[KATARIBE 26563] [TRPGL] 成功の逆が失敗ではなくトラブル発生な判定系

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Tue, 02 Sep 2003 09:32:54 +0900
From: FURUTANI Shun-ichi <sf@trpg.net>
Subject: [KATARIBE 26563] [TRPGL] 成功の逆が失敗ではなくトラブル発生な判定系
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <20030902093043.A401.SF@trpg.net>
X-Mail-Count: 26563

Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26500/26563.html


成功の逆が失敗ではなくトラブル発生な判定系
==========================================
Indie RPG Awards の Best Free Game of 2002 受賞作品 "Shadow"
------------------------------------------------------------
2003/08/31 18:00:00

[sf]    英語圏のフリーRPG のページをいくつか見ていました
[sf]    で、
	http://www.harlekin-maus.com/games/shadows/shadows.html
	Indie RPG Awards の Best Free Game of 2002 受賞作品。
[sf]    を読みました。さすがに受賞作品だけあります。

・姪と甥のために作成したらしい。エブリディファンタジー系の話しを遊ぶん
かな。事例が児童文学っぽい。

・キャラクターの作成方法は、自画像と、自分を困らせたいと思っている怪物
(Shadow)の絵を描くことで行なう。自分の分身で遊ぶタイプだね。

・判定では正ダイスと影ダイスを振り、正が等しいか高ければ望んだ結果、影
が高ければ自分にトラブルが降りかかる。本を取ろうとして積もった埃まみれ
になるとか。
 ランダムジェネレータの機能が「プレイヤーズコールに対して、成功かトラ
ブルかの、どちらかの結果を生成する」シンプルなものになっている。失敗で
はなくトラブルであるところが、そのトラブルにどう対処するかを考えること
で遊ぶというスタイルを産んでいる。

・他のプレイヤーがトークンを渡すことで、どちらかを再ロールさせることが
できる。他のプレイヤーのPCを失敗させるために使っても、他のプレイヤーの
PCを成功させるために使っても良い。因果応報、他人を助けることの価値を学
習できるだろう。

・全体に、親が幼児との会話遊び的に利用するTRPGだと認識した。数を読み比
較できる全年齢向け、というのは嘘ではない。少なくともプレイヤーはそれで
OK。

・本文のルールの右囲みの中に事例が入っており、見比べつつく理解しやすい。

[sf]    こんな感じ。
[chita]   怪物の絵に気合がはいりそうだ
[sf]    おかあさんの絵とか書いてきたりしたらどーしよう
[Kyrie]   うひひひひ
[sf]    ここには、こんな感じの分量の一ページルールブックが、いろい
      ろあるようです

語り部の無駄
------------
[sf]    こうしてみると、語り部も無駄にルールとデータの多いシステム
      であります
[OTE]    いみじくも、

	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26500/26551.html
	Re: [KRL] ごく普通のパーティゲームな TRPG

[OTE]    で言われている通りですな。
[sf]    うんうん
[OTE]    まぁわしはごっこ遊びの延長的に遊びたいので、蒼穹で良いわけ
      ですが。
      # 途中色々迷ってたけどね
[sf]    成否でなくて意図した結果とトラブルってのは、無駄が無いよな

 0.4では、失敗の代わりに同程度のトラブルが起きるのに判定を変えてもいい
かなーとは前から考えてます。これまでのキャラクターをそのまま活かすなら、
それが手軽なんですわな。
 判定系そのものを根幹から手を入れて、良いのと悪いの両方がでるような結
果生成にするとなると、別物になりますしねえ。

 失敗ではなくてトラブルってのは、わずかな違いだけど有効なんですよね。
失敗して次の手ってのだと、ゲーム展開が動かないで止まりがちですが、それ
が回避できる。
 ゲームマスターが相手側行動を考えたり、失敗した行動の結果発生すること
を推論したりして、で状況を変えたりしない限りはね。


[sf]    語り部は意図した結果になるかどうかの成否判定なので、失敗し
      たあとにスムーズに展開が転がるわけではない。
      これは対抗判定ベースのシステムであるせいだけど。

 語り部では相手の居ない難易度判定でも、実際には仮想的な攻撃に対する無
効化と解釈できますからね。ダイスの振り合いと余力のけずりあいによる、サ
イコロによるギャンブル的な判定系であると。


ルールの分量は狙いを実現できる最小限にしよう
--------------------------------------------
[chita]   ガイギャックスが言ってましたが、ルールの多い少ないを論じる
      のは無意味のはずで
[sf]    意図に対して最小限に押えるのは遊びやすさを確保するうえでは
      重要なポイントなわけでさ。現行の市販システムは、どれもしん
      どい物量なのは確かだろうかと。
[OTE]    そうかもしれない。
[sf]    とはいえ、単に判定系だけシンプルにするというのは意味はなく
      て、ゲーム全体を成立させるなかで必要最小限にするというのが
      大事でさ。
[OTE]    うん
      判定“も”大事ってことで。
[sf]    Shadowは子供との対話の道具として、少ないルールのなかに無駄
      の無い機能が盛り込まれていて、目的の達成のために上手く機能
      するようにできていると思う。
[OTE]    とりあえず遊ぶのに大量の基礎教養とルールブックの大量のアイ
      テムデータをそらんじる、じゃ困るわけで。
      極めるタイプで遊ぶならともかく、てけとーにちょろっとな、っ
      てときには困る。

2003/08/31 19:00:00

$$


sfこと古谷俊一 / 奈良県香芝市在住 / 電網工房・匠 http://www.koubou.com/

http://kataribe.com/ TRPGを中核とする 共同創作コミュニティ 語り部総本部
http://www.trpg.net/ TRPG専門サービスプロバイダ / 情報ハブ TRPG.NET
http://www.cre.jp/ 創作者のための各種サービス
SEO、電子辞書、MailMagazine情報、掲示板群、CGI提供、創作&TRPG系IRCサーバ
rfc1866j(HTML2.0規格和訳)、SGML、Java、創作小説、ローダンFAQ&ML、setext


 ---------------------------------------------------------------------
http://kataribe.com/ 語り部総本部(メインサイト)
http://kataribe.com/ML/ メーリングリストの案内
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/ 自動過去ログ
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26500/26563.html

    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage