TRPGな一言:1999年06月前期分


目次


1999/06/01:安心確実に利用できすぎるアイテム

TRPGのアイテム類って、確実安心に効果が得られてしまうことが多いような気がします。武器のダメージという効果があたらなければ出てこないように、アイテムをうまく利用して効果をひきだすこと、適切なときに適切な利用をすること自体が、PCの能力と関るという見かたもできるわけですけどねぇ。

1999/06/02:ゲームマスターの機能委譲

ゲームマスターの負荷の一部をプレイヤーに渡すことにより、ゲームマスターをやりやすくするという方向性がありますけど。これをやる際には

ようにする必要があるわけですが、ゲームデザイナーってたいていゲームマスター側なので、プレイヤーにとって楽しいかってあたりに問題が起きる傾向があるのかもしんない……。

1999/06/03:情報管理用紙としての地図

シナリオがどのような状況にあるのか、今後取れる行動としてはどのようなものがあるのか、といったシナリオ管理上ウ帆を記述するうえで、地図というものはなにかと便利なものなんだなあ、と再認識しています。

などの多彩な機能を持たせることが可能なんですよね。

1999/06/04:コンベンションを無料にする

現状のコンベンション価格は、どうかんがえても経費も出ないような価格なわけですが、それでも「金を取っているんだから俺は客だ、わがままを聞いて当然だ」という人がけっこう居るらしい。

精神安定上は、いっそのこと全額主催者負担したほうが良いのかもね。などと思ってしまったのですが、実際には無料でも「交通費や時間をかけて来てやったんだ、俺に奉仕するのが当然だ」となるだけかもしんないなぁ。実際にそーゆー連中いるらしいし。

1999/06/05:理由はなあに

なんにしても理解してもらうためには、結論だけではなく原因・理由を示したほうが理解してもらいやすい。

キャラクターの設定、都市の設定、ダンジョンの設定。

なぜそのような現状があるのか、どのような過程で現状が得られたののか。そういったなりたちの部分が提示されると、それらしく思えるうえに、なんとなく納得がいきやすい。

TRPGはイメージを共有できるかどうかが勝負のところがありますから、納得力のある説明をきっちりと考えておき、必要であればきちんと説明できるようにしておくのは、心がけておいたほうがいいんでしょうね。

1999/06/06:なにを目指すゲームなのか

ゲーム紹介において、もしくはコンセプトの紹介において、さらにはルールブックそれ自体を読んでも、結局プレイヤーはPCを介してなにを目指すゲームなのかがわからないということがありますよね。

たとえばPCの葛藤を楽しむゲームです、ではなにを目指すゲームなのかわからない。これではD&Dを戦闘で勝とうとすることを楽しむゲーム、将棋を敵のコマを取ることを楽しむゲーム、と書くようなもののような気がするんですよねぇ。

1999/06/07:宿屋の相談シーン描画に必要な考察

宿屋でゆっくりしつつ明日の検討を進める……こんなシーンを書くとしても。まじめに別の世界の存在としてきっちり描こうとするなら。

宿屋の構造。階数、壁材、床材、天井の支持構造、客室の大きさと位置、採光の程度、客室の備品、寝台の構造、寝台の素材、寝具はなにか、プライバシーはどの程度保護されるのか、泊まり客のも持ち物はどのように保管されるのか、はたまたどこに置かれるのか。

洗顔・水浴・洗濯・排泄などはどこで行ない、どのような施設を利用するのか。客室の広さと備品の配置、どのように中で人間が動けるのか。

都市内部・宿屋のランクと警備体制、武器をどの程度持ち込めるのか。

睡眠時にはどのような衣装を用いるのか、採光施設の構造と外見と素材はなにか。

室内に外部からどのようなものが入るのか、虫やごみはどの程度入るのか。

建造後どの程度たっているかや管理体制、価格ランクや主人の性格による部屋の汚れ度合。衣服や荷物の収納施設はあるのか、あるならそれは部屋構造に固定か、家具か、たんなる置ける場所に過ぎないのか。

相談する際に参照されるものはなんなのか。書き物をする余地があるのか、書き物にはなにを使うのか。日没後にはどのような明かりを利用し、明かりの外見や副効果にはなにがあるのか。検討用の資材を置いてみんなでみることのできる場所はあるのか、テーブルなどがあるならばそり構造・素材・強度・外見などはどんなものか。

絵が壁にかかっていたりれば、そこでもう、絵画技術などを設定する必要があるし、文字が書いてあれば文字と言語の設定が必要になる。花でも生けてあるならば、植物の設定や花をどう生けるかの設定が必要になる。

相談時に人間は立っているのか、イスに座るのか、床に座るのか、中腰なのか。座るとすれば足の置き方はどうなるのか。床には土足で上がれるのか、上がれるなら汚れはどうするのか、汚れをある程度取り除くマットなどがあるのか、上がれないならば上ばきはあるのか、上ばきの構造・素材・用法はどんなものか。

相談するときに相手の目を見るのは当然なのか失礼なのか。相談している人間の社会的地位(年齢なども含む)は、会話時の位置関係(上座・下座)や姿勢(平伏しながらとかね)、手足の位置、表情などにどのようにあらわれるのか。

そしてもちろん、それぞれの人間の衣装や所持品などの違いを、その地域に適切な一般形式から、地位や職種や状況や個性にあわせて変更したものを身につけさせる……。

思いつくままに私が絵を描くなら必要だと感じそうな内容を列記してみましたけど。そんなのわかるかーって感じですわな。

逆に言えば、それだけの情報量を一枚の絵に込められるということで。イラストのパワーがうかがい知れます。

1999/06/08:変わらないことへの不満

絶望や抑圧、衝動や運命への抵抗と挫折という感じのルールは最近多いけど、世界の現有秩序を守るシナリオパターンと同様に達成感に限界があるんじゃないかな。などと思ってみたり。

なんというか、変わらないことへの不満、かなぁ。

ゲームを作るうえでもシナリオを作るうえでも、楽なのは確かなんだけどね。

1999/06/09:ゲーム全体をシステムがフォローしない

多くのTRPGが、ゲームとしてなにをめざし、どのようにゲーム要素を利用するのか不明確になりがちなのかなぁ。どう遊ぶんだいと聞かれて、個々のシーンの楽しみかたしかてでこないで、セッション全体の楽しむ内容の説明ができないってのは。

なんかこう、TRPGってゲーム要素以外の会話部分だけで進行してしまう傾向がありますからね。謎解き系なんかとくにそうで、謎解きの過程や結果をゲームシステムがあつかってるかってと、そうでもないし。

だから、取り合えずシステムのサポートしている判定である、戦闘で最後に片をつけようとかいう展開になるのかなぁ?

1999/06/10:意思決定の二つの要素

システム工学の教科書なんぞを見ていて。

意思決定とは、何をしたらどうなるかの状況の把握と、なにをもって良い結果とするかや優先順位などの価値判断を行なう評価基準の、ふたつについてなにを採択するか決定することなのね。とくに状況や選択後どうなるかが完全な情報として開示されていない場合には。

それらが決定したあとで、その範囲で最適解の探索を行なうのは、意思決定ではなくて単なる作業であり、そちらは解くべき問題となるのである、という感じなのかなぁ。まあ、意思決定業界も広いみたいだから、解釈はいろいろとあるんだろうけど。

んーむ、意思決定についての良い本を探してみたいところだ。なんか面白いネタになるかも。

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