遊んだらセッションレポートを書いちゃおう

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遊んだらセッションレポートを書いちゃおう


セッションレポートってなんだろう

 セッションレポートというのは、セッションに参加してない人が読むことを 想定して書いた、セッションに関した諸々を記録した短めの文章のことを言い ます。

 と、言われてもなかなかイメージが湧きにくいと思うので、簡単なサンプル を提示しておきましょう。

2000-04-01 統一ネジマキ同盟 開国

 これは「迷宮キングダム」というTRPGを遊んで作ったレポートです(実際に は遊びながらとったメモを清書)。50行足らずの余白の多い簡単なものです。

なんでレポートを書くのか

 君は例を見て「こんな簡単なものなら書かなくてもいいじゃないか」と思っ たかもしれない。でも、その「簡単なもの」を書くことで得られるメリットを 知ればちょっと話が違ってくるだろう。

 レポートを書くことには直接的・間接的なメリットがたくさんある。これら を端から書いてたらとてもじゃないけど締切に間にあ……書ききれないから、 ここではごく代表的なものにとどめておきましょう。

 まずあがるのが「モノとして残る」ということです。人間は忘れっぽい生き 物なので、一週間前のセッション内容なんてあっという間に記憶の彼方に置い てきてしまいます。でも、レポートとして残っていれば書いてある内容を忘れ ても問題ないわけです。

 次いであげられるのは「思い出すきっかけになる」という効能です。人間は きっかけとなるモノがある場合の方が、いろいろと思い出しやすい。

 つまり、レポートがあれば「記憶」の最低ラインが保証されて、その上で得 られる期待値も高くなるという二重保証になるわけです。

 そして最後に「話のタネにできる」というやつがあります。脳味噌の中身は 見せることはできませんが、モノとして形を持っていればそれを相手に見せて 話ができる。

 遊んだ後の食事、次のセッション、何年かたって再び集まった際……折に触 れて思い出して語り合うことができる。「昔の共有した体験を語り合う」のは 別に年寄りだけの特権というわけじゃありませんから。

なにをレポートに書くのか

 レポートに書く内容をおおっぱに整理すると以下のようになります。

(1) 日時や会場、参加メンバー
(2) 遊んだシステムやGM、シナリオ名
(3) 各PCの名前や大まかな役割
(4) ゲームのレギュレーション
(5) セッションの大まかな流れ
(6) 印象に残った出来事
(7) セッションの結末(影響,エピローグ,何をやり遂げたか)
(8) セッション中や事後に判明したルール運用上の間違い
(9) セッション中で行われたルール運用上の解釈(ハウスルール)

 この中で特徴的なのは(7)と(8)、(9)かと思いますのでこれらだけ簡単に説 明を加えていきましょう。

(7)セッションの結末(影響,エピローグ,何をやり遂げたか)

 セッションで物語世界がどのように変わったかを書いておきましょう。ヒロ インの不幸を取り除いたり、魔王を倒したり、世界の危機を救ったなど、色々 と書いておきましょう。

(8)セッション中や事後に判明したルール運用上の間違い

 時間の都合などから、セッション中にルールを調べきれないというのはよく あることです。間違っていることが休憩時間や終わった後に判明したら、その ことを口頭で説明した上でレポートに記入しておきましょう。
 こうすることで、ルールブックを持っていない参加者がルールを誤って記憶 してしまう危険を回避することができるようになります。

(9)セッション中で行われたルール運用上の解釈(ハウスルール)

 ルールが曖昧で細かく決まっていない場合、GMがその場で適当な裁定を下す というの事態もままあります。こういった場合の判断や「料理作成でファンブ ルしたら、食べた者にダメージを与える」といった、その場で出た愉快なハウ スルールなども記録しておきましょう。

 こうやってプレイグループ内で「判例」を蓄えていけば、同じような判断で 揉めることを減らすことが可能です。また、それらが「プレイグループの協定 である」と明示しておけば、意識的にそれらを抑えることもできるでしょう。

書いたレポートをどうするのか

 書いたレポートはどうするかは、人によってさまざまです。でも、せっかく 他人に見せる形でやってるんですから、PCや携帯でテキスト化して、サイトに アップしましょう。

 TRPG初心者やシステム未経験者にしてみれば、他の人がどんな風に遊んでる かという情報はいくらあっても困るもんじゃありません。もちろん、そのシス テムで遊んだ人にしてみても、他の人がどんな風に遊んでるかという情報は、 貴重なものです。

 というわけで、是非ともボクにレポートを読ませてくださいな。お待ちして おりまーす。

さいごに

感想・執筆宣言は一行掲示板001もしくは irc.trpg.netの #openTRPG へどうぞ。

月刊TRPG.NET 2004年09月号

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