TRPGな一言2001年11月前期分


目次


2001/11/01:使いべりのする消耗品

最近の製品はルールブックを何冊もかってもらうための工夫が凝らしてあるわけですが。やはりこう、プリンタは安く売りトナーで儲ける業界じゃあありませんが、儲けるためには消耗品を売るほうが割に合っているのは確かでしょう。

あたりが実現できると、やっぱ金を取りやすいんでしょうね。

具体例としてなにがあるかってと、TRPG以外のものばかりになるわけですが。なんかTRPGの派生系として面白い仕掛けないですかね。

2001/11/02:プレイ上の狙いは一つに絞る

人間、複数のことに同時に配慮しつつ考えるというのは難しいものですから、無意識に対処できるくらいに身についていること以外の「意識的にこうしようと狙っていること」は、一つに絞ったほうが良いんですよね。

ゲームマスター的 に「今回のシナリオでは、これを楽しんでもらおう」とか、プレイヤー的に「このキャラクターでは、こんな方向でキャラクターを運用してみよう」とか、誰にしても「こんなふうに参加者を楽しませよう」とか。ある程度慣れてきますと、色々と狙いをもってプレイすることはあると思います。このときにも、贅沢に複数の狙いを持ったりしようとはせず、一つに絞るべきなんでしょうね。

プレイ機会が少なくなると、どんどん欲張ってしまいがちな気もしますが。あまり欲張りすぎると、しくじりの素だと思います。

2001/11/03:世界を作りたがる人間はプレイヤーに向いているのだろうか

話を作りたいとか、世界を作りたいとか、ルールを作りたいとか。そういう欲求の根本のところには「自分が支配できコントロールできる状況に置きたい」というのが、ある程度あるんだと思います。自分を省みてもね。

そういう感情と多人数で遊び相互干渉を受けるってのは、いろいろとかち合う側面もあるんで、話作りが好きな人がTRPGに向いてるとはいえない時ってのはあるんだと思います。

むろんまあ「自分が支配できコントロールできる状況に置きたい」欲望を推進力に、うまく調整しつつ協力しあえると、凄い楽しくできるのも確かだと思いますけどね。知識や趣味がそろっていて、相手の望みがある程度見える場合には、上手くいきやすいってのはあるかな。

2001/11/04:模擬診察というロールプレイング実習

IRCの #TRPG で、医療従事者向けの、患者と医者との対話についてのロールプレイング実習についてのサイトを紹介されました。

シナリオもいろいろとありまして。そのシナリオを実践することによって学習する目標や、症状、患者と医者の立場による心理などが記載されています。叙述トリックや困難な状況、それぞれの意図・目標による隠したいことなどが用意してあります。シンプルなものの、それぞれ興味深い課題が内包されていて、面白いですね。

シナリオってのは状況設定と目標(と時系列で挿入されるイベント)により構築されるものであるというのはシミュレーションなどでは一般的にいえることですが。TRPGでは台本と混同されてストーリーを書いたものと勘違いしがちなんですよね。その点、こういったロールプレイング実習のシナリオを見ていると「こういう方向でもいいんだよな」とか思ったりできるかも知れません。

2001/11/05:気晴らしとしての口演

深夜の食事中にTVをつけて音楽番組なんぞを眺めていると、老若男女が楽しそうに太鼓を叩いている光景が。やはりこう、うまいヘタに限らず没頭して、音を出したりするってのは、心地好いもんなんですよね。

そのあたりを考えると、演技をする口実としてのTRPGってのには、大きな需要があるというのは事実なんでしょうね。はた目にどうあれ、やってる側は楽しい。それがまあ、普通の人の趣味ってもんなんでしょう。はた目に見て素晴らしいものかどうかに注意が行くようになると、また別のもんになってくるんですよね。

声を出す、ふだんと違う口調で喋る。カラオケ同様に、そういうことのできる場を正面切って提供する機能ってのは、TRPGに求められてるものなのかも知れませんね。見ていて恥ずかしいとか、そんなあたりで排斥するような内部活動ってのはありますが、結局は活力や素朴な楽しみを殺してるだけなのかも知れないなあ。

2001/11/06:粗筋からシナリオアイデアを作成する

小説などの粗筋からシナリオアイデアを作成するってのは、定番の方法です。

文庫の目録やオンライン書店の書籍情報などでは、小説やノンフィクションの粗筋・紹介などが掲載されています。bk1などでは、読者による書評なども掲載されています。

このような詳細でない情報ってのは、シナリオのネタを考える上では、想像力を刺激してくれるのでたいへん便利です。

加工方法としては、以下のようなものが定番でしょうか。

むろんアイデアだけではシナリオにならないので、ここからシナリオに必要なデータや対応計画、マップなどを用意するのが大変なんですけどね。

2001/11/07:キャラクターを立てるための状況・事件の提示

キャラクターの個性をきわだて、演出するためには、キャラクターをコントロールする側だけでは難しいんですよね。ある状況でどのように行動するか、どのように反応するかってのが重要なので、個性を明確にするに値する状況に置かれないといかんともしがたいわけです。

そのあたりを考えますと、ゲームマスターとしてキャラクター演出型のTRPGで遊ぶ時には「それぞれのPCが違った反応ができそうな、事件や状況」を提示することを、心掛けるべきなんでしょうね。いっぺんに、それぞれのキャラクターらしさを演出しやすくなりますから。

逆にプレイヤー側も、それぞれのキャラクターなりの反応を、ゲーム運営をそこまわない程度にうまく行うように気をつけるといいのかな。

2001/11/08:ゲームバランスは動的に変化すると考える楽しみがある

あれこれルールを読みつつ、どう組み合わせるか、どう行動を計画するか、どうキャラクターを作るか、どう運用するかなどを考えることは楽しいことです。しかしそのゲームにたいする知識が増えてくれば、なにか優れている組み合わせをみつけて定番のものだけになるか、どれを選んでも差がないと分かりキャライメージや好みだけの問題に過ぎないことになったりします。

このあたりの打破のためだけにでも、遊び倒してるひとには新しいゲームに挑戦する意味があるのかも知れませんね。

また、対策としてはどんどんサプリメントや改版でゲームバランスが変化しつづけていれば良いという考えかたもあります。これはこれで、商業的にも良い手なのかも知れません。濃いひとしかついていけない危険は常にありますが。

2001/11/09:ゲームを成立させる前提を守るのはプレイヤーの責務

どんなTRPGにしても、どんなシナリオにしても。遊ぶ価値のある物として成立させたり、きちんと機能するようにするためには前提というものがありますよね。

モンスター退治のシナリオ・ゲームであるということが前提として明確になっているのでしたら。命大事に逃げ回るというキャラクター設定を作ったり、積極的にモンスターを退治しようと行動しなかったり、動機づけがなかったりして、うまくゲームが機能しなかった時に責められるべきは、プレイヤーなんですよね。前提は守ってあたりまえなので。

このあたり勘違いして「キャラクターらしい行動ありき」としてしもうと、シミュレートとしては正しいんでしょうけど、ゲームが機能しなくなるんですよね。

2001/11/10:名札で会話を促進する

内輪でプレイヤーを熟知した間柄であればまだしも、コンベンションなどで作成したてのキャラクターで遊ぶ時には、相手のプレイヤーそしてPCをきちんと把握するのは難しいものです。

プレイヤーがそれぞれ、手許にメモを残しておくというのがよくある対処法でしょうけど。せっかくですから、名札や名前立てを用意しておくというのはいかがでしょうか。実際、気のきいたコンベンションでは用意してありますよね。

相手の名前やキャラクターが理解でしやすく見えるようになっていれば、話しかけたりするのも楽ですし。はためにも、なにをやっているかわかりやすくなるのではないでしょうか。

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