[KATARIBE 26643] [HA06L]チャットログ 『抜け道』

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Date: Tue, 09 Sep 2003 19:58:17 +0900
From: yamiwolf <yamiwolf@urania.dricas.com>
Subject: [KATARIBE 26643] [HA06L]チャットログ 『抜け道』
To: 狭間ML <kataribe-ml@trpg.net>
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チャットログ『夕闇の抜け道』を再々編集しました。
と、同時にタイトルを『抜け道』に改訂。
内容は特に変更はないかと思われます。

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チャットログ『抜け道』
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迷子
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場所は吹利駅。林檎は住宅街で教えてもらった「高校への行き方」を
さっぱり忘れ去っていた。 結局駅前で電車を探すことに。

 林檎     :「どうしよう、 明らかに……道に迷ってるよな……」
 林檎     :(みどりの窓口で聞けば解るんだっけ? )
 林檎     :(駅の中を取りあえず色々歩いてみる)
 玉緒     :(調理服を着た三つ編みの女が水晶球を携えて佇んでいる)
 玉緒     :「……お困りですか?」
 林檎     :「あの…。 今日から吹利学校高等部に転入になった者なの
        :ですが…」

重く圧し掛かるような雲行き。 まだ夕方なのにその女の立つ路地は夜の様

 玉緒     :「あら、 そう……それで?」
 林檎     :「それで電車でどういったらよいのでしょう…。 こっちの
        :電車乗るの初めてで…」
 玉緒     :「電車なんて、 この近くだもの……」
        :「案内してあげる。 ついてきなさい」
 林檎     :「はぁ、 どうも」
        :(不安だなぁ……)


不思議な抜け道
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 玉緒     :(路地を通っていき、 奥の木戸の鍵を開ける)
 林檎     :(え…どこ通ってるんだろう…)

鬱蒼と蔦の張ったビルとビルの隙間。幅は50cmほど。少し薄暗い。

 玉緒     :「……何科?」
 林檎     :「普通科です」
 玉緒     :「そう。 私は実験科……」
        :(するすると進んでいく)
 林檎     :(へぇ、 そんな科があるんだ)
        :「裏道のようですが、 何時もココを通ってるんですか?」
 玉緒     :「それ、 踏むと死ぬから……」
 林檎     :「へ?」
 玉緒     :「……もう昔の話だけれど」

林檎が足下を見回すとそこには見たこともない花が色々咲いていた。

 玉緒     :(すたすた)
 林檎     :(だんだん怪しい風景が広がってきているような……)
 林檎     :「……触ったら巻き付かれちゃうのかと思いましたよ、蔦に」
        :(僕が死んじゃうのかと思ったよ……)
 玉緒     :「実験科の話。 花を踏んだら死ぬのは未来永劫変わらないわ。
        :ほら、 そこにも……」
        :(と前方に転がる花の苗床になった死体に指さす)
 林檎     :「ひっ……」(ギクリとして立ち止まる)
 玉緒     :「ここで生きていくのならば少しの油断も許されない……」
        :(首がぐるりと回って林檎と目が合う)
        :「……なんてね」
        :(再び歩き出す)
 林檎     :「びっ、ビックリさせないでくださいよ……ったく」
 玉緒     :(特に反応のないまましばらく歩き、ふと立ち止まって
        :道脇の木戸の鍵を開ける)
 玉緒     :「さあ、 入って」

 SE      :「ギ、 ギギ、 ギギー」

 林檎     :(息を飲み、多少緊張しながら一歩づつ確実に歩き出す)
 玉緒     :「はやくしなさい……まだ生きたければ」
 林檎     :「はっ、 はいっ! 」
        :(驚いて、急いで真っ暗な道を駆け抜ける)

出ると、 どこかの学校の階段下の倉庫のようなところ。
多分、目的地に着いたのだろう。

 玉緒     :「それでは、 ごきげんよう……」(ばたん)
 林檎     :「あっ! ちょ、 ちょっと! 」

扉が閉まってしまい、 彼女に礼を言おうともう一度開けるが、中には掃除用具や
計測器具のようなものしか入っていなかった。

 林檎     :「え、 なんで……」
        :(立ちつくしたまま、 ただただ汗だけが噴き出ている)

その後、林檎は学校を見学して帰った。

時系列と舞台
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 2003年9月、吹利駅→吹利学校

参考
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チャットログ『夕闇の抜け道』
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26600/26612.html

解説
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ミステリック炸裂という感じで。

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