TRPGな一言:2000年01月中期分


目次


2000/01/11:アイテムに人物を配するシナリオ作成

シナリオづくりの方法の一つとして、特殊なアイテムを用意して、それに関係させてNPCやPCを配置して行くという方法がありますよね。

アイテムは、特定の人にとっては存在してはまずい、特定の人にとっては望みをかなえる役にたつ、というようなものであると、争奪しやすくて話が組み立てやすくなります。

基本的に組み立てられる話としては

あたりがストレートでしょうか。

……アイテムでなくて特殊な人間でも変わらんかも知れない……。

2000/01/12:なにを求めて戦闘を行なうのか

TRPGにおいての戦闘は基本的に

という機能を持っているという解釈があります。おそらく、多くのゲームマスター教本とかノウハウとかは、これを前提にしているように思います。

まあ、クラウゼウィッツの定義したところの「政治の延長としての戦争」と似たようなものかも知れない。

しかし、クラウゼウィッツの戦争の定義がヨーロッパの文化に毒された概念であり、文化によっては「戦争は政治の延長」にならないわけです。同様に、戦闘とは「相手にPC側の望んだ結末を押しつける」ものであると解釈するのもまた、そういう文化にすぎない。だから、解釈の違う文化の人間が同席していると、相互不信や混乱が発生するのではないでしょうか。

などの解釈文化をもつプレイヤーがいると、戦略をたて目的の達成に向けて行動することを想定したマスターのシナリオや、プレイヤーの行動は、機能しないわけですね。

そして、それらの解釈が間違っているとは、実際のところ言えないんでしょうし、実際にさきほど上げたような解釈は珍しいわけではないわけですよね。

やはりこう、意図とその説明はしないと、混乱を招くんでしょうねぇ。

2000/01/13:専門家を雇おう

なにか必要になったときに専門家を雇う、とくに傭兵を雇うなんてのは。今のTRPGでは、わりと忘れられがちな選択肢ですよね。

D&Dにはルールがありましたから良く使われていましたけど。

パーティだけでは勝てないような敵や障害にたいして、ひとを雇ってなんとかするってのは、もちっと活用されても良いはずですよね。ゲームバランスをパーティだけで勝てるようなものに調整する必要がなくなるという副次的効果もありますし。

2000/01/14:プレイスタイルを規定する三つの軸

プレイヤーがPCを行動させるうえでの、行動規範とか判断基準、行動結果にたいして期待する結果などは、プレイスタイルによってちがうんですよね。

で、このプレイスタイルというのは、かなりのところプレイヤー自身の価値観に依存する傾向があるのではないかと思います。

むろん、それぞれの解釈においては、さらに自分自身の価値観によって解釈の偏向がかかっているわけです。

このうち三者一つしか認めめないっ、て極端な人はそんなにいないとは思いますけど。どれを重視するか、どれを主軸におくかというあたりで。他の参加者とのズレが許容できないと感じると、破綻するわけでしょうね。

まあ、内輪では、これのどれも重要視せず「自分たちのやりたいものをやり、そのためにルールや世界観などを利用する」というのが一番多いのかも知れないけど。

2000/01/15:世界設定からのシナリオの発掘

世界設定をどのように読み解いてシナリオを作るかってのは、もうすこし整理されても良いノウハウですよね。

とりあえず一般的なのは

あたりでしょうか。ほかにも色々あるでしょうね。

2000/01/16:実用的な世界設定

読んで魅力的な世界設定と、使って魅力的な世界設定と。ってのは、わりとこー別物だなぁ、とか思うんですよね。良く評価されれやすのは前者だけど。

神話とか国家とかは割りとどうでもよくて。あっと驚くギミックとか、魅力的でPCに解決可能な謎とか、ちいさな都市や村のどろどろとした陰謀模様とか。そんなモノのほうが実用的な世界設定なんじゃないかなぁ。

2000/01/17:セリフを考える負荷

たとえ結末や行動があらかじめ決まっていたとしてさえ。その場で適切なセリフを発すること、それ自体が、難しく挑戦のしがいのある課題なのかもしれない、と思ったり。

逆にいえば、適切な発言をしようとすると、他のことにまで気が回んなくなるというのは、ある意味自然なのかも知れない。

2000/01/18:PCの利用方針宣言

今日の達成目標というか、PCの利用方針をセッション前に示させて。それで役割バランスを取るという方法はどうなんだろう。無意識になのか意識的なのか、実際に使われていることは多いような気もしますけど。

活躍のさせどころと、どの能力をもって貢献するかを、

「今日は、○○が得意なキャラクターで行きます。○○については任せてください」

といった発言で明確にしておけば、見せ場を譲ったり、助けてもらうためにそれが得意なPCにお願いしたりしやすいのかも知れない。

クラスシステムでは、これが選んだ職業を示すだけで容易にできるわけですね。まあ。

2000/01/19:セカンドシステム症候群

IBMのシステム360(という汎用機のベストセラー)に関係した人の書いた、『人月の神話』という有名なソフトウェアシステム開発についての本があります。

そのなかでセカンドシステム症候群というものが紹介されてまして。

二番目の改善では、なんでもかんでも盛り込んでしまって、馬鹿でかくて使い物にならないシステムが、えんえんと時間がかかって予定よりも遅れまくって、まともにできあがらない。というわけです。

まあ、商用ソフトとかでは良くあることなんですが。

これって、同人ルールでも良くあることですよねぇ。自戒自戒。

2000/01/20:ルールで記述することによる意味

たとえば「キャラクターの感情状態にもとづく行動」をルールで記述するとしても、それが持つ意味合いは

とかまあ、色々とありますね。どれか一つだけというものでもないけど。

似たようなシステム的仕掛けを利用しても、料理法はそれぞれ異なってきますけど、そのあたりの違いをきちんと考慮しないで把握されてしまう危険ってのもあるのかも知れない。

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