TRPG.NET > 月刊TRPG.NET / 2005年05月号 >
案内TRPG専門Web雑誌月刊TRPG.NETの記事です。 関連リンク
|
背景に普段は使わないような模様のスクリーントーン、配色はサイケに。画面情報に角張った二重線の吹き出しを配置。
迷宮王『ふはははははは、観念と妄想の支配する魔界へようこそ、椎名理緒。そしてその哀れな同行者よ』
理緒「い、一体なにごと?」
鮴田「何だこりゃ。今日のコンベのアトラクションか?」
迷宮王『我が名は迷宮王。TRPGを愛するあまり、構築しておいた迷宮世界を具現化する力を手に入れた、万能の王』
鮴田「くはあ、パクリ臭え」
迷宮王『お前達は今、この世界の虜となった。逃るることは不可能と知るが良かろう』
理緒「ダンジョンを創り上げて他人を巻き込む能力者? なんて恐ろしい」
迷宮王『さあ、その身の解放を賭けて、王が課す試練に挑戦するが良い。ふははははははは』
鮴田「ちょっと待て、強制かよ。どうしろって言うんだこの野郎」
理緒「大丈夫よ。私たちには、60年の実績がある『日シナのマスタリング講座』がついているわ」
理緒「『日シナのマスタリング講座』なら、この道の経験豊富な先生方が、コンベンションで多発する不測の事態に対応するコツを親切ていねいに指導して下さるのよ」
迷宮王『まさか、私の支配下に墜ちた場合の対処法までは指導している筈がなかろう、椎名理緒』
理緒「予想できないからこそ、不測の事態って言うのよ、迷宮王」
理緒「バインダー式のテキストと、実用新案のマスタリング練習機があれば、どんな変事にも対応できる機転が身に付くまで、何度だってくりかえし練習ができるのよ」
迷宮王『いくら何でも、私の支配下に墜ちた場合まで訓練できた筈があるまい、椎名理緒』
理緒「練習で身に付くのは、実戦的な機転と応用のほうなのよ、迷宮王」
理緒「1日20分の練習を続けるだけで、シナリオ検定にも楽々合格。シナリオ1級の合格者の9割以上が、日シナの出身なんですって」
鮴田「これ終わってから講座を受けても、間に合うかな」
理緒「きっと大丈夫」
迷宮王『無駄な時間を与えるべきでは無かったと後悔しているぞ、椎名理緒。試練に挑戦する前に、お前の手勢を明らかにするがいい』
理緒「そうやって私たちを支配できるのも今のうちよ、迷宮王。ええと、こちらが駆堂菊乃さん。で、後は左から――」
鮴田「そんな名前だったっけ?」
理緒「寝たふりやトイレ中座を乱用し、マスターの忠告を聞かないふりして自分の望む展開をゴリ押しする鮴田さん。コンピューターRPG感覚で他のキャラ全部をNPC扱いする傍若無人さで悪名高い若柵さん。それと、ルールの理解を拒み続けて早や3年、エターナル初心者という二つ名で知られる犀頭ちゃん」
迷宮王『うおお、何という手に負えない連中だ』
三人「……ちょっと待て」
三人「俺達は椎名理緒の味方になるって言った覚えはなーいっ」
騒ぎ始める三人。
理緒「ねえみんな。今そういう事を言わないで欲しいなー」
菊乃「手助けしてやっても良いけど、追加料金だよ」
理緒「――菊乃さんも」
感想・執筆宣言は一行掲示板001もしくは irc.trpg.netの #openTRPG へどうぞ。
本記事の掲載月号のリスト
TRPG専門Web雑誌