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Date: Fri, 31 Dec 2004 02:38:55 +0900
From: Motofumi Okoshi <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 28025] [HA06P] エピソード『くりーちゃー・わんだーらんど2』(仮完成版)
To: KATARIBE ML <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <20041231023905.CDZQC0A82766.64C0CA41@mue.biglobe.ne.jp>
X-Mail-Count: 28025
Web: http://kataribe.com/HA/06/P/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/28000/28025.html
MOTOIです。
EPが一応最後まで書けたので、ML投稿してみます。
ものすごくアラがあると思うので、チェックというよりはダメ出しを
よろしくお願いします(爆&礼)。
なお、前に途中まで送ったものは↓の通り。
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27900/27982.html
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エピソード『くりーちゃー・わんだーらんど2』
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登場人物
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橋本桃花(はしもと・ももか)
:橋本家の長女で小学4年生。ぺんぎんになる。
橋本元晴(はしもと・もとはる)
:橋本家の二男で高校1年生。くまになる。
橋本朱敏(はしもと・あけとし)
:橋本家の長男で大学生。おおかみになる。
橋本芳弘(はしもと・よしひろ)
:橋本家の三男で小学6年生。ふぇれっとになる。
橋本保鷹(はしもと・やすたか)
:橋本家の四男で小学3年生。もぐらになる。
橋本喜一(はしもと・きいち)
:橋本家の主で不動産会社勤務。らいおんになる。
白神知佳(しらかみ・ちか)
:桃花の友人で小学4年生。しかし外見は高校生以上。
豊川火狐(とよかわ・かのこ)
:桃花の友人で小学4年生。物怖じしない子。
御堂ロザリンデ花梨(みどう・ろざりんで・かりん)
:桃花の友人で小学4年生。日独ハーフで貴族、通称ローザ。
煙山園子(けむやま・そのこ)
:吹利学校4年3組の担当教諭。今回は挨拶のみ。
あそぼーっ
----------
園子 :「は〜い、ではみなさん、よい年を過ごしてね〜」
終業式が終わり、帰りのH.R.も終わった吹利学校初等部。児童たちに、一斉
に安堵の声が上がる。
知佳 :「ふゆやすみだ、ふゆやすみだー」
火狐 :「ふゆやすみだね」
知佳 :「ねーねーかのこちゃん、今日一緒に遊ばない?」
火狐 :「いいよ、何して遊ぶ?」
さっそく遊ぶ相談に入る二人。小学生の遊ぶ相談というのは、わりと周りを
巻き込んでいきやすいもので……。
桃花 :「なになに、遊ぶはなしー?」
二人が三人に。
ローザ :「何の相談ですの?」
三人が四人になった。
知佳 :「じゃ、今日桃花ちゃんの家にあそびにいっていい?」
桃花 :「うん、いいよっ」
ローザ :「私もお邪魔してよろしいのかしら」
火狐 :「わたしも、いっていい?」
桃花 :「もちろんっ」
知佳 :「それじゃ、昼ごはん食べたら行くねっ」
本日の遊ぶ場所が決定したが、この後起こる悲劇(?)を、誰が予想したで
あろうか。
橋本家での会話
--------------
橋本家。
桃花 :「ただいまあっ」
母 :「あら、桃花おかえりなさい」
桃花 :「ねぇねぇ、おかあさん。今日ね、学校のお友達がくるの」
母 :「あら、そうなの?じゃあお菓子を用意しないとね」
元晴 :「おお、桃花。もうそんなに仲いいお友達ができたのかあ」
桃花 :「元晴お兄ちゃん。お友達がきてる間はぜっっったい邪魔
:しないでね!」
元晴 :「……しないって(哀)」
お兄ちゃん、嫌われてます(涙)
橋本家の人々
------------
数時間後。
SE :ぴんぽーん
インターホン :『はーい?』
知佳 :「すみません、ももかちゃんの友達の白神っていいます」
インターホン :『ああ、白神知佳ちゃんね。ちょっと待ってて』
少々間をおいて、桃花が玄関から姿を見せる。
桃花 :「こんにちは、知佳ちゃん……あれ、火狐ちゃんとローザ
:ちゃんも一緒だったの」
火狐 :「うん、ちょうどそこの角でいっしょになったの」
桃花 :「それじゃ、あがってあがって」
ローザ :「お邪魔いたします」
火狐&知佳 :「おじゃましま〜す」
4人が桃花の部屋に到着して、しばらくしたころ。
SE :(ノック音)
桃花 :「はーい」
元晴 :(がちゃ)「お菓子持って来たよ」
桃花 :「元晴お兄ちゃん(にらみ)なんでお母さんじゃないの」
元晴 :「いや、お母さん用事があって……」
桃花 :「じゃ、お菓子あずかるから。早くでてってっ」
元晴 :「わかったよ……(さみしい)」(すごすご
桃花の勢いに負けて、元晴くん退場。
ローザ :「今のお方は?」
桃花 :「元晴お兄ちゃん。あたしの2番目のお兄ちゃんだよ」
知佳 :「へぇ〜」
火狐 :「やさしそーなおにーちゃんじゃない」
桃花 :「そんなことないよお」
やいのやいのと、お菓子を食べながら盛り上がる4人組。
くまさんとの遭遇
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ふと、知佳が立ち上がった。
知佳 :「んーっと……といれ、どこ?」
桃花 :「階段を下りて、左に行ってすぐのところだよ」
部屋を出て、言われたとおりに階段を下りる知佳。なるほど、上方に小さな
窓のついた、いかにもトイレっぽいドアがあった。
そのドアを開けて中に入る。そして、出る。
知佳 :「……あれ?」
出てすぐ、なにやら変な音が聞こえた。音のする方向へ歩いていくと、やや
広いスペースに出た。台所だ。
知佳 :「だれか、いるのかな」
そーっと台所を覗いてみると、誰かが戸棚に向かっている。まぁ、この時間
に戸棚に向かうのは、おやつを捜しているのだとすればなんら不自然ではない。
が。その戸棚に向かっている「モノ」が、明らかに不自然だった。
知佳 :「……く、くまさんっ!?」
刹那。
知佳 :(ばたん)
くまにあったらしんだふり。知佳が咄嗟に思い出してとった行動である。
くま :「がうあ(あうあうごめんごめん)」
くまさんが何か言ってるような気もしたが、しんだふりをしている知佳の耳
には入らなかった。
きのせい?
----------
桃花 :「……知佳ちゃん、なにしてるの?」
知佳 :(むくっ)「あ、ももかちゃん、くまさんはもういない?」
桃花 :「……え」
一瞬、桃花の顔が引きつる。
桃花 :「く、くまなんて家にいるわけないって
:(元晴お兄ちゃんのばかああ!)」
知佳 :「え、でも……」
桃花 :「きのせいきのせい、きのせいだよっ」
知佳 :「……きのせいかなぁ」
桃花 :「それよりさ、火狐ちゃんとローザちゃんが待ってるから、
:早く戻ろうよっ」
知佳 :「あ、そうだね」
言われて戻るも、なんか釈然としない知佳である。
おおかみさんとの遭遇
--------------------
ローザ :「白神さん、どうかなさったのですか?」
火狐 :「知佳ちゃん、なんかようすがへんだよ」
知佳 :「ちょっと、変なもの見ちゃったの」
桃花 :「だーかーらー、あれはきのせいだってばっ」
釈然としない空気を引きずりながらも、少女4人の話はまだ続く。
ローザ :「あっ……」
火狐 :「ん? どうしたの?」
ローザ :「申し訳ありませんが、お電話をお借りしてもよろしいで
:しょうか」
知佳 :「じゃあ、このケイタイ……しまった、カードの番号入れ
:ないと使えないんだった」
桃花 :「それじゃ、うちの電話使っていいよ。玄関のすぐそばに
:あるから」
ローザ :「恐れ入ります」
階段を降り、電話の受話器をとる。
ローザ :「……はい、はい……」
そして、電話を切って上に戻ろうとすると、不意に玄関の扉が開く音がした。
その扉から家に入ってきたのは。
おおかみ :「ぐ?」
ラフな服装の……おおかみ。しかも二足歩行していた。
ローザ :「あ、お邪魔しています。私、桃花さんの友人で御堂ロザ
:リンデ花梨と申します」
おおかみ :「ぐる」
ローザ :「以後お見知りおきを。それでは」
まったく動じないで部屋に戻るローザ。
火狐 :「あ、おかえりー」
ローザ :「桃花さん、どうもありがとうございました」
桃花 :「いいよいいよ」
ローザ :「先程狼の姿をした方とお会いしたのですが、桃花さんの
:ご家族の方でよろしかったのでしょうか?」
桃花 :(ぴき)
今度は桃花の顔が凍りつく。
桃花 :「(朱敏お兄ちゃん! 何考えてるのよーっ)
:ちょ、ちょっと見てくるから、この部屋で待っててっ」
ダッシュで部屋を出る。階段をバタバタと降りる音が聞こえた。
ローザ :「……どうなさったのでしょう?」
知佳 :「ほんとうにおおかみさんがいたの?」
ローザ :「ええ、玄関から入ってこられました」
今度は、階段をバタバタと上がってくる音。
桃花 :「おおかみなんて、どこにもいなかったっ」
ローザ :「いえ、そのような……」
桃花 :「い、な、か、っ、た!!」
こう凄まれてはローザもそれ以上突っ込めない。
ローザ :「……承知いたしました」
桃花 :「それよりさあ……」
さらに釈然としない空気の中、桃花がとにかく話題を変えた。
白いものとの遭遇
----------------
火狐 :「私も、ちょっとトイレにいこうかな」
言うが早いが部屋を出る火狐。廊下に出るや否や、きになるものを見つけた。
火狐 :「あれ? なんだろう」
白い毛の何かが目の前を駆けていく。そのまま別の部屋に消えていった。
桃花 :「火狐ちゃん、どうかしたの?(なんとなくやなよかん)
火狐 :「何かはわからないけど、白いものが走っていった」
桃花 :「し、しろいもの?」
火狐 :「うん、白いもの」
またまた慌てた様子の桃花。
桃花 :「(今度は芳弘お兄ちゃんまでっ!)
:か、火狐ちゃんはトイレでしょ、早く行かないと、ね?」
火狐 :「でも……」
桃花 :「しろいものは私が見ておくっ」
火狐 :「じゃあ、おねがいね」
火狐は階段を降りていく。桃花は慌てた様子で隣の部屋へ。
もぐらさんとの遭遇
------------------
桃花 :「まったく、お兄ちゃんたちは……」
疲れた様子の桃花が部屋から廊下に出る。そこに火狐が帰ってくる。
火狐 :「ただいま。どーだった?」
桃花 :「うん、どこにも変なものはなかったよ」
火狐 :「おかしいなぁ、確かに白いものを見たのに」
桃花 :「さあさあ、部屋に戻ろう」
桃花と火狐が部屋に入ると……
ローザ :「おかえりなさいませ」
知佳 :「ねぇねぇ、廊下のすみっこにもぐらさんがいたよっ」
桃花 :「…………」(こーちょく
桃花とローザに囲まれるようにして、もぐらがいた。
ローザ :「家の中に土竜というのは珍しいですね」
知佳 :「もぐら自体あんまり見ないよねー」
火狐 :「へぇ、もぐらちゃんかわいいー」
ローザ :「あら、桃花さん、いかがなさいましたか?」
桃花 :「…………(保鷹〜〜〜〜っ!!)」(なおこーちょく
そして、気が済んだ3人は……
ローザ :「そろそろ帰らなければいけない時間ですね」
火狐 :「ほんとだ、そろそろ達っちゃんも帰ってくるし」
知佳 :「それじゃ、またあそぼーね」
それぞれ、帰宅の路についた。
その後
------
桃花 :「つ、つかれた……」
部屋でぐったりした様子の桃花。力が抜けてぺんぎんになる。
ぺんぎん桃花 :「朱敏お兄ちゃんと元晴お兄ちゃんには、あとで思いきり
:強く言わなきゃ……芳弘お兄ちゃんと保鷹ももうちょっと
:慎重になってくれないと……(ぶつぶつ)」
そこへ。
SE :(ノック音)
ぺんぎん桃花 :「おっとっと……」(人に戻る)
桃花 :「どうぞー」
らいおん :「がう?」
桃花 :「お父さん!!!! なんでその格好で入ってくるの!」
喜一 :(戻って)「仕方ないだろう、一日一度は……」
桃花 :「ちょっとトイレ!」
喜一 :「お、おい、桃花……」
その夜の橋本家は、甲高い怒鳴り声が終始響いていたという。
$$
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……おそらく「あまりにも簡単に変身しすぎだろう」というツッコミが入る
ものと思われます(爆)。
まぁ一応完結ということで。
motoi@mue.biglobe.ne.jp
Motofumi Okoshi
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