TRPGな一言:1999年11月後期分


目次


1999/11/21:はじめる敷居

今のTRPGは。じょじょに習熟することが可能なゲームになっているのか。

って考えると。実のところ、どうしようもなく敷居が高いような気がする今日このごろ。

1999/11/22:使い捨てるための現代

PCの特別さを演出するために、世界を使い捨てるには、現代を基盤とした世界が便利ですよね。

使い捨てるための世界を詳細に設定するのは面倒だから、現実のものをもとにするのは、たいへん気楽ですし。

1999/11/23:システムの生死判定

サポートがないシステムは死んでいるのだ。とは言いますけど。ネットワークの普及した時代では、実際には「サポートが継続されている」のと「システムが死に体である」のとには、微妙にずれがありますよね。

けっきょく、遊びつづけられているというのが見えないと、そのシステムは死んでいると感じられてしまう。というのはあるんじゃないかな。その意味で、いまであれば「こうして遊んでます」というレポートか定期的に出ているだけでも、古いルールを生かしつづけることは可能かも知れなませんね。

……まあ、入手不能になってしまうと、もうどうしようもないというのは、あるだろうけど……。

1999/11/24:誘導はほんとうに必要なのか

誘導という概念があります。ゲームマスターが、間接的な手段(判定の下限とか引きとか押しとか)を利用して、シナリオの展開上必要な方向にむけて展開させるというものです。

しかしこれには、おおいに問題があります。バレるとプレイヤーの意欲を削いでしまうというのもありますし。小手先の誘導テクニックは、しょせんはそのテクニックの種を知っている相手には幻滅を産むという問題もあります。

どうせ使いにくいし、有用でないのであれば。いっそ、ひそかにマスターが誘導するなんてのは最初からあきらめたほうが良いかな、ともさいきんは考えています。

誘導なんてあいまいなことをせずに、正面から「こっちに向けて動いてくれ」と明言するとか。可能な展開範囲を制限するために「今回はこの枠内で話を進めます」と明言するとか。そういった手のほうが、けっきょく公正で動かしやすいかも知れません。

1999/11/25:性格コントロールのための対立要素

キャラクターの性格設定において、偏った正確にするというのは、たいへん理解しやすく設定しやすいというのは確かです。たとえば、酒を飲むために生活しているとか。

しかしまあ、これはNPCとしてはまだしも、PCとしては扱いにくくなることがあります。PCに不利益だろうと、どんな状況であろうと、PCの欲望の設定の都合で自制せずにつっぱしるってことになると暴走とか言われるわけですね。

対策としては、状況に応じてキャラクターのコントロールのための要素をつけておくという対策もあります。相反する性格要素を用意するわけです。たとえば、酒を飲むために生活しているといわれるくらいに酒が好きだが、酒のせいで娘をなくして以来、だいじなときには我慢するようになにつているとかね。

ほんとは明確にしなくても、状況によって暴走を抑止するための相反要素として「生存の意志」とか「守りたいものとしての命/尊厳/利益/立場/状態/友情」とかいったものがあるのが普通なんだろうけど。プレイしていると、わりと意識から抜け落ちることがあるみたいですね。

1999/11/26:死や怪我以外のダメージ

多くのTRPGでは、死や、死に向かう怪我以外のダメージというものについての表現が、あまりないように思います。あっても、特殊ダメージとしての石化や麻痺・毒とか、精神ダメージの精神ヒットポイント的表現くらいですよね。

もうすこしこう、ずぶぬれで寒いとか、ペンキがついて嫌だとか、肥え壷に落ちてしまったとか、そうかいった身近でわかりやすいダメージをうまく取り扱えてもいいと思うんですけどねぇ。

今のところ、ゲームマスターの裁量とか、プレイヤーの工夫として、ルールの枠外で処理されてますよね。

語り部とかのように抽象度の高いルールなら抽象ダメージ処理で表現できるけど、やっぱり創意工夫をルールに載せる程度に過ぎないしなぁ。

1999/11/27:チャット向きルール

チャットでは

などと思う今日このごろ。

1999/11/28:メモというノウハウ

ゲームマスターにしても、プレイヤーにしても。ゲームを進行する上で便利のノウハウとして「メモを取ること」というものがあります。

これは自発的にやる人はやるんですが、「メモを取れば遊びやすいんだということ自体に気がついていないこもあるみたいなので。やはりこう「メモを取るとこんなに便利だよ」ということをしっかりと明記しとくほうが良いのかもしれませんね。

まで、きちんと具体的に解説すると、素晴らしいんだけどねぇ。

1999/11/29:質問するという技術

質問するということの重要性と、なにを質問するといいのかということについても、きちんと整理しておいたほうが良いようなきがしています。

ゲームマスターに聞くとか、プレイヤーに聞くとか。TRPGでは「なにかを必要に応じて聞きだす」能力が必要とされるわけですよね。

しかし、それは日常生活においてなかなか身につけにくいものですし。なにもないところから適切に質問する能力ってのは、それだけで金の取れるような特殊技能なわけで。

聞きだす機会を提供できるか、なにを聞くべきかを把握できるか、聞いてどうするのかとか、いろいろとノウハウを整理しておいたり。質問を手軽にできるような形式的な方法を用意したりしてあると、便利なのかも知れないと考えています。

もちろん、答えるほうにもノウハウは必要で、こっちのほうが難しいかも知れない。そちらも含めて、考えてみると良いかも。

1999/11/30:退却を考慮せよ

戦闘において、勝てない相手だと思ったらきちんと退却するというのは重要ですよね。

この退却という選択肢を考慮したシナリオを組めるなら。ゲームシステムがそれを許せば、敵と味方のゲームバランスなんて考えなくても良いんですよね。敵が強ければ戦わず、避ければ良いだけで。

しかしまあ、実際には、退却をプレイヤーもマスターもうまく考慮に入れていないような気がします。

プレイヤーは退却など考えず突撃すれば勝てると考えたり。プレイヤーが退却させようとしても退却の機会がなかったり。ゲームマスターが退却なんて初めから考えてなかったから退却しようとするとむりやり誘導して戦闘させたりする。こんな情景は、良くありますよね。

最近は退却のルールのないゲームも多いのは、これに拍車をかけてるのかな。

退却することを前提としてゲームを組むと。今まで多かった「敵は適切な難しさで戦えるようにバランスを取る」とか「話をコントロールする手段として敵の強さを使う」とかいった手法以外が必要になりますけど。これをうまくやれると、いろいろと有用な気がします。

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