TRPGな一言:2000年01月前期分


目次


2000/01/01:遊ぶ以外にも時間をともにする

暗黙の了解や共有幻想を基盤とせざるをえないTRPGでは。日常をともにしてこそ、非日常のセッションが楽しめるのではないか、と考えています。

TRPGを遊ぶためだけの集まりでは、どうしても、価値観やネタのズレによる問題が起きますから。

とはいえ、遊ぶためにまず友人関係を作るというのは、手間掛かるし。日常をともにしている相手とだとうまく遊びやすいってのは、日常をともにできるくらいに踏まんわ持たないですむ相手であるからに過ぎなくて。ともに過ごせばうまくいくものでもない、というものかもしれないなぁ。

2000/01/02:大胆に削れ

小説をつくったりするときに、良くいわれることですね。特にアクション主体のエンターテイメントでは重要なものです。

TRPGがルール的に表現しているのは、おおむね冒険活劇と言って良いでしょうから。TRPGのシナリオを作るうえでも、意識して「イベントを削る」事は重要かもしれません。どうしてもだらだらとしてしまい、長時間かけてたいしたことのない話しかできない、というのは良くあることですし。

ってところでしょうか。

まあ、これが適用しにくいマスタリングスタイルもあるかなぁ。

2000/01/03:遊べる限度時間

ある程度遊ぶと、TRPGから去って行くのを問題視したりしますけど。

よく考えると、百セッション近く、つまり数百時間も集中的に遊んで、飽きない遊びなんて、ないような気もしないでもありませんね。

2000/01/04:ルールブックは未記載だらけ

なんというか。TRPGって、遊ぶうちのごく一部分しかシステムで提供してないなぁ、と思う今日このごろ。キャラクターの作成と、判定の処理。基本的にそれしかサポートできていないのは、なにも同人ルールに限りませんよね。

ルールブックを読む過程とか、参加者を集めて宣伝する過程とか。マスター紹介とか。そういった過程すべてについて、きちんとルールブックで記載され、フォローされているべきではないいんでしょうかね。

たとえば、マスター紹介ひとつ取っても、「このルールはこれこれを目的として……」などと、シナリオの傾向に合わせて空欄補充式でマスター紹介発表原稿ができてしまうようなものがついているとか。そういったものがないと、

「すぐに利用できる」とは言えないよなぁ。

2000/01/05:PCの短所は控えめに

単純に善玉と悪玉に分けてしまわずに、人間性を演出する方法として。その人物の持つ良い要素と悪い要素を用意しておく、という手があります。

でまあ、長所と短所を記述するようなルールはいくつもあるんですが。これはゲームバランスに偏っているせいか、短所が極端であったりすることがあるんですよね。

お話しづくりという意味では、主役の悪い要素は「視聴者が感情移入するための身近な短所」にしてあることが多いと思うんですけどね。

TRPGでも、短所は極端で珍しく激しいものではなくて、なんというか身近で納得しやすい程度のモノのほうが、扱いやすいのかも知れませんね。

2000/01/06:PCとの心理的距離

喜劇的な展開にしようとすると、PCをプレイヤーから心理的に突き放して、自分のPCを笑えるようにする必要があります。

しかし悲劇を楽しもうとすると、PCの悲哀をプレイヤーが共感して、ある程度の一体化を持たなければ機能しません。

このように、話の展開や楽しまれかたによって、PCとプレイヤーの間の心理的な距離は大きく異なるわけですね。

同じセッションに参加している、それぞれのプレイヤーが。それぞれに、違った楽しみ方をもくろんでいたりすると。必要とする心理的距離の違いが、顕著にでてきてしまい、大失敗に終わるんでしょうね。

2000/01/07:ルールが先か遊びたいことが先か

とでは、嗜好が違ってあたりまえですよね。

ソードワールドとかN◎VAとかは、どっちかというと前者向け、GURPSとかはさらに前者向け、を意図してるのかな。

2000/01/08:狙いがつかめるゲーム性

ルールから展開や最適手順をおおむね読み取れてしまうようでは、三目並べと変わらないなあ、と思うんですが。

ゲーム上の有利さによる誘導で、特定の状況を再現しようというようなルール的な仕掛けってのは、結局「読み取れてしまう程度のルール」でないと、機能しないんですよね。

そう考えると「特定の状況を再現するためにルール的有利不利を調整したゲームを組み立てる」というのには、余計な作業でしかない部分をゲームに加えているに過ぎないのではないか、という疑念も持てますね。

2000/01/09:罠の機能

罠にゲームマスターが期待する機能としては

あたりが一般的でしょうか。

とかは、一般にあまりよくないといわれていますよね。ゲーム的には、それをすると、うまくないことが多い。

しかしまあ、仕掛けたNPCは、そう考えて設置してるわけで。そのあたりのギャップの処理が、TRPGの難しいところではあります。

ここで対策としては

あたりが一般的でしょうか。

2000/01/10:コンビを組んで強いやつ

ポイント割り振り型のキャラクターの作成を見ていて思うことなんですが、どうしても「単独で状況に対応できる」ように作ろうとする傾向ってものがありますよね。

攻撃力は凄いけど接近戦はからっきしな砲台役と、堅牢な護衛役とか、そういったかんじでの「コンビを組んでこそ凄く強い」ようなキャラクターを作成しやすい、運用しやすいルールってのは、もうすこし工夫されても良いと思ったりします。

攻撃を受けた対象以外が防御行動をしやすいとか、遠隔射撃で観測員が必要だとか、戦闘だけとっても、いろいろとあるはずですよねぇ。

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