TRPGな一言:2000年02月中期分


目次


2000/02/11:行動結果の影響記述

行動の結果が後に尾を引いて、良い結果や悪い結果をたらすようにするのは、良くあることですし、多いに楽しみであると言えます。

しかし、アイテム的なもの以外については、これをルール的に把握して処理していないことが多いわけですよね。

これはまあ、あるていどはしかたなくて。たくさんの記録しておくべき、考慮すべきパラメータがあると。とてもでないけど運用ができなくなるわけですよね。

このあたり、なんとかできんものかなぁ。

2000/02/12:PCにどの程度のことができるのか

世界を共有する道具としてのTRPGのルールには。

キャラクターが行動したときになにが出来るのか、具体的に把握できるためのデータ記述能力が必要なんだと思うのですが。これが一般判定についてもきちんとできているルールって少ないのかも知れない。などと思ったり。

やさしい、難しい、などで難易度などがマスターの恣意的に決まるとかだと。PCにできる行動の程度が、実質的にはマスターの胸先三寸なんですよねぇ。

2000/02/13:知識格差と発言力

ルールや世界設定にたいする知識の有無が、権力や態度や能力の優劣であるとみなされてしまうのをなんとかできないもんかなぁ。

そらまあ、知ってるに越したことがない側面があるのも確かだけど。

2000/02/14:会場貸し

場所貸しコンと称するものは、色々ありますけど。じっさいには、場所貸しコンベンションだけでなくて、場所と仲間を提供するコンベンションなんですよね。ほんとに場所だけ貸すというのは、なかなか見当たらないようで。

……よく考えると、TRPG.NETのIRCサーバは、ほんとに場所だけ貸しているようなもんなんですよね。

そういう場所だけ貸して、プレーヤーは自分で用意してねってのが、物理的なコンベンションにもあってもいいわなぁ。会場のまた貸しみたいな感はあるけど。

2000/02/15:コンベンションで楽しいキャンペーン向きシステム

キャラクター製作システムが面白いシステムとか、キャンペーンでこそ楽しいシステムとかは。短い時間しか遊べず反復されない、コンベンションでのセッションでは、魅力が発揮しにくいんですよねぇ。

いっそ、キャラメイクと経歴成長だけで一日遊んでも文句ないようなゲームだと問題ないのかしらん。

2000/02/16:コミュニケーションツールとしてのランダム生成

コミュニケーションの促進のためには、ランダム性の高い仕掛けが、たいへん効果的ですよね。ギャンブルの楽しみというやつでもあるんでしょうけど。

おみくじの持つ面白さというような感じで。ランダム生成を使ったちょっとしたお遊びがコミュニティを活性化させる機能を持つのは。インターネットでも占いサイトなんかを紹介すると、みんな喜んで試してわいわいと騒ぐのを思い出すと、なんとなく理解できると思います。

これは、おそらく、意外な結果にたいして、みんなでどう対処するか、みんなでどうどう解釈するか、みんなで意外性を笑う、などが楽しみを産み出すからではないかと思います。

いつものことを、いつものように、いつものメンツで集まって遊んでも、限界があるわけで。思考と反応が予測されるある程度継続されているコミュニティの環境下では、ランダム性に代表される「外部入力」が、刺激として有用に機能するんじゃないかとも思います。WebPageや掲示板のようなコミュニティであれば、キリ番イベントや月日に依存する行事イベント、新規参入者との接触なども、外部入力であるといえるのではないでしょうか。

TRPGにおけるランダム性も、ゲームバランスの維持という観点以外に、もっとこう、コミュニケーション促進のツールとしての側面についても、考察する必要がありそうですね。

2000/02/17:世界を利用しつつ整合をとる必要を減らす

世界を丸ごとつくるのは面倒だが、既にある世界をそのまま使ったり生かしたり整合させたりするのは面倒だ。という人間は、結構いるんですよね。

で、それを許容できるような世界設定としては、「セッションごとに多元宇宙のひとつであるから、オフィシャルとの違いは宇宙ごとの違いである」として処理するというものがあるわけですが。

たとえばPBeMとか世界共有型のキャンペーンなどで、共有世界で話を進めて行くといったばあいには。世界像の把握の違いや、やりたいことの違い、整合性をとる努力の違いにより、いさかいや破綻が発生しやすいんですよね。これについては、多元宇宙方式では対処できないわけで。

このあたり、もっと別の対処を考えられるといいんですけどね。

とりあえず一プレーヤー一固有世界として、すりあわせはゲームルールで判定処理するという手を思いついたけど……。

2000/02/18:情報を得ると選択の幅が広がって欲しい

なにをなすべきかは、分かりやすく。いかになすべきかは、できるだけ多様性を維持する、というのが、遊びやすくやりがいのあるシナリオなんだと思うんですが。

情報収集のシナリオとマスタリングにおいては。情報を得れば得るほど、どのようにすれば対処できるかが明確になって行き、けっきょくやるべき方法が少なくなっていくという、落とし穴に陥ってしまうことがよくあるように思います。

情報を得れば得るほど、有用な選択肢の幅が広がって行くようにシナリオを組むように心がけると良いのかなぁ。

2000/02/19:パターンを再現しようとしていいのか

ゲームを作成する時に「○○を再現すること」を目的とするというのは、わりと良くあることなのではないかと思います。特定のパターンが自動的に生成するようなシミュレータとして組み立てる、ということになるのがよくあると思います。

しかし、これにこだわると、かなり問題があるんですよね。

パターンの再現は、しょせんそのパターンの枠内での行動しか発生させないわけで。縮小再生産しかできないのであれば、それが面白いものとなるかというと、なかなかならんわけでしょうし。

精細なゲームシステムや、数値的なバランス、複雑な手順などで。ゲーム的に運用すれば自動的にパターンが再現されるというようにするというのは。再現されるものをプレーヤーが望んでいるのであれば手間がかかるだけで、そうでないならばうまく機能しないか邪魔になるか。ってことがあるんでないかな、と思います。

パターンの再現のためのシステムってのは、程ほどにしといたほうが良いのかもしれません。

2000/02/20:情報は適量を渡そう

チャットセッションなどでは、あらかじめゲームマスターが時間をかけて描写などを書きためることができます。しかし、これには大きな罠があります。

きっちり書かれた文章を目の前にしたとして。それを読んで、理解して、考える。そのためには把握するための時間が必要なんですよね。

大量の情報を投げかけられても、飽和してしまって役にたたない。ってのは、良くあることだと思います。

理解したかどうかを、反応と復唱によって確認するとか。細切れに理解しやすい程度に小分けしてだしていくとか。そのあたりの配慮は、忘れないようにしたほうが良いでしょうね。

このあたりはオフラインのセッションにも言えることなんですが。チャットだと「ログが読み直せるんだから」という気分になるせいか、ついつい把握できているかの確認を行なってしまいがちな気がします。

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