TRPGな一言:2000年07月前期分


目次


2000/07/01:売り上げ額って

2000円の本を3000部売った売上高ってのは、20万のパソコンをたかだか30台売ったのと変わらないんですよね。こう考えると、たいへん寂しい。

むろん売りあげの中の利益率は商品により、おおきく違うわけですけど。

2000/07/02:シナリオで考えていなかったところを問われたとき

「そんなとこまでシナリオ考えてねぇよ〜」

「そこまで深読みされても困ってしまう〜」

裏読みが得意だったり、知識があったり、妄想力に長けていたりするプレイヤーを相手にした時。シナリオ中で考えてもいなかった問題点が出てくることは、良くあることだと思います。

NPCの行動から目的や意図や動機を、予定していなかった方向に推測し確信したり。ありうる罠をたくさん考えすぎて、悩む予定ではなかったところで悩みまくったり。準備していなかった組織や舞台や人物が、素材するべき必然を指摘されたり。

こうなった時に、慣れていないと、あわててしまって。しどろもどろになったり、シナリオを崩壊させる設定をその場で作るというヘマをしたり、となるのは、ままあることでしょう。

ここでマスタリングテクニックとして。堂々としていろとか、ひたすら準備しろとか、即座に設定を考える訓練をしろとか、時間稼ぎをして考えようとか、色々言われてきましたけど。いきなり活用できるものでもないですわね。

実のところ、仲のよい仲間うちであれば、素直に「ごめん、今回はそこまで考えてなかった」とか言ってしまうのが、いちばん上手くいくのかもしれないな。と思ったりもします。

2000/07/03:わいわいやろうぜ

PC同士の鼓舞とか声援とかのルール化というのが、さいきんはけっこうありますけど。ああいうものに効果があるように、プレイヤー同士の鼓舞とか声援とかは、楽しむうえで大切で、実効があるノウハウだよなあ。とか思ったりしました。

さいころの出目で一喜一憂して。

「うっし、いったれやー」

「うっひー。なんで、こんなときにー」

「やったー。これで運を使いはたしたかもな」

「がーん、完璧な計画がぁ」

とか騒ぐと面白いんだよね。みんなで楽しんでいるんだ、という雰囲気を作る意味もあるし。盛り上げるためには、わいわいやらないとね。

たとえば、ボードゲームなんかでも、勝つために熱くなるのもいいけど、それけだけでまわりに反応しなくなったら、とってもつまらないわけで。TRPGでは、なおさらで。黙々と行動宣言だけされたり、PC発言だけであったりすると、さぞかしつまらなかろうという気がします。

2000/07/04:面前での他者評価

他者の明示的な評価というものが必要になることがあります。コンベンションでゲームマスターやプレイヤーを評価するとか。キャラクターらしければポイントがもらえるとか、かっこよければポイントがもらえるとか。いろいろありますよね。

心理的に、傲岸不遜で自信満々なひとでもなければ、個人としての他人を公開の場で、しかも面前で点数評価するのには、それなりの心理的な抵抗があるんじゃないかと思います。

ですから、採点するようなことをさせるのは、安易に行なうと全員に高い点数を与える、穏便な行動を招きかねないんですよね。まあ、それはそれで、うまく回れば盛りあがりやすいんでしょうけど。

しかしここで、評価対象として複数の人間をリストアップして。一番いいひとはだれかと問うのであれば。比較的角が立ちにくくて。心理的に評価をしやすいのではないかとも思います。このあたり、うまく活用できると良いですね。

2000/07/05:信頼関係をつくるべし

ゲームマスターとしての心構えとして。公正さとか、準備はきちんととか、徹夜はしないこととか、弱音を吐かないとか、いろいろてありますが。

これって、結局。信頼関係を築くためのノウハウなんですよね。

TRPGにかぎらす、ゲームなんてものは、信頼関係なしには、結局のところ面白くないんだと思います。

でまあ、ゲームマスターだけでなくて、プレイヤー側も信頼関係を築けるように工夫したりも当然必要なわけですが。そのあたりは、まだノウハウとしてあまり見かけないような気もします。ゲームマスターだけがやるだけでは、無駄なんですけどね。

2000/07/06:終わり良ければすべて良い……かも

結局のところ、セッションが上手くいったかどうかという印象を左右するのは、ラストうまくまとまったか、納得の行く形で落ちたか、満足できたか。そんな「ラストの部分が上手くいったか」が占める割合が、かなり高いような気がします。

そのためにも、きちんと時間内に終われるようにするとか、ラストを盛り上げるとか、プレイヤー全員に楽しめるようなシーン(典型的には最終戦闘)を用意するとか。マスターの心がけるだいじな要素として、最後をうまくまとめるということを念頭に置くというのは、有るんでしょうね。

2000/07/07:そこにマスターがいる限り

「そこにいけばマスターが居る」

「だれかがマスターをしてくれる」

のがわかっている状態では、ゲームマスターが育つのは難しいのかもなぁ。

既に居る相手と、まだやったこともない自分とを比較して考えてしまうと、どうしても萎縮してしまいかねませんからね。

2000/07/08:ゲーム以外でもつきあえる相手と遊びたい

どうしても全人格的にコミュニケーションしている相手と、ゲームだけのつきあいとでは、評価の点の辛さなどが変わってしまいますよね。

逆にいえばまあ、気に入らない相手とは全人格的にはつきあえないというのもあるとは思いますが。

日ごろから話のあう、信頼できる相手を醸成して、その中でTRPGを遊べるのが、幸せなんだろうとか思う、今日このごろです。そういう意味で、もっと趣味の話題の展開できるように、掲示板増やしたほうがいいんでしょうね。

2000/07/09:状況を認識・共有するために

TRPGでは、口頭だけでPCの置かれた状況が伝達されることが多いわけで。現状を認識するというのは、意識して行なうのが大切だとおもいます。

人間、記憶力にも限界はありますし、わかったつもりでもけっこう誤解や早まった把握、勝手で都合の良い理解などをしているものですからね。

対策としては、地図やフィギュアを使った図示なんかが古典的ですか。出てきた情報やNPC、現在の自分たちの置かれている状況を、メモとして整理するのも便利ですね。

あとはまあ、ゲームマスターに「〜という状況なんですね、ということは、〜になりかねねないのかな」などと復唱・問いなおしすることで、だいぶと認識のずれを埋めることができるのではないかと思います。

2000/07/10:必要とされることが意欲をうむ

実は最近、ひろい大きなコミュニティでは人材は育たないのではないか、とか思ったりしています。小さいコミュニティの中で、それぞれの役割分担があって、切磋琢磨し、必要とされてこそ育つんでないかなと。

ゲームマスターのできる人が育つというのにも、そういったとこが、ありますよね。小さい集団内であれば、あるゲームをやりたいとか、なんとか、そういう時に「自分がやらねばならない」「自分がやることにたいして他人からの評価がある」わけで。だから、今度俺がやってみようという気になるというとこがあるような気がするのです。「みんなのやっていない、あのルールを遊んでみよう」とかね。

これがひろいコミュニティだと、なにかやろうとしても「やろうとしていることが自分より得意なだれかがいる」とかなってしまい、なかなかとっかかれなくなるのではないかなぁ。

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