TRPGな一言2000年11月後期分


目次


2000/11/21:行動対象は明確に

どんなTRPGも、何か行動を起こすには、行動の対象が明確である必要があるような気がします。まあ、対象と意図する結果は、あってあたりまえなんでしょう。戦闘で殴る相手、情報を聞きだす相手、調べる場所、などですね。

TRPGではゲームマスターのあらかじめ用意した行動対象以外に、プレイヤーの発想や提案に応じて、行動対象を作成することができることも多いわけですよね。たとえば「観光案内所はないかな」とか聞かれて、設定にあわせて作成するとかね。

このとき行動対象になにかする時の難易度や結果などをアドリブで処理していると。ゲームマスターの恣意的判断で運用したり、プレイヤーのマスターにたいする説得力と口車によって結果が左右されやすかったりする危険があるわけですよね。かったり弱すぎたりすぎる危険がありますよね。

このときの判断基準や判定の難易度、もろもろをどう処理するか。そのマスター向けのルールやガイドラインががあると良いのかも知れませんね。

2000/11/22:経験と知識と常識という色眼鏡

どんなシステムを利用しても。

プレイヤーやマスター自身の持つ、価値観・思い込み・バランス感覚・過去のシステムからの類推・プレイスタイルからの欲求などがあるために。偏った読み方や運用をしたり、基本的な部分を見落としたり、枝葉末節だけに着目したり、都合の良い解釈を妨げる部分をうっかり見落としたり忘れてしまったり。

こういったことは、これは自分で思っている以上に良くあることなんですよね。

2000/11/23:転換点ベースのシナリオ構築

ドラマチックなシナリオを構築する際に、転換点(ターニングポイント)となる部分を明確にして組み立てるという手があります。

ある事実が知れるとか、ある事件が起きるとかによって。それまでの価値観や推論、状況にたいする理解や敵対関係などが、劇的に変化する部分。それを明確にしておくというわけです。

典型的なのが真相が明らかになり、いままでの味方が敵であったことが判明するとか。被害者だと思っていたら犯人だったことが判明するとかですね。

実際のセッションでは転換点を経過実時間やゲーム中状況によって用意すると良いですね。

なお、転換点を基準に考えると、転換点に達するまでの部分については比較的自由な行動を許せる構造にしやすいかもしれません。複数の情報や証拠を集めたり、複数の任務をこなしたりすることで、状況が激変するようにしておけば、情報集めや任務の遂行についての手段や順序は柔軟に対処できるというわけです。

2000/11/24:休憩時間にわいわい話す

セッションの間に休憩をはさむと良いというのは良く言いますよね。集中力が持たないから、きちんと休憩をはさんだほうが遊び易いし楽しみやすいし、ミスやなんかも少なくなると。

でまあ、休憩中に、気楽に食い物や飲み物でもつまみながらでも。

なにが良かった、これからどうしようとか、わいわい話をするのは。進行をスムーズにするし、楽しい雰囲気を盛り上げるし、いいものですよね。

やはり緩急は大切ということで。

2000/11/25:手に入れたものが使える楽しさ

コンベンションメインで遊んでると、PCの成長とそれにともなう愛着などを、あまり知らなかったりするようなこともあるのかも知れませんね。

経験点で成長させたり、手に入れたアイテムを分配したり、収入でなにか買ってみたり。そうしてキャラシートに手を入れるのって、なんか嬉しいものなんですよね。それが、次のシナリオで意味のあるものとしてルール的に効果があるとなれば、だけど。

みじかい時間でかたのつくシナリオを、何本も連続して遊んだりすることで、コンベンションでも成長させる楽しみは味わえるわけですが。戦闘やルール処理中心で、ダンジョンやなんかでさくっと短いシナリオを繰り返すというのは。もうすこし評価されたり推奨されれてもいいものなのかもしれませんね。

2000/11/26:リソースとしての他者

キャラクターの所有するリソース(使える能力や資材など)を、シートに明記するなりカードや駒として表現するなりするのは。プレイヤーがPCを介して、なにができるかを明確にし、かつ意識しやすくするという意味で重要ですよね。

しかし、PCの所有するリソースだけにかまけていると。他のPCになにができるのか、他のPCに何をさせることができるのか、というあたりをすっかり忘れてしまうとか。意識して上手く処理するのは難しい事もあるかと思います。

プレイヤー間のやりとりや、役割分担、協力矢場を譲るなどを支援するためには。他のPCの能力や得意なことについてのシートが手元にあるだけでも、大きい違いがあるのではないかと思います。

2000/11/27:バランスを取って課題を出してはいけない場合

じつは目的をプレイヤーが決めるとき。たとえば「難しさを事前調査して、どの迷宮に挑むかを決める」とか「船と能力と地図と交易品情報などから、交易計画を立てる」とかいったときには。「ゲームマスターがゲームバランスを取る」ことは有害でさえありうるんでしょうね。

マスターがゲームバランスを取って適切な難しさのか台を用意してしまうのでは。どの選択を選ぼうと、どんな計画を立てようと、全く変わらなくなり、選択や計画そのものが無価値になりかねませんから。

2000/11/28:個性の表現は後回しでも良い

個性の表現レベルでいっぱいいっぱいになって。そのうえでの協力とか、ゲームの進行とかまで手が回んないってのは。わりと、よくある事なのかも知れませんね。

慣れていないルール、こなれていないキャラクター、あまり知らないプレイヤーだと。他人を見つつ課題をこなすだけでもたいへんですから。個性の表現は慣れてからでもよいとか考えても良いんでしょうね。

2000/11/29:プレイヤーがそろわない時にも相談しよう

チャットセッションには時間がかかるものですが。そのの短縮のための方法もいくつもありますよね。

その一つに、マスターの居ない、もしくはプレイヤーがそろってないけど、それなりにいる時間に。質疑とか相談とか計画とか、積めておくというものがあります。これはまあ、ログを参加者内にちゃんと配布するのが前提ですが。

1回こっきりで終わらせることのできるセッションであれば問題ないのですが。複数回セッションのばあいには。現状の認識を共有し、深めるとか。現状から可能な行動計画をいくつも立てて優劣を検討してみるとかいったことが、参加者がそろっていなくてもできるわけですよね。事前に相談しておけば、プレイ中に相談やなんかで手間取らず、実際の行動とヒ素の結果起きたことへの対処に力を注ぎやすくなるので。比較的時間の有効活用が図れるというわけです。

オフラインと違い、集まりの頻度が高くでき、しかも全員が集まれない事態の多いチャットセッションでは。試してみてはいかがでしょうか。

2000/11/30:短く遊び終われるようにしよう

いつまでも続けられるものでもなく、いつ参加者が消えるかもわからない。長期継続で参加者の多い場合には、途中で参加者の熱意が減ったり都合が悪くなったりして、空中分解することは良くあります。場所の拘束の低く遅刻や忘れられる率の高いオンラインセッションは、なおさらです。

準備は短く、セッションも分割回数を減らしできるだけ回数を少な目にするのが、コツなんですよね。

内輪でキャンペーンを良く遊んでいた人間は、人間関係が密なので約束の拘束力もセッション開催の動機づけも強いために、空中分解しにくいのですが。それに慣れたペースで遊ぼうとすると、けっこう落とし穴もあるようです。

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