TRPGな一言:2000年03月前期分


目次


2000/03/01:ノウハウに頼らざるをえない限界

うまくマスタリングしやすいシナリオを作る。うまくセッションが機能しやすいキャラクターを作る。特定の雰囲気を再現できるように状況を組む。

これらは、いまのところノウハウによって実現されていることが多いんですが。ほんとは「どうあがいても、うまくいくようなものしか作れない」ようにゲームシステムを組めると良いんだろうけど。

2000/03/02:無難なマスタリングの脅威

コンベンションでは、おうおうにして無難なマスタリングに終始してしまいがちです。

しかし、無難に、間違いなく話を終わらせようとすると、プレーヤーが思考停止していても機能するようなマスタリングにする必要があるわけですよね。

しかし、思考停止していても問題ないマスタリングってのは、きちんと物を考えても意味がないとか、邪魔になることも多いわけで。

そんなマスタリングが氾濫していると、プレーヤーは思考停止せざるをえないのかも知れませんね。

2000/03/03:プレーヤーをしたがらないゲームマスター

ゲームマスターをしたがらないプレーヤーの問題と、その対処方法については良く論じられているけど。

プレーヤーをしたがらないゲームマスターの問題は、あまり論じられてないような気がしますね。

2000/03/04:PCを活躍させたいあなたへ

キャラクターの設定を考える時には、ついつい自己完結して他者と関る必然のないように作ってしまうという罠に陥ることがあります。

このキャラクターは他者とかかわることができるのかどうか。他者に力を貸してもらおうとできるか、というあたりに気をつけておくのは、忘れないほうが良いでしょう。

関らないと演出できない能力とか性格だと、ほかのPCと行動する必然をうみますし。そればかりか、目立ちやすいというか、ほかのプレーヤーと関りやすいのでわかってもらいやすいということもありますから。必然的に、他者と関れるように能力を調整し性格づけしてあるPCは、活躍させやすいPCでもあるんですよね。

ただひたすらに便利なPCは、自分だけでものごとを解決してしまいがちなぶん、単なる便利屋、便利な道具君になって印象が弱くなりがちですから。

2000/03/05:戦闘でわいわい楽しむ

わいわいみんなで戦闘して、ランダムな結果に一喜一憂する。もともと、それだけで十分楽しめてたわけですよなぁ。

長く遊んでると、いろいろとこだわりとか、複雑さとか、考えることとか、欲しくなってくるけど。もともとの楽しみのありかたを忘れてしまうのは、まずいのかもね。

2000/03/06:RPGといえば経験値とレベルアップ

RPGといえば経験値とレベルアップ。という概念は。実はあまり間違っていないのかも知れない。という考え方もできるなぁ、とさいきん思いました。

ゲームの一プレイごとに完結しないで、つぎのゲームに前回の結果が尾を引く。ウォーゲームのキャンペーン(一連の戦いの意味なの、これ)では既にあった概念ですけど。それをデフォルトにしているのは、TRPGだからこそかも知れないなぁ、などと。

一回の遭遇や戦闘を、それぞれ一ゲーム単位と考えると、それぞれの遭遇や戦闘の結果としての"自分や世界の変化"が、つぎの遭遇や戦闘に影響するわけですよね。ゲームとしてのTRPGの大きな特性が、架空世界における継続性・累積性にあるというわけです。

こういったものを単純化して、古いゲームシステムで見ると、経験点とレベルアップするものがRPGであるという意見は、わりと慧眼だったのかもしれないなぁ。というわけです。

2000/03/07:サークルでルールを作成するときの問題

サークル内でゲームシステムを作ろう、というのは良くある企画だとは思いますが。労力を莫大に消費し、ほかのゲームができない状況になりがちですよね。

そのうえサークルのみんなの要求を受け入れていくと。ありきたりだけどデータが多く、細密だけど繁雑で、他人がみても遊べないものとかゆーのができてしまいやすいわけで。そのあたり、最初にかっちり決めて、責任者は揺るがさないようにしないと、まずいですね。

ゲームをデザインした人間が、それを遊ぶために信者をあつめてサークルを作るとかでさえ。周囲の意見で揺らいだり重くなったりするのは、良くあることですし。

2000/03/08:例外処理を書こう

(とくに同人の)TRPGのルールブックに有りがちなこととして。

作業の手順があればいいほうで、作業につかえる判定やデータしか用意されていないというものがあるわけですよね。

そして、例外発生時の処理なんてものは、ろくにないのがふつうで。

などのときにどうするか、ってのは、結局ノウハウやマスター優先などで、なんんとなく運用されているわけなんですよね。自分しか使わないプログラムみたいなもんですか。

TRPG汎用のノウハウってのには、こういった「問題発生時の例外処理」にいろいろとあるような気がするので、そのあたりをもっと、蓄積していきたいですね。

2000/03/09:ゲームでありシナリオである

単体でもゲームとして遊べて。てきしたTRPGのルールでTRPGとして遊ぶともっと面白い。シナリオを読んでいても面白い、読んでいなくても面白い。

そういうゲームとして良くできたシナリオを構築できないものだろうか。

そういうゲームを組み立てることができたら。シナリオと補助シートやコンポーネントをセットにして、なかば消耗品として販売するとか、面白いことになるかもしれませんねぇ。

2000/03/10:終わる手前でさせたいことを明示しよう

とくに目標も提示されないシナリオで、プレーヤーがなにをして良いのかわからなくなるというのは良くあることだとおもいます。

手軽な解決策としては、「今日は最終的に○○するシナリオだよ」と宣言して、○○する方向に向けて行動してもらうというものがあります。

たいていゲームマスターはシナリオ中の最終的な問題解決などのシーンを、頭の中では持っていると思うんですが。それを、明示してしまうわけですね。明示しないと伝わらないのに「プレーヤーが思うように行動してくれない」と考えてしまうようなことがあると、まずいかなと思うわけです。

最終的に人質を解放しようとするとか、敵と戦闘するとか、そういうことを言うわけですね。結果でなくて、〜しようとする、という風に伝えるのがコツかな。結果はそこまでの情報収集や準備と、じっさいの行動がうまくいくかに依存するわけですからね。

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