3eダンジョンの潜り方(心得)

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3eダンジョンの潜り方(心得)



 3月のWebzineのお題は『フレッシュマン特集』とsfさんから下知を授かりま した。昨年末に日本語版が出たばかりのDungeons & Dragons 3rd editionの記 事を書くには、まさに千載一遇、渡りに船、波平の細君はフネと言えるでしょ う。
 ……自分がD&Dの記事しか書けないからって言い訳をするなって?

 気を取り直して本編に進むとしましょう。今回は『D&D3E――ダンジョンの 潜り方』と題して、新人冒険者(つまりフレッシュマン!!)が始めてダンジョン に潜る際の注意やTips、傾向と対策をこっそり伝授することにします。

1.ダンジョンとは

 さて『ダンジョン』とは何でしょうか。境界条件を緩やかに設定するならば
『物理的、精神的、魔法的な遮蔽によって外界と隔てられた閉空間で、主に通 路と部屋で構成されているもの』というところでしょう。洞窟、屋敷、迷宮、 迷路、極度に密に茂った森、下水道、散らかった部屋、虫食いだらけのチーズ の中などがこれにあてはまります。
 一般的にダンジョンといった場合、想定されるのは洞窟や迷宮、屋敷でしょ う。今回はこれらを念頭に話を進めていきます。

2.最低限の準備

 ダンジョンに潜る時、必要な物は多岐に渡り様々なレベルにあります。
 まず、揃えなければいけないものは『クレリック』です。回復呪文が使える 仲間がいない状態でダンジョンに潜ることは通常死を意味します。もし貴方の パーティにクレリックがいないならば、NPCを雇う、NPCをナンパする、新しい PLをナンパするなどの方法で、必ずクレリックを用意しましょう(ナンパに成 功した場合、僕に秘訣を教えて下さい)。

 第二に、装備品の中で見落とされがちで且つ極めて重要なものとして『光源』 があります。良く、パーティ全体で1つか2つ程度の光源しか用意しない場合が ありますが、これはいけません。最低でも1人あたり1つの光源は用意しましょ う。
 3Eには陽光棒(Sunrod、1gp)という便利なアイテムがあります。使用すると6 時間の間半径30フィートの光を放ちます。またこれは炎による明かりではない ので水をかけても消えませんし、ベルトに挟んでおいても服が燃え全身火傷に なり冒険をしなくても良くなるという事はありません。とても便利ですから、 全員が3、4本は購入しダンジョンに潜る際にはベルトに挟んでおくことをお勧 めします。
 また、大抵の地下生物はPCよりも長い距離を見通せる暗中視覚を持っていま す。中には120フィートまで届く暗視の能力がある種族もいます。ということ で、特定の方向に長い視界を保てる、投光式ランタン(Bull's Eye Lantern、 12gp)はパーティ全体で1つは用意しましょう。もしパーティ内にLow Light -Visionを持つキャラクタがいれば、投光式ランタンと合わせて120フィート先 まで見えるので安心です。

 他にも必要な物は多々ありますが、特に重要な物はこの2つです。

3.切り札

 『必殺技』と言い換えても良いかもしれません(言い換えなくてもよい)。何 かあったときに役に立ちそうなアイテムや呪文、巻物などを各自1つ用意して おくとダンジョンでの探索や戦闘が楽になります。
 例えば、戦士がシルバーダガーを購入しておくとか。ウィザードがマジック・ ウェポンの巻物を1つ用意しておくとか。ローグが足留め袋(Tanglefood bag) や錬金術師の火(Alchemist's Fire)を購入しておくというのはとても良いこと です。

 もう少し高いレベルになったならば、即死系呪文の巻物を用意する、強力な 魔法を付与された矢を数本買う、高価なポーションを持っておく、より高レベ ルの冒険者を雇う、出目の良いダイスを揃える、DMの好物を買っておくなどが お勧めです。

4.転進の仕方

 ダンジョンは何も、1度の探索だけでクリアできるものばかりではありませ ん。中には広大な余り何日もかかることもあれば、強力な敵と相まみえたため に戦力を著しく消耗したため、休息を余儀なくされる場合もあります。
 そういった時は、特別時間制限があるのでなければ迷わず転進し1度休息し てから再挑戦すべきです。損耗が激しいまま、ダンジョンの奥部に進んでも何 も良いことはありません。
 転進の目安は非常に簡単『クレリックやウィザードの呪文が尽きたら』です。 魔法による支援が望めない状態でのダンジョン探索は極めて危険なのです。

5.さいごに

 まだまだ、書ききれない事も多く沢山のTipsがありますが今回はこの程度に とどめておきます。
 ダンジョンをクリアする上で重要なのは、それぞれのクラスが求められる役 割を十分にまっとうすることです。ダイスを振った結果失敗することは仕方が ありませんが、そもそも挑戦しないというのは最低だと思って良いでしょう。
 怖がって罠を外そうとしないローグ、ダメージを喰らうのが嫌で前に立たな いファイター、呪文を出し惜しみするクレリックやウィザード……こういうこ とをするとダンジョンに待っているのは財宝ではなく『全滅』の2文字にでしょ う。

さいごに

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月刊TRPG.NET 2003年03月号

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