Deadlands雑談所 LOG 002

Deadlands雑談所の2000年07月07日から2000年08月18日までのログです。


2000年08月18日:11時50分08秒
恐怖レベル / NYAR
 ルールブックを良く確認しての話は後回しにして、個人的な見解を書いてみます。
 というのも、私個人の見解をベースにずっと話を進めているので「ルール的におかしい」のであれば、私もそれを直す必要があるためです。(^^;

 私の理解している所では、恐怖レベルとはその地域の住民の「恐怖に支配されている度合い」を表します。
 恐怖の支配力が高まると、クリーチャーが住民から吸い取るパワーが大きくなります。結果として、クリーチャーは益々強大化して住民はどんどんやせ細っていきます。
 当然、クリーチャーが強くなると恐怖レベルは高まります。恐怖レベルはクリーチャーに有利なマッチポンプなのです。

 逆に地域を支配しているクリーチャーを倒すなどして「人類の行く末に希望が持てる」ようになれば、その地域の恐怖レベルは下がる訳です。
 単純化すれば、地方豪族と住民の課税問題に似ています。
 住民が税金を文句を言わずに払いつづければ、どんどん課税は肥大化するし、義賊?が豪族に反抗し始めると徴税は困難になります。
 クリーチャーと住民の力関係を表しているといいかえることも出来るかもしれません。

 恐怖レベルを十分に下げれば、クリーチャーの収入が絶たれて根絶される……と「理屈では」なりますよね。
 おそらく、住民が十分に多い都市部では恐怖レベルの上昇は遅いんじゃないかと思います。住民自体の勢力が盛んで人間にやれることが大きく、住民に自信があるからです。
 逆に開拓民が少ない入植地なんかでは、自然の脅威にさらされている上にクリーチャーの恐怖がかぶさるので恐怖レベルは上がり易いのではないでしょうか。

# 供給されるパワーの量を考えると、都市部でひっそり生息しているクリーチャーの方が質が悪いかもしれませんね。


 「西部の魔境」という事実の認識に付いては、合衆国の多くの人は「魔境になっている地域を訪れたことが無いので知らない」のだと思われます。
 西部地域でも結構恐怖レベル(=魔境化の度合い)はバラバラだったと思いますので、西部でも恐怖レベルの低い所では認識が甘いかもしれません。
 ところで、PC達は普段から魔境を訪れているので「西部が魔境化している」のは知っています。これはOKですよね?

 では、北枕さんのワ−ルド概説をもう一度読んでみてください。

 「南北戦争と大いなる精算(レコニング)」の部分は「西暦1861年、つまり今から16年前」で始まります。
 南北戦争開戦当時、まぁ10歳程度なら変貌する前の知識は持っているはずです。
 それでも、昔を直接知っている年齢がおよそ26才以上ということになります。

 従って、PC達は「西部がある時を境に魔境化した」のは知っていると考えて良いでしょう。
 もちろん「ある時」の正確な時期は個人的な経験に基づくと思うのでバラツキはあると思いますが。(^^;


 私のイメージではDeadlandsのPCのアウトローって「誰かが勝手に決めたルールに従うのが嫌」なだけで、人間が化け物に貪り食われたりするのを「どうせ、赤の他人だろ?」とは言わない連中です。
 己の欲望に対して一定の距離感を持っている、ハードボイルドものに出てくるキャラクターのイメージです。

 実を言うと、根本的には「ミートソースたっぷりのスパゲティ・ウエスタン」とルールブックに出てくるので、「マカロニ・ウエスタンの主役達が単なる悪党では話にならん」というのも私の中では大きいのですけどね。
2000年08月17日:22時41分14秒
PCの初期情報についての質問 / 石頭
・・・ううむ、またPCの立ち位置がわからなくなりました。なので、質問します。すみません。

>PCの目的は恐怖レベルを下げること

何故、恐怖レベルを下げる事が目的になるのでしょうか。これがわかりません。PCが行った冒険の結果として恐怖レベルを下がった、という事実を他人に 「Tale Tellin'」で伝えるのは理解できるのですが。

PC達はこの「西部の魔境」という事実について、どのくらい知識があるのでしょうか。動機はどうであれ、必ず恐怖レベルを下げる、という目的を持たねばならない、という理由がよくわかりません。

個人的には犯罪者達、アウトロー達の行いなどもある意味恐怖レベルを上げるような行為にも思えるのですが。(恐怖レベルを下げる、という行為を関して果たして犯罪者達、アウトロー達がそこまで重要視するのか、いまいちしっくりこないのです。)なので、追加で質問します。非常に初歩的ですみません。
個人的見解、ルールの何処を読むように、とのコメントでも結構です。お答え頂ければ幸いです。>ALL
2000年08月17日:21時41分59秒
PCの立ち位置の補足 / NYAR
 ん?ちょっと書き方が悪くてポイントがぼけてしまいましたね。(^^;
 同じ情報になるので申し訳ないですが、整理してみます。

・PCの目的は恐怖レベルを下げること
 目的が一致していれば人間の法律に反しているかどうかは問題ではない。
 恐怖レベルを下げようという行動のPCの動機は自由に設定して構わない。
 だから、アウトローのPCであっても「恐怖レベルを上げる行動を取ることは極めて希」だろうと思います。

 これが趣旨です。(ついでに書いた部分に「私の見方では」と書いたので紛らわしくなりましたね)

 で、付け足しの方の話題です。(^^;
 まぁ戦闘系が「Tale Tellin'」を持っていても悪くないですが、非戦闘系のほうが幅が出ると思います。
 新聞記者なんて(特にルールは無かったと思いますが)「広域に恐怖レベルを下げる」ことが出来そうで、PCの目的からすると非常に大事なメンバーになりそうじゃありませんか。
 情報収集能力だけだと他のキャラクターにとって「便利だな」くらいの感覚でしょうが、Tale tellin'が使えると目的を進めるキーパーソンになります。
 非戦闘系は戦闘で目立てない分、そういう所で存在感を打ち出すのも良いと思うのです。
2000年08月17日:20時10分02秒
Tale Tellin'(「語り部」技能) / 石頭
は非戦闘系には必要だ、という事ですか、了解です。
2000年08月17日:18時39分19秒
PCの立ち位置 / NYAR
 回答は得られているようですが、私の見方もちょっと書いてみます。

 基本的にPCは世界中の恐怖レベルを押し下げて、ホラーの無い世界?を作ろうとしていると考えます。
 TORGでの大枠の目的が(乱暴に言うと)スティーリーを全部引っこ抜いて、世界をコアアースにするのと似たような感じです。
 ただし、それには奇麗事だけでは上手く行かないのも判っていて、「ちょいとタフな連中」がそれをやっているというイメージです。
 もちろん、動機は様々であって差し支えないと思います。

 そんな訳で、私の見方ではパーティーに「Tale Tellin'」の技能を持っているメンバーが居ないのは、あまり良い状態ではありません。
 PC達の活動の意味が大きく損なわれてしまうためです。
 多分、戦闘力の低いメンバーが身内ではあまりぞんざいな扱いを受けないのは、そのへんの影響かと思います。

 まぁ、そういう訳で「なるほど、良く出来てるなぁ」と思っていたのですが……これって少数派の解釈なんでしょうか??(^^;;
2000年08月16日:21時38分10秒
西部の魔境でのPC / 石頭
北枕殿、コメントありがとうございます。大変参考になりました。

>人類の側に立ってマニトウやレコナーに立ち向かうキャラクターであること、意図的に人々の間に恐怖をあおるようなことをしないことが「Deadlands」のPCに求められること

上記の件了解しました。PC達はある種のストイックさ(マニトウやレコナーに立ち向かい、人々に恐怖を与えないようにする)が求められる、という事でしょうか。この条件付けとしては、やはり個人的な理由であったり、組織からの 命令であったりする、というわけなのですね。

ありがとうございます。これで内輪でもまたDEADLANDSが続けられそうです。また何か質問をするかもしれませんが、そのときはどうぞよろしくお願いします。>北枕殿>ALL
#初版でセッションしていますが、やはり2版のほうが完成度は高く遊びやすいのでしょうか(^^;。
2000年08月16日:21時31分41秒
「Deadlands」参考資料ウィアード編 / 北枕
 参考資料について、今まで皆様方の書いていないところをちょっと書いてみたいと思います。

 まず、ビジュアルな歴史的資料として、以下のようなものがあげられます。

◎三省堂図解ライブラリー「アメリカ西部開拓史」 三省堂
◎カラーイラスト 世界の生活史16「アメリカの西部開拓」 東京書籍
◎カラーイラスト 世界の生活史32「アメリカ・インディアンの生活」 東京書籍
◎ビジュアル博物館「カウボーイ」同朋社出版
◎ビジュアル博物館「アメリカ・インディアン」同朋社出版

 これらはいずれも絵本タイプの薄くて大判のハードカバー本です。歴史や文化を文字とイラストで紹介したものであり、絵的なイメージをつかむのにはいいでしょう。

 しかし、「Deadlands」初版基本ルールブックの裏表紙には“The Spaghetti Western ... with Meat!”とあります。意訳すれば“ひき肉たっぷりのマカロニ・ウエスタン”といったところで、B級西部劇とB級ホラーをミックスしたあたりが狙いだというのがわかります。江戸時代の歴史の忠実な資料を見てもB級時代劇にはあまり参考にならないように、アメリカ西部に関する歴史的資料を集めても実はあまり参考にならないかもしれません。
 やはり一番いいのは良いB級西部劇をいっぱい見ることでしょうが、私は西部劇から入ったのではないため、ちょっと変わったものを中心にご紹介しましょう。まあ、“ウィアード・ウエスト”なんですから、こっちの方が役に立つかもしれません。

◎「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(映画)
 確か、第3作で西部開拓時代に行っていたと思います。そういうわけで、「ワールド概説」ではドクに活躍してもらいました。
◎「イースト・ミーツ・ウエスト」(映画)
 日本映画です。見たくて探しているのですが、見つかりません。というわけで未見。サムライが西部に行く話らしい。公開時の予告では、このサムライがガンマンと(刀対銃で)決闘するシーンが流れていました。

◎「天外魔境 第四の黙示録」(セガサターン用RPG)
 広井王子プロデュースでHUDSONから出ていたものです。このシリーズはどれもかなりクセのあるものらしいのですが、これもすごい。誤解しまくった架空のアメリカが舞台のRPGです。サンフランシスコにはチャイナタウンやジパングタウンがあり、アリゾナではアープ保安官と“クリントン一味”が対立しており、シカゴは高層ビルの立ち並ぶ都市でカポネがおり、ダラスにやって来る大統領はケネディ似という、時代も何もゴタ混ぜの凄さです。好き嫌いが別れそうな作品ですし、もはや入手/プレイは難しいかもしれませんが、参考としてあげておきたい作品です。ラスボスは森本レオ。

◎「Dr.モードリッド」(漫画)
 外薗昌也、バーズコミックススペシャル。オカルトにも詳しい異端の考古学者が1890年代も後半に、アメリカ西部各地で超常的な事件を解決する、西部+オカルト+マッド(?)サイエンスな作品。
◎「修羅の刻 四」(漫画)
 川原正敏、月刊少年マガジンコミックス。戦国時代から伝わる不敗の格闘技、陸奥圓明流の各時代を描いた外伝の4巻。1876年、主人公の雷(あずま)がアメリカに渡って、インディアンと白人の戦いに関わる話。彼には「ワールド概説」で聞き手として活躍(?)してもらっています。作中で彼はワイアット・アープに出会っていますので、「ワールド概説」の舞台をドッジ・シティ近くとしています。
◎「ウエスタン武芸帖 1、2」(漫画)
 JET、ハロウィン少女コミック館。小説版(後述)の漫画化。

◎「ウエスタン武芸帖シリーズ1〜3」(小説)
 菊地秀行、ソノラマ文庫。各巻のタイトルはそれぞれ「異西部の剣士」「アリゾナ剣銃風」「無法街決闘伝」。幕府が倒れなかったパラレルワールド(?)、アメリカへと逃亡した坂本竜馬を、沖田総司を始めとする新撰組隊士たちが追う話。菊地秀行らしく、アクション(刀、銃、拳法)、妖術、モンスター、マッドサイエンスがテンコ盛り。やはりサムライとガンマンの決闘シーンがあります。中途半端なところで終わって(止まって?)いるのが惜しい。
◎「ドイルと、黒い塔の六人(上・下)」(小説)
 マーク・フロスト、扶桑社海外ミステリー。作者は「ツインピークス」のプロデューサーらしい。シャーロック・ホームズの作者であるコナン・ドイルがアメリカ西部へ行き、謎のカルト教団の陰謀を挫こうとする話。登場人物の組み合わせが凄く、特に日本人キャラクターは腰砕けもの。期待せずに“ウィアード・ウエスト”の参考だと思って読んでみると、意外と楽しめるかも…。

 皆様のお役に立てば幸いです(いや、本当にそう思っているんだって)。
2000年08月16日:21時14分13秒
Re:西部の魔境でのPCの立ち位置? / 北枕
 「Deadlands」のPCはルールブック中で「hero」と呼ばれます。しかし、ブラッドサースティ(血に飢えた)、ミーン・アズ・ラトラー(ガラガラヘビのように卑劣)、アウトロー(無法者)、ベンジフル(復讐心が強い)、ウォンテッド(指名手配中)などの不利な特徴もあるように、(西部劇の主人公たちが得てしてそうであるように)必ずしも正義の味方でないPCでもよいと思います。ただし、マニトウやレコナーの側に立つことだけはやらない方がよいでしょう。
 マニトウやレコナーの存在を知りつつその手先になったり、(実はマニトウやレコナーの企みであることを知らずに)邪神信仰や悪魔崇拝に手を染めるのはNPCの仕事であって、PCのやるべきことではありません。また、意識的にマニトウやレコナーの手先にならないまでも、人々の恐怖をあおるようなことをすれば周囲の恐怖レベルが上がり、マニトウやレコナーに利益を与えてしまいます。大量殺人鬼や犯罪組織の構成員などはこれに当たります。さらに、ソースブックには、信念や正義感にあふれた人物が自らの意志で行動することで人々に恐怖を与えており、結果的にレコナーの手先となってしまっている、という設定のNPCをちょくちょく見かけますが、これもPCのやるべきことではありません。
 ですから、正義の味方でも単なる一攫千金を求める山師でもよいですが、人類の側に立ってマニトウやレコナーに立ち向かうキャラクターであること、意図的に人々の間に恐怖をあおるようなことをしないことが「Deadlands」のPCに求められることではないかと思います。従って、PCたちはシナリオ中では(動機はともあれ)その土地の恐怖の根源を排除/打倒し、恐怖レベルを下げるよう行動すべきです。
 こうして、PCとして求められていること、やるべきでないことをわきまえた上であれば、善良な正義の味方をロールプレイしようと、金に汚いごろつきをロールプレイしようと、悪名高いアウトローをロールプレイしようとかまわないと思います。やはり、アウトロー的なキャラクターをプレイできなければ、西部劇の魅力は半減してしまいますから。

 以前ここにも書きこみをしていた采さんのマーシャルでプレイをしたときには、牧師(もちろんBlessed)が一人いる以外、残りのPC全員が犯罪者だったことがあります。このときはPC作成時に(牧師以外は)アウトローかウォンテッドを必ず1ポイントは取ること、という“縛り”が入っていました。砂漠の真ん中にある刑務所に、牧師は新任の刑務所付き牧師として、その他は囚人として連れて来られると、その中が「バイオハザード(コンシューマ機アクションゲーム)」化している、というシナリオでした。
 その他、正義の味方ではないPCの参考になる例としては、「OK牧場もの」でのドク・ホリデイや、「荒野の7人」のうちの一人だけ金に汚い男などがあげられます。クラントン一味や山賊団が恐怖の根源であり、彼らはそれに立ち向かう側にいます。彼らは邪悪ではありませんが、正義の味方というガラでもありません(むしろアウトロー的です)。

 ちなみに、Pinnacle社のホームページにはオプション・ルールとして「ブラック・チップ」というルールがあります。これはPCたちが卑劣な、あるいは愚かな行動によって恐怖レベルを上げてしまったりした場合、フェイト・ポットに黒いチップを入れるというものです。レジェンド・チップの逆で、PCたちにまとわりつく「恐怖の伝説」というわけです。マーシャルは、このチップを引いてしまったPCをひどい目に遭わせるか、あるいはマーシャルが引いた場合、マーシャルにとってのレジェンド・チップのように使うことができます。
 PCたちが極悪非道なプレイばかりして困る、というマーシャルはこのオプション・ルールを採用すると良いかもしれません。
2000年08月16日:03時06分12秒
西部の魔境でのPCの立ち位置? / 石頭
北枕殿、コメントどうもありがとうございます。「ワイルド・ワイルド・ウエスト(映画)」は見ます。漫画も了解です。後は「ブラスナックル(漫画)」などは如何なものでしょうか。最初の舞台としてコロラドを使用すべきだ、との意見、北枕殿がやられるシナリオ例、大変参考になりました。

で、すみません、質問なのですが、DEADLANDSにおけるPCの立ち位置としては、アースドーンでのアデプトのような正義の味方なのか、それとも単なる一攫千金を求める山師なのか、どちらなのでしょうか?これが未だにわからないため、内輪でもDEADLANDSが出来ない状態です。

DEADLANDSではどちらをPCの立ち位置として求められているのか、北枕殿の個人的意見で結構ですので、ご教示願えないでしょうか。(他の方でも結構です。自分達はこうしている、というコメントを頂ければ幸いです。どうにもマニトゥと対峙するPC達は、一体どのような立ち位置を求められるのか、個人的に、いまいちはっきりしないのです。)
2000年08月14日:12時15分50秒
西部劇への道 / 北枕
まさとさん、石頭さん、感想ありがとうございます。

>恐らくプレイヤーにとっては詰め込みすぎではないかとも思われます。

 私もちょっとそう思います。人物設定にのめり込み過ぎたあげく、歴史の講義が細かくなり過ぎたきらいがありますので。ウィアード・ウェスト特有の事柄に絞った方がよいかもしれませんね。

>で、質問なのですが、西部劇を知るのに適している、と思われる参考映像、参考書籍って何かありましたら、教えて頂ければ幸いです。特にあの時代の雰囲気を知る参考書籍って何がありますでしょうか。

 実は私も西部劇はあまり詳しくありません。このゲームに“はまって”から興味を持ち始めた次第です。しかも私は映像派ではないので…あまり映画には詳しくありません。 Deadlands雑談所 LOG 001に詳しい方々の紹介があるので、このあたりを参考にして見るのがよいかと思います。やはり映画を見るのであれば名作と言われる作品から見るのがよろしいかと…。何と言っても楽しんで見ることのできるものが一番ですから。
 私がコンベンションなどでプレイヤーに説明する際には「ワイルド・ワイルド・ウエスト(映画)」と「RED(漫画:村枝賢一作)」を引き合いに出しています。この2つを見た/読んだことがあれば知識/雰囲気としては十分かと思います。深みに下りていくには、まず、“はまって”からで十分かと…。

 それから、慣れないうちはコロラドあたりを舞台にした、オカルト味も絞ったシナリオから始めるのがよいかと思います。コロラドはDisputed Landでして、北部と南部の緩衝地ですし、近くに有名な土地もなく、あまりウィアード・ウエスト特有の設定を絡めずに済みます。しかも、「西部劇」と言えば思い浮かぶような、荒野に点在するブームタウンや農場/牧場といったイメージに近い風景をしています(と勝手に思い込んでいます)。
 例として、私がコンベンションでマーシャルをするときや、初心者に紹介するときに使うシナリオをご紹介しましょう。

 PCはガンマンやプリーチャー、ハックスター程度にします。南北政府に関わりの深い者やインディアン、ハロウド(アンデッド・ヒーロー)はかなりの背景情報が必要なので、慣れないうちは不向きです。マッド・サイエンティストも活躍させるのが難しいのでお勧めしません(発明品を使用するルールも憶えなければなりませんし)。
 まず、PCたちが小さな街にやって来たところから始まります。その街がならず者の一団に悩まされているとか、近くに行った者が戻ってこないゴーストタウンがあるとかいう噂をなるべく早く渡し、依頼人からの報酬やならず者にかけられた賞金で釣ります。自信過剰とかヒロイックとか強欲とかの不利な特徴をPCたちに取らせておくとよいでしょう。
 そうして、街中での情報収集や交渉、(もちろん真昼の)街の通りやゴーストタウン周辺での小人数のならず者と戦闘、ゴーストタウンやならず者の根城へ行くまでの追跡・生存・登攀・乗馬などの判定でゲーム・システムに慣れてもらいます。
 ゴーストタウンやならず者の根城に入るところで、何らかの化け物に遭遇させ、恐怖判定をしてもらいます。ゴーストタウンには本物の幽霊が住んでいたり、明らかに動く死体であるという外見をしたウォーキン・デッドがならず者の手先になっていたりするのです。ここは「Deadlands」のホラー部分との初遭遇なので、それまでを“純”西部劇的にしておくとコントラストが引き立ちます。もちろん、ここでは“ホラー”との遭遇と恐怖判定を経験してもらうのが目的ですので、大きな被害もなく撃退できる程度のものでかまいません。
 この後、恐怖レベルの高い土地を、あまり複雑な謎や難度の高い障害なしで事件の黒幕のもとへたどり着かせ、最終対決(Final Showdown)へとなだれ込みます。これは厳しい戦闘にしましょう。

 こんな感じのシナリオですと、あまり詳しい説明は必要ありません。ちょっと無法で銃器が一般的なファンタジーRPGのように始め、プレイヤーたちが“はまった”ら、ディープな西部劇とウィアードな設定の世界へと進んでいけばよいのではないでしょうか?
2000年08月13日:04時06分23秒
ワールド概説の感想 / 石頭
すっごく面白く、わかりやすくて、マスターには大変助かりますが、恐らくプレイヤーにとっては詰め込みすぎではないかとも思われます。恐らくここまでプレイヤーがすべての知識を憶える事はできないでしょうし、また知らないのではないかと。

プレイヤーにとって最低限憶えてほしい事のみにし、後は西部劇の雰囲気、どんな世界でプレイヤー達はどんな存在で、どんな事をやって欲しくて、どんな価値基準を持っているのか、という概ね一般的な指針などがあれば良いのではないかと。

・・・思ったんですが、それじゃワールド概説ではないですね(^^;。申し訳ありません。ワールド概説としてでしたら、これで充分ではないかと思います。
2000年08月13日:03時54分31秒
西部劇は敷居が高い / 石頭
マーシャルっ。>まさと


・・・すみません、題名のような気がします。私見ですが。要するに馴染みがない、知識がないため、想像がわかず、よくわからない。「当銀行内で発生した強盗事件に巻き込まれ死亡した場合、お客様の所持品と所持金は当銀行が没収いたしますのでご了承ください」と銀行の入り口に張り紙されてしまうような世界だったそうですから。>西部

で、質問なのですが、西部劇を知るのに適している、と思われる参考映像、参考書籍って何かありましたら、教えて頂ければ幸いです。特にあの時代の雰囲気を知る参考書籍って何がありますでしょうか。

自分が西部時代のオカルト的な雰囲気、を伝えるであろうお勧めの書籍は、「心臓を貫かれて(上・下)」(ゲイリーギルモア著、村上春樹訳、文春文庫)です。150年に及ぶ一種の”呪い”が結果としてある一族を崩壊させる、その過程の話です。何故紹介するかといいますと、その呪いの一番初めは、ソルトレイクシティーで信奉されている某宗教から生じているからです。もしマニトゥという存在が、この中に出てくる幽霊のような存在であるならば、人間ではどうしようもないな、という気になります。あまり良い訳でもなく、読みやすくはないですが、西部時代のオカルトの雰囲気を感じるのに良いかもしれません。
2000年08月12日:22時05分25秒
ワールド概説、拝見致しました / まさと
 私は一度しかDeadlandsをやった事がないのですが、その時、それほど馴染みのない西部とゆー舞台とルールの把握にいっぱいいっぱいのゲームマスター(あれ? 呼び名が違ったよーな気がするなぁ?)の両方に途方に暮れた記憶があります。今回、ざっとワールド概説を読ませて頂いて、何となくは分かったものの、漠然としたイメージがわいてこないような気がしました。やはり、西部モノは敷居が高いのかも知れません。実際に紹介等に使う場合には、それぞれに対応したイラストなり、写真なりを入れるといーのかなぁ、と思いました。
 
 さて、もう一度、このシステムをやる機会があるのかなぁ?
 
 ではでは。
 
 追伸 最後、ニヤリとさせられました。
2000年08月12日:11時55分42秒
ワールド概説を長文投稿しました / 北枕
 「Deadlands: The Weird West」の初版ルールブックには、冒頭にワールドの概要を説明したストーリーが載っています。これは出来はいいのですが、アメリカの歴史に関する基礎的な知識を前提にしており、やはりアメリカ人向けのものだという感じを受けます。そこでプレイヤーたちに説明するために日本人向けのものを作ってみたことがあります。今回はこれを一部手直しして(西部の事情に詳しい人間が日本人に解説するというかたちがよかろうと、人選でちょっと遊んでみました)簡易長文投稿で披露させていただきます。
 こういった情報も盛り込んで欲しいとか、これは書かない方がよいというような意見があれば、お寄せ下さい。最終版を作る際の参考にしたいと思いますので。

マッド・サイエンティスト対格闘家、真昼の対決
2000年07月20日:00時38分48秒
アクションカードの制限 / NYAR
>Quicknessが高くて2丁のダブルアクション・リボルバーを持ったガンスリンガーのプレイヤーが1ラウンドで12回攻撃判定したりすると、

 なるほど。(^^;
 確かに、一人のキャラクターに時間取られるのは良くないですね。
 戦闘の解決に割合手間がかかるシステムですので、他のプレイヤーから見ると余計にうざったいかもしれないですしね。
 確かに、考えてみると私の周りでは攻撃回数が極端に増えるようなキャラメイクは少数派です。
 無意識に避けてるのかもしれないですね。

# 多分、最もQuicknessが高いのは私のキャラですが、こいつは「ライフルマン」です。(^^)

 いずれにせよ、影響が少なくて納得しやすい改訂のようですね。
2000年07月19日:23時27分39秒
2版での変更:5枚制限とチップの受け渡し / 北枕
>NYARさん
> 見落としている部分があっちこっちにあって、北枕さんのまとめがなかったら大恥かくところでした。

 大きな修正はともかく、ちょっとした修正が怖いですね。私もガトリング・ピストルの使用技能と能動防御/vamooseのルールは今回読み直してみて初めて気づきました。

> ところで、アクションカードが5枚までの制限って実際どういう感じですか?

 プレイしたところ、そんなに影響はないように感じました。私はもともと、Quicknessの差によって戦闘中に手持ち無沙汰な人が出てしまうのはどうかと考えていた方なので、差が小さくなるこの制限は大歓迎でした。Quicknessが高くて2丁のダブルアクション・リボルバーを持ったガンスリンガーのプレイヤーが1ラウンドで12回攻撃判定したりすると、術者系やマッド・サイエンティストになかなか手番が回ってこないんですよね。

> あとは、改正されなくて意外だったのは「チップの受け渡し」のルールですね。

 書き落としていましたが、これも若干変更されていました。
 初版では「同色のチップを1枚」戻さなければなりませんでしたが、2版では「バウンティ・ポイントに換算して同じ点数のチップ」を戻すとなっています。つまり、青チップ(3点)を1枚他人に渡す場合、初版では同じく青チップ1枚をポットに戻さなければなりませんでしたが、2版では青チップ(3点)1枚でも、赤チップ(2点)1枚+白チップ(1点)1枚でも、白チップ(1点)3枚でも構わないことになりました。青チップ(3点)を1枚他人に渡したいが、あと赤チップ(2点)2枚しかないというような場合、「ポットに入れる点数が渡す点数より多い分には問題ないが、お釣りは出ない」そうです。

> 私の周りのプレイでチップが配られるのが、少な目なのかなぁ?

 まあ、2版ではバウンティ・ポイントではなく、フェイト・チップが渡されますし、不利な特徴/Hindranceをロールプレイしたときや良いアイディアを考えついたときにも、その程度によってフェイト・チップが与えられます。また、アクション・デックから赤ジョーカーを引いたときにもフェイト・チップを1枚引くことができますので、初版よりチップが多く出回ります。
 それでも、私のまわりでは「チップの受け渡し」はあまりありませんね。1セッションに1〜2回がせいぜいです。まあ、チップが稼ぎやすくなっているので、重要なときにチップがない!という状況が起こりにくくなってもいるんでしょうが。
2000年07月19日:02時14分39秒
北枕さん、ありがとうございます(^^) / NYAR
 初版しか持っていないので、一応Pinnacleのサイトで見てはおいたのですが……。
 斜め読みでしかなかったのを痛感。(^^;
 見落としている部分があっちこっちにあって、北枕さんのまとめがなかったら大恥かくところでした。

 ところで、アクションカードが5枚までの制限って実際どういう感じですか?
 何枚でも引けるルールの方が「調子に乗ると止まらない」感じがあって好きだったのですが、やっぱりQuicknessに比重がかかりすぎているという判断なんでしょうね。
 納得はできるし、そんなに極端に影響が出るとも思えないのですが、古いルールを知っているとダイス目が爆裂したときにはオマケを付けたくなりませんか?

 あとは、改正されなくて意外だったのは「チップの受け渡し」のルールですね。
 渡すのと同色のチップを1枚ポットに戻さないといけないのは、ちょっときついですよね。
 私の周りのプレイでチップが配られるのが、少な目なのかなぁ?
2000年07月19日:00時13分10秒
初版と2版の違い / 北枕
 今回は、ご要望のありました初版と2版の違いについてまとめてみました。簡易長文投稿に投稿しましたので、興味のある方はご覧下さい。
2000年07月13日:21時46分11秒
アメリカの国力 / wast
>マクシミリアン生存
 さすがに、南北戦争が十年も続いては、モンロー主義を貫くことは出来なかったようですね。マクシミリアンにはこのまま世界大戦まで逃げ切って欲しいものです。
 
 USAの領内で地域ガイドが無いのはハワイとアラスカだけですか。頑張れ、カメハメハ、ロマノフ朝
2000年07月13日:13時42分18秒
ワイルド・ビル / NYAR
 確かに私もSoulBlastにDeadman's Handがあるのを見て、ちょっと寂しかったのは事実。
 もう死んじゃってるんだ……ってね。

 で、しばらくしてからQ&Dをめくっていたら、ちゃんといるいる。


>「DEADLANDS」世界で、史実より長生きしている人が少なくとも2人います。
 そういや、この前Hell on Earthをプレイしたら「あんな奴」がまだ居たのにはびっくり。
 道理で世界がめちゃめちゃになってる訳だわ。(^^;
2000年07月12日:10時17分27秒
逆?に史実より長生きしている人 / 北枕
 「DEADLANDS」世界で、史実より長生きしている人が少なくとも2人います。カスター(元)将軍とメキシコ皇帝マクシミリアンです。
 カスターはたった一人だけ生き残ったものの、大怪我を負っており、しかも将軍を解任されてしまいました。病院を退院した彼はスー国家群/Sioux Nationsへの復讐を誓って暗躍しているそうです。
 マクシミリアン皇帝は大迷宮/The Great Mazeの覇権を巡ってフランスからのバックアップがあるおかげで首がつながっているようです。ここから推測すると、もしかしたらナポレオン3世もまだフランス皇帝の地位についているのかも知れません。
2000年07月12日:02時59分06秒
そうだったこのゲームは / wast
 素直に死ぬとは限らないのだった。(おおぼけ)大体あんなおいしい人をプロがほっておく筈ないや。よりにもよってポーカーやっている最中に射殺されるなんておいしすぎ。
 某所で調べたんですが、アープとギャレットそしてジェロニモは長生きしてますねえ。
 西部人としてはですが。
2000年07月11日:23時48分57秒
ガイドについてのレスいろいろ / 北枕
>いわおさん
> ガイドの連載、とてもありがたいです(^^ 今後の連載も楽しみに読ませていただきます。
 ありがとうございます。しかし、もうほぼ紹介しつくしてしまいました。あとは「DEADLANDS」小説+シナリオである「三文小説/Dime Novels」シリーズ(未入手)であるとか、シナリオ/小説/追加ルール/コミックを掲載した定期刊行物「DEADLANDS: Epitaph」(現時点では第1号が出ていて、これは入手済み)であるとか、オリジナル・デザインの2組入りトランプ(入手済み)であるとか、オリジナルBGM集CD(未入手)とかです。そのほか、同じ「DEADLANDS」ユニバースを舞台にしたポストホロコースト・セッティングの「DEADLANDS: Hell on Earth」シリーズ(緑色の表紙のやつ)もそこそこ読んでいるのですが、ポストホロコーストものって受けが悪そうで…。

>#二版になってからの変更点などもレポートしてくれないかなあ、と勝手に期待などしていたり(汗)
 こういう内容は掲示板に書き込んでよいのでしょうか? 初版を持っている人でなければ役に立たない情報ですから、いいような気もしますが…。ともあれ、変更点一覧は2版の「Player's Guide」と「Marshal's Handbook」の巻末にあります。それから、ピナクルのウェブ・サイトにも掲載されていますので、これPinnacle Entertainment Group -- Deadlands: Weird West Revised Edition Rules Changesをご覧になるのがよいでしょう。

>#これだけの物量で攻められれば、たしかにWerewolf : Wild Westに勝ち目はなかったわけですね。。
 「Dime Novels」シリーズのうち3冊は「Werewolf : Wild West」とのクロスオーバーとなっているそうです。また、同シリーズの「Adios A-Migos!」は「クトゥルフ」とのクロスオーバーだそうです。“ア・ミーゴス”と言うからには“ミゴ”が出てくるのでしょうね。

>wastさん
> ヒコックが死んでいたとは、仮想モードでも寿命はかわらなかったようですね。しかし彼の死は十分シナリオになると思いませんか。
 「The Quick & the Dead」や2版の「Marshal's Handbook」のDeadwoodのところを見ると、彼の死がどう扱われているかがわかります。
2000年07月11日:18時36分03秒
Wild Bill is never die?いや、死んでるんですけどね(^^; / NYAR
>ヒコックが死んでいたとは、仮想モードでも寿命はかわらなかったようですね。

 ええ、そうですとも、そうですとも。
 でも墓の中は……。(^^;;
2000年07月11日:17時50分49秒
Thank you 北枕さま / wast
 ガイド、初版ルールブックをたなの肥やしにしている身 には眩しいです。
 ヒコックが死んでいたとは、仮想モードでも寿命はかわらなかったようですね。しかし彼の死は十分シナリオになると思いませんか。
 あと「ワイルドバンチ」の最後に泣いたものとしてはメキシコの志士になれるのも嬉しいです。
2000年07月11日:02時25分22秒
ガイド、ありがたいです / いわお
 >北枕さん
 「デッドランド」に興味はあったんですが、サプリの多さにおじけついていました。
 ガイドの連載、とてもありがたいです(^^ 今後の連載も楽しみに読ませていただきます。


#二版になってからの変更点などもレポートしてくれないかなあ、と勝手に期待などしていたり(汗)
#これだけの物量で攻められれば、たしかにWerewolf : Wild Westに勝ち目はなかったわけですね。。
 


2000年07月10日:23時46分15秒
DEADLANDS購入ガイド:シナリオ編 / 北枕
 シナリオという分類にしているが、単発のショート・シナリオ集ではない。
いずれも1冊4〜5章から成り、各章のプレイに1〜2セッションかかることを
考えると、キャンペーン・モジュールというべきかもしれない。
 単発のショート・シナリオが欲しい人は、上のリンクから行けるピナクル・
エンターテインメント・グループ社のウェブ・サイトにシナリオやシナリオ・
ヒントが掲載されているので、見てみるとよいだろう。

シナリオ

・The Road to Hell (Devils Tower Trilogy #1)
 1016、平綴じ、48ページ、$9.95、1-889546-23-2
 内容:PCたちは、ソルト・レイク・シティで謎のインド人から、強盗事件の
    犯人を捜し出し、奪われた宝を取り返して欲しいとの依頼を受ける。
 コメント:「デビルズ・タワー/Devils Tower3部作」の第1シナリオ。ソルト・
    レイク・シティを舞台とする。最初から最後までマッドサイエンス絡み。
    “デビルズ・タワー”は映画「未知との遭遇」(古いか?)の“あの山”、
    ワイオミング(準)州にある。最終的にはここへ行け、ということである。
    初版ルールブックには、1998年8月に“Big Surprise”を用意して
    いる、とのピナクルのメッセージがあり、当時、この「3部作」がそれに
    関係あるとの情報が流れていた。初版対応。

・Heart o' Darkness (Devils Tower Trilogy #2)
 1017、平綴じ、48ページ、$9.95、1-889546-25-9
 内容:奪われた宝を追って、PCたちはシティ・オブ・ロスト・エンジェルスに
    やって来た。ところが、次の手がかりとなるべき人物は、帰ってきた者は
    いないと言われるロック監獄島/Rock Island Prisonにいることがわかり…。
 コメント:「デビルズ・タワー3部作」の第2シナリオ。シティ・オブ・ロスト・
    エンジェルスを舞台とする。初版対応。

・The Fortress of Fear (Devils Tower Trilogy #3)
 1012、ボックス、$30.00、1-889546-28-3
 ・シナリオブック(96ページ)
 ・フルカラー・マップ(2枚×両面):地理/外観/ダンジョン・マップ
 ・ブックレット(32ページ):NPCの手記
 ・ブックレット(32ページ):デビルズ・タワー調査報告書
 内容:あと一息で宝を手に入れ損なったPCたちの前に、謎の女性が現れる。
    彼女を加えた一行は、宝を追ってデビルズ・タワーへと向かう。
 コメント:「デビルズ・タワー3部作」の第3シナリオ。ブックレットとして
    “未来から来た女性”の手記があり、2081年に起こったゴースト・
    ロック核爆弾による最終戦争後の世界が“ありうる未来のひとつ”として
    示され、その時代を舞台とした「DEADLANDS: Hell on Earth」RPGが
    1998年8月に発売された。これが“Big Surprise”の正体であった。
    ところで、ボックス・アートやシナリオの挿し絵に出てくる鎧武者は
    PCなんだろうか? このあたりに日本から渡ってきたサムライが何人か
    いるということと、シナリオにNPCとしてサムライが出てこないことは
    確かなのだが…。初版対応。

・Bloody Ol' Muddy
 1024、ソフトカバー、48ページ、$9.95、1-889546-52-6
 内容:セント・ルイスに停泊中のリバーボート内で殺人が発生した。船長は
    PCたちに調査を依頼する。
 コメント:「River o' Blood(前述)」と同時期に出た、ミシシッピ川流域を
    舞台にしたシナリオ。新版対応。

・Canyon o' Doom
 1028、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-88954660-7
 内容:かつてグランド・キャニオンで消息を絶った探検家の遺品が発見された。
    遺品の発見者であるディレンジャー氏と探検家協会はソルト・レイク・
    シティで共同記者会見を開き、Dr. Haskins率いる探検隊がこの手記の
    謎を解くべく結成されることを発表した。
 コメント:「Hucksters & Hexes(前述)」所載シナリオに登場した大富豪の
    ディレンジャー氏が再び登場。今度は探検のパトロンである。それは
    ともかく、かなり歯応えのある秘境探検ものである。新版対応。

・Ghost Busters
 1024、ソフトカバー、64ページ、$915.00、1-889546-82-8
 内容:大迷宮/The Great Mazeの小さな鉱山町ゴモラで大きな事件が起こった。
    その直後、事件収拾の陣頭指揮をとっていたエージェンシー西部支部長の
    ゴースト/Ghostが何者かに襲撃され、行方不明となった。エージェンシーと
    関わりのあるPCたちはこの事件の調査及びゴーストの救出を依頼される。
    PCと戦闘になりそうなNPCの描かれた厚紙フィギュア・ボードが2枚
    入っている(「Cardstock Cowboys(前述)」参照)。
 コメント:エージェンシーを扱ったサプリ「The Agency: Men In Black Dusters
    (前述)」と同時に出たシナリオ。エージェンシーのキャラクター向きの
    シナリオではあるが、過去にエージェンシーに協力したことのあるキャラや
    (南部側ではあるが)テキサス・レンジャー用の導入もある。出発点となる
    ゴモラの街のガイドである「Doomtown or Bust!(前述)」もあれば役に
    立つだろう。プレイ後に、マーシャルとプレイヤー、そしてPCの名前一覧と
    プレイ結果を書いて2000年7月17日までにピナクルに郵送すると、
    抽選でそのうちのひとつが公式の歴史になるそうである(今ならまだ間に
    合うかも!)。
2000年07月10日:23時41分35秒
DEADLANDS購入ガイド:エリア・ガイド編 / 北枕
 特定の地域や街などを詳しく紹介したエリアごとのガイドブック。ボックス・
セットも多く、その土地特有の秘術系(Arcane Backgroundの特徴を持つ)の
キャラクター・タイプが紹介されているのも面白い。その土地を舞台にするので
なければ必要性はあまりない。

エリア・ガイド

・The Great Maze
 1008、ボックス、$30.00、1-889546-08-9
 ・ソースブック(128ページ)
 ・フルカラー・フロア・ボード(2枚)
 ・フルカラー・マップ(両面)
 ・ブックレット(32ページ):カンフー・ルール
 ・ブックレット(32ページ):シナリオ
 内容:1868年の大地震によって壊滅し、島と岩と崖と水路の迷路となった
    カリフォルニアは、今では“大迷宮/The Great Maze”と呼ばれている。
    ゴースト・ロックが豊富に存在することから、「ゴールド・ラッシュ」
    ならぬ「ゴースト・ラッシュ」が起こっており、これを戦略物資として
    狙う北部合衆国、南部連合国(イギリスがバックアップ)、メキシコ
    (フランスがバックアップ)が覇権を争っている。中国系移民が数多く
    住む街シャン・ファン/Shan Fanは三合会/Triadに支配され、大地震の
    生き残りが集う街シティ・オブ・ロスト・エンジェルス/City of Lost
    Angelsはエゼキア・グリム牧師率いる熱狂的な教団に支配されている。
    ソースブックはピンカートンのエージェントのレポートを模したPC用
    情報、船舶データ、アーキタイプ4種、マーシャル用情報を収めている。
    フロア・ボードは汎用小型蒸気船とマッドサイエンス製品の小型潜水船。
    マップはシティ・オブ・ロスト・エンジェルス周辺の水路と街のマップ。
    また、ブックレットでは中国系移民が多い土地にふさわしく、カンフー・
    ルールが収められている。シナリオのタイトルと内容は以下のとおり。
     PASS THE SALT:大迷宮の小さな鉱山町リンチバーグに立ち寄った/
      所要でやって来たPCたちは、ある事件に巻き込まれる。その事件を
      追って、PCたちはリンチバーグからシャン・ファンへ、そして、
      シティ・オブ・ロスト・エンジェルスへと向かうことになる。
 コメント:ガレキの山となったデンジャラスな西海岸での冒険を楽しむための
    モジュール。カンフー・ルールは単なる素手戦闘ルールではなく、
    格闘技の訓練/Martial Arts Trainingと覚醒/Enlightenedという有利な
    特徴/Edgeを取ると、“気パワー”が使えるようになるというもの。
    “気ポイント”を消費することで、毒手/Venom Punchだとか猿飛の術/
    Monkey Goes to the Mountainだとかが使えるようになる(NPCには
    格闘家で禅宗の福者/The Blessedでもある少林僧/Shaolin Monkがいるし、
    私の友人にこのルールを使って“日本からやって来たニンジャ”のPCを
    やった者がいる)。化け物の中にチャイニーズ・ゴーストとキョンシーが
    いるのも笑える。初版対応。シティ・オブ・ロスト・エンジェルスに
    ついては、独自のガイドが出ている(後述)。

・The City o' Gloom
 1014、ボックス、$30.00、1-889546-24-0
 ・ソースブック(128ページ)
 ・フルカラー・フロア・ボード(2枚)
 ・フルカラー・マップ(両面)
 ・スカルチャッカー用駒(1枚)
 ・ブックレット(32ページ):マッドサイエンティスト=いかさま師ルール
 ・ブックレット(32ページ):人体改造ルール
 内容:モルモン教徒が入植した街ソルト・レイク・シティは、(悪)名高い
    (マッド)サイエンティストであるダライアス・ヘルストローム博士が
    居を構えて以来、今では西部で最も技術の発展した都市となっている。
    街の周囲にひしめく工場群が吐き出す煤煙のため街の空はいつも薄暗く、
    “薄暮の街/The City of Gloom”と呼ばれている。また、モルモン教徒の
    最高指導者ブリガム・ヤングは、南北戦争が集結するまでデセレット州
    (=ユタ州)は南北どちらの政府からも中立を保つという、事実上の
    独立宣言をしているため、ソルト・レイク・シティは政治的・技術的に
    重要な都市となっており、モルモン教徒や(マッド)サイエンティスト、
    鉱夫、労働者、ビジネスマン、南北や外国からのスパイでごったがえして
    いる。ソースブックには「トゥームストン・エピタフの薄暮の街ガイド」、
    マーシャル用情報、アーキタイプ4種、そして、この街で流行っている
    暴力的な競技“スカルチャッカー/Skullchucker”のボードゲーム用の
    ルールが載せられている。フルカラー・マップの一面はこのゲーム用の
    ボードで、さらに厚紙のコマがついている。マップのもう一面はソルト・
    レイク・シティ。フロア・ボードはソルト・レイク近くに出現する巨大な
    ワームであるソルト・ラトラー/Salt Rattlerと、それを狩る地上船/Land
    Boat。ブックレットではマッドサイエンティストが多い土地にふさわしく、
    マッドサイエンティスト=いかさま師/Hucksterのキャラクター用の魔術
    ルールと、人体改造技術を実用化させたために追放されたマッド医学者に
    頼んで人体改造してもらうためのルール(この街のストリートファイトの
    選手は改造してもらっている者が多いらしい。箱絵を参照)が収められて
    いる。
 コメント:西部で最も技術の発展した都市を舞台にしたモジュール。ちょっと
    エキセントリック過ぎて“西部劇”っぽくないという意見もある。
    シナリオ「The Road to Hell」と「Canyon o' Doom」(いずれも後述)が
    この街を出発点としている。初版対応。

・Lost Angels
 1019、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-39-9
 内容:大迷宮/The Great Mazeのど真ん中に燦然と輝く宗教都市シティ・オブ・
    ロスト・エンジェルス。この街を支配するエゼキア・グリム牧師は、
    1877年に南北政府からの独立を宣言し、“邪悪の根元”たる鉄道の
    敷設に対して聖戦を発動した。内容は、ピンカートンのエージェントの
    レポートを模したPC用情報、ロスト・エンジェルス市民キャラクター
    作成ルール、アーキタイプ4種、南米原住民とスペイン系との混血である
    メスティーソのキャラクターのルール、マーシャル用情報とこの土地を
    舞台とした冒険の運営ガイド、死体をつなぎ合わせて合成生物を作り出す
    マッドサイエンスの一分野“パッチワーク・サイエンス”のルール、
    シナリオ(タイトルと内容は以下のとおり)。
     The Heart O' the Matter:シティ・オブ・ロスト・エンジェルスの
      教会警察とも言える“守護天使/Guardian Angels”に入隊し、基礎
      訓練を終えたばかりのバトラー・スコットという人物が姿を消した。
      実は彼は、とある勢力がグリムのもとに送り込んだスパイであった。
      PCたちはその勢力から依頼され、スコットの行方を探る。 
 コメント:「The Great Maze(前述)」では1876年におけるカリフォルニアの
    全般的な状況について説明されていたが、本書では1877年における
    シティ・オブ・ロスト・エンジェルスの詳しい説明がある。シナリオ
    「Heart o' Darkness(後述)」をプレイすると、どうしてこの街の状況が
    こんな風に変わったかがわかる。メスティーソの聖職者はアステカの宗教と
    キリスト教の混交した魔術を使う。いかにもキリスト教風な儀式/Ritualを
    行い、精霊の好意/Favorを求める。守護聖人/Guardian Saintと称して
    アステカの神々を守護精霊/Guardian Spritとしている。例えば、聖パブロ
    (パウロ)がケツアルコアトル、ユダがテスカポリトカといった具合である。
    パッチワーク・サイエンスは“フランケンシュタイン(風)モンスター”や
    様々なキメラを登場させるのに都合のよいルール。新版対応。

・River o' Blood
 1020、ボックス、$30.00、1-889546-41-0
 ・ソースブック(128ページ)
 ・フルカラー・マップ(両面)
 ・ブックレット(32ページ):ヴードゥー魔術ルール
 ・ブックレット(32ページ):シナリオ
 内容:ミシシッピ川は北米大陸最大の川であり、また、東部と西部の境界でも
    ある。ミズーリ川との合流地点にある中流域の街セント・ルイスから、
    河口の街ニュー・オリンズまで、ミシシッピ川流域で冒険をするための
    モジュール。「トゥームストン・エピタフのミシシッピ川ガイド」、
    各種リバーボートのデータ、アーキタイプ4種、マーシャル用情報が
    ソースブックに載せられている。マップは片面がニュー・オリンズの街、
    もう片面はリバーボートのフロア・マップ。ブックレットではカリブ海に
    面する街にふさわしく、ヴードゥー魔術ルール(邪悪なヴードゥー魔術は
    ソースブック所載の追加黒魔術でカバーされている)が収められている。
    シナリオのタイトルと内容は以下のとおり。
     TROUBLE A-BREWIN':ニュー・オリンズで儀式めいた連続殺人事件が
      発生する。最後の事件では、被害者と一緒にいた男が血塗れの姿で
      いるところを目撃されている。PCたちは、容疑者の姉から弟の
      濡れ衣を晴らしてくれるよう依頼される。
 コメント:南部の風土、リバーボート、ニュー・オリンズの街を満喫するための
    モジュール。このモジュールとほぼ同時に、やはりミシシッピ川沿いの
    街セント・ルイスを舞台にしたシナリオ「Bloody Ol' Muddy(後述)」が
    発売されている。PCとして(善い)ヴードゥー魔術師がやりたければ
    買うべき。新版対応。

・Doomtown or Bust!
 1023、ソフトカバー、144ページ、$25.00、1-889546-50-X
 内容:「DEADLANDS」の世界設定を使ったトレーディング・カード・ゲーム
    「Doomtowns」の舞台となる大迷宮/The Great Mazeの小さな鉱山町ゴモラ
    /Gomorraに関するガイドブック。TCGに登場する各セクトやメンバーの
    詳細を「トゥームストン・エピタフのゴモラの街ガイド」にまとめたもの。
 コメント:「Doomtowns」はアメリカでこそ賞を取っているが、日本でやって
    いる人はいるのだろうか? 私もやったことはない。ともあれTCGから
    入って、RPGをやろうという人のための設定集というところか。
    小さな鉱山町に、何故ここまで、というくらい強力な人間が集まっており、
    今にも爆発しそうな状況となっている。実際、この後に一度爆発があり、
    シナリオ「Ghost Busters(後述)」ではその直後のこの街からスタート
    する。新版対応。

・Back East: The North
 1025、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-53-4
 内容:アメリカ東部のうち、北部合衆国の領土を紹介した「トゥームストン・
    エピタフの合衆国ガイド」、新技能:偽造、追加の格闘動作、当時東部で
    流行したスピリチュアリズム(心霊研究)を扱うルール、アーキタイプ
    3種、マーシャル用情報。
 コメント:どこが“西部劇”だ?という感じだが、東部の都会に出てきた西部の
    荒くれ、というシナリオをやったり、ニュー・イングランドでちょっと
    時代の古い“クトゥルフもの”をやるのにはよいか。新版対応。

・Back East: The South
 1026、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-55-0
 内容:アメリカ東部のうち、南部連合国の領土を紹介した「トゥームストン・
    エピタフの連合国ガイド」、新技能、(南部人に多そうな)追加の有利・
    不利な特徴/Edges & Hindrances、追加の銃器データ、アーキタイプ
    3種、マーシャル用情報。
 コメント:「Back East: The North」に同じ。追加データやルールを2冊に
    分けているのが商売上手な感じである。日本人には北部よりなじみが
    薄いので、その分、使い勝手もよくないか。新版対応。

・South o' the Border
 1027、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-68-2
 内容:メキシコを紹介した「トゥームストン・エピタフのメキシコ国ガイド」、
    メキシコ人キャラクター作成ルール(特有の特徴や姓名一覧表など)、
    アステカ人キャラクター作成ルール(特有の特徴や姓名作成表など)、
    アーキタイプ4種(メキシコ人2種、アステカ人2種)、マーシャル用
    情報(アステカの化け物データ含む)
 コメント:アメリカ(合衆国&連合国)以外を舞台とした初のサプリ! まあ、
    メキシコを舞台とした西部劇もあるから、“守備範囲”とは言えるか。
    新版対応。
2000年07月09日:12時38分27秒
DEADLANDS購入ガイド:キャラクター・タイプ別ガイド編 / 北枕
 キャラクターのタイプごとのガイド。マーシャルの負担を軽くするために、
自分の持ちキャラがそのタイプであるプレイヤーが買うのもよい。
 キャラクター・タイプの導入お奨め度で言うと、まず、Law Dogs、Fire &
Brimstone、Hucksters & Hexesの順でお奨め。その他は慣れと必要に応じて、
あとから導入を考えるとよい。

キャラクター・タイプ別ガイド

・The Book o' the Dead
 1003、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-03-8
 内容:ハロウド/The Harrowed(アンデッド)PC作成ルール、アーキタイプ
    3種、ハロウド特有のパワー、ハロウドPCをプレイ/マスタリング
    する際の注意点、ハロウドPC用シナリオ(The Dark Canyon)
 コメント:「DEADLANDS」特有のキャラクター・タイプの1つで、死から蘇った
    ヒーローであるハロウドを扱ったサプリ。「DEADLANDS」に慣れないうちは
    ハロウドには関わらない方がよいが、慣れてきたら、まずNPCとして
    導入してみるのがよいだろう。PCがハロウドになってしまうこともある。
    難しいが面白いキャラクター・タイプである。

・Smith & Robards
 1004、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-04-6
 内容:ソルトレイクに本拠を置くマッドサイエンス・アイテム製作及び販売
    会社であるスミス&ロバーズ社の成り立ちと製品カタログ及び通販方法、
    マッドサイエンティスト追加ルール(発明失敗表ほか)、錬金術ルール、
    車両戦闘ルール、アーキタイプ3種、シナリオ(タイトルと内容は以下の
    とおり)
     The Crucible:スミス&ロバーズ社の経営する鉄道会社、デンバー・
      パシフィック鉄道では最近、盗賊団の襲撃による被害が増えており、
      対抗すべく護衛の人数を増やしている。次の列車の行き先は、北部
      連合国の秘密研究施設があるとの噂もあるフォート51※5だ。
 コメント:マッドサイエンティストも面白いキャラクター・タイプではあるが、
    なかなか活躍させにくい。「DEADLANDS」に慣れないうちはあまり手を
    ださない方がよい。錬金術はマッドサイエンスの一分野で、ゴースト・
    ロック※6を触媒として使い、怪しい薬品を作り出す。車両戦闘ルールは
    ガトリングガンを装備した装甲スチームワゴンを操る列車強盗団対
    オーニソプターやオートジャイロで迎え撃つ護衛部隊、などという状況
    でもないかぎりは使わないだろうし、かなりシミュレーションゲーム的
    なので無理に導入する必要はないだろう。このサプリの大半はスミス
    &ロバーズ社の製品カタログを模している。マッドサイエンティストが
    PCの中にいなくても、お金があれば通販で手に入れることができる。
    しかも、危険手当をはずめば砂漠のど真ん中や戦場のまっただ中へも
    配達してくれる(どんな風にかは、表紙を見よ)。オリジナルのマッド
    サイエンス・アイテムを考えているマーシャルは参考にするとよい。
    また、マッドサイエンティストが発狂しやす過ぎると考えるマーシャルは
    発明失敗表を導入するとよい。初版対応。

・Hucksters & Hexes
 1005、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-05-4
 内容:いかさま師/Huckster魔術の成り立ち、いかさま師専用有利な特徴/Edge、
    トリック/Trick(威力は弱いが危険度も低い小魔術)ルール、アーキ
    タイプ3種、追加ヘックス/Hex(いかさま師魔術の呪文)、“魔女狩り”
    から身を守る法、マーシャル用ルール&情報(新しい反動表など)、
    シナリオ(タイトルと内容は以下のとおり)
     Abracadabra and an Arab Cadaver:“野蛮な西部を啓蒙”すべく英国
      からやってきた大富豪ディレンジャー。彼は様々な歴史的遺物を
      満載した列車“移動博物館”をしたてて西部を巡る計画を明らかに
      した。富や“遺物”に惹かれて多くの者が彼のもとに集まってくる。
      中にははるばる中近東からやってきた者も…。
 コメント:「DEADLANDS」特有のキャラクター・タイプの1つで、ポーカーの
    役で魔法を使う魔法使いHuckster。使いやすいので早いうちに導入する
    とよい。初版対応だが、基本ルールのものより使いやすい反動表、追加
    ヘックス、“魔女狩り”を逃れるために気を付けなければならないこと
    など重要な情報が盛りだくさんなのでお薦め。付属シナリオのタイトルは
    ダジャレ。訳すなら「アブラカダブラ、アラブの宝だ」あたりか?

・Ghost Dancers
 1010、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-20-8
 内容:西部のインディアン部族紹介、インディアン・キャラクター作成ルール
    (部族ごとの違い、新技能・有利・不利な特徴)、アーキタイプ4種、
    守護霊/Guardian Spiritsルール、追加儀式/Ritual・精霊の好意/Favor、
    聖なるアイテム、狩り場ルール、マーシャル用ルール&情報
 コメント:初版対応のため、2版でプレイするには手を入れる必要があるが、
    それでもシャーマンをプレイするなら必須。と言うか、インディアン・
    キャラクターをプレイするなら手に入れておくべき。部族ごとの言語や
    例えばアパッチ族ならこの特徴がデフォルトで手に入る、といった部族
    ごとのキャラクター作成ルールのほか、儀式を行わず即座に精霊の好意を
    求めることのできるルール、シャーマン特有のビジョンクエスト系の
    術と深い関係のある狩り場/Hunting Ground=精霊界のルールもある。

・Fire & Brimstone
 1011、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-21-6
 内容:キリスト教(カトリック、東方正教会、プロテスタント各派、モルモン)、
    ユダヤ教(正統派、改革派、カバラ)、イスラム教(スンニー派、
    シーア派、スーフィ)、仏教(禅、ラマ教)、道教の福者/The blessed。
    アーキタイプ4種、追加奇跡、加護/Giftルール、神性介入/Divine
    Interventionルール、聖遺物、神の敵、マーシャル用ルール&情報、
    シナリオ(タイトルと内容は以下のとおり)
     The Mission:(自称)預言者であるエフレイム・ウィクリフ牧師が
      率いる新興宗派“服従の使徒”はアリゾナ州の人里離れた土地に
      修道院を建てた。ところが、この2ヶ月というもの連絡がなく、
      PCたちはその原因を探りにいくことに…。
 コメント:初版対応だが、2版でもほとんどそのまま使うことができる。福者は
    秘術系(Arcane Backgroundの特徴を持つ)キャラクター・タイプの
    中でも真っ先に導入をお薦めするタイプ。このサプリは必須というほど
    ではないが、福者をプレイするなら手に入れておいて損はないだろう。
    特に加護のルールはお薦め。付属シナリオのエフレイム・ウィクリフは
    誰か言っていたように、確かに、いかにもな名前。

・Law Dogs
 1015、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-26-7
 内容:北部及び南部の司法・治安システム、有名な司法官(保安官、判事、
    ピンカートンの探偵、テキサス・レンジャー)・アウトロー、司法官・
    アウトローのキャラ作成ルール、アーキタイプ4種、ガントリック・
    銃のカスタム化ルール、銃器データ、ガンスリンガー型いかさま師用の
    魔術、マーシャル用ルール&情報、シナリオ(タイトルと内容は以下の
    以下のとおり)
     On Top of Old Skull Hill, All Covered in Blood!:バイユー・
      バーミリオン鉄道の列車が列車強盗に襲われた。鉄道会社は彼らの
      首に多額の賞金をかけ、盗まれた積み荷の奪回を図る。PCたちは
      この列車強盗団を追う。
 コメント:ルール的には初版と2版の過渡期で、時代的には初版(1876年)の
    ため、2版でプレイするには多少手を入れる必要がある。しかし、
    ガンスリンガー系キャラクターをプレイする上では手に入れておきたい
    サプリである。また、実在・虚構の有名な保安官やアウトローのデータが
    記載されているので、彼らにPCを会わせたいマーシャルにもお薦め。
    記載がないのは、ちょっと前に死んだワイルド・ビルと、売り出し前の
    ビリー・ザ・キッドぐらいか? シナリオは2段・3段構え。

・The Agency: Men In Black Dusters
 1030、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-80-1
 内容:「合衆国スペシャル・サービスィズ・エージェンシー入局の心得」、
    「任務遂行の手引き」、エージェント・キャラクター・ルール(組織、
    昇進、技能、特徴)、アーキタイプ3種、研究開発部謹製諸道具、
    マーシャル用ルール&情報
 コメント:1876年まではピンカートン探偵社が担当していた、超常事件を
   秘密裏に解決し、噂が広まるのを防ぐ任務を受け継いだ国家機関、合衆国
   スペシャル・サービスィズ・エージェンシー(略してエージェンシー)。
   超常現象を目撃した人物のところにやってきて口止めをする彼らは、その
   服装から“黒服の男たち”とも呼ばれる。そのエージェントをプレイする
   ためのサプリ。研究開発部が開発したスパイ道具やマッドサイエンス・
   アイテムが“007”な感じでなかなか笑える。このサプリと同時に出た
   シナリオ「Ghost Busters(後述)」はエージェントPC向けシナリオ。

※5:ちなみに、南部連合国の秘密研究所はロズウェルにあると言われている。
※6:1863年以降発見されるようになった鉱物。石炭に似ているが、人の顔を
   思わせる白い筋が入っており、燃やすと呻き声に似た音を発するため、
   「幽霊石/Ghost Rock」と呼ばれる。石炭より高温で長時間燃えるため、
   非常に効率的な燃料であり、マッドサイエンス発達の原因となった。また、
   ゴースト・ロックで精錬した鉄は強度も高く、耐熱性も高くなるので、
   ゴースト・スティールと呼ばれる。触媒として使えば様々な効果を持った
   薬品を合成できる。もちろん、よいことばかりではない。何と言っても、
   これはホラー・ゲームなのだから…。
2000年07月09日:12時34分02秒
DEADLANDS購入ガイド:一般ガイド編 / 北枕
 おお、なんと、ログが切り出されている! とうとうここまで来たのですね。
 まあ、それはともかく、購入ガイドの続きをば。

 キャラクターの種類や舞台となる土地によらず使える、汎用的なガイドブック
類です。

一般ガイド

・The Quick & the Dead
 1002、ハードカバー、144ページ、$25.00、1-889546-02-X
 内容:初版追加ルール、アーキタイプ10種、「トゥームストン・エピタフの
    西部の魔境ガイド1876年版」、特殊な生まれルール、マーシャル用
    追加ルール・設定(敵専用の黒魔術ルールなどを含む)
 コメント:初版でプレイするならば非常に役に立つので強く推奨。2版では
    基本ルール2冊に含まれる内容なので必要性は低い。2版ルール2冊に
    含まれない内容として遭遇表があるが、わずか2ページ分なので、
    そのために買う必要もないだろう。

・Tales o' Terror: 1877
 1018、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-30-5
 内容:初版(1.5版?)追加ルール、「トゥームストン・エピタフ1877年
    版アップデート」とその真相
 コメント:追加ルールも追加情報も初版と2版の橋渡しといった内容。初版に
    これを導入するよりは2版をプレイした方がわかりやすい。76年から
    77年の間に何が起こったかについては詳細な記述があるので、それが
    知りたい方はどうぞ。

・Rascals, Varmints & Critters
 1006、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-30-5
 内容:動物の相棒作成ルール、アーキタイプ5種、「探検家協会の動物誌」、
    マーシャルのための化け物の使い方講座、化け物のデータ、普通の動物の
    データ
 コメント:「Rascals, Varmints & Critters」の第1集。西部劇のヒーローに
    つきものの、賢くて忠実な馬や犬をPCと同様にして作成するルールは
    なかなか笑える(馬と犬専用の有利・不利な特徴/Edges & Hindrances
    とか)。テンプレートにも忠実な馬と番犬が含まれている。シルバーとか
    ラッシーとか作りたい人には役に立つ。化け物データ集としては、ひとつ
    ひとつがシナリオのネタになりそうなユニークな(その分、ランダム遭遇や
    ザコとしては使いにくい)ものばかり。ユニークな化け物をPCたちに
    ぶつけたいとか、オリジナル・モンスターの参考にしたいという場合は
    役に立つだろう。普通の動物のデータは2版の「Marshal's Handbook」にも
    収録されている。

・Rascals, Varmints & Critters II
 1029、ソフトカバー、128ページ、$20.00、1-889546-73-9
 内容:「探検家協会の論文集」、化け物データ、PCがライカンスロープや
    ヴァンパイアになってしまったときのルール
 コメント:「Rascals, Varmints & Critters」の第2集。アンデッド(特に
    ヴァンパイアや霊体系)のデータが詳しく、第1集に比べて使いやすい
    ものが多い。ドラキュラ、フランケンシュタイン(博士及び怪物)などの
    伝説的な化け物も取り扱っており、ユニークなモンスターにも事欠かない。
    ライカンスロープやヴァンパイアのPCも作れるが、ちゃんとホラー・
    ゲームらしい扱いになっている。お薦め。
2000年07月07日:21時33分45秒
Deadlands雑談所 LOG 001 / sf

 Deadlands雑談所 LOG 001として1997年09月19日から2000年07月06日までのログを切り出しました。


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