TRPGな一言:1999年04月分


目次


1999/04/01:利用されないパラメータの排除

技能とか能力値のようなパラメータについて。

一パラメータあたりの利用頻度が少ない、もしくは利用されるパラメータにGMによって偏りがある場合によく起きる問題があります。せっかくデータを決めたのに使わないことによる不満の醸成、です。「せっかく細かくデータを決めたのに、一回しか使わない」とか「決めたデータのうち一部しか使わない」とか「あいつの取ったパラメータは有用だったけどわたしの取ったものは使えなかった」とかね。

これはポイント振り分け式のシステムではとくに顕著に発生するわけですが、対策が取られているシステムってなかなかないですよね。

ありうる対策としては

あたりがあるかな。他にも考えてみると面白そう。

1999/04/02:ミステリの難しさ

TRPGでは謎解きが遊びやすい、という傾向はあります。しかしこれを本格ミステリを遊ぶのに向いていると勘違いすると、まずいことがあるわけで。

謎を追いかける広義のミステリは目先の目標を設定しやすい・解決すべき小課題を設置しやすいなどTRPGに向いてるんですが……。

情報があらかじめあって推理するのはたいへん難しい。推理に必要な情報を十分用意すること、推理に必要な情報はなにかという解釈のズレとかがありますからね。

トリックは「なかなか思いつけないから」トリックであり、極めて例外的なものですよね。例外性の高いものだから、ゲームシステム的に計画性や分析としてサポートするのは難しい。というのもあるかな。

謎を推理するのではなく、謎は課題を解くための方向づけとして処理したほうが、無難だと思う今日この頃です。

1999/04/03:TRPGの習得段階

初心者にTRPGの遊びかたを段階的に伝えていくための順序の案です。

段階的にっても最初のものだけでも十分に楽しめるようにできているわけで、別に次の段階に移行しなければならないというわけではないわけですが。あとのほうが色々とできて面白い、ってのは確かですけどね。

  1. 選択肢とそのメリットデメリットをマスターが提示して考えてもらう
  2. 状況を説明して選択肢を作れるようになってもらう
  3. 問題解決のための全体的計画を立てられるようになってもらう
  4. 計画を立てるためのPCの自主目標をたてられるようになってもらう

1999/04/04:技能の機能

技能というパラメータを利用しているルールは多いわけですが、その機能はさまざまですよね。

複合も色々とあって。同じ技能という言葉を使っているために理解しにくくなっていることもありますよなあ。

1999/04/05:神話的セッション

世界を使いつぶすつもりがあれば、世界構造を大きく変革する英雄を遊ぶのは面白いんだろうなあ。技量がいるけど。

しかしまあ、それが可能なゲームシステムがあるかってと、なんだけどね。世界構造の中で高みを目指すとか破壊されつつある世界を修復するあたりまではフォローできても、世界構造そのものを変革するところでサポートするのは困難だからねぇ。

1999/04/06:架空世界の価値観とプレイアビリティ

架空世界におれる人々の価値観をきっちり掘りさげるのは、その手の作業や知識の獲得が好きな人にとってはともかく、一般にはどうなんだろうねぇ。

経験的にも話を見聞きしていても、架空世界を濃い人の不満のないように作り上げようとすると、簡単に理解しにくさや不和の原因、遊びにくさに繋がってしまう傾向があるみたいですしねぇ。参加の敷居があがっちゃう。

ゲームを遊びやすくし、盛り上げるための最低限度の設定であり、それで十分に遊べるような設定ってのも難しいやねぇ……。それでかつ知識差が問題なく、知識を積み上げるとさらに面白いようにするようなトリックはないものか。

とりあえず遊ぶ場面・PCの立場などを徹底して限定するというのはひとつの回答ではありますが……。

1999/04/07:壊すことの快楽

TRPGの楽しみの重要な部分としては「達成感」があるわけですが、達成感としてはのは「世界を小規模なものでも変革する手応え」が重要なのだろうとは思います。

そこで手軽な「変革の手応え」として破壊行為が存在して、それを望む人間がわりと多いというのは、世界の構築においては認識しとかんといかんことなんだろうなあ。

壊すことを社会的圧力などでコントロールするのは重要だけど、どこかで発散できるようにしないといかんとかね。

1999/04/08:小学生を誘い込めるルール

カードゲームのブームも、売れ行き第一位がボケモンなことからみると小学生はかなり重要な気がするわけですが。

面白さに厳しく、時分に甘く他人に厳しい(ような気がする)小学生のみなさまに楽しさを伝えられるようにTRPGってのは、何があるんでしょうかね。

小学生といっても色々とあるわけですが、とりあえず四年生以上くらいで考えてみますか。私の昔の時期を考えると、この時期には知識的にも能力的にも問題はないと思います。物理の啓蒙書が愛読書でカードゲームとかを作っていた時期だしまあ……触れる機会さえあればどんなルールでも良いのかもしれんという気もするな……。

ううむ。とりあえず。

あたりだろうか。別に小学生に限らんというのは確かだけど。

……んー。ダンジョンものでガシガシいくのがいーのかねぇ。とはいえ、それだけではコンピュータゲームに伍する魅力を提示できるかってと難しいような気はする。

うーん、小学生とは長いこと話した事すらないからなぁ。このあたりは、接する機会の多い人が考えてみてくれるといいなぁ。

1999/04/09:シーン情報の明示

チャットセッションでは、台本の柱みたいに、きちんと

などを明確にしたほうが、使い勝手がいいような気がする。実際のセッションでは、どうしてもなにやってるのか混乱しやすいようですしね。

シーン頭でこれらの情報を明示すると、シーンの区切りが分かりやすいという効果もありますし。

1999/04/10:戦闘をはじめる前に考慮する事項

戦闘を開始してしまう前に、考えておくべきことをざっと列記してみました。

まあ、このあたりは重要、と。

1999/04/11:欲望のぶつけあい

困った人間が居るのも、それを避けられないのも一般社会ではごくごくありがちなことではあるわけですが。コンベンションではなぜ嫌なのだろうか。

やはりこう、拘束時間とか会話密度とかの都合もあるんだろうけど。

「趣味でやっているから不快感を感じる閾値が低い」ことと「楽しみたいから、ふだんよりも抑制を外してしまう」こととが相乗効果になっているのかなぁ。なんというか、欲望のぶつかり合いになっちゃう。

1999/04/12:事件を発生させる機能

PCの設定に絡めたシナリオを作成するためのひとつの方法として、あらかじめPCの設定に事件を発生させるための要素を用意しておくというのは、意識しているいないに関らず、良く使われている手ではないかと思います。

他にも色々とありますか。んー、もっと大量にかき集めて分類整理すると面白そうだなあ。

このあたりをルールで明確に取れるようになっていて、さらに刺激するための指針やルール的処理なんかがあると、なにかと便利ですわな。

まあ、ルールでサポートしていなくても、運用で意識しているだけでも、かなり便利になるとは思いますけど。

1999/04/13:事態をプレイ時間で進行させる

セッション時間を一定にする・短くするための方法としてはいくつかあるとは思いますが。時間がきたら強引に進めるというのは、ひじょうに簡単ですが効果的な手であります。タイマー用意してのセッションとか。

時間が来たら強引にすするられる用にするには、問題の解決策を見つけないと先に進めないようなシナリオ構成にしないことが必要になります。解決策にひたすら悩みつづけるってのは、だれる時間が増えるわけで。進行にフラグ立てが必要だとまずいということになりますか。

つまるとろこ、良い対応が出てこなかった場合にも一定時間で先に進められるようにするわけですが。そのためには、良い対応をしなかった場合には状況が悪化するとか減点食らう(予算がかさんで儲からないとか)ようにすれば良いわけですね。

1999/04/14:チャットセッション用ルールの集約

チャットセッション用には、なんか似たようなルールが散乱して、労力が集約されていない現状があるような気がします。自作ルールを遊ぶためにチャットセッションを開いているのはともかく、セッションで遊びたいからルールを作るという人は協力できないものだろうか。

セッションにはルールが必要で、著作権上の問題を発生させずにルールやデータを公開する必要があるとなると、自然、自作のルールを利用することになるのは理解できるんですけど。どうにも、労力が分散してしまっている。

チャットセッションで活用するのにたいへん向いていて、自分で作るくらいならばそれを利用したほうが良い、と納得させるだけの圧倒的な優位性を持つルールを、だれか作ってみないものかな。

1999/04/15:準備の負荷分散

ゲームマスターは準備がたいへんであるとは良くいいますが。とくに内輪で遊ぶような準備交渉に時間をかけられる場合には、大胆に準備作業をプレイヤーに委任して負担を軽減するものひとつの策ですよね。

意識的にそのあたり工夫してみとるいいですぁ。ついつい、マスターが全部用意しなければと思ってしまう人は多いみたいで。

1999/04/16:簡潔と直裁

簡潔(シンプル)なゲームシステムが必ずしも直裁(ストレート)な分かりやすさにはつながらない。

簡潔さは必要だけど、簡潔で柔軟で強力なルールなんてものは、どう使うかという慣用的な利用法がわからないと使いこなせないんですよねぇ。

1999/04/17:法律の活用

社会の中で行動する際には、法律の制限を考慮することはゲームを面白くしますし、法律を活用して敵を追い詰めるのもたいへん頭を使えて面白いわけですが。

このあたりに必要十分な設定量というのは難しいところですねぇ。興味関心によってだいぶ違うし。

1999/04/18:勧善懲悪ものの良さ

悪人がのさばっているのをバッタバッタとなぎ倒すタイプの話は

などなど、メリットは確かに大きいんですねぇ。

1999/04/19:世界設定の機能

セッションにおいてプレイヤーが行なうことは基本的には問題解決のために能力を行使することである……という切り口で世界設定の機能を考えてみました。

副次的にこれらの機能により提供される内容としては、

などがあるのかな。

1999/04/20:社会集団への所属

キャラメイクにおいて、過去に所属していた、もしくは現在所属している社会集団を設定するために、社会集団とそれに所属することによるメリットデメリットを用意しておく必要があるわけですよね。

別にRQのカルトやなんかに限らず、どんなルールでも居えることだろうとは思う。

社会集団には、

という機能がありますね。

さらに現在も所属していれば、社会に所属することによる権限と義務もある。

あたりか……んー、ありがちかな。他にもあると良いんだろうか。

1999/04/21:情報源の複数性

偽情報を入れると話の方向が混沌としてしまうことはあるけど、ないなら無いで、単なる誘導・引き回しのための情報に堕してしまいがちなんですよね。

そこでまあ、

  1. 同時に複数の情報を手渡し、一部を矛盾させておくことで、どれが正しいのかを考える必要があることを示す。
  2. クロスチェックできるように信頼度や部分がさまざまな情報を提供できるように準備しておく

といった感じにすると、誤情報を信じ込んで突っ走ったり、情報が確実過ぎて裏を取らなかったり、すべての情報を確保しないと先に進めなかったりといったことが起きにくくなるのかな。

1999/04/22:シナリオチェックリスト不完全版

シナリオが楽しめるものになっているかのチェックリストの草案。

まあ、他にも色々あるとは思います。

しかし、これらがきちんと満たせたシナリオってどれだけあるんだろうねぇ。

1999/04/23:近未来ディストピア設定のメリット

サイバーパンク系とか、アフターホロコースト(核戦争・大災害後の世界)という設定は、TRPGにおいてはいろいろと便利な側面があります。

つまり現代物のメリットを生かしつつ、知識量に依存する側面を軽減し、派手な活劇を可能にしているわけですね。

1999/04/24:ルールがあることの意味

ルールにおいて特定の行為(戦闘とか魔法の行使とか)についての制限と判定手順が決まっているというのをみて、

のどちらととらえるかってのは、プレイ経験やイメージなどによっていろいろと違ってるみたいですね。そのあたり、デザイナーの意図と違う捉えられ方をする危険はあるみたい。

判定が決まっているというのは、行動を限定すると同時に行動が可能であることを保証しているわけですが……。

1999/04/25:使いやすい世界設定

使いやすい世界設定の要件について思いついたものを並べてみました。

あとはまあ、気分として趣味にあうかどうかは大きいけど。

1999/04/26:ゲームシステムで明確であって欲しいもの

ゲームシステム(世界観+ルール)で明確であって欲しいものとしては、

あたりですかね、抽象的には。

1999/04/27:信用の管理

PCの行動や言葉などに対してNPCの感じた信用して良いかの判断を、きっちり記録する良い手はないかなぁ。

定期的な商売なんかではとくに、信用は重要だろうし。強力な戦闘能力を持っていても信用されているかで縛るとかいったこともできるだろうから、なんか考えて見ると面白いのかも。

1999/04/28:高レベルキャラクター用シナリオ

政治的にも社会的にも重要な役割を期待されるようになったPCが動かねばならないようにシナリオを作る際には、いろいろと問題がありますよね。

手軽な対策としては

あたりかな。

1999/04/29:メカもので欲しい感覚

メカもので欲しい感覚を考えてみました。

……んー、PCについてと大差ないかもしれん。

1999/04/30:絶対的に強くなるわけではない成長

成長ルールとして、単純に絶対的に強くなるようなもの以外のものも、もっと採用されても良いですよね。

最近なんというか、年をとるとは、なにかを捨ててなにかを得ることであるんだなぁ、と思うことしきりでありまして……。

まあ、他にも色々と手はあるかなぁ。

全体としてのゲームバランスは変わらないものの、いろいろなカスタマイズをしていけるようなシステムだと、成長させてもバランスが取りやすいかなぁ、とか思ってるんですけどね。

まあ問題は、それで喜んでもらえるのかどうかだけど。

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