ある妻帯者の決断

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ある妻帯者の決断



 どうも、はじめまして、水無月冬弥(みなづきとうや)といいます。
 今回、フレッシュマン特集として、環境の変化による体験談を募集している と聞いて、自分の経験を語っておこうと思っていたりします。
 その事で、みなさんの参考になれば、非常に嬉しい……というわけではなく、 とりあえず、自分のサイトの宣伝にもなるのでは? と考えるひーじょーに手 前勝手な考えで、書いてしまうのを許してください。
 まあ、あまりに参考にならないかと思います。

 それは、なぜか?
 私は、コアなTRPGユーザーだから、ではありません
 非常に、偏った経験を積んでいるからだったりします。
 そのため、環境の変化にたいする経験を語る前に、まず、自分のTRPG歴につ いて、語らなくてはならなかったりします。

 僕がTRPGをやり出したのは、社会人3年生20歳の頃。
 もうこの時点で、人生の転機である進学、就職をした後なのです(笑)
 サークルにも入っていたりもしましたが、休みが不定休だったせいもあり、 コンベンションを多用していました。
 しかも、もとが同人小説書きだったせいか、GMがやりたくなり、数回、既存 TRPGをやったのですが、納得いかず、「秘石伝承フールトゥルース」なるオリ ジナルをつくり、流しのGMとして、東海地方を渡り歩いていました。
    オリジナルの流しのGM
 これが僕のTRPGの基本だったんですね。ほんと偏っています。

 さて、そうしてTRPGを楽しんでいた僕ですが、ここで、メガトン級の人生の 転機である「結婚」をしてしまうことになったわけです。
 相手は、アニメ好きであり、妻である前に、小学校5年生からの知り合いで した。
 おかげで一番の難問である「TRPGを説明する」を実際参加させることでクリ アしてしたのはいいのですが、問題はお小遣いです。
 世の中の旦那はこれで苦労しているのですが、僕の場合「1万円+必要経費」。 むろん、コンベンションで遊びにいくのは、必要経費に入らせてくれません。
 ここで、一番簡単な方法は、「妻に旦那の威厳をみせ、金額を上げてもらう」 というものでしょう。
 妻は専業主婦、家の金は全部、僕の稼ぎでしたし。
 しかし、先程書いたとおり、僕と妻は昔からの知り合い。
 結婚した当時ですら15年間築きあげられてしまった関係があり、それは一言 でいえば「亭主が尻にひかれる」というトホホな関係でした。
 ということで、小遣いUPは望めません。(苦笑)
 結婚当初は、妻も連れて行くことで、“妻の財布から諸経費を出させる”と いう裏技を駆使していたのですが、間もなく子供ができてしまいました。
 子供ができてしまえば、当然、気軽に参加できなくなります。
 最初は、子供を両親に預け、二人でコンベンションに出かけたりもしました が、やはり気がひけます。というか、その時点で親失格な気も(苦笑)
 そこで、僕は考えました。
 なんとか、家族の事を考えた上でTRPGができないかと?
 やはり、趣味で主がまる一日もいないのはまずいのではないか。
 たとえ、趣味に興じていても、家にいたほうがいいのではいか?
 そこで、思いついたのが、ネットでTRPGをする方法でした。
 これなら、取り合えず家にいますからねえ

 ここで、夢と希望にみち、熱意に燃える少年達なら、勢いだけで立ち上げて しまうのでしょうが、すでに結婚し、お父さんになってしまった僕は、勢いだ けで立ちあげる事はできません。
 やるからには、TRPG人生をこれで終わりにできるくらいのものを、つまり30 年くらいはこれ、一本で遊べるものにしようと無謀にも思ってしまったので す(笑)
 無論、これは目標。実際は、到底不可能な夢想です。
 しかし、やるのなら現時点でできることを100%やってみようと思い、頑張っ てみました。
 とりあえず3ヶ月間いろいろなサイトを見学し、試行錯誤して、導いた結論 は
    IRCチャットを用いたオリジナルTRPG、ジャンルは現代ファンタジー
 でした。
 一見無謀ですが、これが僕のベターな選択でした。
 チャットの方式をIRCにしたのは、その軽快さに目をつけたからです。
 TRPG.NETなら、さらに、ダイス機能もついてきます。
 これはお得です。
 オリジナルルールにしたのは、オリジナルならサイトにルールをUPできるこ と、そしてチャットで行うには、既存のルールでは時間がかかりすぎてしまう からです。
 そのため、チャットでTRPGを行うことを想定して、ルールを一から造り上げ てみました。
 ジャンルが現代ファンタジーなのは、舞台を現代にすることで、プレイヤー 間のイメージの統一を図るためです。

 こうして、いろいろと悩みつつも、こうして1999年1月1日、僕の主催する
「魔獣戦線」が開設されました。
 問題は「敷居の高さ」のみ、こればかりはどうしようもありません。
 最初は4、5人程度のメンバーでしたが、4年を経った2003年3月現在も、 幾たびの方向修正をしながらも、なんとか続いています。
 離婚もしていないし、子供もなついているので、今のところ、僕の選択に間 違いはなかったようです。

 以上が、僕の人生の転機「結婚、子供の誕生」という環境の変化に対した、 僕の体験談です。
 非常に偏ったTRPG経験の持ち主なので、参考になるとは思えないんですが、こんな人もいるんだなあと思っていただけるだけで幸いですし、興味をもって、うちのHP魔獣戦線にきていただけるともっと幸いです(笑)

さいごに

感想・執筆宣言は一行掲示板001へどうぞ。

月刊TRPG.NET 2003年03月号

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