[KATARIBE 27848] [HA06L] 台風と毛布と電波娘:星がよく見える公園篇

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Date: Thu, 21 Oct 2004 01:47:58 +0900
From: "Sakurai.Catshop" <zoa73007@po.across.or.jp>
Subject: [KATARIBE 27848] [HA06L] 台風と毛布と電波娘:星がよく見える公園篇
To: "Kataribe-ml" <kataribe-ml@trpg.net>
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こんばんは、Catshop/桜井@猫丸屋です。

 過去ログ発掘シリーズその2。
 先に送った『公園の電波女?』で噂の衣留ちゃんのお話。
 久遠と衣留ちゃんのラブコメの始まりにあたるエピソードです。

 では。

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[HA06L] 台風と毛布と電波娘:星がよく見える公園篇
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登場人物
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或田衣留(あるた・いる):http://kataribe.com/HA/06/C/0369/
 星が好きな女の子。
 宇宙人にアブダクトされて改造された経験があり、それ以来、他者と関わる
ことが大きな苦痛になっている。

西園寺遙(さいおんじ・はるか):http://kataribe.com/HA/06/C/0366/
 お節介な保母さん。
 ふとした縁で衣留ちゃんと知り合って以来、気になっていろいろお節介を
焼いてしまう。

西園寺久遠(さいおんじ・くおん):http://kataribe.com/HA/06/C/0380/
 遙の14歳の弟。
 内気で弱気で思春期な本の虫。


1. 台風と毛布
-------------
 衣留     :「……台風……」
        :「……あ(泣)」<毛布が飛んでいった
        :「……まって……」<追いかけていって、退場


2. お節介焼きの保母さん
-----------------------
 遙      :(ぱしっ)
 衣留     :「……あ」
 遙      :「あぶないよ?」
        :「今の進路だと、台風は直撃するから──お家に帰った
        :方がいいと思うな」
 衣留     :「あ……でも……」
 遙      :「でも?」
        :(園児に向けるような笑顔で返事を待つ)
 衣留     :「……台風の目には、雲がないから……」
        :「星が……見えるの……」
 遙      :「──そうか。そうだね」
        :(言いながら毛布を返す)
 衣留     :「あ……ありがと」
 遙      :「──でも、やっぱり危ないと思うよ」
        :「風もこんなに強いし」
        :「少しだけ星を見たら、帰ろう」
 衣留     :「……うん」

[Catshop]  # 一緒に居るつもりのよーです。
[MCL-240]  # すっかり保護者ですな(笑)
[Catshop]  # 保母さんですからねぃ(笑)。
      # そして衣留ちゃんを取り合って、宵姫と喧嘩するハメに(笑)。
[MCL-240]  # ヒィ(笑)
[Catshop]  # この辺りで収束にしときます?
[MCL-240]  # ですね
      # あとはもう、二人で風に飛ばされるぐらいしか展開はないし

   ※ と、終わろうかと思ったらば。

[Catshop]  # わはは。多分、飛ばされる前にお姫様だっこで避難しますよ。
      # 触覚が人並み外れてよいので。
      # 多分、風の吹き方とか感触でなんとなくヤバそーだなぁ、って
      # 予感するかと。
[MCL-240]  # しかし、姫様抱っこですか
[Catshop]  # 腕力さえあれば、強制的に連れ出すのに最も向いてます(笑)。

   ※ と、続く方向に。そして意外な方向にお話は進んでいきます。


3. ラジオウェーブ受信中
-----------------------
 衣留     :「……台風が……室戸市付近で上陸……」<受信

   ※ ラジオの台風情報の電波を拾っている模様。
      (電波受信:13 の異能で自動的に受信してしまうのです)
      (以下『<受信』とあるものは同様です)

[Catshop]  # 室戸市、ってどの辺でしたっけ?(←地理弱い)
[MCL-240]  # 高知県です。
[Catshop]  # 高知──とすると、まぁ、まだ余裕あるのかなぁ。
[Kyrie]   # というか関東圏って来ましたっけ。

 衣留     :「和歌山が暴風域に入りました……」<受信

[MCL-240]  # 東海も雨が強くなっているので、関東ものんきにしてはいられ
      # ないと思います
[Catshop]  # 確か今夜あたりだったように思われます。> 関東圏
      # 静岡県東部はまだまだのよーですよ。とゆーか、今はぜんぜん
      # 降ってないです。
[MCL-240]  # 北陸は明日未明に暴風域に入る可能性も。

 遙      :「──まだ大丈夫、かな」

[Catshop]  # もう衣留ちゃんの電波攻撃に慣れた(笑)。


3. 空に近くなりたい
-------------------
 衣留     :「……あなたは、帰らなくていいの?」
 遙      :「ん──そうだね。衣留ちゃんと一緒に帰ろうかな」
 衣留     :「……わたしは……別に……」
 遙      :「ダメだよ。きっと、ご両親も心配してる」
 衣留     :「……(ぎゅ、と毛布を抱きしめる)」
 遙      :「それに衣留ちゃんは軽いから。ちょっと風が強くなった
        :ら飛んでいってしまうと思うな」
 衣留     :「……それでも、いい……」
 遙      :「だ・め」(ぐぃっと顔を覗き込むような感じで)
        :「(風は──まだ、大丈夫だな)」
 衣留     :「……だめなの?」
 遙      :「ダメだよ。星、まだ見たいよね?」
 衣留     :「……見たい」
 遙      :「風に飛ばされたら、もう星も見れなくなっちゃうよ」
 衣留     :「空に近くなるのに?」
 遙      :「残念だけど、人は童話みたいに空は飛べない。風に吹き
        :飛ばされたら、きっとすぐに落ちて地面に叩きつけられて
        :しまうから」
 衣留     :「……」
 遙      :「だから、ね」
 衣留     :「……」
        :「……それでも、いい……(顔を伏せる)」
 遙      :「わたしはイヤだな。衣留ちゃんが地面に叩きつけられる
        :なんて」
        :「そんな風になったら、泣いちゃうかもしれないな」
        :(おどけるように、泣きまね)
 衣留     :「……(てく、てく、てく、と、三歩進み、振り返って、
        :両手を大きく広げる)」

[MCL-240]  # 舞い上がる毛布。あおられて、細い体がよろめく。

 遙      :(慌てて抱きとめる)
 衣留     :「わたしは……空に近くなりたい……」
 遙      :「じゃぁ、こんど山に上ろうか?」
        :(抱きとめた手を離さず)

[Catshop]  # 毛布の上から包み込むように。
      # そんな感じで抱きとめてます。
 
 衣留     :「……放して」
 遙      :「放したら、飛んでいくつもりだろう?」
 衣留     :「……(こくん)」<飛んでいくつもり
 遙      :「衣留ちゃんは、空に帰るにはまだ早すぎるよ」
        :(優しい笑顔で)

[Catshop]  # 優しい声で囁くように。

 遙      :「(風の湿り気が強くなってきた。そろそろ、危ないな)」
        :「さ。帰ろう」
        :(ひょぃっと軽々お姫様だっこ)
 衣留     :「……帰りたくない……あ」
 遙      :(かつこつと歩き出す)


4. 囚われのお姫様だからね
-------------------------
 衣留     :「は……放して……」
 遙      :「だめ。衣留ちゃんは囚われのお姫様だからね」
 衣留     :「……」

 SE      :びゅ〜っ
 SE      :かつこつ、かつこつ

 遙      :「──あ」
        :(不意に立ち止まる)
 衣留     :「?」
 遙      :「衣留ちゃんの家、知らないな」(苦笑い)
 衣留     :「……(ふるふる)」
 遙      :「そっか。お姫様は教えてくれないか──じゃぁ、魔王の
        :城にご招待だね」(にこにこ)
 衣留     :「?」
 遙      :「わたしの家さ」
        :(また歩き出す)
 衣留     :「……」

[Catshop]  # 誘拐したまま収束〜、ですかね(笑)。
[hari]   # きゃー
[Catshop]  # ちゃんと、ご両親にTELいれますけどね(笑)。
[MCL-240]  # 衣留:「お持ち帰り……」
[Catshop]  # わっ。なんて単語をっ(笑)。
[Kyrie]   # う〜む
      # 連れ去られてしまった
[Catshop]  # 14歳の弟もいるので、やましいコトはできませぬ(笑)。

   ※ というわけで [HA06L] 台風と毛布と電波娘:西園寺邸篇 に続きます。

時系列と舞台
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 2003年08月08日、台風が迫りつつある夜。
 星がよく見える吹利市内の公園にて。


解説
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 [HA06L] 公園の電波女? で話題に上がった電波女こと衣留ちゃん。
 台風の夜でも変らず星を身に公園に来たけれど、そこに節介な保母さんが
通りがかって──


関連リンク
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[HA06L] 公園の電波女?
   http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27800/27847.html

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