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1974年にGary Gygax(ゲイリィ・ガイギャックス)がTSR.incより発売したDungeons & Dragons(以下ClassicD&D)は、Advanced Dungeons & Dragons(以下AD&D)という立派な弟を生み、AD&Dは今や世界で一番多く遊ばれているRPGに成長しました。最近ホビージャパン、日本語版が発売されたダンジョンズ&ドラゴンズ 3rdエディション(以下3E)は、その系譜に連なる新しい兄弟です。
しかしながら、ClassicD&Dはその弟であるAD&Dの存在もあり、エディション等が非常に初心者には理解しにくくなってしまっています。更にアメリカでは、3Eの改訂版であるDungeons & Dragons 3rd Revised Edition(3.5E)が出版され、状況はより混迷しています。
これらの情報を理解するに当たって非常に重要な、一つの認識があります。それは「ClassicD&DとAD&Dは基本的に、独立したルール体系を別の持つゲーム」だという認識です。実際ルールを読んでみると似ているところが有るのは事実ですが、互換性があったり相互に補完したりし合う事は有りません。これは非常に重要です。
つまり、2000年8月に英語版が、そして2002年12月に日本語版が発売された3EはClassicD&Dの3rd Editionでは無く、AD&Dの3版だと言うことです。ここら辺が勘違いされがちですが、皆さん誤解の無きようお願いします。
何故、この様な複雑な状況になったか、と言うのは1999年にTSR.incがWizards of the Coast(マジック・ザ・ギャザリングとかを出している会社、以下WotC)に吸収されたことが一つの原因でしょう。WotCはAD&Dの新しいエディションを出す際に、今までAD&Dに付き纏っていた、「敷居が高い」、「難しい」などのイメージを払拭するために、AD&Dの"A"(Advanced:日本語にすると「上級」とか「進んだ」と言う意味)を取ってしまったのでしょう。
事実、3Eのルール・システムはそれ以前のAD&D(1st、2nd)とは、大部分で違った物になっています。基本的にはスマートになった感じです。ですから、3E以前からAD&Dを遊んできた人の間では、3Eとそれ以前は完全に別ゲームという認識が膾炙しています。
そして2003年7月に発売された3.5Eは3Eのルールを修正改訂したものです。WotCもはっきり言明していますが、これはあくまでも3E改訂版であって4th Editionではありません。基本的なルールは3Eと同じで、3Eでバランスの悪かったルールや、足りなかったルールを補った物が3.5Eという事になっています。
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