TRPGな一言2001年03月前期分


目次


2001/03/01:ハンデで技量差を吸収しにくい

技量差の吸収の方法としては、たとえば囲碁であれば石を置かせるといった方法がありますけど。あれは繰り返し同じゲームを遊ぶことで、技量を定量的に評価できるからこそ可能な方法なんですよね。TRPGは毎回別のゲーム遊ぶようなものだから、ハンデを使って技量差を調整するというわけにもいかないのが悩ましいとこです。

その上、技量が高いほど経験点もらえて、運用だけでさえ強いのが、より強くなってしまうというのもありますしね。

2001/03/02:行動しないという行動

なにか行動することで不利益がありそうだと感じたら、プレイヤーが何も行動しないで、他のプレイヤーがなんとかするとか、ゲームマスターがなんとかするのを待つ、といったこともあるかと思います。

しかし実際には「行動しない」ことも選択であり、あるいみで能力(技能/行動オプション)の利用であると言えるんですよね。「先送り」「黙殺」「なかったことにする」などなど、戦闘以外でも行動オプションとして明確になっていれば、「なにもしない」という行動を選択することによる、事態の悪化、アクシデントの発生、などなどの可能性も理解しやすいのかも知れません。

むろん「なにもしない」という行動が良い選択である場合もあると。

2001/03/03:キャラメイク後の行動選択肢の少なさ

(特に最近の)ルールブックには、PCの取得できる行動能力がいろいろと用意されていますよね。だから、キャラクターの制作時には、メリットデメリットのバランスなど、あれこれ悩むことができるわけですけど。

結局は作成したあとには、ひとりのキャラクター単位では、意味のある行動の選択肢は数個でしかななくなってしまうというのはありますよね。

武装を状況に応じて切り替えする価値のあるシステムとシナリオとか。状況によって覚えておく・準備しておく魔法を検討する価値のあるシステムとシナリオとか。そういうもののある場合には、少しはマシですけど。

ゲームマスターは、シナリオごとに敵をデザインしたりして、ルールブックにある色々なデータを活用する機会があるわけですが。プレイヤーにとっては、キャラメイク後にはあれこれ悩むのは武器程度だったりしがちで。そのへんも、プレイヤーがルールブックを買う必要を感じにくくなる原因の一つなのかもしれませんね。

プレイヤー経験点によってたくさんキャラを作ってもいいようにするというのは、まあ、一つの解決策なのかな。

2001/03/04:出してみたいキャラクターからシナリオを考える

出してみたいキャラクターやモンスターを考えて、そこからシナリオを作成する、という方法がありますよね。思い入れがすぎると、プレイヤーに不満を抱かせる原因になるので注意が必要ですが、便利な手です。

で、○○なキャラクター、というアイデアがあったときには。○○であることのメリットデメリットなどを考慮して、そこからシナリオを引きですといいでしょうね。

などを考えて行くと、シナリオが作成しやすいんでないかと思います。

2001/03/05:ヒーローポイントによるカタルシス感の減殺

それまでに稼いだヒーローポイントをつぎ込めるから、最終戦闘で勝てる。これはゲームとしては理解できるわけですけど。

ラストシーンで追い詰められて「うがー」「愛〜」とか叫ぶとなぜかパワーアップして勝利できるような小説など同様に、お話しとしての納得感やカタルシスの面では、どうしても「自分の戦術的努力あってこそ勝てた」のと比べて、弱いのかも知れませんね。

2001/03/06:地図ってわくわくする

地図ってわくわくするものですよね。

ここに行ってみよう、この経路を使えばどうか、ここにはなにが有るんだろう。そういうことの考えられる、考えたくなるような地図ってのは、良いものです。

世界を自作するにしても、シナリオを制作するにしても。地図を用意して空白を埋めていきながら、そこになにがあるべきかを考えて行くのは楽しい作業だと思います。

そのためにも、白地図みたいなものが容易に利用できると便利なんでしょうかね。

2001/03/07:失っているものを中心にして個性を組み立てる

かつて救世主と呼ばれた男、英雄候補脱落者、子を失いし母、といったものが失われたものを求める、失われたものの代わりを求めるみたいなのは。悲劇にしても英雄譚にしても、キャラクター設定を考えるうえで、手軽な手段のような気がします。

こうしてみていると「なにかを失っている」というのは、個性を作るうえでは便利な道具なのかも知れませんね。

2001/03/08:感想戦のススメ

将棋などでは、一戦終わったあとに、記譜を眺めたりしながら、どのような構想で手を選んだか、どこが失敗だったのか、どこが良い手だったのかなどを検討することがありまして。感想戦と呼んだりするようです。

同様にTRPGでも、セッションが終わったあとで時間があれは。セッションの内容を反芻・再確認しながら。

などを話し合うのは、それだけで楽しいですし。プレイヤーを理解して今後のセッションに生かす、行動を考えるプレイング技術や対応するマスタリング技術を向上するうえで有用なんですよね。

といった否定的感想も有用ではあるんですが、そればかりになると、楽しく遊んでいるという感じになりませんし。意図的に失敗は「笑える自分の失敗」以外は扱わないようにしたほうが無難だと思います。

2001/03/09:世界をつくるあまたの人々

世の中には架空の鉄道会社とその路線を綿密に考えるというような人も居たりしまして。架空の世界を作成してその中を綿密に考察したり、その世界を使ってなにか作ったりというのには、一定の需要があるようです。

オリジナルワールドのたぐいを作成するようなコミュニティは、TRPGと関係のあるものないものあわせて、たくさんあるんですよね。

しかしまあ、TRPGで遊ぶのに使いやすい世界、使うのに必要な情報が提供されている世界ってのは、市販も含めてなかなか少ないような気もします。使いやすい、使う価値のある世界の作りかたってのは、考えてみる価値はありますね。

2001/03/10:なにも作らず遊べるシナリオセット

購入すればそれだけで、何も(コピーその他すら)準備する必要がないくらいに、小道具を含めて整備されたシナリオがあると楽だなあと思う今日このごろ。

配る資料や記入するシート、セッション中に見せる図版や地図、フィギュアやなんかもあって。データ類はきちんとわかりやすいようにシナリオの必要ページに示されている。特殊な判定や興味深い仕掛けについての追加ルールも込み、とかね。

むろんまあこういうものを作ろうとすると高価になるでしょうし、そこまでする必要はないという意見もあるかも知れませんが。時間がなくて金のある社会人層をターゲットにしてやるのであれば、徹底していたほうがいいのかも知れません。ルールを覚えなおすコストもかけにくいだろうから、十年以上前に流行った古いシステムのシナリオとかのほうが良いんだろうなぁ。

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