TRPGな一言2001年06月前期分


目次


2001/06/01:土曜日にコンベンション

ときどき「最近は疲れが取れにくくて、日曜日はゆっくりしたくなるのだが、土曜日にあるコンベンションが少ない」などという話を聞きます。

むろんまあ土曜日だと、週休二日ではない社会人や土曜も授業のある一部学生などは参加できないのではありますが、もう少しあっても良いでしょうね。

土曜の午後からで良い会場を使い、分担金を二千円以上くらいにするとか。そういう差別化もあっても良いかのも知れませね。

2001/06/02:高度なサービスを十分高額に

TRPGにまつわることに限らず、諸々のサービスにたいして多くの人は「もっと安いものがある]「自分でやればタダだ]などといって、有料のサービスの存在価値を否定します。しかしまあ、実際には需要が無いわけではない。

ここで商売を成立させるためには、みんなが出せる程度の価格にするというのは、長期的には正しくないし、自殺行為なんでしょうね。思い切って高額の料金を払わせて、それだけのサービスを提供すれば、差別化もできるし無理なく商売にできるというわけです。

そういう意味では、TRPG.NETの戦略は大いに失敗であったというのが、最近考えるところではあります。安いからといって使う人間は、より安いものや、無料でできる方法を得た時には、さっさと捨ててしまう忠誠度の低い顧客であることが多いわけですし。そもそもいくらがんばっても、ろくな儲けにならないわけですからね。

2001/06/03:プレイヤーも変化の目標を示そう

状況だけポンと渡されても、それをどのように変えるべきかの目標・方向性・ゴールが見えないと、なかなか行動できない、というのはよくあると思います。なんでもして良いですよと言われても、なにもできないというやつですね。

しかし、これはゲームマスターの提示する状況に限らないというのは、わりと忘れられがちのような気がします。

たとえば個性の変化をシステムに組み込んであったり、テーマ的に狙っているプレイスタイルだったりする場合には、変化のきっかけとなる他のプレイヤーの反応を期待して、極端な言動をしたりしますよね。

しかし、このときに「これこれの変化を予定しているのだ]というのが伝わらなければ、「無茶な言動をする]という提示された状況に対して適正な反応がしづらく、ただの暴走になってしまう危険があるわけです。

このあたりが上手くいき、個性の演出とミッション・シナリオの進行を両立させるためには。「今は〜はできないので、できるようにして欲しい]「今のところはAをしたがっているが、本当は解決のためにはBするべきなんだよね]などと変化の目標を提示すると、それに向けてあれこれ考えることができて、遊びやすくなるんでないかなと思います。

2001/06/04:開封して即遊べるちいさなTRPG

何日もかけて分厚いルールブックを読みこなして覚え込んで遊ぶのもいいものですが。さくっと買って開けたその場で遊べるってのも、時間や遊ぶ機会が少なくなると必要ですよね。何かあったついでに遊べるくらいに軽量のTRPGってのは、もっとあってもいいですよね。

友人がついでに2時間ほど遊びに来たときなんかに、その場でぱっと読んで理解できて、さくっと遊べるとかね。その程度の分量の、シナリオ+システム+小道具のミニTRPGのセットみたいなもの。ルールブックはA4裏表とか、会社案内のパンフレットくらいの分量でも良いですよね。

2001/06/05:言ってることがやりたいこととは限らない

言っていることと望んでいることが別物で、言った通りの結果を与えると怒りだすというのは、どんな商売でも、また友人関係であっても、良くあるもののようですが。TRPGでもまた、ありがちですよね。

プレイヤーが適切に行動したいことを伝えられているとは限らない、ゲームマスターが適切にプレイヤーにして欲しいこと・して欲しくないことを伝えられているとは限らない。それを前提に、相手から本当にしたいことを聞き出すというのを、忘れないようにしたいものです。

2001/06/06:感動をシナリオに作り込む

感動的なストーリーをシナリオとして用意しよう、プレイヤーに提供しよう、などと意図してシナリオを作って運用していると。それにプレイヤーが気がついてしまいと、醒めてしまって実際には感動できないというのは、あるんでないかなと思います。

結果として感動する展開になった、というものが、好みかなあ。

そのためには、切り抜ければ感動できるくらいの苦難や危機をシナリオにたくさん仕込む、あたりが良いのかな。

2001/06/07:順番に行動させて先行入力させる

チャットセッションなどで顕著で、実際に卓を囲む時にもありがちなこととして。特定のプレイヤーが発言をしない、発言をしにくい、という現象が発生していることがあります。

この原因にも色々ありますし、そもそも解決する必要がない場合もあるのですが。対処方法の一つとして「行動の順序を固定して、順繰り行動させる」というものがあります。つまり逆にいえば「好き勝手に居ってもんがちで行動宣言をさせない」わけです。

戦闘などでは順番に行動することがルール的に明確になってますが。情報を得るとか、その他の戦闘以外のシーンなどでは、わりとプレイヤーが好き勝手にマスターに発言し、あるいはPCとして会話して、どんどん進めていってしまうことがありますよね。これを排して、厳密に行動宣言を順番に行なわせるわけです。

学校で宿題をあてられて、回答するようなことを思い出してみましょう。順番にあたられるのであれば、他の人があてられている間に、自分の担当の回答を考える余地がありますよね。同様にTRPGでも、他の人が行動を宣言している間に、自分の番が来るまでに行動を考えて、あらかじめ入力しておくことができれば、楽になるわけです。

チャットセッションでは、好き放題に発言できる状態ですと、入力途中に他の人の発言で状況が変化して、文章を破棄しないといけないような事態は良く発生すると思います。これを防止することで、時間効率もあがって、発言機会の均等もはかれるようです。うまく機能してれば、わいわいやるのも楽しいんですけどね。

2001/06/08:その場で設定を作るに足る参考資料

あらかじめ設定がかちこちに決まってるだけだと、どうしても遊びにくいし、設定との矛盾がどうのというトラブルが起きやすいので。自作していくというのは、納得感を得るための有用な手段です。

しかし、なにか作るために資料を漁ったりするのは、それはそれで楽しいことですが。手間だと思う人も居ますし。どうせならプレイの現場でできるほうが、プレイヤーの参与感を得られるので盛りあがりやすいんですよね。

そのためにも、その場で設定・地図・人物・イベントなどを作るための素材が、サプリメントとして用意されているってのは、欲しいなと最近思います。

例えばまあ、学園ものであれば、学制や校則や地図や年中行事や事件やなんかを提供しといて。セッションで必要なものを、それを「参考にして」決定し、記録していくとか。

参考資料をもとに「自分たちの遊び場」を作り上げていくというもの快楽みたいなのが、もっと楽に濃密に味わえるようになると楽しいですね。

2001/06/09:君たちはダンジョンの前に居る

わりとまあオフラインのセッションでは時間もとりやすいし、最近は流行ではないようですが。

「君たちは依頼を受け、ゴブリンの巣窟の前に居る」

「君たちは宝の地図をもとに発見したダンジョンの中に居る」

「君たちは苦難の末、敵の本陣にいる」

のように、いきなり達成すべき課題の前からはじめるというのは、それがプレイヤーの合意が取れている場合には、時間を効率的に使えて便利なんですよね。

特にチャットや掲示板を利用したオンラインのセッションでは、時間的制約が多いので。依頼を受けるあたりから処理するよりも、さっさと始めてしまうほうが便利なことは多いと思います。お試しください。

2001/06/10:ゲームブック+TRPGの利点解説

TRPGの紹介方法にも色々あります。よく「遊んでみないと分からない」などという言い方もあります。では、実際に手軽に遊んでみてTRPGの良さを理解できるようなものは作れないのかと考えてみたのですが。

やはり簡単なゲームブックのようなものを使うというのは、実地に選択する楽しみを理解してもらうのに有用ですよね。

そのうえで「TRPGであればここで、これこれもできます」ということを書いてあると。TRPGの楽しみの一端を理解した上に、利点も解説できて面白いのではないでしょうか。

Web上に20項目程度でも良いから、そういう紹介用ゲームブックを用意しとくのも良いのかも知れませんね。自作ルールの長所や世界を理解してもらうのにも使えるでしょう。

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