TRPGな一言:1999年07月後期分


目次


1999/07/21:PC設定への要求事項の明言

キャラクターを作成する時にゲームマスターがシナリオへの参加とシナリオ上の課題を達成するために、PCにどんな性格・能力・経歴などを望んでいるのかを明示しておくと、楽ですよね。

コンベンションなどではとくに時間の節約にもなるし、タネになるネタがあると設定をそのまで作成するのも楽になりますし。

まあ、マスターからなにか指示されるのが嫌、私は○○なキャラがしたいんだ〜ってひとがたくさん居たりするとどうにもならんかも知れんけど。

1999/07/22:地形の工夫

マンネリを防ぐ方法の一つとして、舞台を目新しくするというものがあります。戦闘において地形を工夫するだけでもだいぶ違いますよね。

とか、まあ。

違いを上手く処理できるルールが無い場合でも、雰囲気だけでも、もしくは口頭の制限などによっても、それなりにふだんと違う印象は出せるかと思います。

1999/07/23:現在過去未来

キャラクターの職業について、現在の職業(地位と能力などのセット)について記述できるルールは多いですし、過去の職業についても決めておくルールはあります。

しかしそれに加えて、そのキャラクターは将来こうなろうとしているのだ、という未来像を明確にしておくというのは、なかなかないような気がします。

(理想の自分像のある蓬莱二版とかはそう言えるのかな?)

キャラクターにとっての重要な性質について、それぞれ現在・過去・未来を考えてみるのは、キャラクターの掘り下げにおいてたいへん有用かと思います。試してみてはいかがでしょうか。キャラクターだけでなく、各種設定についても利用できる便利な方法かと思います。

1999/07/24:異世界・異文化における時間感覚

異世界や異文化における時間のとらえかたは、現代人である我々のものとは大きく違っているであろうというのが、リアリティ重視的にはいえます。我々

(特に都市部の日本人)の時間感覚は、細かく時計によって行ってい感覚で刻まれたものですけど、これは正確な時計が普及したうえに時間の厳密さを必要とする組織を経由する(義務教育のこと)からのものであろうと思われるわけで。

そこで異世界らしさ、異文化らしさを出すために、PCの時間感覚をその世界のものにするためのルールを整備したとします。実際、暦法などを規定している世界設定はいくつかありますよね。

しかし、たとえば歴史的な江戸時代の日本の不定時法(日出・日没を基準の時刻として昼間と夜間とを別個に等分する)を利用してGMがプレイヤーに時刻を伝達したとして、プレイヤーが感覚的に即座に理解できるのかとなると、これは上手く理解できることを望むほうが間違っているでしょう。いちいち現在の時刻法でいえば何時であるというのを付け加える必要があるくらいなら、直接に何時であると現在の時刻法で伝えたほうがよほど楽です。

小説であれば雰囲気を出すために「朝日が差し込むと同時に、なんたらの時をつげるけたたましい音がした」などと上手く処理できるかもしれませんが、TRPGでは伝達の不確実性を高めるのは危険だと思うわけです。

そういう意味では、変だと指摘されたりする「時刻の感覚が我々と変わらないような異世界ファンタジー世界」のほうが、TRPG的には向いているのかもしれませんね。

むろん、参加者の全員が感覚として架空世界の時間感覚をつかめているならそれはそれで問題はないわけで、より異世界を深く楽しめるのは確かでしょうけど。その世界の設定の整合性にたいする違和感と、時間感覚があわないことによる違和感の、どちらが強いかしだいなのかなあ。

1999/07/25:実時間制限

セッションにおいで、プレイヤーの考えたりする時間を計って処理に反映するというマスタリングがあります。これには

などの効能があります。

PCとプレイヤーの分離の面では問題であるという見かたもできますけど、うまくつかえればいい武器になるんですよね。

1999/07/26:わかりやすい目標

やはりこう、セッションで解決すべき課題として「わかりやすい目標」でかつ汎用的にシナリオを作りやすいものが提示されているシステムは、遊びやすいのかなと思う今日このごろ。

○○をぶち殺せ、困っている人を魔法で助けよう、とか。このあたり、どういう目標が使いやすいか分析してみると面白いかも。

1999/07/27:古参だけで盛りあがることへの対処

コンベンションやオープン例会、掲示板やチャットなんかで、たまに見かけることとして「古いゲーム、マイナーゲームで妙にもりあがってしまう」というものがあります。

これが楽しいのは私も良くわかるわけですけど、これって初心者層が引くのですよねぇ。これの対策もなんかないかなぁ。きちんと気づかいや説明を心掛ける、ってのも容易なものではないですしねぇ。

1999/07/28:オンライン企画の維持

オンラインでのセッション企画を立ち上げること自体は、比較的容易です。これはまあ、告知して、案内ページを作成し、人数を集める以外はオフライン

(要するにふつうの)TRPGのセッションと大差ありません。

しかし、これを継続するとなりますと、また別種の労力が必要なんですよね。持続的に作業をきっちりと行ない、運営管理を続ける労力。これをどう捻出できるか、焼きを維持できるかが難しい。

対処としては、

あたりが普通ですが……ほかにはないものかねぇ……。

1999/07/29:マスターも楽しもう

なんというか、ゲームマスターがプレイヤーを楽しませ「なければならない」という風潮があるという話も聞くのですが。

マスターも参加者としてプレイヤーと同等に楽しむ必要があるのは忘れてはいけなませんよね。プレイヤー側も。楽しむ「必要」などと念を押さねばならないのもなんですけど。

1999/07/30:欲張りデザイン症候群

世界設定を作成する、ゲームシステムをデザインするうえで、ありがちな問題のひとつに「欲張って失敗する」現象があります。

いろんなことができるようにする、いろんな切り口で遊べるようにする。そういった欲求から、たくさんの要素を詰め込みすぎてしまうんですよね。バランスよく切り捨てないとダメなんですけど、思いついたアイデアをすべて投入してしまいそうになる。

しかし無分別に大量の要素を放り込んでしまうと、デザインの焦点となる部分、たとえばどのようなことができるのかとか、どう遊ぶのかとかが混乱してしまいやすいわけです。

シナリオだと多少欲張りなくらいに作成して実セッションでは「必要ない紙面などはばっさりとたくさん切り捨てる」ような運用をするのは、奥行きを増しアドリブをしやすくするためにも便利ではあると思います。ただまあ、ここでも思いついたネタを「もったいないから」とすべて出してしまおうと思うと、破綻しますよね。

1999/07/31:アドリブの実態

いわゆるアドリブには、即興で

などなど、いろんな側面があるので、一口にアドリブといってしまうと混乱しそうですね。このあたりは、細かく分析してみると、実用的ななアドリブ技術の真相が見えて来るかもしれません。

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