TRPGな一言2001年12月中期分


目次


2001/12/11:シナリオが方向を示し手応えがあるか

シナリオのチェックポイント、チェック法には色々とあるわけですが。

あたりってのは、最低限運用しやすい、遊びがいのあるシナリオを作るうえでは、必須なんじゃないでしょうか。

2001/12/12:能力より名声が依頼料を決める

プロ野球の給金や、企業の中途採用などもそうですけど。その人の名声を信用し、過去の名声に金を払い、それまでの名声で雇うかどうかを決めているものなんですよね。能力ではなくて。

TRPGではレベルが高くなると仕事料が高くなるようなシステムはありますが、実際にはどれだけの仕事をしてきたかという名声のほうが大切なんだよなあと。まあレベル性だと経験積む課程で名声も得ているのが多いんでしょうけど。

名声は能力の積み上げと異なり、ちょっとした失敗や、不適切な言動、ネガティブキャンペーンで崩壊しうるものですから。そのあたりに配慮しないと路頭に迷うようになっているシステムってのも面白いでしょうね。むろん、マスター裁量でそのように運用してるってのは、わりと良くあることだとは思いますけど。

2001/12/13:最初からいろんな楽しみを必要とするのか

だんだんルール的に用意されたパラメータを使って達成するのに慣れてくると、他の方法に飢えてきて。リアリティだとか派手さとかパロディとかかっこいいセリフとか演技とか複雑な計画とか因縁とか背景事情とかがないと、達成感が得られなくなる場合もありますが。

取りあえず最初は、別にそんなものがなくても楽しいんですよね。

最初からいろいろとやれなければ遊べないとか、いろいろなものを同時に要求しすぎるってのは、避けたほうが無難なこともあるんじゃないかなと思います。

2001/12/14:新しい手法の効果は話半分に

新しい治療方法、新しいプログラミング技法、新しい設計技法、新しい組織運営方法などは。たとえ特に優れていなくても、意欲的に取り入れてみた初期には、治療率なり生産性なりが向上するという傾向があるそうですが。

これはTRPGの遊び方や考えかたについても言えることなのかも知れませんね。他の人が成功したという新しい手法の効果は話半分に考えて、今上手くいっているならそれを壊さないとかは、大切なことなんだと思います。

2001/12/15:完成形のキャラクターは将来の目標とする

イメージからキャラクターを作成するルールでは、キャラクターを完成形でイメージして作成してしまい、それ以上の変化の余地のないようにしてしまうことがあります。

しかしこれだと、オンラインの小説などで(商品でも一部)ありがちな、強いキャラが強いだけの、葛藤も人間的成長もありはしないような話以外は遊びづらいんですよね。変化すらしないで、単に強くなるだけの話とか。

いっそキャラメイクで「PCの目指す目標としての未来のキャラクター」を作成して、最初はヘタレであっても、努力してその姿を目ざすようなほうが良いのかも知れません。これはゴールが見えますから、プレイングの方針も明確になって遊びやすそうですしね。

D&D3e などを遊んでるのをみると、上級職の必要条件が「PCの目指す目標としての未来のキャラクター」を規定している効果があるように思えますし。

2001/12/16:選択肢が見えないと行動できない

プレイヤーや世界観にもよるのですが、状況と目標を与えられたとして、さあ「どういうふうにやればいいのだろう」と考えてもらうというのでは足りないことがあります。

例えばまあ、犯人探しをするとして、犯人の手がかりになる聞き込みを、どこで、だれに行うかとか。そもそも聞き込みが行ない売る事そのものとかに、気がつかない人ってのは、けっこう居ます。

「どれにすればいいだろう」でないと駄目な人は結構いて、そのためにも、マスター側から選択肢案の提示をしたり、ゲームシステムが選択肢になる行動能力を用意したしてあると便利ですね。

なにができるか、なにをすればいいのかを、選択肢によらず考えられるようになるには、訓練か素養が必要なんだと思います。自分から行動を考えられる場合にも、過去の学習やパターン認識によって自分の中に選択肢の情報が用意されているだけなんでしょうしね。

まあ学校のテストで、現在の日本人の大半は記述問題は途中で放棄するという話もありますし、当然といえば当然なんでしょうね。選択肢を提示して選べるようにしないと、そもそも回答ができなかったりすると。

2001/12/17:事件を起こしやすいキャラクターの可否

存在そのものが事件を起こしやすいキャラクターというのは、シナリオを作成・展開させるのにもってこいではあります。キャラチャとかでも有用ですし、パーティに一人いると、内輪セッションで困りません。

しかしまあ、これが既に解決すべき課題があり、難題の解決に向けてひたすら邁進することが期待されている場合には。やはりプレイの妨げになってしまいがちなんですよね。

キャラクターを見てシナリオを作るスタイルでは許されるどころか推奨されるスタイルが、シナリオがあらかじめある場合には禁止されなければならないってのは、他にも色々あるんでしょうね。

2001/12/18:ルール解説・共有数値管理役をプレイヤーに委任する

TRPGではルール説明や共有数値の管理もゲームマスターが代行することが多いように思いますが。チャットセッションでは、ゲームマスターがルール運用について説明したり数値管理などをしていると、手間取って時間を食ういやすいんですよね。

人生ゲームの銀行役じゃありませんが、ゲームマスター以外にルールマネージャ役がいると便利なんでしょうね。ルールの質問とかにも答えてくれる。慣れたプレイヤーが担当してくれると、楽なのかも。むろんゲームマスターとルール解釈が食い違わない限りにおいてはですが。

まあ、このあたりは、自動処理プログラムでフォローできると言うことなしでしょうか。

2001/12/19:友人と遊ぶわけではないコンベンション

TRPGに限らず、遊びというのは普通は友人と遊ぶものですよね。不特定多数の人間と長時間遊ぶという形態そのものが、わりと特殊なものだと思います。大会とか、相手探しとか。

だからまあ、不特定多数を集めて遊ぶ場であるコンベンションにおいて、友人と遊ぶように楽しめる、友人と遊ぶように気軽にってのは、そもそも無理があるんじゃないかと思います。

カラオケボックスに一人で出かけて、てきとうに集まった人間を詰め込まれるようなもんなわけですからね。

むろん、上手くいけば新しい友人を作ることができ、新しい知見に触れることができるので面白いわけですし。友人たちだけでは遊べないような大規模だったり特殊な仕掛けのあったりするイベントにもできるわけですけどね。

2001/12/20:偉い人のふりをする楽しみ

偉い人や凄い存在の代理や偽者として、任務を遂行しなければならないという立場に置かれるってのは、うまく扱えると面白いんですよね。

バレないかと脅えながらも威光を借りることができたり、それらしく行動しなければいけないという制約の中でも自分の目的や意志を貫くべく工夫したりとか。ふだんと違った制約とチャンスがあるというわけです。

このあたりは、ゲームマスターがうまく扱ってくれないと、またプレイヤーも理解して行動してくれないと、機能しないとは思いますけどね。

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