TRPGな一言2001年03月後期分


目次


2001/03/21:簡素なシナリオほどプレイサンプルを

それほど分量もなく、データや判定基準値、マップなどだけのシナリオであっても。ルールにそったデータが整備されていると、実用的なシナリオになりますよね。

しかし簡潔すぎると。どのように運用するのか見えてきにくいこともあると思います。経験豊富であっても、書き手のプレイスタイルとズレていると、なにを想定しているのかわからなかったりするわけですね。

対策としては。初期ソードワールドのシナリオにあったように、プレイサンプル的なリプレイなりプレイレポートなりが整備されていると。実際の運用が理解しやすくなるのではないかと思います。

簡潔なシナリオと複数回のセッションレポートのセットというのは、比較的書きやすいと思いますし。試してみる価値はあるんじゃないでしょうか。

2001/03/22:金をかけて楽しむ方法の提供の必要性

「金をかけずにこう工夫して遊べる」というのは、確かにオトク感はありますが、周辺の儲けに繋がらないんですよね。

やはりこう、もうすこし「こう金をかけると、より楽しい」というのを提示していけると良いですね。金のかけがいのあるリソースを広めて行ければ、業界的な「販売店のメリット」を増せますし、金はあるけど暇の少ないゲーマーの満足度を増せますしね。

2001/03/23:サードパーティの育成できるTRPG

d20 System系の情報を漁っていて。いろいろな会社からシナリオや追加データなどがでているのに感心しました。

単一プラットフォームでサードパーティが色々とサプリメントを出せるようにするってのは、市場を活性化しているのかも知れませんね。それだけルールが浸透してシェアが高く購買層が十分にあり、かつシステム的に拡張容易でだからできることなんでしょうけど。

公式にサポート記事を商業的に出すための規定が明示されてるというのは、良いものですねぇ。

2001/03/24:プレイヤーが他のプレイヤーを気にするために

PC間の協力や相互作用がなく、マスターとプレイヤーの間でのやりとりだけでゲームが進行してしまうというのは、わりとありがちな症状らしいですが。

自分ひとりでは間違いなく達成できない個別目標と、その達成に直接は使えない行動能力のセットを用意してあれば。少なくとも目的達成のために行動するかぎりは、他者を利用しなければいけなくなるわけで。マルチゲームなんかではあたり前の構造ですが、TRPGでも意識していてしかるべきなんでしょうね。

2001/03/25:世界設定にオリジナリティは邪魔か

TRPGの世界の作成において、世界のオリジナリティとは、むしろ邪魔なことも多いんですよね。

まったく他の作品を想起させない、イタダキの見えないようなものを、果たして読んだだけで遊べるものなのだろうか。シナリオが作成できるものなのかだろうか、と考えると、独自性があるのは遊びにくさでしかないのではなかろうか、というわけです。

むろんまあ、ばばーんと新しい世界像、新しい遊ぶ世界を提示し、納得させて。既存の作品によって造られた固定観念や、身体に染みついた慣れたプレイスタイルを変えられるようなものが作れれば、別ですけどね。

2001/03/26:薄い冊子シナリオ

D&D3e用の、16ページとかの小ページ数でリーフレットサイズのシナリオが、サードパーティから色々と出ているそうですね。SSSとページ数的にも価格的にも似たようなものですね。

このような少ないページ数で安価だと、取りあえずいくつも買って、バラして再利用するのにも抵抗感がないよな。などど思いました。

そもそもバラして利用することを想定して作るとかしても、おもしろそうですね。プレイヤーに渡す部分とか、広げるマップとかを簡単に用意できるようにするとか。

2001/03/27:キャラクターの把握が揺らぐことへの対処

間を置いたり、長いこと遊んだりしていると。どうしても記憶が薄れたりして、プレイヤーによるキャラクターの解釈が変わってしまうというのはあるかと思います。

対処としては、それもまたキャラクターの変化として受け入れるか。ルール的・資料的にキャラクターをきっちりと把握できるように、プレイレポートやキャラクターデータで文書化しておいて、プレイ前に読み直しつつイメージがためするとかになるんでしょうかね。

2001/03/28:対立ものは内輪でないと辛い

対立して相手を除去したりPC目的を達成したりして、ゲーム的に処理するのはなんとかなりますけど。対立にドラマを期待すると、なかなか上手くいきにくいですよね。

小説なんかだと、対立する両者ともに、書き手の考えで動かすので対立するも和解するもコントロールのうちで。ドラマ的に上手くいくようにコントロールできますが。それぞれの人物を個別の人間が担当すると、ドラマ的に上手く処理するのがとっても難しい

対立と対立解消の展開をお約束なりで共有できる相手とパターンをなぞるか、相手の反応をみながらタイミングを計り適切に行動しないと、上手くいかないわけで。

こういうのは良く見知っていて価値感のズレの少ない相手とでもないとうまく行かないと思うんですよね。だかまあ対立構造は、良く見知った相手としかやらないほうが無難なんじゃないかな、と思います。

うちわでテストプレイを重ねてゲームを作ると、このあたり上手くいってしまうので。それが、よそで遊べないシステムができやすい理由の一つとなってるんでしょうね。

2001/03/29:元ネタはプレイ前に予習しよう

原作ものなどでは、原作を生かしてあればあるほど。原作に対する把握ができているかどうかに、成否が大きく左右されやすいと思います。むかーし読んだんだけど、程度だと色々と抜け落ちていますし、まったく見ていないひとが居るとかなり辛い。

やはり、原作物にしても特定ジャンルものにしても。イメージソースを読み直したり見直したりしてから遊ぶべきなんでしょうね。

全員がちゃんと把握しなおしていれば、台詞回しやビジュアルイメージ、期待される展開や行動などが上手く使えますから。楽しさが違いますし。

2001/03/30:間接的な影響は納得しにくい

ダメージは、具体的でない中間的な処理があればあるほど、なんとなく納得が行かないということになりがちなようですね。

たとえば、攻撃をすると自動的になんだかよくわからないポイントが溜まり、それがPCを死に追いやるとか。攻撃を受けるとなんだかよくわからないポイントが消費され、ファンブル率があがるとか。中間ポイントに明確で具体的な意味が与えられていれば、比較的納得しやすいわけですが。

ゲーム処理上は中間的なポイントやカード管理を利用して抽象的に情勢やペナルティを処理するのは良い手ですが。具体性を欠くと、納得しにくくなる危険があることは念頭においてデザインするべきでしょうね。

2001/03/31:見栄えのするプレイ風景

新年度ということで大学サークルなどでは新入生勧誘の時期になりますが。TRPGをやってるというのは、なかなか人の気を引くのには不便ですよね。良く知られてるわけでもありませんし、見ても分かりにくいし。

やはりこう、せっかくの勧誘なんですから。美しいマップやフィギュア、その他を利用して、見栄えのするプレイテーブル、プレイ風景を演出したほうが、良いんでしょうね。

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