TRPGな一言2001年01月後期分


目次


2001/01/21:社会的位置づけを武器で示す

特定の武器・防具を持つことが、社会的ステイタスや典型的な外見をもたらすというのは。よくあるますよね。

日本の警官の警棒や拳銃、革命派大学生のゲバ棒、漁師のヤス、猟師の猟銃。日本の武士とその二刀、農民一揆のカマ、無宿の長脇差。マフィアのトンプソン。エルフの弓、ドワーフの斧、クレリックのメイス。

よく言われることですが、キャラクター作成時には。法的な既成のあるなしに関らず、社会的な地位や自分の立場を表現するためにどの武器を選ぶかというのは重要ですよね。

また架空世界を自作するときにも、持ち物による地位わけや反応について配慮しておくと、制約や絵画的イメージも表現しやすくなって便利ですね。

2001/01/22:組織の共有資材を壊したら

公的機関や企業などの組織に所属するPCは。組織の持つ共有の機材や拠点などを利用することができてしかるべきですよね。

そして現実のことを考えればわかるように、共有機材を壊したりなどしたら、始末書とか評価減が発生したりしうるわけですな。

そのあたりを明快にルール化なり明文化してあると、組織に属しているんだなという実感がでてくるような気がします。

2001/01/23:交渉に使う材料としてパラメータをみる

なんにしても交渉を行ううえでは「自分の使える材料」としてなにがあるかを考える必要もあります。そして、ゲームマスターの判定処理にたいする考えかたしだいの綿もありますが、PCの数値的な能力や所持品というのは、たいへん有力な交渉のための材料なわけですよね。

プレイヤーの口先だけの言いくるめで上手く丸め込むのも楽しいでしょうけど。戦闘能力やら魔法やら、知識系技能やコネや地位など。PCが得意なことを交渉に絡めるというのも、面白いですよね。

2001/01/24:なんども繰り返せるゲーム

前回の反省から次の作戦を立てたりといったゲームを楽しむには。最初から上手くいくのではなくて、なんども失敗(とある程度の成功)を繰り返さないとダメなわけで。繰り返しができるかどうかというのは、ゲーム的楽しみがあるかどうかにおいて大切なことなんだと思います。

そのためには、一回のひとまとまりのゲームは短い時間で遊べるべきでしょうし、なんども類似の状況が繰り返されるべきなんでしょうね。

そう考えると、セッションの全体をゲームとするよりも、短いゲームとしての戦闘なりを繰り返すというスタイルのほうが良いのかも知れませんね。

2001/01/25:こんなふうに楽しかった、を書こう

いろいろとTRPGとはなにかという解説はありますが。TRPGとはなにをする遊びかは書いてあっても。なにを楽しむのか、なにが楽しいのかがわかる説明は、なかなか見かけないような気がします。

TRPG.NETのようなところだと汎用的に中立なたばでかかねばいけないのという縛りもあるので難しいのですけど。個人サイトであれば「個人的にこの部分が楽しいっ」ってものを、明確にしやすいはずですよね。

そして、「個人的にこの部分が楽しいっ」というのを抽象的に書いても、つまらない、よそ行きの正論になりがちなわけで。「これこれが楽しかった」という「楽しかった報告」みたいなのが良いのでしょう。掲示板でも自分のページでも、そういう楽しかったというプレイレポートがあると、遊んでみたくなりそうです。

コンベンションでこんなひどい目にあった、とかを書き連ねていても。新規ゲーマーを呼び寄せる役には立ちませんよね。

2001/01/26:湿地帯を舞台に

地形とは、数百年で大きく変化する物で。いまでは残る地域も少ないために、自然に親しんでいる人にさえ感覚的に把握しにくいことだと思いますが。昔は湿地帯・湿原は今よりもたくさんあったんですよね。

釧路湿原なんかだと一歩一歩が軽装でさえ移動が困難で、ヤチボウズなどの天然のトラップもあるそうですが。そのあたりルール的に処理すれば、軽量級のゴブリンなどや、空中戦のできる敵が強敵になりますし。目先が変わりますよね。

ちょっと調べて変わった舞台として活用してみるのも面白いかも知れません。

遠浅の有明海みたいな潟で、泥の上をソリのような物をつかって移動しますが、ああいうのも、ガジェットとして使えるかも。

2001/01/27:副作用が解決すべき問題を生成してくれる

PCの能動的で何かを解決するための行動に伴い、副作用としてフォローしなければいけない事態、対処しなければいけない自体が自動的に生成されるというシステムは、遊んでいて楽ですね。ファンブルなんかは、わりと典型だと思いますが。

真面目にシナリオに関与して、問題解決にそれなりの成果は上がるものの、さらに解決する問題が自動的に生成されるわけで。こうなると、他のプレイヤーのフォローのためのやりとりなんかがやりやすいわけです。自然、全員参加で盛りあがりやすい。

しかしこう、たとえば。転倒するという結果のあるルールは多いけど、転倒したのを助け起こすという判定のあるものってあったかしらん。そういうのがあれば、プレイヤー間、PC間のやりとりがやりやすくていいと思うんですけどね。

2001/01/28:共通の体験を再話する楽しみ

共通の話題があるのは楽しいもので。TRPGのセッションは共通の体験のような効果があり、「あのときああだったよなー」とか話すのも楽しいものです。自家製リプレイなんかも、このあたりの意味があるんだと思います。

ただし。くれぐれも、一緒に遊んでいないひとに「楽しかった思いで」を理解してもらおうとしたり、押しつけようとしないこと。ってのも言い古されてますか。共有していない体験を再確認されようとしても困るわけですね。

「小学校のときの○○がさぁ」

とか聞かされても、○○と過ごした時間を持たない人間には、楽しめないことが多いわけです。

むろんまあ話術が達者なら面白おかしく伝えるのはできるでしょうけど、それはまた別の能力でしょうし。

2001/01/29:確実に成功して欲しい判定の処理

一般行為判定を使って、確実に成功させるためのノウハウなんてものがありますよね。得ないと先に進めない情報、越えないと進めない障害、倒さないと話の進まない敵などでシナリオを作成してあると、どうしても必要になります。

繰り返し似たような判定をさせるとか、いろんな技能で判定させるとか、多人数で判定させるとか。判定機会を増やして、成功率をあげるという、いわば裏技ですが。しかしこう、テクニックで成功率をコントロールして成功させるというのは、あまり公正ではないわけで。できれば使いたくはない。

そこでマスター側の対処としては。失敗時には不利だけど進める情報、成功時には有利な情報とか。失敗しても進めるが、成功すればボーナス的な金銭・経験値・人脈的な有利なものが得られるようにする、という方法があります。これはシステム的には成否でなく結果を判定するという判定をちゃんと用意すれば、より良いでしょうね。

でまあ、システム的な対処と言いますと。確実に成功して欲しい判定というのは、ほんとうは「誰が成功するのか」を決定するものであると考えれば。直接に成功者を決定するような判定にしたほうが、シンプルでマスター初心者にも扱いやすく、便利なのかも知れませんね。

2001/01/30:一行動あたりの時間が長いほど失敗させないほうが良い

数分で片づくミニゲームでは失敗の頻度は高く、長時間プレイされるものほど失敗という結果には終わりにくくデザインされているという傾向がありますよね。

つらつら考えるに。行動の機会・回数が少なければ少ないほど、行動が失敗すると回復不能になりやすく、やり直しも出来ないんですよね。ですから、長時間かかり一行動あたりの時間が長いものほど、失敗させずに進めさせるようにしたほうが不満を招きにくいのではないかと考えました。

そう考えると、TRPGは失敗させると不満を招きやすいでしょうし、掲示板でのセッションやPBeM/PBMなどはさらに純然たる失敗の痛みが強いんでしょうね。

2001/01/31:〆切で決定をうながす

なにか決定させるのに制限時間を設けるというのは、決断をすばやくさせ、迷ってだれることを防止する効果がありますよね。

〆切の近くになると集中力が増すように。いついつまでに決定しなければならないとなれば。迷ったりせず、満足行くまで考えず、さっさと行動せざるをえなくなるわけです。

目線や言葉などのマスターによる意思表示がないと、決定がなされずにズルズルと時間が過ぎてしまうというのはあって。これはチャットだとよけいに顕著なんだと思います。

自分のマスタリングで時間が長くかかりすぎると思う人は、プレイヤーを意識的に急かしてみるというのも、良いかも知れません。

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