[KATARIBE 31591] [HA06L] チャットログ『御羽家の波乱』

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Date: Sun, 16 Mar 2008 21:06:53 +0900 (JST)
From: Subject: [KATARIBE 31591] [HA06L] チャットログ『御羽家の波乱』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20080316120653.F1DA349DB02@www.mahoroba.ne.jp>
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2008年03月16日:21時06分53秒
Sub:[HA06L]チャットログ『御羽家の波乱』:
From:久志


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チャットログ『御羽家の波乱』
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登場人物
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 御羽貞我(おわ・ていが)
    :苦労人でちょっと朴念仁なところのある高校生。
 御羽仁藻(おわ・にも)
    :オワタの妹。ツンデレブラコンさん。
 御羽都藻(おわ・とも)
    :兄妹の母、ちょっと天然はいってるっぽい。

本文
----

[Hisasi] #御羽家にて。 

 オワタ    :「ただいまあ」 
 ニモ     :「おかえりっ、オワタ」 
 オワタ    :「おう」 

[Hisasi] #心持ち顔が赤いけど 

 ニモ     :「……なーにぼーっとした顔してるのよ」 

[Hisasi] #ぢとめ 

 オワタ    :「え?んだよ……それより、ほらっ」 

[Hisasi] #ニモの前に差し出した袋 

 ニモ     :「あ……」 
 オワタ    :「ほら、お返し……しょぼいって文句いうなよ?」

[Hisasi] #プレゼントはペンケース、新学期用にね 

 ニモ     :「……ん、ありがと」 

[Hisasi] #内心すっごい嬉しい、えへへh 
[Hisasi] #そして、今日は兄妹二人で食事の準備をしつつ

 ニモ     :「ママね、今日は7時には帰るって」 
 オワタ    :「へぇ……早いな」 
 ニモ     :「うん、ホントは今日は早番で三時までだったんだけど、
        :ちょっと用事があって遅くなるって」 
 オワタ    :「…………」 

[Hisasi] #はた、と手をとめて。 
[Hisasi] #一瞬、ぴこーんとよぎった、 

 ニモ     :「オワタ?」 
 オワタ    :「ん、ああ……なんでもない……」 

 きっとよぎったのはここら辺。
 http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/31500/31583.html

[Hisasi] #よぎった、何かを押し隠すように 
[Hisasi] #夕飯の準備をして、母を待つ。 

 オワタ    :「……(なんで、変なこと考えたかな)」 

[Toyolina] #なんででしょうね 
[Hisasi] #今は母と坂本さんのことよりも、りまのことを考えていたいのに
[Hisasi] #ほどなく、時間が過ぎて 

 SE     :ガチャ 
 ニモ     :「ママ!」 
 オワタ    :(顔を上げて) 

[Hisasi] #ドアが開いて、 

 都藻     :「ただいま、ニモちゃん、お兄ちゃん」 
 ニモ     :「お帰りなさい、ママ!」 
 オワタ    :「お帰り、母さん。ご飯できてるよ」 
 都藻     :「ありがとう、お腹すいたでしょう」

[Hisasi] #そして、荷物をおいてコートを脱ごうとして 
[Hisasi] #ふと後ろを向いたときに 

 オワタ    :「!」 

[Hisasi] #目に飛び込んできたのは 
[Hisasi] #まとめ髪を留めた、ヘアクリップ 

 ニモ     :「あのね、今日は野菜炒めとね豚汁だよ」 
 都藻     :「まあ、おいしそうねえ」 
 オワタ    :「…………」 

[Hisasi] #プレゼントを買いに行ったときに、坂本が買っていた髪留め
[Hisasi] #プレゼントと思われる、それを 
[Hisasi] #母がつけている 

 オワタ    :「…………(ぎゅっと拳をにぎりしめて)」 
 ニモ     :「オワタ?」 
 オワタ    :「……あ、どうした?」 

[Toyolina] #早速でありましたか 

 ニモ     :「もう、ボーっとして。ご飯だよ、ほら、麦茶いれて」

[Hisasi] #そしてご飯をよそうニモさん、 
[Hisasi] #うながされて、冷蔵庫から麦茶を出して注ぎつつ 

 オワタ    :「……(あの髪留め、坂本さんが買ってたやつと、
        :同じ……母さんが、それを)」 

[Hisasi] #ぐるぐるぐると 

 都藻     :「お兄ちゃん?」 
 オワタ    :「……え?」 
 都藻     :「あふれちゃうわよ」 
 オワタ    :「って、わっ」 

[Hisasi] #慌てて手を止めて 

 オワタ    :(どうして……母さん、隠すことなんか、無いのに) 

[Hisasi] #なんだか、言葉にできない釈然とした感情が 
[Hisasi] #食卓で、楽しそうに母と話しつつ食事する妹をながめつつ 
[Hisasi] #時折、母を見ては何とも言えない何かを思うオワタ。 
[Toyolina] #ううむ 

 ニモ     :「……それでね、説明会で会った子がね」
 都藻     :「まあ、仲良くなれそう?」 
 ニモ     :「うん、それとねケロロ軍曹みたいな子がいてねえ」
 オワタ    :「…………」 

[Hisasi] #なんか、言葉にできない 
[Hisasi] #そして釈然としないオワタの気持ちをよそいn 
[Hisasi] #食事も終わって、一息 

 都藻     :「そういえば、お兄ちゃん」 
 オワタ    :「……ん?」 
 都藻     :「りまさんにお返しはあげたの?」 

[Hisasi] #母踏んだ 
[Toyolina] #ぉぅ 

 オワタ    :「……え(どき)」 

[Hisasi] #二重の意味でどきっと 

 オワタ    :「……あ、うん……一応」 

[Hisasi] #どきどきどき 

 都藻     :「そう、何をあげたの?喜んでもらえた?」 

[Hisasi] #悪意はない 
[Hisasi] #ただ、聞いてみました風な 

 オワタ    :「…………うん、その、アクセサリー、とか」

[Hisasi] #指輪とはいえなかった、恥ずかしくて 

 都藻     :「あら、いいわねえ」 
 オワタ    :「…………(母さんは)」 

[Hisasi] #坂本さんからもらったんじゃないの? 
[Hisasi] #というか、チョコあげてたんじゃないか 
[Hisasi] #なんで黙ってるんだよ、俺は反対なんかしないのに 
[Hisasi] #色々渦巻いてるようだ 

 オワタ    :「……どうして……(ぼそっと)」 
 都藻     :「え?」 
 オワタ    :「…………どうして、何も言ってくれないんだよ」

[Hisasi] #なんか俯いて 

 都藻     :「どうしたの」 
 オワタ    :「……どうして、言ってくれないんだよ、母さん」

[Hisasi] 都藻 

 都藻     :「……え?」 
 オワタ    :(顔を上げて) 

[Hisasi] #なんか、色々長年積もり積もったものが 

 オワタ    :「……母さん……その、髪留め……誰にもらったの?」 
 都藻     :「……どうしたの、急に(どき)」 
 オワタ    :「……違う、ごめん……そんなこと言いたいんじゃなくて
        :……でも……くそっ」<なんか自分が腹立たしい 
 都藻     :「……貞我」 
 オワタ    :「違うんだ……そうじゃなくて、ただ、どうして……一言
        :も俺らに話してくれないんだよ」 
 都藻     :「そんな」 
 オワタ    :「坂本さんのこと、どうして、黙ってるんだよっ!!」 

[Hisasi] #ばん、と。テーブル叩いちゃいました 

 ニモ     :「オワタ! 何? 一体」 

[Hisasi] #顔をだして 
[Toyolina] #きゃ 
[Hisasi] #なんかいつもと違う母と兄の様子にびっくり 

 都藻     :「……貞我、これは……違うのよ。母さんはずっとあなた
        :達だけの母さんで」 
 オワタ    :「違う、俺は……俺は反対なんかしない!ただ、どうして
        :俺とニモを蚊帳の外に置くんだよ!」 
 都藻     :「貞我……」 
 オワタ    :「俺、母さんの足かせになりたくない。母さんが苦労して
        :きたのも頑張ってきたのも知ってる、だから……俺は母さ
        :んが望むなら坂本さんとのことだって、ちゃんと認めるべ
        :きだって、ずっと……思ってたんだ。なのに……」 
 ニモ     :「……オワタ……ママ……(もう、超うろたえて泣きそう)」 
 都藻     :「ごめんなさい……ただ、これ以上貞我に負担をかけたく
        :なかったのよ」 
 オワタ    :「負担って何?母さんの、ニモの為だから……俺は、負担
        :だなんて一度も思ってないのに、どうしてそんなこと言う
        :んだよ」 

[Hisasi] #なんか今まで溜め込んできたものが 
[Toyolina] #せつねえ 

 都藻     :「……貞我」 
 オワタ    :「……俺達の為、って。母さんが自分の幸せになる自由捨
        :てて……それがほんとに俺らの為?……そんなの」 
 オワタ    :「……俺は母さんの負担になりたく無いのに!!」 

[Hisasi] #涙でそう 

 都藻     :「貞我……」 
 オワタ    :「俺の気持ち考えないで、自分だけで勝手に決めるなよ!
        :蚊帳の外に置くなよ!!……まるで、ほっといてくれって、
        :切り捨ててるみたいじゃないか!!」 

[Hisasi] #立ち上がっちゃうぜ 

 ニモ     :「……うぇ……け、ケンカしないで……ママ、お兄ちゃ」
        :(もうどうしたらいいのかわからないニモさん)
 都藻     :「……貞我」 

[Hisasi] #なんか、オワタがこんなに感情むき出して怒鳴ったなんて、離婚
     の騒動以来始めてだ 

 オワタ    :「……」>なんか、言うだけ言って、ふと 

[Hisasi] #半泣きの妹、何とも言えない顔で見つめる母 

 オワタ    :(そのまま、ばたばたと玄関にかけていって) 
 都藻     :「貞我!」 

[Hisasi] #靴つっかけて、振り向きもしないで 
[Hisasi] #コートも着ないで駆けてっちゃいました 

 ニモ     :「お兄ちゃん!」 

[Hisasi] #ぐしっと、顔を袖で拭って 

 オワタ    :(走ってる、走りながらぐしぐしと顔を拭って) 

[Hisasi] #公園まで走っちゃうぜ、きっと 
[Hisasi] #多分、遊具のどっかの影で 

 オワタ    :(……どうして) 

[Hisasi] #うずくまって泣いてます 
[Hisasi] #……寒いよオワタ 

 オワタ    :(どうして、母さん) 

[Toyolina] #公園か 
[Toyolina] #コンビニ帰りくらいなら公園の近くを通りそうなものだ 
[Hisasi] #ありそうですね 
[Hisasi] #携帯も持たずに飛び出したので 
[Hisasi] #連絡もつけられやしない。 


時系列と舞台
------------
 2008年3月14日。
解説
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 ホワイトデーの夜。母がつけていた髪留めは以前坂本が買ったものと同じ。
 オワタ、思わず溜め込んでいた思いをぶつけて家を飛び出してしまう。
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以上



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