TRPGな一言2000年11月中期分


目次


2000/11/11:シナリオ発想用の枠組みとしての作成要目

シナリオ作成支援用のフォーマット案を、以前にTRPGな一言でも書きました。それを増補した以下のようなものを、わたしはアイデア出しに使ってます。基本的にすべて埋めなくても別に良いので、思考のとっかかり、整理のためのツールとして利用する程度でも、有用だと思います。

ここから、考えたネタをシナリオに整理するわけです。使う世界に慣れたマスターなら、あとはアドリブでも問題なく遊べるかも知れません。

このような枠組みがある程度提示されていると、アイデアを出しやすいんですよね。それぞれの項目について、なにか思いつくことはないかと考えて、そこから広げて行けるわけです。

2000/11/12:イメージ先行と選択と乱数先行

キャラクターメイキングで、イメージ先行でポイントを割り振るのは好みではない。少なめの選択肢と乱数で、ある程度決まってくれたほうがありがたい。といったプレイヤーは、実はけっこういるようです。

同様のことをゲームマスターについて考えると。シナリオアイデアがあってそこからシナリオを作成するのは好きではない。少なめの選択肢と乱数で、ある程度シナリオが決まってくれるほうが良い。そういう考え方もできるわけですよね。

そういう選択と乱数を先行させたシステムだと、イメージから作るのが嫌いなプレイヤーもゲームマスターがやりやすくて、ゲームマスターの敷居を減らせるのかも知れませんね。……D&DとかS=Fadはそんな感じかな?

2000/11/13:ニュースからのシナリオ作成

シナリオが思いつかない時には。ニュースをシナリオソースとして活用してみるという手もあります。新聞記事やテレビニュースなどですね。最近だとインターネットで簡単なニュース記事程度は入手できますから、参考にしやすいかと思います。

報道されやすいのは派手な政治的事件などであることがおおいので、村や街のレベルまで落としてやると、色々と面白いしPCが関りやすくなることが多いでしょうね。むろん世界設定やPCの立場が英雄的だったりする場合には、逆に派手にしたほうがいいこともあるでしょうけど。

派手さの調整には、数量の変更、影響する地域の変更、登場人物の地位の変更などがありますか。

また、政治的でない事故や犯罪などのニュースであれば。もし、あの事件の場に(比較的超人であることの多い)PCたちが関与したら。そこからアイデアを見いだして、調整・増補改定してみることでシナリオを作成することもできるでしょうね。

2000/11/14:レフリーと敵を兼ねるゲームマスター

戦闘のセッティングにおいては、マスターはプレイヤーの敵になってはいけない、とは良くいわれますが。戦闘の敵の行動決定においては、マスターはプレイヤーの狡猾で駆け引きのできる敵でなければならない。というのはあまり明記されにくいような気もします。

ゲームマスターには、どのルールを適用し結果がどうなるかの裁定と、そして敵の代行の二つの役割があると考えることができるわけですよね。この二つは、意識も考えかたもちがってしかるべきはずなわけですが。どうしてもゲームシステム的にも分離が不完全なのかも知れませんね。戦闘とそれ以外、という意識のきり変えかたが、わりと普遍的なのかな?

2000/11/15:出てきたそれはPCになんの影響があるのか

ゲーム中に出てくる事物は、登場人物との相互干渉があってこそ、手応えのある存在として感じることができるわけですよね。

ですからまあ。TRPGで何か出す時には、それがPCにとってどのような影響を与えるものなのか、機能・効能を考えておくという手もあります。たとえ本一冊、ゴミひとつにも、狙いやPCへの影響はあるはずですし。明示的に描写すするものについては、邪魔なのか、なにかの役にたつのか、を考えておくわけですね。

PCになんの影響もないようなものも、ごまかし・雰囲気出しなどのように、プレイヤーへの影響を与えるために利用はできますけど。まずはPCに影響することを重視したほうが引き締まりますしね。

2000/11/16:コンベンション価格ダンピング

コンベンションの参加料金は、一般に地域差があるようです。これはまあ、地域によって公共施設の部屋貸し料金が異なるというのもあるわけですが。それに留まらないほどの差ができていることもあります。

この原因としては、あるところが人寄せ、もしくは愛他心から価格を下げて、それに対抗してほかも下げていくという過程もあると聞きます。利用者にとっては一見良いようにみえるこのプロセス、長期的に見ると良いものかには疑問があります。

過剰サービスは、持ち出しでないと人が来ないという状態になり新規開催や継続を困難にします。支払い額に見合わない過剰なサービスを受けられることを当然視する"お客様"な利用者を量産して問題を産む癌なのではないか。などと心配になることもあります。

2000/11/17:草創期の文庫はけっこう多いかも

irc.trpg.net の #TRPG で話していて。社会思想社の文庫TRPGが、以外に刷数を重ねていたことを再認識しました。

文庫はもともと刷り部数が多くないとペイしないものなので、かなり売れていたということになりますね(少なくとも数万部)。ちょっと意外な気分です。

2000/11/18:よく出来ているのと楽しめるのは別

どんなによくできたゲームであっても。ある人にとって、ある集団にとって、楽しめるかどうかは別ですよね。ゲームとしての質を向上すれば、自動的に誰にでも楽しめるものになるというわけではないわけで。

あるゲームが楽しめるかどうかには。そのゲームにたいして持っているイメージ(先入観)、メンツ、楽しもうという意欲、などが重要な要素になり。それはゲームのできとは直接は関係していないんですよね。間接的に関係がなくもないけど、慣例より個別・個人的の要因のほうがでかいと思います。

2000/11/19:成長とは特化である

成長すればするだけ、できることが増えて行くというのは。確かに痛快ではあるんですけど。成長すると課題が挑戦的で無くなったりして、つまらなくなるという問題もあるわけですよね

対策は色々とあるわけですが。

成長すればするほど、できることが特化限定されて磨きがかかっていく。というのは、どうでしょうか。わりと人間、汎用的ななんでもそこそこできる状態から、必要なことや役割に応じて特化して、他の側面の可能性を削りつつ、得意技に磨きを欠けている傾向があるようにも思えますし。

2000/11/20:目的か手段か

TRPGを遊ぶことを目的にするひとと、TRPGを遊ぶことは手段でしかないひととの間には、深くて広い溝があるんですよね。

このことを自覚していないと、友人と遊びはじめて、結局熱意の差でばらばらになったりということは、あるわけですよね。拘束力の弱いオンラインサークルなんかでは、とくに顕著ですけど。

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