通信手段としての電波には、いろいろなネタがついてまわりますよね。
電波は、混信したり、ノイズが乗ったり、妨害がされたり、上手く処理すればノイズや妨害を軽減・除去できたり、盗聴されたり盗聴できたりするわけで。それを利用して、シナリオの発端や、妨害要素、解決に使える情報の取得や、誘導、対敵行動などに活用できるわけです。
テレパシーや超光速通信などについては、どのような妨害・漏洩・混乱・傍受などが発生するかは、ルールや設定として規定されないと存在しないわけですが。そういう妨害や漏れや意図しない偶然事象とかが明確になっていると、リアリティもゲーム的面白さもますんですよね。
シナリオ制作時……特にシティアドベンチャーのシナリオを制作する時には、被害者、敵対者、依頼者、救援者、取引相手、あたりの「実用的な」NPCが準備されていると便利ですよね。
自作もいいわけですが、この手の実用的な世界設定が、もうすこし用意されている・公開されていると便利ですね。
近年コンスタントに製品が出ているようにみえますが、実際には出している会社が偏っているのは間違いありません。そもそも出ていることを知らないひとも多いわけですが、それを除いてもね。
現状は、一企業になにかがあれば、また都合により撤退すれば、簡単に崩壊してしまう程度の出版状況ですよね。そのことは、新和撤退後、そしてホビージャパンと角川書店撤退後の惨状を覚えているかたであれば、理解できるかと思います。
そしてこれはアメリカにも同様のことが言えるでしょう。業界大手が倒産・撤退するなどして寡占状態は強まりつつあるように思われます。アメリカ以外のメーカーについても、良い話は聞きませんしね。
わずかな愛好者が出版を支えている状態というのは、まあ市場規模が小さいのでしかたないとはいえるわけですが。もうすこし多様な販路と生産者を確保して、生残性があげられると良いものですね。
いろいろとTRPGの将来については悲観されたりもするわけですが。
映画や漫画、アニメなどがあるからといって、小説の価値がなくならないように。愛好者の比率が下がるとしても、TRPGを遊ぶひとが居なくなるとは考えにくいと思います。TRPGだからこそ、言葉を媒介としているからこその、魅力というものがあるわけですよね。
たとえばネットワークが普及して、人と人との接触が少なくなったのか。これは現実には違うというのが、ネットワーカーを長くやっていての実感でして。趣味が合致した人間と仲良くなるきっかけは、ネットワークを介したほうが多くあるわけです。そのため、ネットワークで知り合っての親密な関係や現実に集まってのお祭り騒ぎなどに移行するのは、良くあることなんですよね。実際に人と出会うことへの欲求が刺激され、コミュニティが再編成されている。
TRPGは、人と人を繋ぐ媒体として、面と向かっての遊びであるというだけでも、遊ばれる価値を持ちうると思います。一定の趣味と知識を共有するメンバーが、それを駆使して楽しむ娯楽としてのTRPGってのは、今後もっと探求されてしかるべきなのではないでしょうか。
TRPGが口コミによって広がるゲームであるというのは、ある程度事実ですよね。しかし「はい、これ」とわせたる簡潔な案内とか、簡単にその場で遊べる持ち運びが容易でその場で遊べるキットってのがないのは現状ですよね。
これは、試供品もカタログももたずにセールスしているようなものである。という見かたもできるのかも知れませんね。
良いリプレイを一冊を持ち歩いて、渡して読ませるというのが、一番近いのかなぁ。
日本では同人誌ということで色々な書籍形態の著作が作成されているわけですが。実のところ、アメリカでは同レベルでも商業的に出版されているものも多いらしいんですよね。これは日本では「流通に乗せる」作業の敷居が高いことと、会社をつくるのに(心理的)敷居が高いというのが、理由だろうと思われます。
でまあ流通経路と決済の問題が処理できれば、あとは法的にも商売と変わらないというのは事実でして。郵便振替や銀行振り込みで支払うインターネット通販となりますと、もう本質的な違いはないわけです。こうなると、同人も商売も、個人的なつきあいで買うのでなければ同列に評価される。
今後は個人事業や小規模出版などがより容易になり、理由通のサポートなども進むわけですし。同人だからといって法的な問題などに甘えを持つのではなく、商業と同様の責任を自覚して、より盛り上げていくことを目ざしたほうが、今後は良いんでないかなとも思います。
慣れていたり発想力があったりすると、どうしても設定との整合性を配慮した行動を期待してしまうわけですが。最近、あちこちを見ていて実はこれは求めるには結構難易度の高い技術らしいというのに、今さらながら気がつきました。
周辺から補助したり、現状を再確認・再認識してもらったり、ルール的に行動ごとのペナルティを明確にしたりすることで、ある程度のフォローはできるわけですが……。それば刈りされると、やはり萎えるでしょうからねぇ。
このあたりを考えても、まっさらなところから設定をてきとうに組み上げつつ遊ぶのが一番なんですかね。
どうもコネのあるNPCとは、一方的になにかしてもらえる相手であるというような感覚が良くあるような気がするんですが。実際には、コネとは「迷惑をかけあえる関係である」と思うんですよね。そうでないと、長続きしない。
PCが困った時に何かしてもらえるように、NPCがなにか困ってPCに相談を持ちかけてきた時に「PCも当然のように力になる行動をする」という関係だと納得していると。マスターもシナリオに巻き込みやすいし、プレイヤーもシナリオに関与させやすいので、便利なんですよね。
いきなりクライマックス相当の戦闘を行って、わいわいと「なぜこの戦闘に挑んだか」とか「かつてのいさかい」とかを組み立てながら遊んでみて思ったんですが。
いきなりクライマックスの犯人あてとか、いきなりクライマックスのチェイスとかで始めて。そのうえで経緯をあれこれと組み立てながら遊べても、いいのかも知れませんね。
ストーリーを追うという意味では良くないけど、ゲームとしては「証拠をでっち上げる」とか「準備をしていたことにする」ためのゲーム処理を工夫すれば、面白いものになるかも知れませんね。
とくにキャンペーンなど続けていますと、PCの知り合いがどんどん増えてくると思います。かつてのセッションの経緯によって、敵対していたり、恩を売っていたり、借りがあったり、友情やなんかを育んでいたり。
そういう知り合いのリストを整備しておくと、キャンペーン運営上たいへん便利ですよね。事件への関与の動機づけに使うとか、依頼主として使うとか、わなにかけたりするための事件を起こす役に使ったりとか、シナリオ作成時にも便利ですし。セッション中にプレイヤーが情報源や協力者を求めた時にも、対応しやすいですしね。
もしもきちんとリストを整備していないのでしたら、知り合いリストをPCごとに用意してみたり、プレイヤーに作ってもらったりしてみてはいかがでしょうか。
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