TRPGは基本的にプレイヤーの言動によって進められる遊びです。そのため確かに挑戦できること、やろうと試みることができることは多いわけですが。だからといって結果としてできることが限定されていないわけでも、結果をプレイヤーが確実に決定できるわけでもないんですよね、普通は。
そのあたりを意識的に区別できないプレイヤーが居ると、いさかいの元になりやすいんですよね。
とくにまあ判定をさぼって進めるタイプのスタイル(キャラチャットも含む)だと、問題が健在化しやすいようですね。やはりこう「〜を試みる」に宣言は留めて、結果どうなるかはマスターがルール判定を利用してだすべきでしょう。
なにを楽しむか、なにをすることが望まれているのか、なには禁止事項か、などなど、プレイ集団によって好まれていることやプレイスタイルなんかは大きく異なるものですよね。
そのあたり理解して、入った先に合わせて楽しめるようにできるといいんですが。なかなか難しいのも確かですよね。
TRPGにおいてはキャラクターは一つの人格と考えられるため、体験は一回きりのモノであると考えたくなります。このため、同じ状況で同じ問題を解決するシナリオを、何度も繰り返し遊ぶということが、やりにくいんですよね。
結果として、シナリオは基本的には一回きりの使い潰されるものになりがちです。
キャラクターはいっしょだけど、毎回結果も経験も記憶もリセットされる、という世界観であれば、同じシナリオをなんども遊んでも気になりにくいのかなあ。一回完結タイプのギャグもののコミックなんかは、とくに世界的に定義されていないけど、そんな雰囲気ありますよね。黒こげになっても爆発しても、次回からはまた登場、ってね。
ダンジョンマップなどを考えていて、どうしても平面図の地図ばかり利用してしまうような気がしますが。よく考えますと縦の断面図であっても良いはずなんですよね。
自然洞窟や塔、崖や要塞の壁面など、横の移動よりも縦の移動が重要な局面は色々ありますし。高低差の判定への影響がしっかりしてるルールで、断面図式のマップを利用するというのは、色々と面白いかも知れません。
昔よくあった横スクロールアクションゲームなんかも参考になるのかも。
シナリオを読みこなさなくても、かって開けてそのまま遊べることができると楽でいいんですが、TRPGの場合にはそれはなかなか望みにくいのは事実ですよね。
それでもまあ、データが自作しなくてすむように完備していることが、楽ができるという意味では重要なんでしょうね。たしかに自作できるものだから書かないというのは、一つの考えかたなんですが。
単純作業の手間を省くためにシナリオを買うなら、登場人物やモンスターなどのデータ類は必要になる場所に明記されていで、自作しないですむほうが良いんですよね。熟練者なら、状況と目標を用意して、データさえそろってればそれだけでマスタリングできちゃう人も多いと思います。
ゲームマスターがなにも考えなくても、プレイヤーの決めた行動(目標を決めて挑戦する)に危険や障害や妨害が伴い、自動的に難題や怪異がふりかかり、解決しようと行動する必要ができて、システムと頭を駆使して考えて、楽しめるような。そんなモノがあると、セッションをあまり準備しなくても、その場で盛り上げやすくて楽ですよね。
用意されたデータ集から戦場とモンスターを選択して、プレイヤーが「PCによってこいつを倒す」という目標のために行動するというのが、その典型的な実現方法ですが。
戦闘以外についても、自動的に具体的で適切な難題をぶつけやすくなってると、便利そうです。
キャラクター作成において、選択肢の多いゲームってものがあります。確かに慣れた人間には好みのキャラクターで遊びやすいし、工夫したりあれこれ使い方を考えたりしやすいし、良いんでしょうけど。入門する上では、選ぶためには全体像を把握しないといけないので、ちょっと敷居になりますよね。
シナリオにおいても、あれもできるこれもできると提示されても、判断に困ることになりやすいわけで。
選択肢が多すぎで掴みづらいってのは、TRPG.NETの構成やサービス内容そのものや語り部コミュニティも似たようなもんですね。提供するものを絞り、順に見ていきやすくするのは、入門向けの基本なのかも。
別にTRPGに限ったことではありませんが。人間が相手に持つ印象ってのは。ごくわずかな身振りとか目線とか、口調などがが大きく影響するわけですよね。
そのあたりを意識的にコントロールして、好感をもってもらいやすいようにするというのは、コンベンションゲーマーの必要技術なのかも知れませんね。
どんな内容であろうと、参加相手に好感をもてなければセッションは九割方失敗したも同然なのかも知れませんし。
ソードワールドのワールドガイドを眺めていて、思ったよりも戦乱が多いのに気がつきました。
戦乱の中の冒険者たちについて、どのようなシナリオを組むか、どんな障害があるか、どんなことがなせるのか、あたりが明確になってると。シナリオのバリエーションも変わってくるんですけどね。
ゲームをつくる時には、いろいろとルールを足していくのは、実は結構簡単ですよね。あとは手間と意欲の問題で。遊びながら内輪でどんどん追加していれば、わりと簡単に積み上がっていきます。
しかしこう、足すのは簡単ですが、これを削って良いルールにしあげるのが難しいんですよね。
なにが必要であるのか、はじめてみた時にも出しておくべきではない選択肢はないか、用語やデータの種類が慣れてしまった人間以外にも把握できる分量か、ルールの構造や方針に統一性が取れているか。そのあたりをきちんと考えて、遊びやすくなるように絞り込む作業を忘れると。他の人には遊べないゲームができあがってしまう危険があるわけです。
もし、他の人にも遊んで欲しいと思っているのでしたら、今の作品からなにを削れるのか、考えてみるのも良いでしょう。これはゲームルールに限らず、文章を書くこと一般にも言えることですよね。
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