[KATARIBE 27075] [HA06P] 『気ままな猫の首に鈴を』

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Date: Wed, 24 Dec 2003 04:25:13 +0900
From: -Gombe- <gombe@gombe.org>
Subject: [KATARIBE 27075] [HA06P] 『気ままな猫の首に鈴を』
To: kataribe-ml@trpg.net
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 ごんべです。

 榎家での日常のお話。MOTOIさん、チェックよろしくです。
 時系列は、龍穴に初めて行った日の直後くらいかな?


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エピソード『気ままな猫の首に鈴を』
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本編
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 士郎     :「お疲れさま、陽君。もういいよ」

 榎家地下のラボ。陽の機能調査をしていた士郎の作業が一段落する。
 傍らには、先ほどまでチェックを受けていた珊瑚の姿もある。

 士郎     :「皮膚は二人ともやはり、同様に短冊状の人工皮膚を、
        :ナノマシン的な動作をする接合機能でシームレスな状態に
        :維持している、と言う感じだね。安定して切り離すには、
        :ちょっと特別な設備か機器が必要になってくるな」
 珊瑚     :「なるほど……」
 士郎     :「動力の補充は、珊瑚ちゃんの腹部から取り出す補充機器
        :……とは言えまだ補充の仕組み自体は未解析だしなあ。
        :これではまだ“開腹手術”は無理だね」

 彼らを一度解体してみて調べたい、と言うのが士郎の念願なのだが、まだ
安全に実行できるところまでは達していないらしい。

 愛菜美    :「終わった?」(ひょこ)
 陽      :「ああ」(着替え完了)

 士郎     :「これで結局、外部への出力や露出した器官は、陽君の
        :火器装備と、感覚器官だけか……相当徹底したカモフラー
        :ジュだね」
 珊瑚     :「あとは情報リンクに関する周波数変調通信ですね」
 士郎     :「ああそうだった……あれは随分と離れた二重の帯域を
        :使用しているようだけど、あれで良かったのかな。
        :上りと下りというわけではないよね?」
 珊瑚     :「搬送波自体は双方で同じ周波数を使います。長波と
        :超短波を併用するのは、地形や通信精度の変化に対応して
        :なるべく通信を維持するためです。ネゴシエーション自体
        :は半二重ですが……」(うんたらかんたら)

 愛菜美    :「……何の話?」(ひそひそ)
 陽      :「情報リンクの話みたいだな」(ぼそぼそ)
 愛菜美    :「珊瑚ちゃんと陽君の通信機能の話?」(ひそ)
 陽      :「だな」(ぼそ)

 士郎     :「……確かに、他のポピュラーな周波数には影響を与え
        :にくい周波数だね、ここは。巧妙に決めてあるなあ。
        :通信内容は……」(なんたらかんたら)
 珊瑚     :「……ここのプロトコルは、感情の表現に近い状態ステー
        :タスに観測される状況データを引数として与える、という
        :ものになっています。文章会話的なデータを構造や引数に
        :採用している一般のプロトコルとは、あまり親和性の高い
        :ものとは……」(うんぬんかんぬん)

 愛菜美    :「で、何を話してるの?」(ひそひそ)
 陽      :「さあ?」(きっぱり)
 愛菜美    :(がくっ)

 珊瑚     :「……自分が送っている内容とモニターされる電波信号も
        :一致していますし、その限りにおいては、プロトコルの
        :データ構造自体は私が把握できています」
 士郎     :「プロトコル変換部分さえ何とか作れれば……ということ
        :は、何とかなるかな」
 珊瑚     :「そうですね」
 士郎&珊瑚  :「「愛菜美」」
 愛菜美&陽  :「…………?」(ぱちくり)
 士郎     :「珊瑚ちゃんと陽君の情報リンクに、加わってみる気は
        :ないかい?」

 愛菜美    :「えっ?!」

 陽      :「そりゃあ便利になるな」
 珊瑚     :「あなたがしょっちゅう連絡取れなくなるから、愛菜美
        :にも参加してもらいたいと思ったの。いい? 勝手に
        :あれこれと通信しないこと。いいわね?」(びしっ)
 士郎     :「(苦笑)……まあ、愛菜美もちょっとうらやましいよう
        :なことを言ってた覚えがあったからね、聞いてみたんだよ」

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 と言うわけで、愛菜美ちゃんに情報リンク参加のご提案です。
 もっとも、珊瑚側の目的としては、最後の台詞&タイトルの通りですが(^^;
 あとまあ、姉弟の機能や士郎氏の活動を掘り下げて提示してみる、という
意味も込めて書きました。

 機能は、「独自プロトコルによる相互通信&逐次情報共有(特定端末との
秘話機能付き)」です。ちょっと改造が必要だと思います。
  http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26900/26999.html のラストの方の
チャットで、MOTOIさんが目論んでおられたので、ちょっと実行に移してみま
した。その予定がなかったorやめにするということであれば、このエピソード
はなかったことにしてください。


 以上です。ではでは。

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ごんべ
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