TRPGな一言:2001年10月前期分


目次


2001/10/01:確認作業は大切だけど過度だとしんどいよね

行動を宣言されたときにマスターとしては「それだと××になるけど、いいの?」と確認することは大切なことですよね。行動して結果が出てしまってから「こんなはずではなかった」と不満になるのは困りますし。

とはいえ、こればっか言ってると小言になってしまうので、できれば言わないで住むほうが良いのかも知れませんね。だいじな決断以外では。

逆にプレイヤー側が「こうするとどうなるだろうね」と聞いてきてくれるのはありがたいんですが、これも過度に頻度が多いと邪魔臭く感じるとかあるわけで。難しいものですね。

まあ、うざったく感じない程度に短く遊ぶというのもひとつの手なのかも知れないなあ。

2001/10/02:ゴールは見えているか

行動を考えるうえで、ゴールは見えていることは大切です。どの方向に向けて走れば良いのかもわからずには、誘導も押しもあったもんじゃあありません。

着地点とか、落としどころとか、ラストシーンとか、最終戦とか、望ましい結末とか、ゲーム上の具体的勝利条件とか。ゴールを示す考えかたはいろいろとありますが。どんなものでも良いからマスターはちゃんと考えて、きちんとプレイヤーに伝えて理解共有してもらわないと、上手くいくほうが変なんですよね。

ゴールの見えないセッションは、王を取ることを目的とするということを説明されずに指す将棋のようなものですから。

2001/10/03:PCは困った状態にあるのか

ゲームマスターがプレイヤーにPCを行動させるためには、PCがどんな困った状態に置かれているのかを理解してもらうというも、一つの手だと思います。

立場や生活における困っている状態、金銭や資材やコネが不足している状態、このままだと死亡したり追放されたりするなど困ったことになるという状態。そういった困った状態にならないために行動するというのは、わかりやすくシナリオにしやすいんですよね。

逆にいえば、プレイヤーがPCにどう行動させたらいいか考える時には、まずこのままだとPCがどのように困ったことになるのか、PCは現在どのような困った状況にあるのか理解して、そのうえでどうすれば困った状態から抜けられるかを検討するという手があるというわけです。

2001/10/04:状況の終了条件

今現在陥っている状況、マスターの提示している状況にたいして、どうなったら状況終了なのか。それがプレイヤーにわからないと、なにをしたらよいものかわかんなくなるんですよね。そうすっと、取りあえず目の前の物にちょっかい出すくらいしかやりようがなくなり、だれてしまいやすい。

ゴールが見えていないと進行しにくい、行動しにくいのは、セッション全体だけではなくて。あるシーンや戦闘などの状況の終了条件というものも大切ですね。

2001/10/05:拡張可能なシステムは続けやすい

どうしてもルールに乗っ取らない部分だけで遊んでいると、どんなシステムでもマンネリになってしまうものだと思いますが。新しいシステムを導入するには気力や習熟の手間、キャラクター・キャンペーンの連続性などでやりたくないというのは、わりとあることだと思います。

そこで利用しているシステムが、必要に応じてさまざまなルールやデータを追加しやすく、追加することで意味のある変化が起こるのであれば。習熟の手間をかけずに新鮮さを維持できるんでしょうけど。小さくまとまった、ゲーム構造全体が有機的にまとまったシステムだと、やりにくいんですよね。

まとまったシステムはそれはそれで面白いんですが、もちっと特殊ルールで自動的にいろいろな自体が展開できるようなシステムも、復活して欲しいですね。

2001/10/06:ルール理解に自信を持ちすぎない

自分はあるルールについて知り尽くしている。そう思っていても、実際にはルールブックの一番かんような部分についてさえ、記憶違いや読み飛ばしが残っているというのは良くあることなんですよね、実は。

実際のプレイのときには自信をもって処断するというのは良いことですが、そうでない時には記憶だけに頼らず謙虚に調べてみるというのも、忘れないようにしたいものです。

2001/10/07:二種組み合わせ式の判定

たとえば調査研究のルールを考えるうえで。調査に利用する手段(ネット、図書館、聞き込み、取材など)と、前提となる調査したい分野の知識の組み合わせによって判定する、という手もありますよね。

これは、個人がなにに詳しいかによって、うまく調べることができるということを示すと。調査に使う手段の基本的能力も大きく左右するけど。

こういう二種組み合わせ型の判定ってのは、判定の表現力を広げやすくて便利ですよね。

2001/10/08:ストーリーへの不満にルールを絡めてシナリオを作る

小説やドラマなどの話を見ていて

「なんでこんな話になっちまってるんだろう」

「わたしなら、こう選択したのに」

「性格や設定からすると、この行動は間違ってないか」

といった不満を持つことは、あるかと思います。

その不満をもとに「こうだったらどうなるだろう」と考えながらシナリオを作成するというのは、便利な手です。

どうしてもシナリオのアイデアなんて沸いてこない、という時には、そういう不満点とゲーム上のデータ(モンスターや呪文や職業など)を絡めてみると、そのシステムらしいシナリオに化けてくれるでしょう。絡めることで発想の幅や前提が変化するので、元にした話とは大きく変った物にしやすいというわけですね。

2001/10/09:ストーリー支援システムでPCを追い詰めるバランスが難しい

PCを徹底的にいびり抜け。しかし潰してしまってはいけない。ってのはドラマを盛り上げつストーリーを組み立てるためには必要なんですが。そのためのいびり具合のさじ加減が難しいというのはありますよね。

ヒーローポイントによる増幅やポイント割り振りキャラメイク、特殊能力の組み合わせなどのあるシステムでは、プレイヤーの能力やキャラメイクによる能力や行動結果の幅が大きいくなりますから。ストーリー作成支援のためという意図で用意されたシステムが、プレイヤーがうまく運用できない場合には、ストーリーの構築のマスター側からの配慮という意味では、なおさらさじ加減を難しくしているような気もします。

2001/10/10:あれこれ悩まないでも遊べるのも必要

あれこれと工夫したり、外部からネタを取り込んで消化したり、足りないものを色々と準備したり。そういうのも楽しいのは確かですけど。

入門者や時間のない人には、あるものを開いてその場で自動的に遊べてしまう、選択の余地の少ないくらいのものも、必要なんでしょうね。あれこれ悩むのは楽しいんだけど、時間かかりますからねぇ。

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