトウェア)を自己形成する、−−とそー言ったイメージで理解してください。
 
 例えば、「一般に裸族と呼ばれるプリミティブ部族」の事例があります。
 日常的に、局部も含めて、身体のほとんどを露出して生活している部族の事例なのですが。彼らにとっては、腰の周りにつけてるベルト状のものが、“衣服”のように認知されている、って事例です。
 
 このベルト状のものは、肉体を覆い隠す役には、ほとんどまったくたっていないのですが。何かの加減で、人前で、このベルトが外れてしまうと、彼ら・彼女らは、まるで、アタシたちが、衆人の前で裸体をさらした場合、に等しいような、羞恥の反応を観せる、と言います。
 この「羞恥の反応」に、動悸が早まる、血流が勢い良くなる、思考の脈略が乱れる、などの「生理面での反応」も伴うところがポイントです。

 「まず恥ずかしいとゆう状況判断・認識が表層意識にあって、それから、認識がトリガーになって、生理面に反応が出る」わけではない、と考えられるのがポイントです。
 
 「<身体>化された文化コードに応じた、生理的反応や情動がまずあって、表層意識は、そうした自己の生理反応、情動を、例えば『恥ずかしい』とか『羞恥』とかにあたる言語、−−『内語』で自己了解するのだ」と考えられます。
 
 多くの場合、「過去に恥ずかしい思いをしたときの、記憶(自身の<身体>反応を含んだ体験の記憶)」が、想起・参照され、極めて短時間(<身体>反応とほぼ同時)に、「恥ずかしさ」がほぼ自動的に自己了解されるのですが。
 
 きちんと調べたことはないでけど、うえのような意味で<身体>を使う言語習慣は、多分、フランスの現象学者、モーリス・メルロ・ポンティ〔1908〜1961〕あたりからではないか、と思われます。
 あるいは、社会学者・民族学者(人類学者)である、マルセル・モース〔1872〜1950〕が、「プリミテティブ社会における<身体>技法の重視」を提唱しているので、その辺が深源であるかもしれません。
 
 <身体>とゆうのがフランス語でなんであって、いつ頃からニホン語でも「身体論」などとゆうように、特殊な意味を込めて使われるようになったかも、アタシはよくわかりません。
 アタシの記憶では、20世紀の’80年代までには(とゆうことは’70年代末には)、「身体論」って言い方はニホン語の活字の世界で観られたと思います。
 
◆感情の自己了解について
 例えば、恋愛感情に関しても、特定の相手になぜか注意が惹かれる、特定の相手と対面コミュニケーションに入るとアガる、などなど、「自分で自分の情動をどう自己了解してよいかわからない状態」が先行し、「これが恋とゆうものなのね」(笑)とばかりに自分で納得する、みたいな過程があります。ラブコメのストーリーなどによくあるエピソードですが(笑)。
 
 もちろん、その「これが恋とゆうものなのね」が、さらに後に「勘違い」であると「自己了解」されたりもするし。「いいえ、アタシは◎◎センパイのお役に立てればそれだけでいいんですぅ」(笑)とかイロイロなふうに「自己了解」されることだってあります。「ただの気の迷いさ」ってゆうのも「自己了解」の一種ですし。
 
 言語(内語)によって、自己了解されがたい情動は「何かよくわからないもやもやした『気分』」にすぎません。
 第三者が観測していて、当人の言動に「感情」を見出す、とかゆうことは別のもんだいです。
 
 「サイキンなんか苛々してて、怒りっぽくってさー」とか、そーゆーのですね。
 これは、一連の情動の結果部分だけを、「怒り」の感情、として自己了解しているけれど、一連の連鎖した情動の総体を、自己了解できていない(内語でなづけられていない)状態、と言えます。
 
 とゆうわけで、「『感情』とは、一連の<身体>反応・情動が自己了解され、束としてまとまりを形成したもの」とみなせるわけです。
 このように考えると、「自己の<身体>反応のパターンをよりよく自己了解してゆくレファランスの多寡」を、「人生経験の度合い」、少なくとも「自己分析能力」みたいにみなす事も可能と思います。
 
■「恋愛感情」と言語の関連
◆「恋愛感情」は、「恋愛関係の可能性」を志向する(?)
 さて、「内語で名づけられ、自己了解(誤認なども含む)された『情動の束』」は、対象志向性を持った《欲望》として意志形成へと連動してゆきます。
 例えば、「否定的な感情」も、「何かが排除された・または拒否された・あるいは是正された状態」を志向する《欲望》として自己解釈され、意志を形成してゆくこともあります。
 
 このように考えてゆくと、「恋愛感情」は、「恋愛関係とゆうにんげん関係成立の可能性」を志向する《欲望》とみなせます。
#はたのさんからコメントが出ているように、この「恋愛関係成立の可能性」に妄想的なものも含めた方が、よりトータルに「恋愛感情」のメカニズムを説明できる気はアタシもします。
#Yoshさんがお調べくださるとのことですので、楽しみにお待ちしたいと思います。
#ここで書いているのはちょっと「精神分析」的なせつめいですので、認知心理学的にはもっと別な説明がされるのかもしれません。
 
◆「恋愛感情」と言語の関連
 で、>ところで、恋愛感情と「言語」って、そんなに密接な関係がありますか?(混沌太郎さん)、ってお話しですけど。
 
 まず、《欲望》が志向する、「恋愛関係が成立した状態」のイメージ。これには必ず言語コミュニケーションが入ってくると思います。この場合、例えば「手話」のようなものも言語コミュニケーションに入れて考えます。抽象的に言うと「<記号>コミュニケーション」とゆう事になります。
#ここでゆう<記号>が、数学的・形式論理的な「記号」とは別概念であることに注意してください。
#いわゆる、蜂の“言語”はここで考えているような、<記号>コミュニケーションとは性質が違います。
#この件についてはアタシの書いたジャーナル文、「“構造”の諸概念」、特に「■言語記号の概念」のパートをご参照ください。
 
 普通にゆうボディ・ランゲージは、さしあたり、「手話」のような「<記号>コミュニケーション」と少し性質の違うコミュニケーションと考えてよいかと思います。
 ボディ・ランゲージは、(とりあえず)言語コミュニケーションの文脈が参照する状況的な徴候だ、と考えるのがよいと思います。
#いわゆる、ボディ・ランゲージまでを「<記号>コミュニケーション」に含めるなら、より高度な記号論が必要になると思います。
#例えば、文化記号論とか、そーゆーのが必要になってくると思います。
 
 次に、「情動の自己了解」自体、個体を構成している言語<構造>と密接に関連しています。これは言語を使う生物≒知的種族の事実だと思います。
 
 最後に、「恋愛感情」として自己了解される、情動や<身体>反応を起動する<身体>性は、図式的には、「個体の認知<構造>(ハードウェア)のうえに、個体の経験(<構造>システム)が刷り込まれたもの」と理解されます。
 くり返しになりますが、「個体の経験」が単なる参照用データ、ではなく、<身体>性の“回路”を自己形成してゆく、といった比ユ的なイメージに注意してください。
 認知<構造>自体、遺伝形質のうえに文化がフォーマットされる・かのように自己形成されるもの、と理解されますが。
 文化も、言語システムを含んで成り立っている<構造>態、なわけです。いわゆる規範的な「文化」は、「<構造>態としての文化の表層の顕われ」にすぎない、と考えられます。
 
 結局、情動とゆうのは、外界からの刺激に対する個体の<身体>反応、とは言えるのですが、刺激→反応の間のリレーメカニズムの構成自体に、何重にも、文化(含む言語)の混入したフィルターがかかっている。
 認知<構造>自体、文化に規定される。
 最後に、<身体>反応は、言語(内語)によらなければ、「感情」として自己了解されない。
 「感情」として自己了解されない、<身体>反応は、方向性がバラバラなまとまりのない複数の情動(気分)にすぎない、といった一般論が言えます。
 
 従って、「恋愛感情」に限らず、あらゆる「感情」は、個体の(偏差を持った)言語システムを離れては「感情」としては成立しない、と言えることになります。
 
 この考え方はある程度普遍的に通用する説明だと思います。
 「言語習得過程を通して自己形成してゆく知的種族」には、一般にあてはめてよいように思います。
 
 この考え方に当てはまらないもの・あてはめがたいものには、次のようなタイプの異種族があるでしょう。
 例えばSF的なイメージのAI(AIのプリミティブなもの)。
 やはりSF的な異種族で、昆虫の様なコミュニケーションが、群としてひとつの意識を形成しているもの
 生得的にテレパシー能力を持っている異種族。この場合、“テレパシー”の性能にもよるのですが。
 また、生得的に、テレパシーの「素因」を持っているだけで、言語コミュニケーションによる自己形成と並行して、テレパシー技能を修得してゆくような種族(スター・トレックのバルカン人など)は、一応「言語習得過程を通して自己形成してゆく知的種族」として考えてよいと思います。
2000年04月08日:02時49分51秒
諸氏に御礼 / SOW
 ども、SOWです。
 遅いレスで申し訳ない!
 普通の生活をしているとPC(パソコンのことです)の前に座らなくなりますなあ。なければないで困りませんからね。
 この掲示板も活況を呈していて質問した身としてはうれしい限りです。

 >かんなさん
 いや、繰り返し、書き込んでくださってありがとうございます。
 自分の考えも大筋でかんなさんやYoshさんと同じなんですが、脳の生理的な反応での回答を期待したところがあります。このあたり、混沌さんの考えが近いかな? ただ、混沌さんの概略的な話ではなくて、より突っ込んだ話が出るかなと思ってました。
 あるいは、エルフが人間に恋するのにブレークスルーしなければならない心理的障害の具体例なんかが出てもいいなと思ってましたが、チト欲張りでしたね。
 感覚的にエルフと人間が同じものを同じように感じるのではないだろうとは思っていて、特に、生殖に関することは感情も風俗もかなりの差異があるのではないかな、と思ってます。自分は感情というものを混沌さんとほぼ同じ概念で捉えていて、デジタルなモノだと考えています。ただ同時に複雑な認知<構造>を持つ知的種族においての風俗というか、社会制度というのは個体に対して生理的機能より、強い強制力を持つことも認めています。
 こういったことを踏まえて、異種族間の感覚的差異がどの程度期待できるかというのが質問の真意だったと了解ください。
 かんなさんのアプローチは社会科学的で自分は大変面白く読ませていただきました。重ねて御礼申し上げます。

 >でぶ猫さん
 いまさら、一行掲示板に書くわけにもいかんのでここでレスします。
 いやあ、美意識の問題ですわ、単純に<なんでドワーフやオークじゃなくてエルフなんだろう・・・
 ま、エルフが美しいというのは先入観でしかありませんがね。
 実際、題名はビッと人目を引くのを考えてつけてますから、この題名はなかなかよかったと思いますが、いかがでしょうか?

 >Yoshさん
 えと、多分はじめまして
 レス下さってありがとうございます。
 自分としてはレシーバーが各論的に特定システムを例題にとってゴリゴリ突き詰めていただいてもよかったんですが、やっぱり、そういうのはまずいかな? Yoshさんや東雲さんの知見が披露されれば、結構、掲示板の意図に近づくのではないかなと思っていたんですよ。<なんて、他力本願な・・・

 >混沌太郎さん
 ども、多分、お久しぶりです。
 いろんなトコで投稿を拝見していますので、あまり「久しい」感じはしてませんが

>ところで、恋愛感情と「言語」って、そんなに密接な関係がありますか?

 うーん、おそらく、かんなさんはコミュニケーション一般を指して「言語」と使われているかと思います。
 で、知的種族が異種族に恋愛感情を持つ場合、何らかのコミュニケーションが行われなければならないだろうと、かんなさんは考えてらっしゃるのではないですかな?
 そのコミュニケーションが一方的なものであれ(<ううーむ。「ほげほげさんきゃーすてきー」つうのも「恋」と解釈する場合。<後略・・・失礼!>(はたのさんWrote))、双方向性を持つものであれ、そこに認知<構造>や言語<構造>による影響があるはずだということでしょう。・・・いや、違うかもしれませんがね。
 自分は感情の原初的なところはきわめてデジタルな反応であろうと考えていますが、知的種族がある程度の社会を持つと単純にそれだけでは感情をはかれないと考えています。
 「多くの場合重要な位置を占めている」なら「必須である」と考えた方が自然ではないかと思いますが、どうでしょう?

 む、なんかいろいろ書いた割にいまいちよくわかんないな。自分もあまり整理できてませんわ、コリャ。
 もう少し考えてみましょう。
2000年04月08日:00時40分05秒
Re:Re:エルフは人間に恋をするか? / 混沌太郎
確かこの掲示板では初めまして、です。どうぞよろしく。

ファンタジー設定ということで考えれば、まずその種族(エルフ)が何故設定されているのか、があり、そこからその種族が人間に対して恋愛感情を持ち得るべきかどうかが決定され、その事実をうまく説明できる様に精神構造等が推測・設定されるのが本筋でしょうか?
…というのは誰も言ってないので、とりあえず言って見ました。

さて、私はまだそれほど深い考えを持っていないので、各論的なことしか言えないのですが、遺伝的形質について。
カンナさんも胎生・卵生の例を出しておられましたが、要するに異種族間恋愛が成立するための条件は、私の考えでは
「当事者が、少なくとも同種族間で恋愛感情の成立する種族であること」
です。それさえ満たしていれば、あとは感情の誤用で異種族に恋してしまう、という解釈が可能であると思っています。

専門家ではないので間違っているかもしれませんが
(ただし、一応、仮に「化学」でなくても成立する理論だと思います)、
私は要するに恋愛は感情であり、感情は脳内の化学であり、生理的な作用である、と認識しています。
そして外部の刺激に対してハードウェア的に応答を返すわけです。
このハードウェアが実装されていない種族(少なくともエルフは違うかな)が恋することはあり得ない。

因みに、ちょっと混乱を招きやすいのですが、ここでは「外部」に大脳での活動も含めてしまっています。
…いや、正直に言えば、ここでは「思考」・「想念」を、ソフトウェア的なものとして捉えています……雑駁かなあ。
とにかく生理的な反応に関しては、遺伝によって規定されているでしょうから、文化以前の問題で種族間恋愛の要件を満たさない場合があると思うのです。
イメージとしては、脳内に恋愛感情を司るコンディションが作られるべきところで、そもそもそれ用の物質ないし神経回路が用意されてないので、恋愛のしようがない、と。

遺伝的形質により恋愛感情が否定されるのはこういう状況ではないかと思うのですが、どうでしょうか。
まあファンタジーだと、そういう状況でも「何故か」恋愛が成立してしまったりするのですが。

ところで、恋愛感情と「言語」って、そんなに密接な関係がありますか?
私は文化的要因の一要素に過ぎないように思えるのですが。
多くの場合重要な位置を占めているが、必須ではない、といったところではないかと。
2000年04月07日:02時26分51秒
Re:異種族の精神構造 / Yosh


 そうですね。私もおおむね同意見だと思います。というか途中の部分までは、私がごくライトに(いい加減に)したポストに、鍼原さんが具体的な例を出しつつ、しっかりと説得力のある補足を加えていただいたような感じですね。

 しかし私は、私の意見の中に含まれていなかった(よーするに私が何も考えてなかった)部分に、鍼原さんのポストの価値が(特に)あると思うです。その部分というのは、

 それから、TRPGって遊びの性格から考えて、「異種族も、プレイヤーやGMが通念でイメージできる人間と、どこが顕著で特異に違うかの方が重点になる」、と思ってもよいのではないでしょうか?

 TRPGのルールブックの記述の仕方を考えると、「どこが一緒なのか」は書かれず、「どこが違うのか」は記述されるのだとわれます。

 ですので、たいていの異種族は人間のイメージをベースにして、「どこが違うか」を解釈して、「精神構造」を類推していける−−その程度の差異の範疇なんだと思います。(例外もあるでしょうけど)
のところです。読んでいて「なるほどー」とうなってしまいました。


 あ、そうそう、別のポストで話題が出てきた「欲望の構造」の話ですけど、せっかく私の名前を挙げていただいたので、ちょっくら調査してみますね(ただ、成果の方はあんまり期待しないでくださいね)。
2000年04月06日:08時33分18秒
異種族の精神構造(Re:エルフは人間に恋をするか?) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
>SOWさんへ
 SOWさんの投稿に、割と本筋でないとこばかりレスしてましたけど。(ごめんなさい)
 どうにか、少し考えを整理できましたので、今度は本筋でレスさせていただきます。
 
 えーっと、アタシがいろいろ書いちゃった、「恋愛感情」の件ですけど、アレは、本筋の“ケース・スタディ”みたいに捉えてもらえると助かりますです。
  
@SOWさんWrote (「エルフは人間に恋をするか?」,当掲示板,2000年04月02日:02時28分12秒)
 >ファンタジーRPGでは様々な知的種族がいます。彼らは果たしてその世界に居る「人間」と同じような精神構造や感情を持っていると言えるのでしょうか?
 
@YoshさんWrote (「Re: エルフは人間に恋をするか? 」,当掲示板,2000年04月04日:00時07分47秒)
 >リアルに考えるならもちろん違う可能性大でしょう。ただ、エルフならエルフが人間とどこが違うのか、あるいはどこが一緒なのかにもよるはずです。
 
 結局あれこれ考えてみて、アタシの意見も、大筋ではYoshさんのご意見と同じ、と(自分では)思うんですけど。
 
 まず、「精神構造」って何の事? って考えてみて、「ある出来事に対する評価とか、反応に、種族ごとに顕著な異なりや特徴的な傾向が出ること」って考えてみるとよいと思います。異種族ごとの「感情」もそんな感じですよね。
 
 だと、すれば、種族ごとに「精神構造」や「感情(の在り方)」は違う方が自然だし、TRPGとしても面白いと思います。
 
 ただ、Yoshさんが言ってられる通り、「エルフならエルフが人間とどこが違うのか、あるいはどこが一緒なのかにもよる」のだと思います。
 
 それから、TRPGって遊びの性格から考えて、「異種族も、プレイヤーやGMが通念でイメージできる人間と、どこが顕著で特異に違うかの方が重点になる」、と思ってもよいのではないでしょうか?
 
 TRPGのルールブックの記述の仕方を考えると、「どこが一緒なのか」は書かれず、「どこが違うのか」は記述されるのだとわれます。
 
 ですので、たいていの異種族は人間のイメージをベースにして、「どこが違うか」を解釈して、「精神構造」を類推していける−−その程度の差異の範疇なんだと思います。(例外もあるでしょうけど)
 
@SOWさんWrote
 >精神構造が生理的機能の差異によらない、社会的なものであるなら、まったく杞憂に終わるのですが
 
 こっちは少しリクツっぽい話になりますけど。
 
 「生理機能」って遺伝形質に直結するものをイメージされてると思うんですけど、これは認知<構造>の基底を規定すると思われます。でも、認知<構造>の詳細は文化によって決まってる。
#比喩的にゆうと、FDの容量は媒体に規定されるけど、フォーマットはFDに後からされるもの、みたいなイメージでよいかと思います。
 
 アタシが思うに、「精神構造」は、遺伝形質とか自体と同じくらい、「自分達の種族が他の種族とどこがどう異なってる、と、『特定個体が』文化・教養的に信じちゃってるか」で変わってくるでしょう。
 
 えーっと、ヨタ話っぽくなりますけど、クトゥルフの邪神みたいのがいるとして、生理機構・遺伝形質はもちろん、認知<構造>も違うから、言語コミュニケーションもできない(=お互いの持つ言語<構造>が違いすぎて、コミュニケーションが成立困難)みたいな事は言えると思います。
#SF作家の山田正紀が、小説『神狩り』で使ったコンセプトですけど。
 
 「生理的機能(遺伝形質)」が異なっていても、言語コミュニケーションが成立可能ならば、認知<構造>にも相互了解可能な「部分」もある、って思ってよいのではないでしょうか。
 細かく言うと、それぞれの種族の、言語<構造>や、認知<構造>に、翻訳や類推が可能になるような、<構造>的に同型の面がある、ってことですけど。
2000年04月06日:00時40分52秒
ドゥエルフ(Re:ドワルフ) / KN
#一撃離脱モード:論議内容は、静観するのみです。
 ウォーロックのT&Tサポート記事に、やはりエルフとドワーフの混血であるドゥエルフが存在するとありました。ワールド設定で、触れられただけでしたが。
2000年04月05日:22時08分03秒
ドワルフの出典 / うひるき
ドワルフですか、ロールマスターにも出てませんでしたっけ?
2000年04月05日:20時50分27秒
ドワルフ / 石頭
そういえば昔、コンプティークの「ロードス島戦記」読者投稿記事に、エルフとドワーフの合いの子「ドワルフ」という冗談記事が。確か特徴は

 1)突き出た腹 
 2)短い足
 3)長い耳と美しい顔
 4)長くて細い腕
 5)魔法能力に長け、戦闘にも強い

という設定で、確かディードリッドとギムの不義の子という設定でした(笑)。
2000年04月05日:15時53分45秒
[異種族への恋愛感情]一行掲示板抜出転載(長いです) / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#この投稿は、最近まほろばの一行掲示板でなされた、「異種族への恋愛感情について」関連のやりとりを抜書き引用したものです☆ (関連が薄いと抜出引用者が判断した発言は引用されていません)
#抜出しもとは、一行掲示板、2000/04/05:07:50:27〜2000/04/05:14:04:40 の発言です。
#話題の流れがわかり易くなるよう、前後関係を移動する、表示上の整形をする、などの編集はしましたが、抜出した投稿文自体には手は加えていません(一個所例外あり)。
#投稿者各氏のお名前は、LOGの表示のままで、敬称は入れていません。
 
でぶ猫@なんとなく:なんでドワーフやオークじゃなくてエルフなんだろう・・・
あと、ドワーフとエルフってのも考えないのだろう。
ほら、ドエルフってうまれるかどうか気になるじゃん(笑)
 
MAT.N:シャドウランだとオーク/エルフだとオーク化してエルフ/ドワーフだとエルフ:ドワーフが生まれたんだったっけ。
ラスト・ハルマゲドンだと、スライム/オークでスラレイグが、ミノタウロス/オークでグルオークが生まれたんだっけ
 
はたの:エルフとは何ぞや。も定義する必要があると思うけど。「恋」を定義する必要はないんだろうかぁ〜。とおもったりする。
#しかし、うかつに書くと己の恋愛感について吐露することになりそうだし:-P
 
カンナ(鍼原神無):「恋愛感情」の概念規定ですか? そーですねー、とりあえずは、「『恋愛関係』とゆう親密でプライヴェートなにんげん関係を構築し発展させ、実現させてゆきたい、とゆう《欲望》の自己了解」ってあたりで間に合うのではないでしょうか。
 
SOWさんの投稿では、「エルフ」と「ヒト」も一例にすぎないと思いますよー。だから、遺伝形質・認知<構造>・言語<構造>複合の差異のもんだいに解消しちゃって、関係性で整理してけば(してくことができれば)、「A種族の個体aがB種族の個体bに恋愛感情を生起させる可能性」ってもんだいとして処理できると思います。
異種族間のコミュニケーション<構造>の「差異の関係」様態をポイントにしてけば、どの種族とどの種族の関係であるかは、パラメータ処理してけばよいですよね。
 
例えば「卵生種族(リザード・マンとか)のオスaが胎生種族(ヒトとか)のメスbに恋愛感情を生起させる場合」と、「卵生種族のメスcが胎生種族のオスdに恋愛感情を生起する場合」を比較して考えると、、、
後者の方が「恋愛感情生起の可能性はより困難」と言えると思います。
なぜなら、「卵生種族メスの身体性(遺伝形質)自己了解においては、親密でプライヴェートなにんげん関係の内に挿入交接の可能性は無い」、と判断されるからです。
 
でも、卵生種族のメスcがマゾヒスム傾向を持っていれば、「恋愛感情」も生起される・かもしれない、だから「可能性が困難」なだけで、類的特性から不可能とは断定できないわけです。
 
LIST:よーわからんが、変人と恋人は似てるってことか? < ボケ
変態(マゾ) 持ち出したらきりがないっつーか、どーしょーもないよーな気がするのはワシだけかのぅ…
つーか、カンナさん、言葉難しすぎ。直接的な表現を避けてるんだろうけれどもね… 
 
カンナ(鍼原神無):うん・それはあります(苦笑)<直接的な表現避けてる
うにゃ、異種族に恋愛間感情を抱くようなキャラは多かれ少なかれ変人とは言えるでしょう<極論
だから、逆に「可能性の程度」をパラメータ処理で整理しないとまとまらない種類の話題なんだと思いますよ。
換言すれば、「卵生種族のメス個体が胎生種族のオス個体に恋愛感情を生起させることは極めて異例と思われる」って可能性を論じてるだけですので。
 
LIST:生まれが(生物的に)違うと、友人は出来ても恋人にはならんだろうってことでしょ?
 
カンナ(鍼原神無):ならないこともないと思うんです、「どれくらい生物的に違うか」が第一パラメータになって、、、
「自分達は『どれくらい種族的に違う』と個体自身が社会・文化的に信じているか」が第二パラメータになって〔←一部抜書引用者の特権で補足訂正してあります:苦笑〕、、、
最終的にはどれくらいコミュニケーションが通じるかが最終関門になるでしょう、って感じです。
 
んで、もちろんその辺の“パラメータ”は、みんなワールド設定によって変わってきちゃう。
雄・雌二対の胎生種族同士、卵生種族同士だったら、恋愛感情生じておかしくないワールドだってありますよね(?)
リザード・マンとギル・マンの恋愛とか(爆)<卵生種族同士(苦笑)
 
LIST:職業/経歴をランダム決定にすると… スライムの娼婦とかできちゃうワケです < APAだと
 
カンナ(鍼原神無):APAってなんの略ですかー?
 
PALM-12:アドバンスド・ファンタズム・アドベンチャーの略ですにゃ > APA
 
カンナ(鍼原神無):にゃるほど。<アドバンスド・ファンタズム・アドベンチャー
特定システム・ワールドでの検討だったら抽象論は割と必要性低いと思うんですね。具体的なルール記述を解釈してけばいいと思うんです。
でも、今回のSOWさんの投稿とか、「架空ワールド全般で」みたいな話題だと、抽象論で「検討の方針」を組み立てないと、結局、話がバラけて、「いろんなケースがあるよね」になってっちゃう気がするんです(私見)。

 けど、スライムの娼婦ですか(笑)。彼女は言葉はしゃべれるのでしょうか??
 
MAT.N:殺し文句は「溶けて流れりゃ皆同じ」だっか>スライムの娼婦
しかし、PCとしてどう動かすのか非常にチャレンジングやな>スライムの娼婦
生物学的に大差のある知的生物の実例が無いからホンマのところはよーわからんとは思いますが。
2次元な存在に対しても恋愛感情を抱くこともあるんで、人間というのはたいてい大丈夫なんでわと思う昨今。
リアル・ルーニー・プレイヤー:グリーンスライム相手に骨肉の争いをする。
 
カンナ(鍼原神無):スライム芸者ですね(爆)<♪溶けて流れりゃ皆同じ
うん、そーそー<2次元な存在に対しても恋愛感情を抱くこともあるんで<「感情・まで」ならたいてい大丈夫と思うんですよね、アタシも
 
宇津見:む、2次元な存在に対しての恋愛感情が更に高じて、コミケの18禁マルチ本を扱っているところに、火炎瓶を投げつけようとするんですな。
 
Stella:ギリシャ神話なんだが、牛に恋愛感情を抱いて、あまつさえ子まで作ってしまう話があったなあ。もっとも、神の呪いのせいなんだが
 
はたの:ううーむ。「ほげほげさんきゃーすてきー」つうのも「恋」と解釈する場合。コミュニケーションが成立する必要はないと思うのだな。成立するような「気」がするだけでオーケー。
ハイブ人に恋するより、(ゲーム中のキャラクタであるところの)マルチに恋するほうが容易。
 
OTE:恋愛か。議論もいいが実践がしたいにょ。
 
石頭:ゴリラ密猟に反対して、ゴリラを守り、最終的に密猟者に殺されてしまった女性動物学者がいた。あれゴリラ達に対して一種の恋愛感情を抱いていたのだろうか。・・・いくらなんでもそんなことないか(^^;。
 
カンナ(鍼原神無):なるほど<「ほげほげさんきゃーすてきー」つうのも「恋」と解釈する場合。コミュニケーションが成立する必要はないと思う
その情動の類型は現実社会での徴候を解釈すると、恋愛感情の一種であるかもしれませんね。仮にミーハー感情とでも呼んでもよいかもしれない。
 
しかし、《欲望》の<構造>を推測するに、ミーハー感情も個人の想像において身体および言語コミュニケーションの可能性が妄想的に志向されている、と解釈されるのではないだろーか??、この辺はもーYoshさんとか東雲さんとか、心理学専門の人に聞いたほーがよさそーな気がしますケド。
とりあえず、アタシの知識で知ってることを言えば、「《欲望》とは常に何かを志向するところのもの(心的エネルギー)である『対象志向性』として定義される」仮にこの「定義」を受け入れるならば、ミーハー感情の志向している対象は何か? とゆー問いがたてられることになります。
 
はたの:だから「成立するような『気』がするだけでオーケー」<コミュニケーションの可能性が妄想的に志向されている
 
カンナ(鍼原神無):はたのさんも「成立する気がするだけでOK」って意見なわけですけど、やっぱポイントは、そこんところら辺ですよね>やっぱし、コミュニケーション成立の「可能性の幅」、がキーになるのでは(?)
 
TTB:まあ、日本の民話とかでも人馬などの混交は、まま見られますね。(^^;)
 
カンナ(鍼原神無):えーっと、昔話や神話的な物語世界では、人間と動物とかでもコミュニケーションが成立することも“ルール”に含まれてると考えちゃえばよいと思うんですよね。
 
TTB@もののけ:生き物がみな「もの」として、ある種人と対等に表されていることありますね。(;^^)
2000年04月04日:18時56分51秒
Re:Re:エルフは人間に恋をするか? / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
@ThalionさんWrote
 >エルフと人間がどの程度近いのかという問題はやはり残りますね。精神構造面と、肉体的な(生殖可能かどうか、という点も含めて)面で。
 
 えーっと、いわれるような問題は残るとはアタシも思いますよ。
 ですので、アタシも、まず言語コミュニケーション成立の幅[←第一段階]、ついでその他の設定(社会・文化的設定、歴史設定)[←第二段階]と分けて考える事を提言しているわけですが。
 アタシが思うに、この順序を逆に考えようとすると、どんどん話がややこしくなるばかり、ではないかと思います。(私見)
 
 この場合、「社会・文化設定」には、当該種族が自分達自信の身体性(含む生理機能)をどのように了解しているか、とか「種族的純潔」みたいな、イデオロギーにどの程度固執しているか、などなども含まれます。
 Thailonさんが、上げられた「シャドウラン」でのメタヒューマン間の差別イデオロギーなども、第二段階の解釈に含まれると思いますが。
 
 アタシが思うに、個的な恋愛感情の処理、ってゆーのは、帰属集団の価値観もリスク計算に入れて、個体がするものだと思います。自然言語で思考の過半を自己了解している知的種族ならば、ですが。
#非言語的(非記号的)なコミュニケーションとかで集団意識、とかを形成してる異種族でしたら、もちろんもんだいが異なって来ます。

 類的特性に根拠づけて、成立可能・不可能とか、弁別しがたい性格のもんだいだと思われます。
 つまり、人間ってゆーのは、例えば、子孫を残す「ため」だけに恋愛をしたりするような存在ではないですよね。「結婚」となると考え込んだりするものではあると思いますが(笑)。
 
 くり返しになりますが、遺伝子形質が、認知<構造>に大幅にな差異を生じるくらいの異種族でしたら、どこがどう違うかは、ルールブックに書かれると思いますし、書かれるべき、と思います。(私見)
 認知<構造>が大幅に違うくらい遺伝形質が違う種族間では恋愛感情が生起する方が、突飛、なことになるのだと思います。
 例えば、ナウシカ・ワールドで、オームに対して恋愛感情を生起させるヒトがいたとしたら、やっぱ、そのヒトは異常(笑)だって判断は成り立つでしょう。
#ここでは「テレパシーは果たして言語コミュニケーション(記号コミュニケーション)とみなせるか? とかってテツガク的もんだい(笑)を考えることを放棄しちゃってますけど。(爆)
 
 プレイヤーもGMも、まず、言語コミュニケーションsが成立可能ならば、恋愛感情生起の可能性を考えてもよい[←第一段階]。
 ただし、どのくらいの可能性が見込めるかの解釈は、社会・文化的設定、歴史設定によって変わってくる[←第二段階]。
 
 例えばスター・トレックに出てくる、有名な発情期(笑)を持つ知的種族バルカン人、彼らは同族に対してすら、平常事は恋愛感情を抱くとは思えない。
 
 アタシはスタトレTRPGのルールブックはもっていませんけれど。多分ワールド設定に書かれているだろう、種族の特徴とかから上記のような解釈を持てるのではないか(その程度の記述はされているのではないか)と想像します。
 
 ただ、バルカン人も恋愛に少し似た、親愛の情などは抱くようなので、他趣族の方がそのメッセージを誤読して、バルカン・キャラに対し恋愛感情を募らせて……みたいな事はあるかもしれません。
#スタートレックシリーズでのバルカン人のキャラクター描写ですけど。第二シリーズ以降、随分人間味が増していると言われています。
#メジャーな意見では、1stシリーズに登場したスポックは、バルカン-地球人の混血であるために、「バルカン人らしさ」に偏執する審理傾向を持っていたキャラなんだろう、とみなされているようです。
2000年04月04日:17時10分53秒
Re:エルフは人間に恋をするか? / Thalion
エルフと人間がどの程度近いのかという問題はやはり残りますね。精神構造面と、肉体的な(生殖可能かどうか、という点も含めて)面で。

例えば、シャドウランでは、人間とエルフは交配可能で、生まれる子供は人間かエルフの何れかになります。この場合、現在の我々でいう所の「人種」程度の違いしかないでしょう。両者は一緒に暮らしていますし。(勿論、現代でいう人種差別的な問題はありますが)

まぁ、シャドウランにおいては、メタヒューマン(エルフ・ドワーフ・トロール・オーク)は人間から派生した亜種ですんで、あまり意味がないかも知れません。シャドウランにおいては、上記の事柄は、ルールブックに記載されています。

ちなみにこれは、世界を共有しているアースドーンでも一緒です(...こちらはルールブックに載ってないですけど)。


2000年04月04日:12時18分08秒
補足:Re:エルフは人間に恋をするか? / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
#アタシのひとつまえの投稿内容を補足しておきます。
>特に、肉体機構が異なる場合は、異なる度合いに応じてマレな出来事になってゆくと思います。どれくらいマレかとゆうと、獣姦行為と同じくらいにはマレと考えてよいのではないでしょうか。
 
 これは、「特に、肉体機構が異なる場合、でかつ、言語コミュニケーションも成立困難であるならば、異なる度合いに応じてマレな出来事になってゆくと思います。
 、、、の意味です。
 太線処理部分が、補足個所です。
 
 あと、ついでにもひとつ補足しておきます。
 と、先の投稿でアタシが書いたことは、異種族を対象に恋愛感情が生起する場合のメカニズムの理論付け(考え方)です。
 プレイヤーやGMは実際のセッションにおいては、普通は、キャラクターの認知<構造>とかまでを意識する必要はないと思います。
 キャラクター間の言語コミュニケーションが成立する、とワールド設定に規定されているならば、個体の認知<構造>とかまでは意識せずに、社会・文化設定や、歴史設定の記述を解釈しながら、可能なら、恋愛感情の生起も選択肢のひとつにいれて、プレイしてけばよいのだと思います。
 
 逆に、遺伝形質・生理機構と認知<構造>の様態まで意識する必要があったなら、それはルールブックに記述されているはず、と思いますし、記述される「べき」でしょう。
 
 例えば、パペッテイア人のように、三つのSexを持つ種族が、どーゆーメカニズムでどーゆー形態の恋愛感情を生起させるか?(笑) これは、雄・雌二つのSex分節に認知構造が規定されてるアタシたちにとってはなかなかシュールなもんだと思います(笑)。

 こーゆーキャラの認知<構造>がルールに記述されていない場合(かつヒト型異種族と言語コミュニケーションが可能な場合)は、楽しみながらいろいろ考えるか。いっそ、「異種族間では普通の恋愛感情は生起されない。(変わったペットに対する愛玩みたいな情は生まれる・かもしれない)」とか割り切るとかが現実的な方法ではないでしょうか。(私見)
2000年04月04日:01時38分35秒
Re:エルフは人間に恋をするか? / 鍼原神無〔はりはら・かんな〕
 結論を極端にたんじゅん化して言っちゃうと(ってゆうことは少々極論めいちゃいますけど)、エルフの使う言語<構造>と、ヒトの使う言語<構造>との間に相互了解のコミュニケーションが可能ならば、その可能性の幅に応じて、恋愛感情が生起される可能性も増す、と言えると思います。
 このテーゼは例外を許容します。(後述)
 
 同じ結論を、とても大さっぱに言ってみるなら、「言語コミュニケーションが通じるなら、通じるだけ、恋愛感情も生起する可能性は増す」、でしょう。
 
 理由付けを以下に書いてみます。
 言語<構造>を、表層のコミュニケーション機能の<構造>と、深層の認知<構造>に分節して考えてみます。
 
 SOWさんの主要関心である、と思われる、生理的な調節機構は、深層の認知<構造>の様態を基本的には規定します。
 しかし、エルフが知的種族である、ってことから、深層の認知<構造>が遺伝形質のプログラムから自由である領域の大きいと判断してよいと思われます。
 ここで言っている「自由」とは、生後、社会・文化的体験を通じて、認知<構造>が自己形成される領域が大きいとゆう事です。
#例えば、ある種の昆虫は、食べれるもの/食べれないもの、の弁別・認知の<構造>が環境との化学的情報交換で規定されています。その為、それらは生まれた後、直ちに自分の肉体に必要な食物を摂取することが可能です。(親は、子どもの食物摂取が容易な環境に産卵するよう認知<構造>がタイトにプログラミングされています)
#それらの幼虫は、あらかじめ、「食べれる」 と認知されたものしか摂取しない。(その為に農薬なども効果を上げることができるわけですが)。
#人間の幼児は違いますよね、とりあえず、何でも口に入れてみて、苦かったりすると掃き出したりして、体験を通じて認知<構造>を自己形成してゆくわけです。

 従って、エルフと人間が異種族であっても、言語システムを基盤とした、社会・文化的生活形態を持つ知的種族である限り、認知<構造>の自己形成に応じては(具体的には成長期の文化環境に応じては)、コミュニケーション機能の<構造>形態が異なった言語を習得することも可能と思われます。
#肉体機構に規制された認知<構造>の差異に応じては、習得可能な言語の種類が限定されたり、習得されても、表層の言語<構造>に偏移が、生じたりすることもあるでしょうが。
#例えば、遺伝形質的に赤外線とかが可視領域に含まれた種族が、ヒトの社会で育つとしたら、習得される言語<構造>には、スタンダードなそれとは異なる偏移が生じるでしょう。
 
 とゆうわけで、最初に述べたテーゼ、「エルフの使う言語<構造>と、ヒトの使う言語<構造>との間に相互了解のコミュニケーションが可能ならば、その可能性の幅に応じて、恋愛感情が生起される蓋然性は増す」が言えます。
 例えば、生理的に交接が不能な異種族間でも、例えばSF小説のストーリーのように、ヒトのパイロットが、宇宙船に搭載されたAIに対して恋愛感情(疑似恋愛感情?)を生起させたりすることも考え得るでしょう。
 
 心理学っぽい話をしてみるならば(“っぽい”だけと思いますが)、この話題で、精神構造、と言われる機能は、個体の深層の認知<構造>と、表層の機能<構造>とのズレを媒介して、生活体験=世界像を当該個体が、どのように解釈・理解・了解するかの、複合した<構造>の現われ、と言ってよいかと思います。ここで言っている「複合した<構造>」は、肉体機構・認知<構造;・言語<構造>の複合態を意味します(とても大ザッパですけど)。
  
 異言語間のコミュニケーション成立可能性の幅、に応じて、恋愛感情生起の可能性が変動する点に注意してください。
 言語表層の社会機能<構造>に例えば異族通婚のタブーがあれば、それは心理的なブレーキとして、恋愛感情の生起を妨げることもあると思われます。
 SOWさんが気にされている、「長命なエルフは社会的な調整機能であれ、生理的な調整機能であれ生殖に結びつく感情が人間と同じではないのではない」も恋愛感情生起のブレーキとして働くことはあると思います。
 
 こうした、恋愛感情の性質は、例えば、人間が短命なペットに抱くような情感が一部混入するようなものであったり、いろいろな可能性があり得ると思います。
#ここでは、恋愛感情、および恋愛類似感情の生起と、恋愛関係の成立・進展はまた別もんだいと考えています。
#所属社会で、悪趣味、とか、ヘンタイとかの評価を受ける・かも・しれません。その辺はTRPGシステムのワールド設定の、歴史設定や、社会・文化設定がパラメータとなるはずでしょう。
 
 また、言語によるコミュケーションの成立が困難でも恋愛が成立する可能性はゼロとは断定できません。 これは、知的種族とは、ここで言っているような、認知<構造>自己形成の自由度を持つ存在――その意味で、社会・文化的存在である、とゆう前提のうえでのことですが。
 非言語的なコミュニケーションを媒介にして、言葉が通じない異種族間で通婚が成立することは事実としてもあるわけですから。言語コミュニケーションが成立しなければ、恋愛感情がゼッタイに生起しないと断定することもできないと思います。ただ、ダイブ、レアーなこと、と言ってよいように思います。

 特に、肉体機構が異なる場合は、異なる度合いに応じてマレな出来事になってゆくと思います。どれくらいマレかとゆうと、獣姦行為と同じくらいにはマレと考えてよいのではないでしょうか。
#神話的な物語世界を扱うTRPGワールドでしたら、こーゆーこともマレではないと思います。ここでは、「リアル」を考える、とゆーお話でしたので。

 参考:よければ参照してみてください。アタシの書いたジャーナル文です。
 「“構造”の諸概念」
2000年04月04日:00時07分47秒
Re: エルフは人間に恋をするか? / Yosh

SOWさんのポストから:


 で、そうだとすると人間をはるかに上回る長命なエルフは社会的な調整機能であれ、生理的な調整機能であれ生殖に結びつく感情が人間と同じではないのではないか、と考えたわけです。

 さらに、他の知的種族についてもその生理的機能の違いから、やはり、同じではないのではないか、あるいは他の感情、いや精神構造さえ甚だしく違っているのではないかと考えています。


 うーん、そうですね。リアルに考えるならもちろん違う可能性大でしょう。ただ、エルフならエルフが人間とどこが違うのか、あるいはどこが一緒なのかにもよるはずです。

 そしてもちろん、どこまで突き詰めるのかにもよります。ですから、一般論として「エルフは人間と全く違う異種族なのだから、人間に恋をするようなことは決してあり得ない」などと結論づけるのはさすがに変だと思います。第一、いくら突き詰めても、究極のリアルなんて絶対に無理なんですから。

 結局のところ、どの辺をどの辺まで突き詰めるのが楽しいのか、ということを抜きにしては考えられませんよね。


2000年04月02日:02時28分12秒
エルフは人間に恋をするか? / SOW
 こんばんわ、はじめまして、SOWです。
 恐らく、この掲示板の趣旨に最も近づいた内容の投稿になるかと思います。

 えと、諸賢にご意見を伺いたいのですが、ファンタジーRPGでは様々な知的種族がいます。彼らは果たしてその世界に居る「人間」と同じような精神構造や感情を持っていると言えるのでしょうか?
 これはTRPGのための社会学設定の部屋での[異種族混在【ファンタジー】]や[出生数と寿命]といった論議の中で自分が感じた疑問ですが、どうでしょう?

 [出生数と寿命]の論議を読んでいて、自分は
環境の変化に基づいた生理的調整機能は感情の変化として現れる

 のではないか、と思ったのです。
 で、そうだとすると人間をはるかに上回る長命なエルフは社会的な調整機能であれ、生理的な調整機能であれ生殖に結びつく感情が人間と同じではないのではないか、と考えたわけです。
 さらに、他の知的種族についてもその生理的機能の違いから、やはり、同じではないのではないか、あるいは他の感情、いや精神構造さえ甚だしく違っているのではないかと考えています。
 TRPGの便宜上、それらを正確に再現するのが良いとは言えませんし、あるいは精神構造が生理的機能の差異によらない、社会的なものであるなら、まったく杞憂に終わるのですが、いかがでしょう?
99年11月30日:20時22分04秒
TRPGのための心理学設定の部屋 LOG 002 / sf
 TRPGのための心理設定の部屋 LOG 002として1999年02月06日から1999年11月30日までのログを切り出しました。

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