TRPGな一言2001年08月中期分


目次


2001/08/11:テストされないプログラム程度の信頼性のルールシナリオ

プログラムを書いていると、間抜けなミスで誤動作したりうまく機能しなかったりすることは良くあることだと思います。

TRPGのシナリオも、同程度にミスがたくさんあるんでしょうけど。コンピュータが客観的に厳密に冷酷に処理してくれるプログラムとちがって、TRPGでは人間が解釈運営する分、ミスが見過ごされて放置されてしまいやすいのはあるんですよね。

まあテストも去れていないプログラムと同程度だと考えると、ミスやなんかがあっても「そういうものだ」と納得しやすいのかも知れませんけどね。

2001/08/12:協力者を集められるシステムにする

どうしても同人制作されたゲームは、協力を得て大きく育つことが少ないように思います。協力者はついてないわけでもないんだけど、基本的には内輪ばかりで。内輪でどれだけの戦力がまかなえるかが、出来を左右したり。

もっともまあ、関係者でないのであれば「どうせありものに協力するなら市販ゲームに追加するほうがよっぽど有用だ」というのが、作り手側の意見なんでしょうけどね。

もしもデザイナーが広く協力を集めたいのであれば、協力しやすい仕組み作りと、他では得られない魅力ある遊びを提供できる、そして参加することで得られる明確なメリット、あたりを提示できるようにゲームシステムを組むべきなんですよね。

むろんまあ、内輪だけで十分な実力者が集められるのであれば、別に問題ないわけですが。

2001/08/13:ランダム性でマスターの悪意と感じるのを軽減する

舞台や状況設定によって、PCの利用できる能力を制限したりするというのは、色々考える階のあるシナリオを作れるのも事実なんですけど。どうしてもマスターの恣意的な悪意に感じられる危険性があるんですよね。

その点は、あらかじめ予測可能でかつランダムに決められると、公正間を感じやすくて良いのかも知れません。

ワンダリングモンスターで「うわードラゴンがでたー、勝ち目ないよ〜、どうしよう」とかね。

2001/08/14:あだ名のつけられるモノをだそう

実際のセッション中には、出てきた人物やモンスター、アイテムや場所、事物やPCなどの特性を把握する必要があるわけですが。細やかに記憶し認識するのは難しいことも多いと思います。なんせ考えることがたくさんありますからね。

対策としてはメモをきっちり取るなどの手もあるわけですが。相手を一言で示すことのできる「二つ名」というか「あだ名」がつけられるようにすると、便利ですよね。

戦士、坊さん、店長、酒場のマスター、王様、狩人などの職種や立場を示すものが典型ですね。得意な能力、外見、口調、などもよくあるでしょう。

マスターとしてシナリオを作成する時にも、なんでもいいから「あいつはコレだ」という明快な名づけのできるような特性を用意しとくと、理解してもらいやすくて便利です。露骨なくらいのほうがプレイはしやすいですよね。

まあ、詳細な設定を把握して洗練されたセッションが可能な人間には不要なのかも知れませんが。とりあえずシティアドベンチャーをはじめてみました、みたいな場合には、このあたりから入るのが楽だと思います。

2001/08/15:解決すべき問題そのものをプレイヤーとの質疑から作る

アドリブで解決すべき問題を作ってその場でシナリオなしで遊ぶのは、良いことかは別にして便利で楽しいものです。

とりあえず難題や事件をだしといて、説明しながら提案を兼ねた質問を受けながら肉づけし、解法の心づもりを五本以上は準備する。そして解法を伏線として解説に折り込みつつ、PCの行動に対応して行くとか。そんな感じで。

どんなセッションでも、最初のうちはプレイヤーにもは問題や解決に取れる方法などは曖昧なままなわけで、それが最初の最初にはマスターにも曖昧であっても、機能しないでもない、ということですかね。

明確に定義された情報の中でのパズル的な謎解きを楽しむというスタイルには合いませんけど、解決方法をわいわいと考えるのを楽しむうえでは、このあたりでも十分なのかも知れません。

2001/08/16:プレイヤーの提案を修正として反映するために

「よりよい行動」を、うまく判定の修正なりとして反映できるようなシステムを利用している場合には。プレイヤーの知識にもとづいた工夫なんかを反映できたほうが楽しみやすいですよね。

そのためにはプレイヤーが行動だけを宣言するのではなく、なぜその行動が良いことなのかという行動の意図・理由を説明してもらえると、マスターとしても判断しやすいんですよね。

むろんまあ、枝葉末節をくどくどと語られても困るわけですが、ある程度はそうして知識の共有を行えると良いですね。

ちなみに、あまり手間取らないための方法としては、もっとも影響するであろう要素一つだけを修正に勘案するという手もあります。ルール的に定義された修正であればともかく、それ以外は一つ程度に留めといたほうがバランス的にも良いでしょうね。

2001/08/17:TRPGのみを遊ぶ友達は選別基準が厳しいかも

ふつうの友人を誘った場合には、TRPGだけを遊ぶ友達でなくて、色々遊ぶ友達とTRPGも遊ぶということになるわけですよね。こういう時には、相手の癖や性向なんかもつかめていますし、気に入らない部分やまずい行動は理解して許容しやすいと思います。

しかし、TRPG『も」遊ぶ友達、ではなくて。TRPG「を」遊ぶ友達として人を集めると。どうしても目的意識や相手にたいする知識の少なさから、少しでも気に入らない点があると嫌になってしまうというのがありがちなのではないでしょうか。

コンベンションでは困った人が居るなどととかく言われがちですが、実際には内輪の友人だって、会社に学校の知人だって、同程度には困った人間が多いはずです。それが気になりやすいというのはやはり、TRPGを遊ぶことそのものが目的となってしまっているため、うまく遊べないと不満が起きやすいというのもあるんじゃあないでしょうか。

2001/08/18:プレイヤーが提案するPCの計画からのシナリオ作成スタイル

PCの大目標があってそれの達成のために行動を計画し、それを実行する過程がシナリオになるという「プレイヤーがシナリオ目標を提案する」プレイスタイルというものもありますよね。舞台を細々と用意してマスター側からの目標を提示しないキャンペーンセッションなんかで良くありますけど。

例えばまあ、孤児院出身のPCが、孤児院のための土地と建物を寄贈するために、金を稼いだりコネを作ったりするためにあれこれ考えて実行するとかですね。

十分な世界設定が場として用意されて共有されていれば、プレイヤーが自発的に「政治家の○○に恩を売れないか、困ってルイことがないか周辺を調べてみます。方法は……」などとできるわけです。

これができるためには、詳細で地に足のついた世界設定、小物から人材や土地建物までの買い物リスト、ただ行動するだけで難題が自動生成されるランダムチャートあたりがあるシステムが必要ですけどね。

2001/08/19:遊ぶ時には醒めた目で見すぎない

遊んでる時に「何バカやってんだ」という醒めた目で見てしまうことは、人にもよりますが、それなりにあるのかも知れません。しかし、それで楽しめなくなってしまうのはもったいないですよね。

自分も同じことをしなくてもまあ、それを許容できる心理状態になれるかどうかってのは、遊んで楽しいかを大きく左右するわけで。遊ぶ時にはそれなりに入れ込んで遊べたほうが幸せなんでしょうね。

2001/08/20:予告して準備を考えてもらう

最近は観測と報道の進歩により、青空がのぞいている中でさえ台風対策の準備が済ませられるようになっていますが。実際に台風が来ている時よりも準備してるあいだのほうがわくわくするのはありますよね。

同様にTRPGにおいても、予兆をだし、これから起こりうる悲劇をプレイヤーにわかるように伝えることで。どのように対処し、準備するか考えてもらうというのは便利な手です。

その時に気をつけるのは暗示に頼りすぎないことでしょうか。プレイヤーをやっていると状況をつかむのにいっぱいいっぱいで、それ以上の推測などをこなすのが難しいこともありますし。明々白々に伝えてしまったほうが効果的なことは多いんですよね。

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