TRPGな一言:2000年04月前期分


目次


2000/04/01:もっと、ぶっとんでも良いのでは

いまのふつうの異世界ファンタジーもののTRPGってのは、いろいろな意味でおとなしすぎるんじゃないかなぁ、とか思う今日このごろ。

むかしのT&Tとかでないけど、かっとんだ無茶な設定を、魔法や神々の気まぐれなんかでねじ伏せて、山ほど盛り込んだ。おもちゃ箱のような世界という感覚の世界ってのが、見えなくなってるような気がします。

異世界が、ほんとに、まじめな現実性に囚われてしまって。パロディ以外の遊びが少なくなってないかな、とか。パロディも良いんだけど、それだけではねぇ。

そういう意味で私は、けっこうフォーチュンクエスト(のリプレイ)を評価していたりします。変で面白いというか、ぶっとんだものが許容できる雰囲気ってのがあるかな、という気がするので。

2000/04/02:特別性と一般性

ゲームシステムで記述する以上、TRPGにおいてPCは普通の存在になりがちなわけですよね。立場的に特殊とかはあっても、PCみんながそうだとかね。一般化されたなにかでないとルール処理しにくいとか、色々ある。

しかし、話づくりや満足感の上では、PCは周囲に隔絶して特別な存在であるという演出や設定があったほうが良かったりするわけで。

そのあたりの処理ってのは、いろいろと微妙な問題も含めて、考えるネタが色々ありそうなんですよね。

2000/04/03:理想のTRPGサポートサイトはいずこ

TRPG関連の総合サイトとか、特定の企業や自作ルールのサポートサイトとかを見ていて思うんですが、どうも探しにくかったり使いにくいことってのが多いですよね。ルールが汎用でワールドが複数あったり、やっている内容が多岐にわたったりすると、どうにも手に負えなくなる。

どうしても「慣れた人間にとっての使いやすさ」と「はじめてみた時の使いやすさ」ってのは別物ですし。それ以前の段階のものも多い。

いろいろと参考になるものがないかと、アメリカのサイトも色々と漁っていて思ったんですが。結局のところ、「最良の使いやすさを得るための手段は、内容をちょびっとにすることである」としか言えないのかなあ。と思ったり。少ない内容であれば、デザインに凝っても弊害が少ないですし、良いことづくめなのかも知れない。情報や機能が増えると、どうしても使いにくくなるし、デザインに凝ろうとすると、ひたすら読みにくくなるんですよね。

それを軽減するために、分野別・用途別の目次を作ると、目次の目次だけでいっぱいある羽目になるし。ユーザによって求めるものの違いに合わせたコンテンツを、幾種類も整備すると、目的の場所にたどりつけなくなる。きれいに分類して階層化すると、どこにあるのか把握しないとたどりつけない。

……どうにかならんもんかな。

2000/04/04:欲望を喚起できるワールド

プレーヤーに「〜してみたい」という欲望を喚起できないと、TRPGって楽しめないものなのかも知れない。

そう考えると、ワールドは、したいことを見つけられる程度の情報が必要で、かつマンネリ化しないような多彩なものがあると良いのかなあ。名詞と用語を変えただけでない、本質的なちがいを提起できるようなワールド。なかなか、難しいものではあるけどね。

逆に、パロディ的なものはシンプルでカキワリ的であっても。ある意味で、欲望を喚起するうえでは手軽で分かりやすく、扱いやすいのかも知れないなぁ。

2000/04/05:かんたんなシナリオでも良いのさ

色々と細かい設定や背景。あっ驚くどんでんがえしや、複雑な人間関係。そんなシナリオに慣れてしまっていたり、市販シナリオを見てそういうものでないとダメだと思ってしまったりしてるかもしれないけど。

状況、地図と部屋ごとの怪異と敵だけでも。状況による変化とか、特殊な環境とか、いくらでも工夫の余地はあるし。プレーヤーがPCにさせてみたいこと、やってみたい戦術、使ってみたいルール・アイテムとかがあれば。シンプルなシナリオで十分に楽しめるはずですよね。

だからまあ、気楽にシナリオを作ってみるのも、いいんじゃないかな。

2000/04/06:うまくいかないルールをうまく動かす記事

制作者が書いたマニュアルは、どうしても不備になりがちであるという話があります。全体像も細部も理解しているから、必要なことをすべて網羅したり、知らない人がわかるように書いたりするのが難しいのですね。

ゲームデザイナーがルールを書く場合にも、同じような落とし穴があるように思われます。それどころか、ゲームデザインそのものについても、デザイナーはうまく運用できるけど、書いてあることだけでは他人がうまく運用できないことがあったりすることは、良くあることです。

運用的にうまく行かないことは、デザイナーだと無意識に回避してるとか。書かれていない知識やノウハウを使って処理しているかとか。そういうものが、けっこうあるんですよね。とくに新しい概念・試みを入れてある場合には多い。

そこでまあ、ユーザ側の視点というか、利用者からのサポートとして。

「ルールをこう使うと、こういう問題が起き得ます、だからこうつかったほうが良いでしょう」

というようなコンテンツを書けると。オフィシャルでないからこそできる視点として、有意義かも知れないですね。どうしても、制作側からのサポート記事とかでは、うまくいく場合のことしか書けない傾向があると思いますし。

2000/04/07:あたりまえを遊ぶ

特殊な世界の特殊なできごとを、シナリオにするというのは。特殊であるがゆえに、たくさん作るとマンネリ化したりするのであろうか。

あたりまえのできごとをシナリオにできる方法、あたりまえのできごとを楽しくTRPGで遊ぶ方法というものがあると、それはそれで面白いのかも知れない。

2000/04/08:チャット向け判定宣言処理

チャットでは、個別にイニシアチブを決めたりすると、けっこう時間がかかってしまうんですよね。また、順繰り指名して発言させたり判断させたりするのも、時間がかかるし、待ってるあいだほかのプレーヤーが暇になったりしやすい。などの問題があるので。

自動的に処理順序が決まり、かつ固定的で(固定イニシアチブですね)。宣言順序は決まらない、とするのが、効率的なのかな。

2000/04/09:間接描写だけでは辛いかもしれない

実際の判定でNPCやPCの強さを把握させたり、NPCの行動規範やなんかを示すというのは。確かに小説なんか的は良いことだけど。TRPGだと、時間がかかる原因でもあるんだよな。匂わすだけでは理解しにくいし。

TRPGでプレーヤーやってる時って、本を読んでる時よりもずっと、自分が馬鹿になっているような気がする。やはり、傍目八目、当事者によると判断力も落ちるし、視野もせまくなるのかな。

2000/04/10:武器は持ち主だけに利するものではない

相手が持っている武器を、逆に利用して相手に不利な状況を作ったりするというのは、アクションものでは良くあることですよね。

これをどう再現するかを考えてみたのですが。武器のダメージ修正とか武器のダメージ算出判定を、持ち主以外が活用できる方法を提供するとか。そんな方法を用意するだけでも、それらしくなりますかね。語り部だと、敵のもっている武器の特徴をプラスに利用するとか、敵の持っている武器に付属する技能で攻撃することもできるとする、あたりでしょうか。

武器は、持ってる人間にだけ有利なわけではない、ということで。強い武器を持てば有利になるだけ、でなくできるというのは。色々と応用が利きそうです。

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