障害の除去というのは、ゲーム進行上のPCの基本的機能であり、プレイヤーの第一に考えることであるとみることができるわけですが。この障害というものは、目的の成就にむけての行動手段にたいして見えてくるものではないかと思いました。
たとえば金儲け。目的だけでは障害は不明確で。いま金がないというのは障害ではなく、状態であると。そして、金儲けのために取る手段。それぞれに障害がある。詐欺なら詐欺の、労働なら労働の、いろいろな障害が存在するというわけです。
このように障害が手段に依存すると考えると、技能別に代表的な障害なんかを整理してあると、シナリオづくりやアドリブでの運用に便利なのかも知れませんね。
これまでのしきたりや、既得権益を持つ人々の圧力のなか、組織改革をなしとげる。こういった物語は、ひじょうに面白いとは思うんですよね。
そのあたり、もっとフォローできるとTRPGも面白くなるのかも。ルール的には、せいぜい社会的圧力をかける道具としてしか組織が機能してないような気がする。
TRPGの世界設定は、活劇の可能な程度に世情が不安定なほうが、遊びやすかったりするわけですが。そのため、世界設定を作成する際には、暗部を誇張するという手法があります。
サイバーパンクはその典型ですよね。現代社会のもつ暗部、麻薬や身体改変、殺人の横行や企業支配の恐怖などを誇張して、ハードボイルドの文体で処理したもの、と考えることができるかと思います。
サイバーパンクに限らずとも、現代や過去の社会に存在した暗部を誇張し、強調することによって、世界を活劇に向いたように改変するというのは、遊びやすいワールドを作成するうえで、たいへん有用な視点だと思います。たとえば、民族紛争を誇張するとか、県民感情の対立を誇張するとか、世代対立を誇張するとか、職業観の対立感情を誇張する(『タイムマシン』の未来ですな)とかいったものもありますよね。SFでは、古典的な手法ではありますか。
最近になって感じるのですが、市販シナリオでしかマスターをしないというひとは、思っていた以上に居るようですね。
しかし、市販シナリオは、参加者が読んでいると運用しにくい、というのもあるわけで。
いっそ、市販シナリオを読んでいても遊べるように手を入れるノウハウ、なんかを考えてみるのも、有用かも知れませんね。
動機を差し替える、真相に手を入れる、もとのままの解決方法が使えないようにする、なんて感じかなあ。うーん、シナリオによって、いじれるかどうか自体が変わってくるのかも知れない。
シナリオが思いつかない。どうしよう。
とかまあ、そんなときには、いろいろな解決方法があるわけですが。その中の一つの方法として。ふだん自分が作成するうえで、なにを必要としていて、どのような要素を組み合わせているのか、ということを考え直してみるという方法があります。
たとえばアイデアが浮かばないんだが。ふだん、どのようなアイデアをもとにしているのだろうか。とか考えてみる。必要なら過去のシナリオを拾ってきて眺めてみる。
謎めいた事件でしょうか、いかにも困難そうな目標でしょうか、ちょっとしたよさげなシーンでしょうか、つかってみたいNPCでしょうか。
なんにしても、具体的に思いつくべきものが見えてくれば、どこかから拾ってくるなり、ランダムに組み合わせるなりして、シナリオを作るとっかかりを得られるかも知れません。
日々、複雑な利害関係や予測困難な自体に立ち向かって、生活や集団の存続のかかった意思決定をしていような職業の人間にとって、面白いTRPGというものは、なにかあるのだろうか。などと考えています。
ゲーミングは、そのような意思決定の訓練に利用するというのが目的の一つとして存在するのもたしかですけど。対立しないで協調型メインのTRPGで、うまくやる方法はなんかないもんかな。
いっそ願望充足のほうが、気晴らしとしては有用なのかも知れないなどと思ってしまったりしなくもない。うーん。
情報収集してから問題解決を行なうタイプのシナリオで。なにも考えずに、プレイヤーはただ突撃させるだけでも困りますけど。優秀不断に、勝てるという情報、これで安心という情報が集まるまで待ってしまって。だらだらと情報集めが続いたり、時間がかかりすぎて不成功として不満を持たれたり、というのも良くありませんよね。よくある問題ではないかと思いますけど。
対策としては。実時間でも、ゲーム内時間でもいいから、時間制限を用意して、時間を食えば状況が悪化する・手に負えなくなる・解決不能になる、と設定しておく。そしてそれをプレイヤーが理解できるように明示する。とかいった方法が代表例でしょうか。
これは結局のところ、完全な情報を得ようとする行動のもつのリスクを、プレイヤーに理解してもらう、と一般化することができるでしょうか。いいかえると、プレイヤーに「不完全な情報でも行動しないと、まずいことが起きる可能性があるよ」ということを、明示的に理解できるように伝達するわけですね。
となりますと。時間以外にも、調査に伴う支払いでの資金の減少ののようなカウントダウン要素は有用でしょうし。調査行動の持つ副作用、たとえば敵に知られるとか、官憲や組織の目を引きよけいな妨害が入りすやくなるとか、情報を集めすぎることで正気度が減るとか、いろいろな方法が考えられますね。
連続殺人に代表されるような、連続して同種の事件が発生するというのは、良く使われるネタだと思います。
繰り返し同種の事件を引き起こすことにより、犯人像や反攻手段を推測し、事件を解決する情報を与えることができます。継続して繰り返されていることが、解決せねばつぎの事件が起きるということで、事件解決への動機づけとなるというのもありますね。
でまあ、このような繰り返し型の事件シナリオのバリエーションとして、繰り返し起きるけれど、ひとつだけ少し違う事件がある、というものがあります。連続して起きる事件に別の犯罪を隠蔽隠蔽するとか、解決したと思ってもまた事件が怒るというどんでんがえし、など色々とひねりをくわえるのに用いられると考えていいでしょう。推理小説などでは良くありますよね。
このような「少し違うもの」をまぜて、それに理由を作ることでシナリオを膨らませるというのは、色々と応用のきく方法だと思います。試してみてはいかがでしょうか。
とんでもないシロモノのほうが、あとあと、インパクトが強くて、印象に残り、伝説というか、記憶に残る要因になるというのは有るのかも知れませんね。
だからまあ、最初にインパクトのあるなにか(事件、NPC、アイテムなど)を出してしまう。というのは、うまくいけばそれだけで、充足した気分を演出する事ができるのかも知れません。
とりあえず、いつもと違う出だしを工夫してみるというのも、慣れてきたら試してみてはいかがでしょうか。
コンベンション経営でよく見る光景だと思います。
どちらにしても、自分がこれ以上譲る必要はない、むしろ感謝していろいろとしてもらって当然だ、と考えるわけです。まあ、これ自体は自然なことかと思います。どうしてもね。相手の立場に立って考えるなんてのは、なかなかできるわけがありませんし。できたとしても、感情は別問題。
こういった事態を解決できる方法としては、いっそのこと
のような極端なやりかたのほうが、良いのかも知れませんね。
まあ、
で、みんな権利も義務も等価だよ、とやるのも、うまくいってるときには、良いのかも知れない。とくに小人数だと機能しやすいかな。
うーむ、しかしまあ、低料金で人が集まるのを見つつ、うまくいけばよし、苦難は堪え忍ぶ、という今までのやりかたも、穏当で楽なのかも知れない。
戦術を工夫できるルールであればあるほど。ゲームマスターがどの戦術を採用するかによって、ゲームマスターの裁量と判断によって敵の強さを加減することが、あまりにも容易になりすぎる。という問題があります。
NPC側は自動的に行動を処理できるくらいのほうが、気が楽なのかも知れないなぁ。NPCだけは、行動方針をあらかじめプロットして、さいころで行動を決めるとか……。
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