[KATARIBE 27551] [HA06L]チャットログ:『はじめよう、人間語会話(実践編)』

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Date: Wed, 5 May 2004 09:47:24 +0900
From: chita <chita@ma.akari.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27551] [HA06L]チャットログ:『はじめよう、人間語会話(実践編)』
To: kataribe-ml@trpg.net
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#HA06 2003/05/31 00:00のログ。
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[HA06L]チャットログ:『はじめよう、人間語会話(実践編)』
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登場人物
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 兎夜宵姫   :有閑魔族。対話の相手としては手厳しい
 前野浩    :怪しい噂の絶えない青年。控えめで聞き手に回る事が多い
 見桐子    :勉学に多忙な大学生。相手の発言を正面から受け止める
 十条健一郎  :一言多い高校生。会話の要点を聞き逃さない
 マイマイ   :人間と対話する手段を得て間もない、交流を希望する生物

夜の公園、静かなひととき
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 宵姫     :「平和ですね〜(ぼけら〜」
        :「こう平和だと、ゴジラでも出てきて町を蹂躙してくれな
        :いかとか期待してしまいます」
 前野     :「……物騒な事を言う」
 宵姫     :「じゃあ、刃物を持った若い男が突然暴れだしてくれない
        :かなァト言うので妥協しましょう」

[TK-Leana] # 期待に満ちたまなざし

 前野     :「無理だろ。さすがに(苦笑)」

[hari]   # 微笑で見返すけど、目が笑ってない

 宵姫     :「はあ、世の中ままならないものですね」

[TK-Leana] # ついと視線をそらす

 前野     :「まったく……」
 宵姫     :「でも、前野さんだってそういう状況になったら嬉々とし
        :て首を突っ込んだりするんでしょ。暇だから」
 前野     :「嬉々としては突っ込まんよ。状況にもよるが」
 宵姫     :「う〜、ひまです〜」

[TK-Leana] # 大きく伸びしつつ

 マイマイ   :「暇でしたらお話しましょう」(いきなり)
 宵姫     :(こーちょく)
 マイマイ   :「私は人間一般との共存と情報の交換を希望しています。
        :この姿は仮のものであり、本来はもっと美しいのです」

[chita]   #巨大なカタツムリの頭から女の子の上半身が生えてる

 宵姫     :「き、きやあああああああっ(ぼぐしゅあっ」
 前野     :「こらこらこら(汗)」
 マイマイ   :「ぐげはっ」
 宵姫     :「あ、あああ、べたべたしたのが、べたべたしたのが手に」
 前野     :「待て待て待て(汗)」

[hari]   #宵姫どんを取り押さえる
[gallows]  #なんだかおもしろいことになってるw

 マイマイ   :「どうした事だろう。体の内部が痛む」
 宵姫     :「あうあうあう〜、前野さん。いくら私が暇してるからっ
        :て、いきなりこんなん出すのは反則ですよ」
 前野     :「いや、私が出したわけではないからね……とりあえず、
        :落ち付きなさい」

[TK-Leana] # 面白い事になってます

 マイマイ   :「私は落ちついています、マエノサン」
 宵姫     :「ほら、向こうは前野さんの名前を知ってるじゃないです
        :かー」
 マイマイ   :「返礼を行う前に確認しておきますが、これはスキンシッ
        :プなのですね、マエノサン」
 前野     :「いや、スキンシップではないよ。見知らぬ物体に対する
        :反射的な行動であって、友好的なものでは、ない」
        :「誤解をしたようだが、同じ事をした場合には友好関係の
        :構築は一切不可能になると思いなさい」
 宵姫     :「ううう、ずいぶんと冷静に話してます」
        :(前野さんのスーツでべとべとを拭きながら)
 前野     :「だぁ、私の服で手をふくんじゃないっ」
        :「はい、タオル(汗)」
 マイマイ   :「ありがとうございます」(受け取る)
 前野     :「いや、君じゃなくて……ほら、宵姫君も」
 宵姫     :「ソウルフィストっ(べぎゅり」
 マイマイ   :「ぐぎゅうっ」

[TK-Leana] # 自分で触るのが嫌だから蝙蝠を打ち出す

 前野     :「だから、戦闘をはじめるんじゃないっ」(ビシッ)>宵姫
 宵姫     :「戦闘じゃなくて反射的な嫌悪感の発露です」
        :(受け取ったタオルで手を拭きながら)
 マイマイ   :「親善の意思の表現が足りないのだろうか」
        :「……とりあえずスキンシップを」
        :(宵姫が前野のほうを向いている隙に、彼女に抱きつく)
 宵姫     :「っ!?」
 前野     :「あー」
 宵姫     :「あは、あはははあはははははははっ」
 マイマイ   :「私の友好の意思を受けいれてください、すりすり」
 宵姫     :「こ、ここここいつ、よりにもよって抱きついてすりすり
        :……いやあああああああっ」

 見      :「面白いことに」<所用から戻ってきた

 SE      :ざしゅざしゅざしゅっ
 マイマイ   :「ぐきょっめきょっぶちゅっ」

[TK-Leana] # 身に着けてる服が刃物のように変わって切り裂く

 前野     :「だー、斬るなっ爪で裂くなっ」
 見      :(あたしも前似たようなことされたっけなー……)
 宵姫     :「しくしく……」

[TK-Leana] # そしてそのまま刃物が黒い繭みたいになって、宵姫自閉モード

 マイマイ   :「どうした事だろう、体のあちこちがとても痛い」
 見      :「えーと……あー……その……大丈夫?」
        :(二人に色々な意味を込めて)
 マイマイ   :「やはり彼女の希望どおり、刃物を持って笑いながら近づ
        :くべきだったのでしょうか」
 見      :「それはベクトルの向きが違うような気がしないでも」
 前野     :「友好の為のステップとしては、スキンシップよりも先に
        :対話だよ」
 健一郎    :「こ……この超異様な光景はどういうこっちゃねん」

[MOTOI]   # とおりすがる

 見      :「聞かれてもあたしにも答えようが……」
 健一郎    :「あと、そっちも」<繭を見る
        :「負けず劣らず異様なんやけど……」

 マイマイ   :「解りました。スキンシップに先立ち、対話を希望します」
 前野     :「いや……そのなんだね……まずは自己紹介をしたまえ」
 健一郎    :(……変身に失敗した蝸牛かいな)
 前野     :「では見さん、健一郎君。対話ヨロシク」
 見      :「了解」
 前野     :「私は、この自閉的繭の対処を行う」
        :(ごろごろ)

[hari]   # 繭を転がして隅っこに寄せて
[hari]   # 禁軟体生物の札を張った結界を(w

 見      :「……って何時の間にか役割分担が」

心和む対話のはじまり
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 マイマイ   :「私は、人類一般との共存を希望する一個の知性であり、
        :この姿は友好関係をとりむすぶための一時的なものです」
        :「そこの個体の反応は意図したものではなく、気の毒に思っ
        :ていることを伝える予定です」
 見      :(びしっと手を挙げて)
        :「説明的な台詞はいいから取り敢えず名前を希望します」
 マイマイ   :「名前……?」
        :「私の識別名ですね。先ほど、他の個体から教わっていま
        :す。私は『デッカイカタツムリ』です」
 見      :「そうじゃなくて……その、個体としての名前」
 マイマイ   :「……」
 見      :「もしかして……無いの?」
 マイマイ   :「ありません」
 見      :「ってことわ……最悪あたしらで命名かな」
 マイマイ   :「私についての説明は置いて、貴方がたもそこの個体と同
        :じく、私との友好を希望しない意思がありますか」
        :(なんとなく両手を広げてみる)
 見      :「友好と言うか何と言うか」
        :「その、あれ、そんな理性的に話されるとー、対話って言
        :うより説得されてる気分に」
 健一郎    :「言えますわな」>説得

 健一郎    :「で、怪我は大丈夫なん?」
 マイマイ   :「とても強い違和感があります」
 健一郎    :「痛いん?」
 見      :「うーむ」
 健一郎    :「……参ったなぁ、蝸牛の治療法なんてしらへんぞ」
 見      :「えーとまあ……放って置けばそのうち直るとは思うけど
        :……その体じゃ医者に見せるわけにはいかないし」
 マイマイ   :「これは私の推測ですが、一時的に人間と同様の内部組織
        :を得た弊害の様です。特にこの硬質な部分が」(ぶらぶら)
 見      :「硬質な部分って……どこ?」

[MOTOI]   # どこだろう>硬質な部分
[chita]   # 骨
[MOTOI]   # げっ

 健一郎    :「……うをっ!?」(触っていた)
 マイマイ   :「痛い」
 見      :「はは、ははははははは」<引きつった笑い
 健一郎    :「中途半端な変身はよーないな」
 マイマイ   :「しかし、これが限界だったようです。この変態は薬品に
        :因るものであり、投与者や私自身の意図を正確に反映した
        :ものではありません」
 見      :「むうー」
 健一郎    :「とすると、や。その薬品の製作者を呼ぶのが一番手っ取
        :り早いんちゃうか?」
 マイマイ   :「……」
 健一郎    :「誰にもろたん?」
 見      :「ろくな出所じゃないのは大体予想が」
 マイマイ   :「薬品の提供者は、私が最初に友好関係を樹立した個体で、
        :宗谷という……」
 健一郎    :「!!」
        :「……納得(汗」
 見      :「……そーや……聞いたことがあったような無かったよう
        :な名前」
 マイマイ   :「貴方がたは、宗谷を知っているのですか」
 見      :「あんまり」
 健一郎    :「俺はよー知っとる」
 マイマイ   :「よー知っとると言うと、ケンイチロウクン、貴方も宗谷
        :から同じ薬品を供与された、人間とは別個の知性ですか」
 健一郎    :「アホ! 俺は生まれたときから人間やっちゅうねん!」

 マイマイ   :「それにしても困った。健康を損なった部位への対処も出
        :来ず、友好関係の樹立も、その前段階の自己紹介も、なぜ
        :か停滞してしまっている」
 健一郎    :「ぶっちゃけた話その姿かなり不気味やもん、友好どころ
        :やないで」
 見      :「姿を変えてあげられない事も無いけど……でも駄目か」
        :(あたしから離れたら、元に戻っちゃうし)
 マイマイ   :「私も、もとの姿のほうが美しく見えるであろう事は容易
        :に想像できます」
 見      :「……。いや、まあ基準は人それぞれだけど」

 宵姫     :「――なんとなく、暗いところにいる間に冷めちゃいまし
        :た。もう大丈夫です」
 前野     :「そうかね」
        :「じゃあ、もう結界を解いても大丈夫だね?」
 宵姫     :「はい〜」

[hari]   ぺりぺり

 健一郎    :「……あー、あっちは兎夜さんかい。あっちも納得(苦笑)」
 マイマイ   :「殻に閉じこもるという手段に、種族を超えた共感を覚え
        :ました」
 見      :「……ふーん」
 宵姫     :「おぞましくて言うべき事も思いつきませんが、以後私は
        :死ぬまで殻に閉じこもる事は無かったそうです。完」
 健一郎    :「終わりかい!」

みえてきた、和解のきざし
------------------------

 マイマイ   :「ウサギヤサン、貴方は自分の殻をもっと大事にするべき
        :だと考えます。敵対関係の緩和に先立ち、私は貴方に、暫
        :定的な停戦を申し込みます」
 宵姫     :「断ります」
 見      :「ははは……」(がっくり)
 健一郎    :「たたかっとったんか(^^;」
 マイマイ   :「困ったな」
 宵姫     :「貴方に選ばれた道は二つに一つです。エスカルゴとして
        :食事に供される前にありもしない尻尾を巻いて逃げ出すか、
        :勇気と無謀を取り違えて誤った観点からの友好関係を無理
        :やりに築こうとした挙句下等生物らしい死に様を野に晒す
        :かです」
 健一郎    :「兎夜さん、せっかく仲良くしよう言うとるのに下等生物
        :は言い過ぎちゃうん?」
 宵姫     :(にこにこ)
 健一郎    :「そんなに嫌か」
 マイマイ   :(きょろきょろ)「ここに貴方達以外の下等動物がいますか」
 見      :(ぴしっ)
 健一郎    :「……下等やて?」<顔は穏やかだが怒りに満ちてる
 前野     :(やれやれ)

[hari]   # 隅っこに避けて様子見

 宵姫     :「ここには貴方以外の下等生物はおりませーん、ムシケラ
        :さま(にこにこ」
 見      :「………ほほほ、本当に面白い冗談ですこと」
        :「でも少しひねりが足りませんわぁ」
 マイマイ   :「私はつねに対等の立場をとり、共存を希望している旨、
        :先ほどお伝えしたとおりです」
 宵姫     :「対等な立場など私は求めません。ムシケラはムシケラら
        :しく這い蹲って慈悲を乞いなさい」
 見      :「まずは貴方のほうから、私たちの地位を下等と貶めたこ
        :とを謝罪すべきですわ」>マイマイ
        :「謝る事も関係を築く上では重要な事ですのよ」
 マイマイ   :「要請に従い、どれかの個体がどれかの個体に対して下等
        :であるという判断を完全に撤回します、マミヤサン」
        :「同時に、マミヤサンにも同じ認識を希望します」
 健一郎    :「押し付けがましくないか?」
 見      :「まあ、宜しいではありませんか」>宵姫&健一郎
        :「我々とは異なる立場で世界を理解しておられるのです、
        :此処は抑えるべき所ですわ」

[Kyrie]   # 口調は上品だが額には血管が

 宵姫     :「もうどーでもいいからとっとと消えなさい」

[TK-Leana] # しっしっと手を振る

 マイマイ   :「ケンイチロウクン、私は共存以外の何も希望していませ
        :ん。争いの原因はお互いの認識の齟齬である以上、私だけ
        :に責任を求める事には疑問を感じます」
 健一郎    :「わかったわかった、ほなさっさと帰ってくれ」

[MOTOI]   # 相手にするのめんどくさくなった

 マイマイ   :「…………」
        :「……それでは」(のたのたと去る)
 宵姫     :「塩をまいときましょ(ぱっぱっ)」
 見      :「では、私もこれにてお暇致します」(ふらふら)

語らいを終えて
--------------

 健一郎    :「……月影くんには、ちと釘刺しといた方がええんちゃい
        :ますか?」
        :「やたらに薬与えちゃイカンて」
 前野     :「……まぁ……そうだね」


時系列と舞台
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 2003年5月末の夜、吹利市内の公園

解説
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 ヒトの上半身を生やすすべを得たマイマイが、人間たちとの対話を始める話。
 『はじめよう、人間語会話(基礎編)』の続編。
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27100/27129.html

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