[KATARIBE 27129] [HA06L]チャットログ:『はじめよう、人間語会話(基礎編)』

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Date: Wed, 7 Jan 2004 07:49:11 +0900
From: chita <chita@ma.akari.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27129] [HA06L]チャットログ:『はじめよう、人間語会話(基礎編)』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20040107074911.4DB4D6F8.chita@ma.akari.ne.jp>
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Web:	http://kataribe.com/HA/06/
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#HA06 2003/05/30のログ。
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[HA06L]チャットログ:『はじめよう、人間語会話(基礎編)』
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登場人物
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フウリオオマイマイ:吹利近郊を荒らしまわった未知の害獣。市街地に出現
 月影宗谷   :銀髪蒼眼の異形の少年。いきものが好きで女装が趣味
 見桐子    :この二人に挟まれてると普通のお姉さんだね

思い立ったが運の尽き
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 マイマイ   :「かたつむりと意思を通じさせることが出来る者はいるの
        :だろうか」
        :「人間と意思の疎通をする手段を確保していないと、この
        :ままでは生活圏が狭まり、生存を脅かされ続ける一方であ
        :る……」
        :「危険を計算の上で、私と意思の疎通ができる個体の探索
        :に乗り出すべきだな」(のそり)

ファーストコンタクト
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 宗谷     :「うわあ、でっかいカタツムリ」
 マイマイ   :「やあ」
        :(眼柄をゆるやかに曲げて、真上で眼と眼を接触させる)
 宗谷     :「こんにちわ〜」
 マイマイ   :「友好をどう表そう。ええと……」
 宗谷     :「友好って言うのは、動作じゃなくて態度で表すものだよ」
 マイマイ   :(1本の眼柄を宗谷に、もう1本を自分に向けたあと、2本
        :をくるくると絡ませる)
 宗谷     :「だから、わかんないって」
 マイマイ   :「ううむ、こういった場合、他の下等動物はどうしていた
        :だろうか」
 マイマイ   :「こうだろうか」(裏かえって腹部を見せる)
 宗谷     :「それはわかるよ」
        :「降参」
 マイマイ   :「これは降参か。少しだけ近づいたな」
 宗谷     :「全然違う気もするけどね」

 宗谷     :「ところで、君何をしたいの?」
 マイマイ   :「こちらの意思がかなり通じているように見えるな」
 宗谷     :「というか、通じてるんだけどね」
 マイマイ   :「はっ、本当だ」
 宗谷     :「――で、意思を疎通してどうするつもりなの?」
 マイマイ   :「私の目標はあくまでも共存です」
        :「年を追う毎に食糧が不足がちになり、市街地に出てきた
        :のだが、この周辺の人間は私を恐れないため、いずれは捕
        :獲されてしまう危険を感じている」
 宗谷     :「ふ〜ん」

物見高いお姉さん、合流
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 見      :「……顔を近づけて何してるのでしょーかお二人さん」
 宗谷     :「ええと、会話」
 見      :「そこの軟体と? まぢ?」
 マイマイ   :(眼柄の1本をにょーんと近づける)>見
 見      :「ま、また訳の分からん行動しよって」
 宗谷     :「なんかね、食糧不足で食べられるかもしれないんだって」
 見      :「え? これ食べれるの? ……何かこう、確実にお腹下
        :しそうだけど」
 宗谷     :「うちの師匠なら確実に食べちゃうね」
 見      :「……ていうかこの軟体、喋ってるの?」
 宗谷     :「喋ってるって言うか、うんそうみたい」
 マイマイ   :(眼柄2本で「まる」)>見
 見      :「こっちの言葉は分かるんだ」

 マイマイ   :「このように、こちらの言葉が通じないものが相手だと、
        :友好の意思を伝える事もままならない」
        :「こちらから働きかける、特に道具の要らない手段を、な
        :にかご存知ありませんか」>宗谷
 宗谷     :「無い事も無いけどねぇ」

 見      :「何ていってるの、この軟体君は?」
 宗谷     :「人間と意思疎通したくて、なにか方法がないかだって」
 見      :「想像以上に頭が良いのねー……へー」<じっと見つめる
 マイマイ   :(眼柄の1本を自分に、もう1本を見に向けたあと、2本を
        :撚り合わせる)
 見      :「……その目」
        :「その目、物掴めないかな?」
 マイマイ   :(付近の小石を眼柄で拾い上げる)
 見      :「持てるじゃん」
        :「じゃあ、それで字を書くなりなんなりすれば……いや、
        :立ち止まってまで読む人居ないか(ぶつぶつ)」

 宗谷     :「だ、そうだよ」>マイマイ
 マイマイ   :「筆記具を持ち運ぶ術がありません。相手に筆談の準備が
        :あればいいのですが」>宗谷

丁度おあつらえ向きの物が
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 宗谷     :「ふ〜む……そうだ、ここに『人間になる薬』ってのがあ
        :るんだけど」
 マイマイ   :「?」
 見      :「……人間になる薬って、またそんなえらく怪しげな」
 マイマイ   :「それは貴重なものだが、私は人間の姿を取って生活する
        :事を希望しません」
 宗谷     :「いや、時間が過ぎたら効果は切れるよ」
 マイマイ   :「貴方も、その薬品を服用したマイマイなのですか」
 宗谷     :「いや、ちがうけど」

 見      :「……あー、そろそろ行かなきゃ」
        :「それじゃー」
 マイマイ   :(眼柄を左右に振る)>見

[Kyrie] #逃げるように走り去る見

 マイマイ   :「では薬を頂けますか」>宗谷
 宗谷     :「はい」(なにやら茶色い小瓶を手渡す)
 マイマイ   :(瓶を口に持っていく)

[TK-Leana] # ぴかーと光って、形状が徐々に変化してきます
[TK-Leana] # うにゅうにゅと、頭の部分から女性の上半身が生えてきました

 マイマイ   :「まあ、これが私? と言うべきだと思った」

[TK-Leana] # 中途半端に、上半身だけ生えたところでとまってしまう

 宗谷     :「……あれ?」
 マイマイ   :「素晴らしい。意思を言葉で伝達する事が可能になった」
 宗谷     :「うん、まぁこれはとりあえず成功と言っていいよね」
 マイマイ   :「人間も、隠蔽している部位はマイマイと同様らしい」
 宗谷     :「ええと、まぁそこはちょっとした手違いだね」
 マイマイ   :「これで暫くの間、一般的な人間達と、言語による対話を
        :行う事が出来るのですね」
 宗谷     :「うん、その点はばっちし大丈夫だよ」
 マイマイ   :「期待以上の成果だ。早速誰かと会話をしてこよう」
        :(ずるずると動き出す)
 宗谷     :「がんばってね〜」


時系列と舞台
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 2003年5月末の夕刻〜夜、吹利市内の公園

解説
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 巨大デンデンムシが人間化薬品を服用してみると、なぜか半端な効果しか出
なかった。異様な姿で間抜けな発言を連発するマイマイ人間誕生の瞬間である。
 ――『はじめよう、人間語会話(実践編)』に続く。

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