初心者DMのキャンペーン顛末記(第3回)

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初心者DMのキャンペーン顛末記(第3回)


シナリオを作成する前の確認

 前回はマスタにとっては実に不運なキャラ作成+ミニセッションでした。なんせキャンペーンが「はじまる前」に1600gp以上の収入ですからね。
 これでキュアライトウーンズやマジックミサイルのワンド、使い魔や高品質なツール類が買われることは必定。これは戦力を1.5倍ぐらいに見積もる必要がありそうです。

 次のセッションが「キャンペーン第一回」なわけで、序盤の冒険を方向付けるちょっとしたものを作りたいとこなんですが……はてさて、どうするか。

ルール運用のチェック

 ひとまず前回の会合を思い出しながら、ルール運用で間違ったところがないか見回します。前回は概ね以下の流れでした。

・キャラクタを作成した
出目が振るってなかなかの強者が生まれた
・ミニセッションを遊ぶことにした
ゴブリンと軽く戦った
 → すごい財宝が出た (1600gp)
 → 後付けで続きを設定
 → オークやNPCソーサラと戦った

 キャラ作成は特に問題なさそうです。戦闘も基本的に殴り合いしかしてないので平気。しかしDMG第7章:財宝の「宝物」の項目を読んでいて、こんな一文を見つけてしまったのです。

> ロールで96〜100が出たら、その結果に加えて、1レベル高い表で再び
> ロールすること。

≫DMG p171 "宝物表を使う"

 前回、初期キャラが莫大な財宝を入手したのはプレイヤたちが"貨幣"と"品物"で「97」を振ったから。そして再ロールは行っていない。これはつまりどういうことかというと……そう、初期キャラなのに保有資産がまだ増える可能性があるということです。ううう、胃が痛い。

 とはいえ今後も使うルールなわけで間違ったままにしておくわけにもいきますまい。早速プレイヤに「間違っていた点」「適切なルール」「修正方法(次回セッションの冒頭に再ロール分を決定)」をまとめたメールを送らんと。

シナリオ着想に詰まったら「ナゼ?」を探す

 ルールのチェックで時間を潰しても、まだシナリオ着想が思い浮んできません。適当なシナリオでお茶を濁しても良いんですが、第一回から手抜きをするのは避けたいところ。

# もっとも困ったら公式のフリーシナリオなり公式シナリオなりを使ってしまえば良いだけなんで気楽ですけどね。

 こんなときは、鉄則に従いましょう。お手元の『日シナのマスタリング講座』テキスト(*1)の25ページを開いてください……そう、「シナリオに困ったらプレイヤが抱いた『疑問』からはじめよう」という奴です。

 プレイヤという輩は、自分が抱いた疑問への答えになりそうな展開については、己の知的好奇心を満たそうとして協力的になるものです。
 だから、シナリオのネタに困ったら、それまでの記録を「ナゼ?」という視点で読み漁るとプレイヤの食いつきが良いネタを見つけることができます。

 で、前回のセッションで生まれた疑問点は以下の3つ。細かいものならもっと色々とあるでしょうけど。

・ハードバイってどんなところ?
・なぜゴブリンごときが1600gpもの財貨を持っていたか
・PCたちを襲撃したソーサラの背後には何か陰謀があるのでは

 疑問が見つかったら、あとは『モンスターマニュアル』のゴブリンについての項目や『グレイホークワールドガイド』なんかを見て、理由をでっちあげていく作業に移りましょう。

 なんか面白そうなのが見つかると良いのですけど。

1 そんなテキストはありません。あったら欲しいですけど。

さいごに

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月刊TRPG.NET 2005年02月号

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